タルモゴイフ/Tarmogoyf

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Tarmogoyf / タルモゴイフ (1)(緑)
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)

タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。

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未来予知で登場したルアゴイフ。他のルアゴイフ同様、墓地にあるカードを参照するが、これはそのカード・タイプの「種類数」によってサイズが決定される。そのため、理論上無制限に強化できる他のルアゴイフとは異なり、サイズに限界(現在は8/9)が存在する。

登場した当初はあまり注目されていなかったが、トーナメントの結果などからそのコスト・パフォーマンスと汎用性の高さが広く認知されるようになり、現在ではフォーマットを問わず多くのデッキに投入されている。実力、名実ともに、未来予知のトップレアである。

目次

特徴

他のルアゴイフと違い、特定タイプのカードを大量に用意せずとも1枚でも落ちていればよいため、相手のデッキを問わず、また特に自分のデッキ構成を工夫しなくても、ある程度サイズを上げることができる。当然、(墓地に落としやすいインスタントソーサリーに加えて)パーマネントを効率よく墓地に置けるようにデッキ構成を工夫すれば、さらに強化の速度を上げることができる。

マナ・コストが低く、ゲームの極めて早い段階から唱えることができる上、その能力によってターンが進行するにつれてサイズが上がるため、終盤になってもフィニッシャーとして使うことができ、腐ることが少ない。また色拘束が弱いためタッチでも使いやすく、実際、これを投入するためだけに「タッチ・タルモ」と称してにタッチするデッキも少なくない。

しかし、簡単に土地を墓地に送り込めるフェッチランドを使用できないスタンダードブロック構築では、相手のデッキにも依存するとはいえ、ただデッキに入れるだけでは中途半端な大きさにしかならないことも多く、特にビートダウン同士の対決ではそれが顕著に見られた。

他のルアゴイフに比べて墓地対策に強いのも特徴である。すべての墓地を参照するためトーモッドの墓所/Tormod's Cryptなどの効果が低く、もし墓地にカードが無くなったとしてもタフネスが1残る。また、一時的に弱体化させられたとしても、その後、継続的に墓地のカードを消されない限りは、いずれ元のサイズに戻すことができる。

利用

スタンダード

コールドスナップ+時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期

ローウィンプレインズウォーカーが登場したためサイズの限界が8/9に上がり、未来予知で登場した部族カードも大きく増加したことにより、さらにサイズを上げやすくなった。

当初は、クリーチャーデッキにおいて序盤サイズが上がりづらいことから2、3枚に抑えられる事も多かったが、近年では気にせず4枚投入されることが多い。

ラヴニカ・ブロック+コールドスナップ+時のらせんブロック期

小悪疫/Smallpoxとのシナジーを利用したタルモポックスで活躍。またグルール・ビートにこれを投入した物も登場するなど、幅広い活躍を見せた。

時のらせんブロック構築

緑白ゴイフグランプリモントリオール07を制するなど、大きな存在感を見せた。

エクステンデッド、エターナル

フェッチランドが多用されるため、スタンダード以上に序盤からの強化を見込むことができ、非常に強力である。スタンダード同様、緑を含む多くのデッキに投入されている。

対抗策

上述の通り、他のルアゴイフに比べて墓地対策による対策はあまり効果的とはいえない。

コスト・パフォーマンスが高いとはいえ被覆などの特殊な能力を持っているわけではないので、恐怖/Terrorのような通常のクリーチャー対策が有効である。実際にレガシーなどでは、燻し/Smother不忠の糸/Threads of Disloyalty、さらには精神支配/Mind Harnessなども対策として使われている。

火力コンバット・トリックなど、ダメージによる破壊を試みる場合には注意が必要である。状況起因処理のチェックは呪文の解決後(呪文が墓地に置かれたあと)に行われるため、例えば、墓地にインスタントが存在しないときに1/2のタルモゴイフを対象としてショック/Shock唱えても、状況起因処理がチェックされる段階でタルモゴイフのタフネスは3になっているため、破壊することができない。

また、消極的な対抗策としては、「自分のデッキにもタルモゴイフを投入する」というものが挙げられる。これは、能力の性質上、すべてのタルモゴイフのサイズが一致し、またパワーよりもタフネスの方が高いため、強化されたり自分のタルモゴイフが除去されたりしないかぎり、対戦相手のタルモゴイフをブロックし続けることができるためである。

