闇の腹心/Dark Confidant
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闇の腹心を意識した、ライフロスは1点だが継続的なドロー能力を持つ2マナのクリーチャー。 | 闇の腹心を意識した、ライフロスは1点だが継続的なドロー能力を持つ2マナのクリーチャー。 |
2017年10月6日 (金) 23:48時点における版
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリーの一番上のカードを1枚公開し、そのカードをあなたの手札に加える。あなたは、そのマナ総量に等しい点数のライフを失う。
2/1Bob Maherがデザインした超強力クリーチャー。追加のマナ無しで毎ターン追加でカードを入手できる破格の能力を持つ。
2マナでパワー2というのもウィニーとして及第点であり、コスト・パフォーマンスが非常によい。
あらゆるフォーマットで使われる、ラヴニカ:ギルドの都のトップレアである。
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解説
言うまでもなく、恒久的なカード・アドバンテージを得られるのならば多少のライフなど些細な代償。失うライフ量が不安定だが、ライブラリーの一番上が土地や0マナカードならばライフを失うことなくカードを入手でき、そうでなくともデッキ構築の段階でこのクリーチャーを意識して組めばライフロスを最小限に抑えることができる。そして、2マナパワー2のクリーチャーなので普通にダメージクロックになるのも大きなポイントである。
ビートダウンの息切れ防止、テンポ系パーミッションなどのコントロールデッキのアドバンテージ獲得源、コンボデッキの手札補充など、使用可能なフォーマットではデッキタイプを問わず幅広く活躍を見せる。さらに黒絡みのデッキのみならず、Dark CALのようにこのカードのために黒をタッチするものまである。その活躍っぷりは「土地がめくれたら宇宙ですよ」という流行語を生むほど。上記デッキタイプはマナカーブの関係から自然とデッキ全体のマナ・コストが低く抑えられやすく、ライフロスのリカバリーもできるため相性がよい。
カード・プールが広くなるほど強力になるカードでもある。これはカード・プールが広がるほど軽くて強力な呪文が増えるため。
ただし、あくまでもタフネスが1のクリーチャーであるため、除去されやすい。強さが知れ渡った今では、ほとんどの場合、序盤に出すとアップキープを迎えるまでもなく除去されてしまう。特に、同じラヴニカ:ギルドの都に収録された暗黒破/Darkblastは天敵である。一方で、クリーチャー除去や戦闘で簡単に死ぬというのは時にメリットにもなり、地上アグロ相手に立たせておくことでブロックしつつそれ以上のライフロスを防ぐ、あるいはコントロールデッキ相手に腐るクリーチャー除去で緊急時も自然に除去するということが可能。
- 愛称はデザイナーの名にちなんで「ボブ」。ライフロスで自滅してしまうことを「ボブ死」と呼ぶなど、派生語も数多い。
- モミール・ベーシックではデッキが基本土地のみで構成されるため、ライブラリー操作に頼らずともライフロスする確率がゼロとなる。
- ラヴニカ:ギルドの都初出時はレアだったが、Modern Masters再録時に神話レアに変更された。この際、新規イラストが用意された。
- ラヴニカ:ギルドの都版イラストで隣にいる異形の生物は死した後、幽霊議員に加入待ちの状態にあるオルゾフ組の重鎮である[1]。
他のカードとの相性
失うライフの値は点数で見たマナ・コストを参照するため、重いカードとは一般的に相性が悪い。また、軽いカードでもカードパワーに比してマナ・コストが高いカードとは相性が悪く、逆に割安なマナ・コストが設定されているカードとの相性が良い。
前者は分割カード(左右の合計分のライフロスが発生する)、ピッチスペル・待機・想起など普通に唱えるよりも低い代替コストを持つカード、召集・探査などコスト軽減を前提にデザインされているカードなど。後者はX呪文、複製やキッカーなど追加コストを持つカード、契約サイクルなど。
いくらカード・アドバンテージを得ても毎ターン大量のライフを失っていると先にあなたが死んでしまうので、カード選択はデッキ構築の段階で気にする必要がある。逆に、墓忍び/Tombstalkerを使って素早く攻めることを考えたTeam Americaのように、闇の腹心の方が抜けていくこともある。
ただし、時には上記のようなセオリーを無視して、リスクを承知で併用することも多い。
- 分割カードでも隆盛+下落/Rise+Fallあたりはカードパワー重視で採用されていることがあった。
