両面カード

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'''両面カード'''/''Double-Faced Card''とは、[[イニストラード・ブロック]]で初登場した[[カード]]群の呼称。
 
'''両面カード'''/''Double-Faced Card''とは、[[イニストラード・ブロック]]で初登場した[[カード]]群の呼称。
  
1枚のカードの表と裏、両方に[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]のカードの表面があるカードであり、定型のマジックのカードで初の裏が「デッキマスター」デザインになっていないカードである。
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==解説==
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1枚のカードの表と裏、両方に[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]のカードの表面があるカードであり、定型のマジックのカードで初の裏が「デッキマスター」デザインになっていないカードである。[[イニストラード]]に20種類、[[闇の隆盛]]に13種類、[[マジック・オリジン]]に5種が存在する。
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{{#card:Gatstaf Shepherd}}
 
{{#card:Gatstaf Shepherd}}
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{{#card:Liliana, Heretical Healer}}
 
{{#card:Liliana, Heretical Healer}}
  
[[イニストラード]]に20種類、[[闇の隆盛]]に13種類、[[マジック・オリジン]]に5種が存在する。
 
<!--[[イニストラード・ブロック]]、[[マジック・オリジン]]、[[イニストラードを覆う影ブロック]]が存在する。-->
 
 
==解説==
 
 
「夜になると[[狼男]]になる[[人間]]」、「[[コウモリ]]に化ける[[吸血鬼]]」、「[[プレインズウォーカー/Planeswalker|プレインズウォーカー]]への覚醒」といった「変身」を表すカードであり、[[キーワード処理]]の[[変身]](させる)によって表裏を入れ替え、変身した(あるいは元に戻った)ことを表す。
 
「夜になると[[狼男]]になる[[人間]]」、「[[コウモリ]]に化ける[[吸血鬼]]」、「[[プレインズウォーカー/Planeswalker|プレインズウォーカー]]への覚醒」といった「変身」を表すカードであり、[[キーワード処理]]の[[変身]](させる)によって表裏を入れ替え、変身した(あるいは元に戻った)ことを表す。
  
 
「裏面では区別できない」という[[トレーディングカードゲーム]]の基本原理に反する仕様である。当然、裸のままで通常のカードと混ぜて使うと不都合が生じるため、[[スリーブ]]か[[チェックリストカード]]の使用が必須となる。フレイバーとしては単純明快で美しいが、ゲームにおける扱いはかなり特殊。
 
「裏面では区別できない」という[[トレーディングカードゲーム]]の基本原理に反する仕様である。当然、裸のままで通常のカードと混ぜて使うと不都合が生じるため、[[スリーブ]]か[[チェックリストカード]]の使用が必須となる。フレイバーとしては単純明快で美しいが、ゲームにおける扱いはかなり特殊。
 
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==ルール==
===ルール===
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両面カードは、変身前の姿は[[第1面]](正面)、変身後の姿である[[第2面]](背面)であることを表す。カードの両面の左上は、そのカードの第1面/第2面を表すシンボルが描かれている。
 
