思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought
提供:MTG Wiki
(2人の利用者による、間の2版が非表示) | |||
17行: | 17行: | ||
:すべてのライブラリーからカードを1枚ずつ選び、タダで[[唱える|唱え]]られる。最低でもカード2枚([[あなた|自分]]と対戦相手1人)と、それを唱えるための[[マナ]]分のアドバンテージを得られるが、できれば[[フィニッシャー]]級のカードによって速やかに[[ゲーム]]を終わらせたい。対戦相手の[[デッキタイプ]]への依存を避けるために、自分の側で強力なカードを用意しておく手もある。 | :すべてのライブラリーからカードを1枚ずつ選び、タダで[[唱える|唱え]]られる。最低でもカード2枚([[あなた|自分]]と対戦相手1人)と、それを唱えるための[[マナ]]分のアドバンテージを得られるが、できれば[[フィニッシャー]]級のカードによって速やかに[[ゲーム]]を終わらせたい。対戦相手の[[デッキタイプ]]への依存を避けるために、自分の側で強力なカードを用意しておく手もある。 | ||
− | 使い方としては+1忠誠度能力で相手の[[攻撃]]を凌ぎつつ、-2忠誠度能力の擬似[[引く|ドロー]]でアドバンテージを稼ぐか、-8忠誠度能力で[[エンドカード]]に繋げるという二段構えとなる。全体的に[[ | + | 使い方としては+1忠誠度能力で相手の[[攻撃]]を凌ぎつつ、-2忠誠度能力の擬似[[引く|ドロー]]でアドバンテージを稼ぐか、-8忠誠度能力で[[エンドカード]]に繋げるという二段構えとなる。全体的に[[コントロールデッキ]]向けではあるが、-2忠誠度能力はもちろん、+1忠誠度能力も[[クリーチャー]]同士の[[殴り合い]]で極めて有効な能力なので、[[マナ・コスト]]にさえ気をつければ[[ビートダウンデッキ]]でも投入できる性能。 |
− | [[スタンダード]][[構築]]ではコントロールデッキを中心に幅広い活躍を見せた。[[環境]]に+1忠誠度能力が有効なビートダウンデッキが多いことに加え、-2忠誠度能力を2回連打して[[カード・アドバンテージ]]を得る使い捨て的な運用でも十分強力なので、腐る場面が存在しない点が大きかった。4マナとやや[[重い|重く]]、複数同時には[[展開]] | + | [[スタンダード]][[構築]]ではコントロールデッキを中心に幅広い活躍を見せた。[[環境]]に+1忠誠度能力が有効なビートダウンデッキが多いことに加え、-2忠誠度能力を2回連打して[[カード・アドバンテージ]]を得る使い捨て的な運用でも十分強力なので、腐る場面が存在しない点が大きかった。4マナとやや[[重い|重く]]、複数同時には[[展開]]できないにもかかわらず、使い切りを前提に3~4枚投入するデッキも少なくなく、また[[ローテーション]]後はビートダウンデッキの[[青単信心]]でも採用された。 |
[[モダン]]では登場直後はあまり注目されていなかったが、[[欠片の双子#モダン|欠片の双子]]などの[[サイドボード]]にしばしば採用されるようになっていった。[[欠片の双子/Splinter Twin]]の禁止後も[[青白コントロール#モダン|青白コントロール]]など青系コントロールデッキの定番カードの一つとして、[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]の解禁まで活躍し続けた。それ以降も[[ストーム (デッキ)#モダン|ストーム]]の[[巣穴からの総出/Empty the Warrens]]に劇的に効くなど独自の強みもあり、併用する例も見られる。 | [[モダン]]では登場直後はあまり注目されていなかったが、[[欠片の双子#モダン|欠片の双子]]などの[[サイドボード]]にしばしば採用されるようになっていった。[[欠片の双子/Splinter Twin]]の禁止後も[[青白コントロール#モダン|青白コントロール]]など青系コントロールデッキの定番カードの一つとして、[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]の解禁まで活躍し続けた。それ以降も[[ストーム (デッキ)#モダン|ストーム]]の[[巣穴からの総出/Empty the Warrens]]に劇的に効くなど独自の強みもあり、併用する例も見られる。 | ||
30行: | 30行: | ||
**忠誠度能力の[[解決]]後、ジェイスが[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ても、あなたの次の[[ターン]]までは攻撃クリーチャーは修整を受ける。 | **忠誠度能力の[[解決]]後、ジェイスが[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ても、あなたの次の[[ターン]]までは攻撃クリーチャーは修整を受ける。 | ||
**忠誠度能力の解決後、新たに[[戦場に出る|戦場に出]]たクリーチャーも攻撃すれば修整を受ける。 | **忠誠度能力の解決後、新たに[[戦場に出る|戦場に出]]たクリーチャーも攻撃すれば修整を受ける。 | ||
− | *これは各対戦相手が[[ | + | *これは各対戦相手が[[コントロール]]する各クリーチャーに影響する。対戦相手1人だけを選ぶ-2能力とは異なるので注意。 |
− | *攻撃先は問わない。どのプレイヤーまたは[[ | + | *攻撃先は問わない。どのプレイヤーまたは[[パーマネント]]を攻撃した場合でも修整を受ける。 |
