太陽拳
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太陽拳(Solar Flare)は、白青黒3色のリアニメイト系コントロールデッキ。英名からソーラーフレアとも呼ばれる。元来はラヴニカ・ブロック時代のスタンダードに存在したデッキを指していたが、のちにイニストラード・ブロック参入後に同じデッキカラーで同様な動きをするコントロールデッキが登場したことから、こちらもそう呼ばれるようになった。
通常のコントロールと違い、リアニメイト呪文による大型クリーチャーの高速召喚が可能なことが利点となっている。
日本語のデッキ名の由来は、ラヴニカ・ブロック時代のキーカードの絶望の天使/Angel of Despairの俗称より。太陽の拳/Fist of Sunsとはまったく関係ない。
目次 |
イニストラード・ブロック期
イニストラードの参入でフラッシュバックなど、強力な墓地活用手段が登場したことで復活を果たす。
インスタント
あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを見る。それらの1枚をあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。
フラッシュバック(6)(黒)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
フラッシュバック(3)(白)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
カウンターと除去で序盤を凌ぎ、禁忌の錬金術/Forbidden Alchemyやヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilで墓地を肥やしていく。フラッシュバック呪文や瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageでアドバンテージを稼ぎ、フィニッシャーを素出しするか、堀葬の儀式/Unburial Ritesでリアニメイトして勝負を決める。
基本構成は青白・青黒コントロールと大きく変わらず、それらの良いとこ取りをしたようなデッキである。ただし、3色デッキながらダブルシンボルのカードを多用するため、マナ基盤はかなりシビア。
サンプルレシピ
- このデッキの顔とも言える堀葬の儀式は1枚に抑え、代わりに除去やカウンターを優先したタイプ。
ラヴニカ・ブロック期
ラヴニカ・ブロック期のデッキは、ヤマコンからの派生デッキであり、主に絶望の天使/Angel of Despairをリアニメイトすることに特化したものである。
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを3枚引き、その後そのプレイヤーは土地カードを1枚捨てないかぎり、カードを2枚捨てる。
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
絶望の天使が戦場に出たとき、パーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
ドロー&ディスカードでライブラリーを掘り進め、各種除去やカウンターで序盤を凌ぐ。土地や印鑑でマナ基盤を整え、ある程度マナが整ったらフィニッシャー(絶望の天使や骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampireなど)をリアニメイトして勝負を決める。ビートダウンデッキには全体除去の神の怒り/Wrath of Godが、コントロールデッキには手札破壊の迫害/Persecuteがそれぞれ効果的であり、それらをマナ加速により早いターンに唱えることができるのも利点である。
原型であるヤマコンとの違いは主にフィニッシャーの選択。ヤマコンがコントロール色の強いフィニッシャー選択であるのに対し太陽拳は絶望の天使をはじめとする対クリーチャー性能の高いフィニッシャーを採用している。
大型クリーチャーの高速召喚による奇襲性の高さと個々のカードのカードパワーの高さ、それらをマナ加速により早いターンに繰り出せること、そしてデッキの扱い易さなどの利点から、ディセンション参入以降から活躍をはじめ、アメリカ選手権06を制して一気にメタゲームののし上がった(→*1)。序盤の穴を埋める宮廷の軽騎兵/Court Hussarの登場も大きい。
神河ブロック退場後も、時のらせんで新フィニッシャーの怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrathや強力なリアニメイト呪文の戦慄の復活/Dread Returnなどを獲得し、その勢いは止まらなかった(→*2)。また、時のらせんでの蘇生/Resurrectionの再録やボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkiteの登場を受けて、トリコロールの亜種デッキ「昇竜拳」も登場した。 また、小悪疫/Smallpoxを使用するバージョンは特にソーラーポックスと呼ばれる。
サンプルレシピ1
メインデッキ (61) | |
---|---|
クリーチャー (8) | |
4 | 絶望の天使/Angel of Despair |
1 | 怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath |
2 | 骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire |
1 | ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir |
呪文 (30) | |
4 | 強迫的な研究/Compulsive Research |
4 | 差し戻し/Remand |
4 | 酷評/Castigate |
2 | 迫害/Persecute |
2 | 戦慄の復活/Dread Return |
2 | 入念な考慮/Careful Consideration |
4 | 神の怒り/Wrath of God |
4 | ディミーアの印鑑/Dimir Signet |
3 | アゾリウスの印鑑/Azorius Signet |
1 | 信仰の足枷/Faith's Fetters |
土地 (23) | |
3 | 神聖なる泉/Hallowed Fountain |
2 | 神無き祭殿/Godless Shrine |
2 | コイロスの洞窟/Caves of Koilos |
3 | 沼/Swamp |
2 | アダーカー荒原/Adarkar Wastes |
1 | 湿った墓/Watery Grave |
1 | 地底の大河/Underground River |
2 | 平地/Plains |
2 | トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair |
1 | ウルザの工廠/Urza's Factory |
1 | オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica |
1 | アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery |
1 | ヴェズーヴァ/Vesuva |
1 | 島/Island |
サイドボード | |
3 | 信仰の足枷/Faith's Fetters |
2 | 赤の防御円/Circle of Protection: Red |
2 | 解呪/Disenchant |
1 | 塵への帰結/Return to Dust |
2 | 計略縛り/Trickbind |
2 | 暗黒/Darkness |
3 | 影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator |
- 時のらせんブロック参入後の後期型。
サンプルレシピ2
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (8) | |
2 | アダーカーの戦乙女/Adarkar Valkyrie |
2 | 夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star |
1 | 曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror |
3 | 絶望の天使/Angel of Despair |
呪文 (29) | |
4 | 差し戻し/Remand |
4 | 強迫的な研究/Compulsive Research |
3 | 屈辱/Mortify |
4 | 神の怒り/Wrath of God |
2 | ふるい分け/Sift |
2 | 迫害/Persecute |
1 | 地底街の手中/Clutch of the Undercity |
3 | ゾンビ化/Zombify |
4 | アゾリウスの印鑑/Azorius Signet |
2 | ディミーアの印鑑/Dimir Signet |
土地 (23) | |
1 | 海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea |
1 | 嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well |
1 | 永岩城/Eiganjo Castle |
1 | 地底の大河/Underground River |
2 | コイロスの洞窟/Caves of Koilos |
2 | 湿った墓/Watery Grave |
1 | 水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water's Edge |
1 | 死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death's Storehouse |
3 | 神無き祭殿/Godless Shrine |
2 | オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica |
2 | アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery |
1 | 島/Island |
2 | 沼/Swamp |
3 | 平地/Plains |
サイドボード | |
3 | 道化の王笏/Jester's Scepter |
4 | 清麻呂の末裔/Descendant of Kiyomaro |
1 | 象牙の仮面/Ivory Mask |
4 | 糾弾/Condemn |
2 | 頭蓋の摘出/Cranial Extraction |
1 | 迫害/Persecute |
- 神河ブロック期のデッキ。
- 宮廷の軽騎兵/Court Hussarが採用されていないのが特徴的な構成となっている。
参考
- Feature: The Legend of Solar Flare
- The History of Solar Flare (StarCityGames.com、文:清水直樹、英語)
- 青白黒コントロール
- ヤマコン
- デッキ集