両面カードは、変身前の姿は[[第1面]](正面)、変身後の姿である[[第2面]](背面)であることを表す。カードの両面の左上は、そのカードの第1面/第2面を表すシンボルが描かれている。
*それぞれの面は、個別に[[カード名]][[カード・タイプ]][[サブタイプ]][[]][[能力]][[パワー]]/[[タフネス]]([[忠誠度]])といった[[特性]]を持つ。
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*[[マナ・コスト]]が書かれている方が第1面である。第2面はマナ・コストは持たない。
**カード名を1つ指定する場合([[真髄の針/Pithing Needle]]など)、どちらか一方の面の名前のみ指定できる。
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*[[戦場]]以外の[[領域]]にある両面カードは常に第1面の特性を持つ。戦場にある両面カードは、そのときに表示されている面の特性を持ち、もう一方の面の特性は無視される。
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===デッキに入れる場合===
*両面カードを[[唱える]]場合、それは第1面でスタックに置かれる。また、[[戦場に出る]]場合、通常は第1面で戦場に出る。
+
両面カードが[[ライブラリー]][[非公開領域]]にあるとき、同じ領域にある他のカードと区別が出来ないようにしなければならない。それゆえ両面カードを[[デッキ]]に入れる場合、完全に不透明な[[スリーブ]]を用いるか[[チェックリストカード]]を使わなければならない。
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*両面カードをチェックリストカードで表す場合、デッキ内のすべての両面カードをチェックリストカードで表さなければならない([[http://mjmj.info/data/JPN_MTR_20160122.html マジックイベント規定])。
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*デッキに4枚のチェックリストカードを入れて1枚しかない両面カードを使いまわすような水増しはできない。チェックリストカード1枚が両面カード1枚の代用品である。
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*トーナメントでは、スリーブが透けていて区別がつく状態になっていると、[[不正行為|故意の違反]]として[[失格]]処分となる可能性があるので注意([http://coverage.mtg-jp.com/worlds11/article/002575/ 参考])。
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===特性===
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両面カードの各面はそれぞれに独立した一連の特性を持ち、呪文、能力、効果、あるいはルールが両面パーマネントの情報を必要とする場合、それは現在有効になっている面が与える情報のみを見る([[統率者戦]][[固有色]]の決定を除く)。[[戦場]]以外の[[領域]]にある両面カードは常に第1面の特性を持つ。両面カードを[[唱える]]場合、それは第1面でスタックに置かれる。戦場にある両面カードは、そのときに表示されている面の特性を持ち、もう一方の面の特性は無視される。また、[[戦場に出る]]場合、「変身させた状態で戦場に出す」[[効果]]でない限り、第1面で戦場に出る。
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両面カードで表される[[パーマネント]]は、新たに[[戦場に出る]]のではなく変身後も同一の[[オブジェクト]]のままである。[[つける|ついて]]いる[[オーラ]]や[[装備品]]、[[負う|負った]][[ダメージ]]、配置されている[[カウンター (目印)|カウンター]]、受けている[[修整]]などはそのまま残り続ける。
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*第1面と第2面のカードはそれぞれ別の名前を持つため、カード名を参照する効果はそれぞれ片一方のみに発揮される。[[ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy]]を指定した[[真髄の針/Pithing Needle]]は[[束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound]]の能力の起動を禁止できず、逆も同じである。
 
*両面カードの第2面は[[マナ・コスト]]を持たない([[マナ・コストの無いカード]])。よって、戦場にある第2面を向いた両面カードの[[点数で見たマナ・コスト]]は0である。
 
*両面カードの第2面は[[マナ・コスト]]を持たない([[マナ・コストの無いカード]])。よって、戦場にある第2面を向いた両面カードの[[点数で見たマナ・コスト]]は0である。
<!--
 
*両面カードの第2面は[[マナ・コスト]]を持たない([[マナ・コストの無いカード]])が、戦場にある第2面を向いた両面カードの[[点数で見たマナ・コスト]]は、第1面の点数で見たマナ・コストのままである。
 
**[[イニストラードを覆う影]]発売以前のルールでは、両面カードの第2面は[[マナ・コスト]]を持たず、戦場にある第2面を向いた両面カードの[[点数で見たマナ・コスト]]は0である。
 
-->
 
*両面カードで表される[[パーマネント]]は、変身しても同一の[[オブジェクト]]のままである。
 
**[[つける|ついて]]いる[[オーラ]]や[[装備品]]、[[負う|負った]][[ダメージ]]、配置されている[[カウンター (目印)|カウンター]]、受けている[[修整]]などはそのまま残り続ける。
 
**[[マジック・オリジン]]の[[伝説のクリーチャー]]/[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]・カードは、[[月霧/Moonmist]]などで変身させる場合、[[忠誠カウンター]]は置かれない。そのため、変身後には[[忠誠度]]0であるため[[状況起因処理]]で[[墓地に置く|墓地に置かれる]]。
 
*第1面か第2面かということと、[[表向き]]か[[裏向き]]かということは別のものである。両面カードは裏向きになる事は有り得る。ただし、既に表面になっている両面パーマネントは裏向きにする事はできない。効果やルールがそうするよう指示した場合、それを無視する。また裏向きである間は両面カードは変身する事は無い。
 
