両面カード
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*デッキに4枚のチェックリストカードを入れて1枚しかない両面カードを使いまわすような水増しはできない。チェックリストカード1枚が両面カード1枚の代用品である。 | *デッキに4枚のチェックリストカードを入れて1枚しかない両面カードを使いまわすような水増しはできない。チェックリストカード1枚が両面カード1枚の代用品である。 | ||
*トーナメントでは、スリーブが透けていて区別がつく状態になっていると、[[不正行為|故意の違反]]として[[失格]]処分となる可能性があるので注意([http://coverage.mtg-jp.com/worlds11/article/002575/ 参考])。 | *トーナメントでは、スリーブが透けていて区別がつく状態になっていると、[[不正行為|故意の違反]]として[[失格]]処分となる可能性があるので注意([http://coverage.mtg-jp.com/worlds11/article/002575/ 参考])。 |
2016年4月15日 (金) 10:26時点における版
両面カード/Double-Faced Cardとは、イニストラード・ブロックで初登場したカード群の呼称。
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解説
1枚のカードの表と裏、両方にマジックのカードの表面があるカードであり、定型のマジックのカードで初の裏が「デッキマスター」デザインになっていないカードである。イニストラードに20種類、闇の隆盛に13種類、マジック・オリジンに5種類、イニストラードを覆う影に33種類が存在する。
クリーチャー — 人間(Human) 狼男(Werewolf)
各アップキープの開始時に、直前のターンに呪文が唱えられていなかった場合、ガツタフの羊飼いを変身させる。
2/2Gatstaf Howler / ガツタフの咆哮者
〔緑〕 クリーチャー — 狼男(Werewolf)
威嚇(このクリーチャーはアーティファクト・クリーチャーかそれと共通の色を持つクリーチャー以外にはブロックされない。)
各アップキープの開始時に、直前のターンのプレイヤー1人が2つ以上の呪文を唱えていた場合、ガツタフの咆哮者を変身させる。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
絆魂
あなたがコントロールする他のトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、異端の癒し手、リリアナを追放し、その後、これを変身させた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。そうしたなら、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
Liliana, Defiant Necromancer / 反抗する屍術師、リリアナ
〔黒〕 伝説のプレインズウォーカー — リリアナ(Liliana)
[+2]:各プレイヤーはそれぞれカードを1枚捨てる。
[-X]:あなたの墓地にあるマナ総量がXの伝説でないクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
[-8]:あなたは「クリーチャーが1体死亡するたび、次の終了ステップの開始時に、それをあなたのコントロール下で戦場に戻す。」を持つ紋章を得る。
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカード13枚を切削する。
(3)(青)(青):あなたの墓地から驚恐の目覚めを変身させた状態で戦場に出す。起動はソーサリーとしてのみ行う。
〔青〕 クリーチャー — ナイトメア(Nightmare)
潜伏(このクリーチャーは、これより大きなパワーを持つクリーチャーによってはブロックされない。)
絶え間ない悪夢がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えたとき、これをオーナーの手札に戻す。
「夜になると狼男になる人間」、「コウモリに化ける吸血鬼」、「プレインズウォーカーへの覚醒」といった「変身」を表すカードであり、キーワード処理の変身(させる)によって表裏を入れ替え、変身した(あるいは元に戻った)ことを表す。
「裏面では区別できない」というトレーディングカードゲームの基本原理に反する仕様である。当然、裸のままで通常のカードと混ぜて使うと不都合が生じるため、スリーブかチェックリストカードの使用が必須となる。フレイバーとしては単純明快で美しいが、ゲームにおける扱いはかなり特殊。
ルール
両面カードは、変身前の姿は第1面(正面)、変身後の姿である第2面(背面)であることを表す。カードの両面の左上は、そのカードの第1面/第2面を表すシンボルが描かれている。
- マナ・コストが書かれている方が第1面である。第2面はマナ・コストは持たない。
デッキに入れる場合
両面カードがライブラリー他非公開領域にあるとき、同じ領域にある他のカードと区別が出来ないようにしなければならない。それゆえ両面カードをデッキに入れる場合、完全に不透明なスリーブを用いるかチェックリストカードを使わなければならない。
- 特定の両面カードをチェックリストカードで表す場合、その特定のカードについてデッキ内のすべての両面カードをチェックリストカードで表さなければならない(マジックイベント規定)。