アラーラの断片以降では賛美を利用しタルモゴイフ同士の睨み合いを制するテクニックが対策として広まっている。上記の消極的な対抗策を積極的な対抗策に昇華させたものである。

ストーリー

タルモゴイフ/Tarmogoyfは非常に腹を空かせた野獣(beast)であり、生物ばかりでなく様々なエネルギーを貪り食う、雑食性ルアゴイフイラストを見ると人間は好物のようだが)。魔法でも摂取・代謝が可能で、違う種類のエネルギーを平らげるごとに、筋組織は成長し、より強力になっていく。

棲息地は吹雪の極地世界。そこは通常のマジックとは別の世界とされる。例えば、1つの可能性として再び氷河期が到来した未来のドミナリア/Dominaria、あるいは、全く別の次元/Planeなどが示唆されている。

  • 「tarmo」とはフィンランド語で「エネルギー(energy)」を意味する。「Tarmogoyf」で「エネルギーを食べるルアゴイフ」くらいの意味合い。

参照:Lexicon of the FuturePutting the Tarmo in your GoyfAsk Wizards - 2008/9/10(公式サイト)

その他

  • ルアゴイフの中で、本家同様タフネスが「パワー+1」なのはこれだけ。
  • 時のらせんブロックローウィン・ブロック期のスタンダードにおける強力な緑のカード群として、獣群の呼び声/Call of the Herdまたはカメレオンの巨像/Chameleon Colossus野生語りのガラク/Garruk Wildspeakerと合わせてTCGと呼ばれている。
  • このカードはフューチャーシフトとして収録された。それは、注釈文に、未来予知が発売された時点では存在しなかったカード・タイプであるプレインズウォーカー(初出はローウィン)の名が記されていたためである。2007年7月のオラクル変更で、カード・タイプに関する注釈文を持つ他のカードとともに注釈文が削除されたが、2008年4月のオラクル変更で再び注釈文がついた。
  • サイズを決定する方法が変則的であるため混乱を招きやすい。トラブルを避けるためにも、墓地に落ちたカード・タイプを逐一メモするなど、わかりやすくする工夫をしたほうがよい。
    • 墓地に置かれる頻度の高いものからAグループ「クリーチャー、インスタント、ソーサリー、土地」、Bグループ「アーティファクトエンチャント」、Cグループ「部族、プレインズウォーカー」の3つに分類し、「P/T=(A+B+C)/(A+B+C)+1」と考えると算出しやすいようだ。Aグループが墓地に置かれる頻度が突出して高いため、まずAグループのうち何種類が落ちているかを数え(上限4/5)、その後B、Cグループの数を加えるのが簡単らしい。この計算方法は俗に「タルモ算」と呼ばれる。
  • 「公開当初は全く注目されていなかったが、後に大きく高騰したカード」の代名詞的存在。現在はとても高額なカードであるが、当初は紙レアと一緒に数百円で大量入手できた時期もあったという。新しいエキスパンションが発売されると「次のタルモゴイフとなるカードは何か」と隠れた強力カードについての話題にのぼることも多い。
    • 注目されなかった主な理由としては注釈文の「プレインズウォーカー」のインパクトが強かったところが大きい。多くのプレイヤーが「プレインズウォーカーって何?」と笑い話にして、実際に使う人が少なかったのである。
  • リミテッドではこれを活かす術が少なく、また枚数を揃えることが難しいことから、構築のように軸に据えることはできない。ただ、2マナのクリーチャーにしては強いことに変わりはないので、が合っていれば採用して問題ない。
  • あらゆるフォーマットで有用なこのカードであるが、唯一モミール・ベーシックでは最大でも1/2にしか成長できず、灰色熊/Grizzly Bears以下の存在と化す。
  • 再録を望む声が多かったが、強力すぎる事からスタンダードへの再録は見送られてきた。Modern Mastersにて、通常のマジックの枠と新規イラストで再録される。なお、レアリティがレアから神話レアに引き上げられている。
  • 2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、2007年を代表するカードとして展示された。(参考

参考

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