**[[イクシドロン/Ixidron]]の[[CIP]][[能力]]は、両面の[[クリーチャー]]には何も行わず、通常のクリーチャーのみを裏向きにする。
 
**[[予示]]などで裏向きの状態で[[戦場に出す]]場合には、「第1面、裏向き」という状態で戦場に出る。それは他のカードと同じく表向きの特性は隠され、両面カードだと公開する必要は無い。クリーチャーの両面カードを予示した場合には第1面のマナ・コストを支払うことで位相を表向きにすることができる。無論第1面であることは変わらない。
 
*一部の両面カードが持つ「(特定の[[名前]])に変身する」ことで[[誘発]]する[[誘発型能力]]は、その[[オブジェクト]]が変身する直前にその名前を持っておらず、なおかつ変身の直後にその名前を持っている場合にのみ誘発する。
 
**例:[[高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells]]を[[クローン/Clone]]で[[コピー]]した場合、[[月霧/Moonmist]]でそれを変身させてもそれは変身の直前より高原の狩りの達人のままであるため、能力が誘発しない。
 
*両面カードが[[非公開領域]]にある場合には、それが同じ領域にある他のカードと区別が付かない状態にしなければならない。
 
**完全に不透明なスリーブを用いるか、チェックリストカードを用いる必要がある。
 
**トーナメントでは、スリーブが透けていて区別がつく状態になっていると、[[不正行為|故意の違反]]として[[失格]]処分となる可能性があるので注意([http://coverage.mtg-jp.com/worlds11/article/002575/ 参考])。
 
*[[ドラフト]]において、両面カードは[[公開情報]]となる。[[ピック]]した両面カードは次のピックまでの間、ピックしたカードの束の一番上に置いておかなければならない。
 
**両面カードの発表当初は「公開してもよいし、適切な手段(束の一番下に置くなど)で隠してもよい」というルールであったが、[[プレイヤー]]の物理的な能力による有利不利が生じないよう、イニストラード発売を待たずしてルールが変更された。
 
**[[Magic Online]]におけるドラフトでは両面カードは特に公開されず、通常のカードと同じく[[非公開情報]]となる。
 
*[[イニストラード・ブロック]]では{{Gatherer|id=274531|両面カードの第1面は「太陽」、第2面は「月」で表していた}}ため、[[闇の隆盛]]発売時に第1面には「昼の面」、第2面には「夜の面」という訳語があてられていた。[[マジック・オリジン]]の両面カードは{{Gatherer|id=400104|プレインズウォーカー・シンボルが用いられている}}ため、現在の訳語に変更された。
 
  
 
===両面カードのコピー===
 
===両面カードのコピー===
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*例:[[クローン/Clone]]が戦場に出る際[[ガツタフの咆哮者/Gatstaf Howler]]を選んだ場合、クローンは変身前の[[ガツタフの羊飼い/Gatstaf Shepherd]]ではなく、現在表になっているガツタフの咆哮者のコピーとして戦場に出る。コピーが能力の[[誘発条件]]を満たしても、それは両面カードではないので変身することはない。
 
*例:[[クローン/Clone]]が戦場に出る際[[ガツタフの咆哮者/Gatstaf Howler]]を選んだ場合、クローンは変身前の[[ガツタフの羊飼い/Gatstaf Shepherd]]ではなく、現在表になっているガツタフの咆哮者のコピーとして戦場に出る。コピーが能力の[[誘発条件]]を満たしても、それは両面カードではないので変身することはない。
 
*例:ガツタフの羊飼いが[[無謀な浮浪者/Reckless Waif]]のコピーになった。その後[[月霧/Moonmist]]によって変身し、ガツタフの咆哮者の面が表になった。だが、その特性はガツタフの咆哮者でも[[無慈悲な捕食者/Merciless Predator]]でもなく、無謀な浮浪者のままになる。
 