*クリーチャーが[[攻撃している状態で戦場に出る|攻撃している状態で戦場に出]]た場合、それは「攻撃した」わけではないので[[修整]]を受けない。当時のスタンダード環境では[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]の能力で戦場に出る[[天使]]トークンや[[オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos]]の能力で出る[[猫]]・[[兵士]]クリーチャー・トークンでこのような状況が起こり得た。 | *クリーチャーが[[攻撃している状態で戦場に出る|攻撃している状態で戦場に出]]た場合、それは「攻撃した」わけではないので[[修整]]を受けない。当時のスタンダード環境では[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]の能力で戦場に出る[[天使]]トークンや[[オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos]]の能力で出る[[猫]]・[[兵士]]クリーチャー・トークンでこのような状況が起こり得た。 | ||
43行: | 43行: | ||
*カードをライブラリーから[[探す]]ことは、すべてのカードを探し終えるまで自由に行ってよい。どのプレイヤーのライブラリーから先に探してもよいし、プレイヤー1人のライブラリーを一通り見た後にそれを置き、他のプレイヤーのライブラリーからカードを1枚探してからまた改めてそのプレイヤーのライブラリーからカードを選んでもよい。すべて選び終えた後にそれらを[[追放]]する。 | *カードをライブラリーから[[探す]]ことは、すべてのカードを探し終えるまで自由に行ってよい。どのプレイヤーのライブラリーから先に探してもよいし、プレイヤー1人のライブラリーを一通り見た後にそれを置き、他のプレイヤーのライブラリーからカードを1枚探してからまた改めてそのプレイヤーのライブラリーからカードを選んでもよい。すべて選び終えた後にそれらを[[追放]]する。 | ||
*適正な対象が存在しないなどで唱えられないカード、唱えないことを選択したカードは追放されたままになる。残りは好きな順序で[[スタック]]に積む。 | *適正な対象が存在しないなどで唱えられないカード、唱えないことを選択したカードは追放されたままになる。残りは好きな順序で[[スタック]]に積む。 | ||
− | * | + | *能力の[[解決中に呪文を唱える]]ので、[[カード・タイプ]]に基づくタイミングの制限は適用されない。ただし、[[狂暴化/Berserk]]などの[[ルール文章]]に書かれた唱える際の制限は適用される。 |
− | *[[代替コスト]]を[[支払う]]ことはできない([[超過 | + | *[[代替コスト]]を[[支払う]]ことはできない([[超過]]など)。任意の[[追加コスト]]は支払うかどうかを選択でき、強制の追加コストは唱える場合必ず支払わなければならない。またマナ・コストの[[X]]は0になる。 |
==関連カード== | ==関連カード== |
2024年6月10日 (月) 19:03時点における最新版
伝説のプレインズウォーカー — ジェイス(Jace)
[+1]:あなたの次のターンまで、対戦相手1人がコントロールするクリーチャー1体が攻撃するたび、それはターン終了時まで-1/-0の修整を受ける。
[-2]:あなたのライブラリーの一番上から3枚のカードを公開する。対戦相手1人は、それらのカードを2つの束に分ける。一方の束をあなたの手札に加え、他方をあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
[-8]:各プレイヤー1人につき、そのプレイヤーのライブラリーから土地でないカードを1枚探し、それを追放し、その後そのプレイヤーはライブラリーを切り直す。あなたはそれらのカードを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
ラヴニカへの回帰のキービジュアルとしても登場した4枚目のジェイス。忠誠度能力は、攻撃クリーチャーの弱体化、プチ嘘か真か/Fact or Fiction、全プレイヤーのライブラリーからのサーチ。これまでのジェイスと違い、対戦相手のライブラリーに大きな被害を与える能力を持たない。
目次 |
[編集] 解説
- +1能力
- 対戦相手の攻撃クリーチャーへの-1/-0修整。プレイヤーのライフはもちろん、ジェイス自身もある程度守ることができ、高い初期忠誠度も相俟ってかなり死にづらくなる。
- 小型クリーチャーを並べるウィニーやトークン系のデッキに効果的。特に1点のクロックは無力化することができる。
- 今わの際/Last Breathの対応範囲を広げられるのも、地味ながら見逃せないメリット。
- 過去のカードでは茨の茂み/Briar Patchに似ている。
- -2能力
- 嘘か真かのカード3枚バージョン。ただし選ばなかった方のカードは墓地ではなくライブラリーの一番下へ行くため、墓地利用には使えなくなっている。
- 「3枚のうち最も欲しい1枚」か「カード2枚」のどちらかは得られる、安定したアドバンテージ源として活用できる。また戦場に出した直後に使用しておけば、除去によるアドバンテージ喪失というリスクも軽減できる。腐る場面がなく、初期忠誠度から2度連打出来るなど、かなり強力な能力。
- -8能力
- すべてのライブラリーからカードを1枚ずつ選び、タダで唱えられる。最低でもカード2枚(自分と対戦相手1人)と、それを唱えるためのマナ分のアドバンテージを得られるが、できればフィニッシャー級のカードによって速やかにゲームを終わらせたい。対戦相手のデッキタイプへの依存を避けるために、自分の側で強力なカードを用意しておく手もある。
使い方としては+1忠誠度能力で相手の攻撃を凌ぎつつ、-2忠誠度能力の擬似ドローでアドバンテージを稼ぐか、-8忠誠度能力でエンドカードに繋げるという二段構えとなる。全体的にコントロールデッキ向けではあるが、-2忠誠度能力はもちろん、+1忠誠度能力もクリーチャー同士の殴り合いで極めて有効な能力なので、マナ・コストにさえ気をつければビートダウンデッキでも投入できる性能。