- デッキに4枚のチェックリストカードを入れて1枚しかない両面カードを使いまわすような水増しはできない。チェックリストカード1枚が両面カード1枚の代用品である。
- トーナメントでは、スリーブが透けていて区別がつく状態になっていると、故意の違反として失格処分となる可能性があるので注意(参考)。
特性
両面カードの各面はそれぞれに独立した一連の特性を持ち、呪文、能力、効果、あるいはルールが両面パーマネントの情報を必要とする場合、それは現在有効になっている面が与える情報のみを見る(統率者戦の固有色の決定を除く)。戦場以外の領域にある両面カードは常に第1面の特性を持つ。両面カードを唱える場合、それは第1面でスタックに置かれる。戦場にある両面カードは、そのときに表示されている面の特性を持ち、もう一方の面の特性は無視される。また、戦場に出る場合、「変身させた状態で戦場に出す」効果でない限り、第1面で戦場に出る。
両面カードで表されるパーマネントは、新たに戦場に出るのではなく変身後も同一のオブジェクトのままである。ついているオーラや装備品、負ったダメージ、配置されているカウンター、受けている修整などはそのまま残り続ける。
- 第1面と第2面のカードはそれぞれ別の名前を持つため、カード名を参照する効果はそれぞれ片一方のみに発揮される。ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigyを指定した真髄の針/Pithing Needleは束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unboundの能力の起動を禁止できず、逆も同じである。
両面カードの第2面はマナ・コストを持たない(マナ・コストの無いカード)であるが、第2面の点数で見たマナ・コストを参照する場合のみ、第1面のマナ・コストに基づいた値を参照する。ただしオブジェクトが第2面のコピーとなった場合は、(それが両面カードだったとしても)その点数で見たマナ・コストは0である。
両面カードのコピー
両面カードのコピー可能な値は現在有効になっている面の特性のみである。反対の面の特性は一切コピーされない。反転後の特性もコピーする反転カードとの違いに注意。
- 例:クローン/Cloneが戦場に出る際ガツタフの咆哮者/Gatstaf Howlerを選んだ場合、クローンは変身前のガツタフの羊飼い/Gatstaf Shepherdではなく、現在表になっているガツタフの咆哮者のコピーとして戦場に出る。コピーが能力の誘発条件を満たしても、それは両面カードではないので変身することはない。
- 例:ガツタフの羊飼いが無謀な浮浪者/Reckless Waifのコピーになった場合、その後変身しガツタフの咆哮者の面が表になってもその特性はガツタフの咆哮者でも無慈悲な捕食者/Merciless Predatorでもなく、コピーされた無謀な浮浪者の特性のままになる。
- 一部の両面カードが持つ「(特定の名前)に変身する」ことで誘発する誘発型能力は、そのオブジェクトが変身する直前にその名前を持っておらず、なおかつ変身の直後にその名前を持っている場合にのみ誘発する。
- 例:高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fellsをクローン/Cloneでコピーした場合、月霧/Moonmistでそれを変身させてもそれは変身の直前より高原の狩りの達人のままであるため、能力が誘発しない。
裏向きの両面カード
第1面か第2面かということと、表向きか裏向きかということは別のものである。両面カードは裏向きになる事は有り得る。ただし、既に表面になっている両面パーマネントは裏向きにする事はできない。効果やルールがそうするよう指示した場合、それを無視する。また裏向きである間は両面カードは変身する事は無い。
- イクシドロン/IxidronのCIP能力は、両面のクリーチャーには何も行わず、通常のクリーチャーのみを裏向きにする。
- 予示などで裏向きの状態で戦場に出す場合には、「第1面、裏向き」という状態で戦場に出る。それは他のカードと同じく表向きの特性は隠され、両面カードだと公開する必要は無い。クリーチャーの両面カードを予示した場合には第1面のマナ・コストを支払うことで位相を表向きにすることができる。無論第1面であることは変わらない。
その他のルール
- 両面カードが起動型能力または誘発型能力でそれ自身を変身させる場合、そのパーマネントはその能力がスタックに置かれている間に変身していない場合にのみ変身する。
- 変身させた状態で戦場に出す効果により両面カードでないカードが戦場に出ようとする場合、それは代わりに元の領域に留まる。
- 統率者戦での固有色を決定する際、第2面も考慮する。情け知らずのガラク/Garruk Relentlessはその第1面は緑だが、第2面は黒の色指標を持っているためその固有色は黒緑である。
- ドラフトにおいて、両面カードは公開情報となる。ピックした両面カードは次のピックまでの間、ピックしたカードの束の一番上に置いておかなければならない。
- 両面カードの発表当初は「公開してもよいし、適切な手段(束の一番下に置くなど)で隠してもよい」というルールであったが、プレイヤーの物理的な能力による有利不利が生じないよう、イニストラード発売を待たずしてルールが変更された。
- Magic Onlineにおけるドラフトでは両面カードは特に公開されず、通常のカードと同じく非公開情報となる。
旧ルール
イニストラードを覆う影での両面カードの再登場に際し、いくつか重要なルールの変更が行われた。以下に変更前のルールを記す。