*例:ガツタフの羊飼いが[[無謀な浮浪者/Reckless Waif]]のコピーになった。その後[[月霧/Moonmist]]によって変身し、ガツタフの咆哮者の面が表になった。だが、その特性はガツタフの咆哮者でも[[無慈悲な捕食者/Merciless Predator]]でもなく、無謀な浮浪者のままになる。
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*一部の両面カードが持つ「(特定の[[名前]])に変身する」ことで[[誘発]]する[[誘発型能力]]は、その[[オブジェクト]]が変身する直前にその名前を持っておらず、なおかつ変身の直後にその名前を持っている場合にのみ誘発する。
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**例:[[高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells]]を[[クローン/Clone]]で[[コピー]]した場合、[[月霧/Moonmist]]でそれを変身させてもそれは変身の直前より高原の狩りの達人のままであるため、能力が誘発しない。
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===[[裏向き]]の両面カード===
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第1面か第2面かということと、[[表向き]]か[[裏向き]]かということは別のものである。両面カードは裏向きになる事は有り得る。ただし、既に表面になっている両面パーマネントは裏向きにする事はできない。効果やルールがそうするよう指示した場合、それを無視する。また裏向きである間は両面カードは変身する事は無い。
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*[[イクシドロン/Ixidron]]の[[CIP]][[能力]]は、両面の[[クリーチャー]]には何も行わず、通常のクリーチャーのみを裏向きにする。
 +
*[[予示]]などで裏向きの状態で[[戦場に出す]]場合には、「第1面、裏向き」という状態で戦場に出る。それは他のカードと同じく表向きの特性は隠され、両面カードだと公開する必要は無い。クリーチャーの両面カードを予示した場合には第1面のマナ・コストを支払うことで位相を表向きにすることができる。無論第1面であることは変わらない。
 +
 +
===[[イニストラードを覆う影]]でのルール変更===
 +
イニストラードを覆う影での両面カードの再登場に際し、いくつか重要なルールの変更が行われる。
 +
#両面カードはそれぞれの面で特性が独立していたが、第2面の点数で見たマナ・コストを参照する場合のみ、第1面のマナ・コストに基づいた値を参照する。例外としてオブジェクトが第2面のコピーとなった場合、その点数で見たマナ・コストは0である。
 +
#変身させた状態で戦場に出す効果により両面カードでないカードが戦場に出ようとする場合、それは代わりに元の領域に留まる。
 +
#両面カードが[[起動型能力]]または[[誘発型能力]]でそれ自身を変身させる場合、そのパーマネントはその能力がスタックに置かれている間に変身していない場合にのみ変身する。これにより[[礼儀正しい識者/Civilized Scholar]]の無限コンボはルール変更後は不可能になる。
 +
 +
===その他のルール===
 +
*[[統率者戦]]での[[固有色]]を決定する際、第2面も考慮する。[[情け知らずのガラク/Garruk Relentless]]はその第1面は緑だが、第2面は黒の色指標を持っているためその固有色は黒緑である。
 +
*[[ドラフト]]において、両面カードは[[公開情報]]となる。[[ピック]]した両面カードは次のピックまでの間、ピックしたカードの束の一番上に置いておかなければならない。
 +
**両面カードの発表当初は「公開してもよいし、適切な手段(束の一番下に置くなど)で隠してもよい」というルールであったが、[[プレイヤー]]の物理的な能力による有利不利が生じないよう、イニストラード発売を待たずしてルールが変更された。
 +
**[[Magic Online]]におけるドラフトでは両面カードは特に公開されず、通常のカードと同じく[[非公開情報]]となる。
  
===その他===
+
==その他==
 
*TCG『[[デュエル・マスターズ]]』からの逆輸入システムである。もっとも、あちらは[[デッキ]]の外部の領域に用意して特別な[[カード]]で場に出すカードであるのに対し、こちらは[[メインデッキ]]に入れて使うカードであるため、かなり事情が違う。またこちらは様々なカードタイプを持つが、あちらは当初は両面ともクリーチャーかそれに類するものであった。後には特殊なものも登場した。
 