スタンダード構築ではコントロールデッキを中心に幅広い活躍を見せた。環境に+1忠誠度能力が有効なビートダウンデッキが多いことに加え、-2忠誠度能力を2回連打してカード・アドバンテージを得る使い捨て的な運用でも十分強力なので、腐る場面が存在しない点が大きかった。4マナとやや重く、複数同時には展開できないにもかかわらず、使い切りを前提に3~4枚投入するデッキも少なくなく、またローテーション後はビートダウンデッキの青単信心でも採用された。
モダンでは登場直後はあまり注目されていなかったが、欠片の双子などのサイドボードにしばしば採用されるようになっていった。欠片の双子/Splinter Twinの禁止後も青白コントロールなど青系コントロールデッキの定番カードの一つとして、精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorの解禁まで活躍し続けた。それ以降もストームの巣穴からの総出/Empty the Warrensに劇的に効くなど独自の強みもあり、併用する例も見られる。
- デュエルデッキ:ジェイスvsヴラスカに新規イラストで収録された。
[編集] ルール
- +1能力
- これはクリーチャーが攻撃することによって誘発する遅延誘発型能力を生成する。
- これは各対戦相手がコントロールする各クリーチャーに影響する。対戦相手1人だけを選ぶ-2能力とは異なるので注意。
- 攻撃先は問わない。どのプレイヤーまたはパーマネントを攻撃した場合でも修整を受ける。
- クリーチャーが攻撃している状態で戦場に出た場合、それは「攻撃した」わけではないので修整を受けない。当時のスタンダード環境では聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftの能力で戦場に出る天使トークンやオレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskosの能力で出る猫・兵士クリーチャー・トークンでこのような状況が起こり得た。
- -2能力
- 能力の解決時に、対戦相手から1人を選ぶ。公開されたカードは他のプレイヤーも見ることができ、山分けに関する提案や反対意見を述べるのも自由だが、山分けの最終的な決定権は選ばれたプレイヤーにある。
- これは対戦相手を対象に取っているわけではないので、魔女封じの宝珠/Witchbane Orbなどの影響は受けない。
- 主語のない文の動作主はあなたである。2つの束のうち、どちらを手札に加えるかを決めるのは対戦相手ではなく、あなたになる。
- 束の片方を0枚にすることも適正である。
- -8能力
- カードをライブラリーから探すことは、すべてのカードを探し終えるまで自由に行ってよい。どのプレイヤーのライブラリーから先に探してもよいし、プレイヤー1人のライブラリーを一通り見た後にそれを置き、他のプレイヤーのライブラリーからカードを1枚探してからまた改めてそのプレイヤーのライブラリーからカードを選んでもよい。すべて選び終えた後にそれらを追放する。
- 適正な対象が存在しないなどで唱えられないカード、唱えないことを選択したカードは追放されたままになる。残りは好きな順序でスタックに積む。
- 能力の解決中に呪文を唱えるので、カード・タイプに基づくタイミングの制限は適用されない。ただし、狂暴化/Berserkなどのルール文章に書かれた唱える際の制限は適用される。
- 代替コストを支払うことはできない(超過など)。任意の追加コストは支払うかどうかを選択でき、強制の追加コストは唱える場合必ず支払わなければならない。またマナ・コストのXは0になる。
[編集] 関連カード
- ジェイス・ベレレン/Jace Beleren
- 精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
- 記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept
- 思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought
- ギルドパクトの体現者、ジェイス/Jace, the Living Guildpact
- ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy - 束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound
- 秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets
- 狡猾な漂流者、ジェイス/Jace, Cunning Castaway
- 巧妙な精神魔道士、ジェイス/Jace, Ingenious Mind-Mage
- 神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries
- 秘儀の策士、ジェイス/Jace, Arcane Strategist
- 鏡映魔道士、ジェイス/Jace, Mirror Mage
- スペースベレレン/Space Beleren
- 完成化した精神、ジェイス/Jace, the Perfected Mind
- 再覚醒したジェイス/Jace Reawakened
[編集] ストーリー
しばしの安息を求め、ラヴニカ/Ravnicaに滞在しているジェイス・ベレレン/Jace Beleren。気晴らしを必要としていた彼は、不審な動きを見せるギルド/Guildの調査を始めた。
詳細はジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)を参照。
[編集] 参考
- 壁紙(Daily MTG、Daily Activity)
- カード個別評価:ラヴニカへの回帰 - 神話レア