- スタンダードの大いなるガルガドン/Greater Gargadonと共に4枚ずつフル投入したデッキがアメリカ選手権07でトップ8入りしてしまったこともある。→ラクドス・アグロ
- エターナルの意志の力/Force of Willや目くらまし/Dazeはピッチスペルだが頻繁に併用される。多少割高なライフを失うディスシナジーよりも、返しの除去に弱い闇の腹心とその隙を守れるピッチカウンター、意志の力の激しい手札消費を補う闇の腹心のシナジーの方が大きい。
ライブラリーの一番上を操作できるライブラリー操作カードを使って、積極的にライフロスを減らすことも考えられる。特に師範の占い独楽/Sensei's Divining Topは優秀な相棒で、ライブラリーの上から3枚以内に土地がなかったとしても、独楽をライブラリーの一番上に戻すことでライフの損失を1点に抑えられる。ただし、実際は上記の通りデッキ構成自体をこのクリーチャーに合わせる場合が多いので、相殺/Counterbalanceや占術の岩床/Scrying Sheetsなどと併用する場合を除けば独楽まで投入されることは少ない(→相殺コントロール、氷雪コントロール)。一方でヴィンテージでは、このカードと共にティンカー戦略や意志の力/Force of Will等の重いカードが入ることも珍しくなく、師範の占い独楽が挿されているケースが散見される。
いくら気を遣っても時には自滅に追い込まれる、それもこのカードの一側面であり、醍醐味でもある。
ルーリング(誘発忘れ)
- 2007年改正前のルールでは公開せずに手札に加えた場合、ジャッジが手札の中で最も大きい点数で見たマナ・コストを持つカード1枚を公開させ、その点数のライフを失わせていた。現在は闇の腹心の能力を忘れた場合、(ほかに考えるべき状況がなければ)それはドロー・ステップのドローと考えることができる。忘れてしまった能力はターンサイクル内で気づいたときにスタックに置かれる。その上でドロー・ステップのドローをしてしまった場合過剰なカードを引いたものとする。
- 腹心が既に除去されているのを忘れて、ついライブラリーをめくってしまうというミスにも気をつけたい。アップキープ・ステップは落ち着いてプレイするように。これと似たような現象は師範の占い独楽/Sensei's Divining Topにおいても多く見られる。
- ライブラリーの上に何らかのマーカーを置くことが許されているので、心配なら目印を置いておこう。
インビテーショナルカード
このカードはインビテーショナル04優勝者、Bob Maherによってデザインされたインビテーショナルカードである。
Bob Maherの最初のデザイン案は以下のような感じであった。
非公式/非実在カード
Asp's Grasp (緑)ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは毒カウンターを9個得る。
毒カウンターは当時お払い箱扱いだったし、それでなくても1ターンキルの確率が非常に高いため当然却下。もちろんこれは、自分が優勝するとは思っていなかったため、適当に作って提出しただけであった。
関連カード
- 闇の後見/Dark Tutelage - 2B。全く同じ能力のエンチャント。(基本セット2011)
- ダスクマントルの予見者/Duskmantle Seer - 2UB。4/4飛行になり、相手にも同じ能力が誘発する。(ギルド門侵犯)
- 苦痛の予見者/Pain Seer - 1B。2/2。神啓で同じ能力が誘発する。(神々の軍勢)
- 遺跡の略奪者/Ruin Raider - 2B。3/2。強襲達成で終了ステップの開始時に同じ能力が誘発する。(イクサラン)
闇の腹心を意識した、ライフロスは1点だが継続的なドロー能力を持つ2マナのクリーチャー。
- 血の公証人/Blood Scrivener - 手札が無い時にカードを引く場合+1ドロー。(ドラゴンの迷路)
- 精神病棟の訪問者/Asylum Visitor - 各プレイヤーのアップキープごとにそのプレイヤーの手札が無ければドロー。(イニストラードを覆う影)
- 光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner - アップキープにエネルギー・カウンターを支払えばドロー。(霊気紛争)
参考
- 壁紙 (Modern Masters) (Daily MTG)
- Dark Confidant/闇の腹心(WotC、文:Bob Maher)
- カード個別評価:ラヴニカ:ギルドの都 - レア
- カード個別評価:モダンマスターズ2015 - 神話レア
- カード個別評価:Modern Masters - 神話レア