*TCG『[[デュエル・マスターズ]]』からの逆輸入システムである。もっとも、あちらは[[デッキ]]の外部の領域に用意して特別な[[カード]]で場に出すカードであるのに対し、こちらは[[メインデッキ]]に入れて使うカードであるため、かなり事情が違う。またこちらは様々なカードタイプを持つが、あちらは当初は両面ともクリーチャーかそれに類するものであった。後には特殊なものも登場した。
 
*開発中には[[反転カード]]のシステムを使用することも検討されていたが、最終的に両面カードを用いることとなった。そのためこの2つのシステムには似ている部分が多い。
 
*開発中には[[反転カード]]のシステムを使用することも検討されていたが、最終的に両面カードを用いることとなった。そのためこの2つのシステムには似ている部分が多い。
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*当然ながら、[[エラーカード]]ではない。
 
*当然ながら、[[エラーカード]]ではない。
 
*登場当初のルールでは裏向きになる事はできなかったが、[[予示]]の登場により2015年1月23日の総合ルール更新で裏向きの位相になれるようになった。
 
*登場当初のルールでは裏向きになる事はできなかったが、[[予示]]の登場により2015年1月23日の総合ルール更新で裏向きの位相になれるようになった。
*イニストラード・ブロックの時点では、両面カードの伝説のクリーチャーは存在しなかった。これは、[[戦場]]に第1面と第2面が同時に存在する状況が生まれてしまうと言う、ルール上の問題による所が大きい(→[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/180 参考]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/003074/ 翻訳])。
+
*[[イニストラード・ブロック]]では{{Gatherer|id=274531|両面カードの第1面は「太陽」、第2面は「月」で表していた}}ため、[[闇の隆盛]]発売時に第1面には「昼の面」、第2面には「夜の面」という訳語があてられていた。[[マジック・オリジン]]の両面カードは{{Gatherer|id=400104|プレインズウォーカー・シンボルが用いられている}}ため、現在の訳語に変更された。
 +
*イニストラード・ブロックの時点では、両面カードの伝説のクリーチャーは存在しなかった。これは、[[戦場]]に第1面と第2面が同時に存在する状況が生まれてしまうという問題による所が大きい(→[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/dark-shadows-part-2-2012-01-30 参考]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/003074/ 翻訳])。
 
**その後、マジック・オリジンでは伝説のクリーチャー/プレインズウォーカーの両面カードサイクルが登場した。こちらも同様に、例えば[[アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros]]と歴戦の戦士、ギデオン/Gideon, Battle-Forgedは戦場で同時に存在してしまう。ただ、イニストラード当時から[[レジェンド・ルール]]が改訂されているため、この問題は発生しにくくなっている。
 
**その後、マジック・オリジンでは伝説のクリーチャー/プレインズウォーカーの両面カードサイクルが登場した。こちらも同様に、例えば[[アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros]]と歴戦の戦士、ギデオン/Gideon, Battle-Forgedは戦場で同時に存在してしまう。ただ、イニストラード当時から[[レジェンド・ルール]]が改訂されているため、この問題は発生しにくくなっている。
 +
*[[マジック・オリジン]]の[[伝説のクリーチャー]]/[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]・カードは、[[月霧/Moonmist]]などで変身させる場合、[[忠誠カウンター]]は置かれない。そのため、変身後には[[忠誠度]]0であるため[[状況起因処理]]で[[墓地に置く|墓地に置かれる]]。
  
 
==参考==
 
==参考==
*[http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/innistrad/dfcrules 両面カードのルール]([[WotC]])※このページのドラフトに関するルールは、現在では変更されている。
 
 
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/every-two-sides-has-story-2011-08-29 Every Two Sides Has a Story]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/001987/ 両面それぞれの物語](WotC)
 
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/every-two-sides-has-story-2011-08-29 Every Two Sides Has a Story]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/001987/ 両面それぞれの物語](WotC)
 
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/werewolves-gone-wild-2011-09-16 Werewolves Gone Wild]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/002180/ 狼男、猛る](WotC)
 
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/werewolves-gone-wild-2011-09-16 Werewolves Gone Wild]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/002180/ 狼男、猛る](WotC)