- 両面カードの第2面はマナ・コストを持たない(マナ・コストの無いカード)であるため、戦場にある第2面を向いた両面カードの点数で見たマナ・コストは0であった。
- 両面カードが起動型能力または誘発型能力でそれ自身を変身させる場合、そのパーマネントはその能力がスタックに置かれている間にすでに変身している場合でも再度変身できた。
- これにより起動型能力をコピーする事で礼儀正しい識者/Civilized Scholarを無限に変身させ続けることができた。
その他
- TCG『デュエル・マスターズ』からの逆輸入システムである。もっとも、あちらはデッキの外部の領域に用意して特別なカードで場に出すカードであるのに対し、こちらはメインデッキに入れて使うカードであるため、かなり事情が違う。またこちらは様々なカードタイプを持つが、あちらは当初は両面ともクリーチャーかそれに類するものであった。後には特殊なものも登場した。
- 開発中には反転カードのシステムを使用することも検討されていたが、最終的に両面カードを用いることとなった。そのためこの2つのシステムには似ている部分が多い。
- 反転カードが没となった理由については、Mark Rosewaterはコラム(#参考参照)で、「市場調査で反転カードの評価が低く、R&Dは失敗作とみなしている。そのため失敗を繰り返すよりも新規開拓を選択した」と回答している。
- 狼男はすべて同じ変身条件を持つ。文章量削減のために変身条件をキーワード化することも検討されたが、既に「変身」がキーワード処理であるため、キーワード内にキーワードを含んでしまうとルール上の問題になりやすいため避けられた。
- イラストが両面にあるトークン・カードもある。詳細はトークン・カードの項を参照。
- 当然ながら、エラーカードではない。
- 登場当初のルールでは裏向きになる事はできなかったが、予示の登場により2015年1月23日の総合ルール更新で裏向きの位相になれるようになった。
- イニストラード・ブロックでは両面カードの第1面は「太陽」、第2面は「月」で表していたため、闇の隆盛発売時に第1面には「昼の面」、第2面には「夜の面」という訳語があてられていた。マジック・オリジンの両面カードはプレインズウォーカー・シンボルが用いられているため、現在の訳語に変更された。
- イニストラード・ブロックの時点では、両面カードの伝説のクリーチャーは存在しなかった。これは、戦場に第1面と第2面が同時に存在する状況が生まれてしまうという問題による所が大きい(→参考/翻訳)。
- その後、マジック・オリジンでは伝説のクリーチャー/プレインズウォーカーの両面カードサイクルが登場した。こちらも同様に、例えばアクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akrosと歴戦の戦士、ギデオン/Gideon, Battle-Forgedは戦場で同時に存在してしまう。ただ、イニストラード当時からレジェンド・ルールが改訂されているため、この問題は発生しにくくなっている。
- マジック・オリジンの伝説のクリーチャー/プレインズウォーカー・カードは、月霧/Moonmistなどで変身させる場合、忠誠カウンターは置かれない。そのため、変身後には忠誠度0であるため状況起因処理で墓地に置かれる。
参考
- Every Two Sides Has a Story/両面それぞれの物語(WotC)
- Werewolves Gone Wild/狼男、猛る(WotC)
- Unanswered Questions: Innistrad/未回答問題:イニストラード(WotC)
- ルーリング
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 711 Lv系カード
- 711.1 各Lv系カードは、横方向に分割された文章欄と3つのパワー/タフネス枠を持つ。Lv系カードの文章欄は、2つのLvシンボルを含んでいる。
- 711.2 Lvシンボルは、常在型能力を表すキーワード能力である。Lvシンボルは数の範囲(「N1-N2」など)か、あるいは数字1つとプラス記号(「N3+」など)を含む。Lvシンボルと同じ横縞に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。その横縞に書かれているパワー/タフネスの書かれた箱も同じである。
- 711.3 横方向に分割された文章欄は、どのLvシンボルと能力やパワー/タフネスが対応しているかを明確にする以外に、ゲーム上の意味はない。Lv系カードの文章欄自体は1つである。
- 711.4 Lv系カードの各能力のうち、Lvシンボルが前に無い部分の能力は、通常通り扱う。特に、各Lv系パーマネントは常にLvアップ 能力(rule 702.87 参照)を持つ。これは、そのパーマネントにLvカウンターがいくつ乗っていても起動できる。
- 711.5 Lv系クリーチャーの上のLvカウンターの数がN1({Lv N1-N2}シンボルに記載されている最初の数)未満である場合、そのパワーとタフネスは最も上のパワー/タフネス枠で規定される。
- 711.6 戦場以外の各領域では、Lv系カードは最も上のパワー/タフネス枠で規定されるパワーとタフネスを持つ。
- 711.7 エンチャントの中に、クラスというサブタイプを持ち、自身にクラス・レベルを与える能力を持つものがある。これらはLvアップ 能力ではなく、クラス・レベルはLvカウンターと相互作用しない。rule 716〔クラス・カード〕参照。
- 711 Lv系カード