2016年3月13日 (日) 09:49時点における版

両面カード/Double-Faced Cardとは、イニストラード・ブロックで初登場したカード群の呼称。

目次

解説

1枚のカードの表と裏、両方にマジックのカードの表面があるカードであり、定型のマジックのカードで初の裏が「デッキマスター」デザインになっていないカードである。イニストラードに20種類、闇の隆盛に13種類、マジック・オリジンに5種が存在する。



Gatstaf Shepherd / ガツタフの羊飼い (1)(緑)
クリーチャー — 人間(Human) 狼男(Werewolf)

各アップキープの開始時に、直前のターンに呪文が唱えられていなかった場合、ガツタフの羊飼いを変身させる。

2/2
Gatstaf Howler / ガツタフの咆哮者
〔緑〕 クリーチャー — 狼男(Werewolf)

威嚇(このクリーチャーはアーティファクト・クリーチャーかそれと共通の色を持つクリーチャー以外にはブロックされない。)
各アップキープの開始時に、直前のターンのプレイヤー1人が2つ以上の呪文を唱えていた場合、ガツタフの咆哮者を変身させる。

3/3


Garruk Relentless / 情け知らずのガラク (3)(緑)
伝説のプレインズウォーカー — ガラク(Garruk)

情け知らずのガラクの上の忠誠(loyalty)カウンターが2個以下であるとき、彼を変身させる。
[0]:クリーチャー1体を対象とする。情け知らずのガラクはそれに3点のダメージを与える。そのクリーチャーは彼に、それのパワーに等しい点数のダメージを与える。
[0]:緑の2/2の狼(Wolf)クリーチャー・トークンを1体生成する。

3
Garruk, the Veil-Cursed / ヴェールの呪いのガラク
〔黒/緑〕 伝説のプレインズウォーカー — ガラク(Garruk)

[+1]:接死を持つ黒の1/1の狼(Wolf)クリーチャー・トークンを1体生成する。
[-1]:クリーチャーを1体生け贄に捧げる。そうしたなら、あなたのライブラリーからクリーチャー・カードを1枚探し、それを公開してあなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。
[-3]:あなたがコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+X/+Xの修整を受けるとともにトランプルを得る。Xは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの枚数である。



Liliana, Heretical Healer / 異端の癒し手、リリアナ (1)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)

絆魂
あなたがコントロールする他のトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、異端の癒し手、リリアナを追放し、その後、これを変身させた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。そうしたなら、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体生成する。

2/3
Liliana, Defiant Necromancer / 反抗する屍術師、リリアナ
〔黒〕 伝説のプレインズウォーカー — リリアナ(Liliana)

[+2]:各プレイヤーはそれぞれカードを1枚捨てる。
[-X]:あなたの墓地にあるマナ総量がXの伝説でないクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
[-8]:あなたは「クリーチャーが1体死亡するたび、次の終了ステップの開始時に、それをあなたのコントロール下で戦場に戻す。」を持つ紋章を得る。

3

「夜になると狼男になる人間」、「コウモリに化ける吸血鬼」、「プレインズウォーカーへの覚醒」といった「変身」を表すカードであり、キーワード処理変身(させる)によって表裏を入れ替え、変身した(あるいは元に戻った)ことを表す。

「裏面では区別できない」というトレーディングカードゲームの基本原理に反する仕様である。当然、裸のままで通常のカードと混ぜて使うと不都合が生じるため、スリーブチェックリストカードの使用が必須となる。フレイバーとしては単純明快で美しいが、ゲームにおける扱いはかなり特殊。

ルール

両面カードは、変身前の姿は第1面(正面)、変身後の姿である第2面(背面)であることを表す。カードの両面の左上は、そのカードの第1面/第2面を表すシンボルが描かれている。

  • マナ・コストが書かれている方が第1面である。第2面はマナ・コストは持たない。

デッキに入れる場合

両面カードがライブラリー非公開領域にあるとき、同じ領域にある他のカードと区別が出来ないようにしなければならない。それゆえ両面カードをデッキに入れる場合、完全に不透明なスリーブを用いるかチェックリストカードを使わなければならない。

  • 両面カードをチェックリストカードで表す場合、デッキ内のすべての両面カードをチェックリストカードで表さなければならない([マジックイベント規定)。
  • デッキに4枚のチェックリストカードを入れて1枚しかない両面カードを使いまわすような水増しはできない。チェックリストカード1枚が両面カード1枚の代用品である。
  • トーナメントでは、スリーブが透けていて区別がつく状態になっていると、故意の違反として失格処分となる可能性があるので注意(参考)。

特性

両面カードの各面はそれぞれに独立した一連の特性を持ち、呪文、能力、効果、あるいはルールが両面パーマネントの情報を必要とする場合、それは現在有効になっている面が与える情報のみを見る(統率者戦固有色の決定を除く)。戦場以外の領域にある両面カードは常に第1面の特性を持つ。両面カードを唱える場合、それは第1面でスタックに置かれる。戦場にある両面カードは、そのときに表示されている面の特性を持ち、もう一方の面の特性は無視される。また、戦場に出る場合、「変身させた状態で戦場に出す」効果でない限り、第1面で戦場に出る。

両面カードで表されるパーマネントは、新たに戦場に出るのではなく変身後も同一のオブジェクトのままである。ついているオーラ装備品負ったダメージ、配置されているカウンター、受けている修整などはそのまま残り続ける。

両面カードのコピー

両面カードの各面はそれぞれに独立した一連の特性を持ち、呪文、能力、効果、あるいはルールが両面パーマネントの情報を必要とする場合、それは現在表になっている面が与える情報のみを見る。 これはコピー可能な値に置いても同様で、反転後の特性もコピーする反転カードとの違いに注意。

裏向きの両面カード

第1面か第2面かということと、表向き裏向きかということは別のものである。両面カードは裏向きになる事は有り得る。ただし、既に表面になっている両面パーマネントは裏向きにする事はできない。効果やルールがそうするよう指示した場合、それを無視する。また裏向きである間は両面カードは変身する事は無い。

  • イクシドロン/IxidronCIP能力は、両面のクリーチャーには何も行わず、通常のクリーチャーのみを裏向きにする。
  • 予示などで裏向きの状態で戦場に出す場合には、「第1面、裏向き」という状態で戦場に出る。それは他のカードと同じく表向きの特性は隠され、両面カードだと公開する必要は無い。クリーチャーの両面カードを予示した場合には第1面のマナ・コストを支払うことで位相を表向きにすることができる。無論第1面であることは変わらない。

イニストラードを覆う影でのルール変更

イニストラードを覆う影での両面カードの再登場に際し、いくつか重要なルールの変更が行われる。

  1. 両面カードはそれぞれの面で特性が独立していたが、第2面の点数で見たマナ・コストを参照する場合のみ、第1面のマナ・コストに基づいた値を参照する。例外としてオブジェクトが第2面のコピーとなった場合、その点数で見たマナ・コストは0である。
  2. 変身させた状態で戦場に出す効果により両面カードでないカードが戦場に出ようとする場合、それは代わりに元の領域に留まる。
  3. 両面カードが起動型能力または誘発型能力でそれ自身を変身させる場合、そのパーマネントはその能力がスタックに置かれている間に変身していない場合にのみ変身する。これにより礼儀正しい識者/Civilized Scholarの無限コンボはルール変更後は不可能になる。

その他のルール

  • 統率者戦での固有色を決定する際、第2面も考慮する。情け知らずのガラク/Garruk Relentlessはその第1面は緑だが、第2面は黒の色指標を持っているためその固有色は黒緑である。
  • ドラフトにおいて、両面カードは公開情報となる。ピックした両面カードは次のピックまでの間、ピックしたカードの束の一番上に置いておかなければならない。
    • 両面カードの発表当初は「公開してもよいし、適切な手段(束の一番下に置くなど)で隠してもよい」というルールであったが、プレイヤーの物理的な能力による有利不利が生じないよう、イニストラード発売を待たずしてルールが変更された。
    • Magic Onlineにおけるドラフトでは両面カードは特に公開されず、通常のカードと同じく非公開情報となる。

その他

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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