オデッセイ
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− | + | 他に低評価から高評価へ逆転したカードとして以下の例が挙げられる。 | |
− | *[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]:ソーサリーである点で[[獣の襲撃/Beast Attack]] | + | *[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]:ソーサリーである点で[[獣の襲撃/Beast Attack]]より低く見られていたが、[[マナカーブ]]に沿って運用できる点でトップレアにまで昇り詰めた。 |
− | *[[炎の稲妻/Firebolt]] | + | *[[炎の稲妻/Firebolt]]:やはりソーサリーである点で火力として実戦レベルかは疑問視されていたが、単純に[[アドバンテージ]]がとれる点で[[フラッシュバック]]の代表格になった。 |
− | *[[激動/Upheaval]] | + | *[[激動/Upheaval]]:プロプレイヤーからも完全なネタカードとみられていたが、[[激動サイカトグ]]の強烈なリセットカードとして環境を席巻した。 |
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+ | 逆に、[[Jon Finkel]]の[[インビテーショナルカード]]である[[影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator]]は当初、ゲームぎゃざに「私がオデッセイのトップレアです」と話すイラストが掲載されるほど、はっきりとしたトップレアであったが、使用率の高い[[サイカトグ/Psychatog]]、[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]に弱かったため、使用率は徐々に下がっていった。 | ||
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+ | 同様に発売前に高評価を得ながら凋落していったカードとして以下の例が挙げられる。 | ||
+ | *[[秘教の十字軍/Mystic Crusader]]:往年の名カード、[[ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec]]のリメイク。このカード自体は高性能だが、白[[ウィニー]]を組みづらい当時の[[スタンダード]]環境に合わなかった。 | ||
+ | *[[死を食うもの/Mortivore]]:[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]の先輩カード。全ての墓地の[[クリーチャー]]の枚数分だけ強化される[[ルアゴイフ]]で、発売前にプロプレイヤーからも高評価を得ていたが、実際はほとんど使用されなかった。 | ||
+ | *[[行き詰まり/Standstill]]:限定的ながら2マナで3枚[[ドロー]]できる[[エンチャント]]。[[スタンダード]]環境では徐々に使用率を下げていったが、[[レガシー]]環境での[[ランドスティル]]などで活躍。 | ||
+ | *[[心の傷跡/Traumatize]]:[[消えないこだま/Haunting Echoes]]とのコンボで相手の[[ライブラリー]]をほとんど吹き飛ばせると発売前に話題に上ったが、現実にはあまり使用されなかった。 | ||
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+ | またデッキのコンセプトとなるカードも多く収録され、新環境に影響を与えた。 | ||
+ | *[[ゾンビの横行/Zombie Infestation]]:「[[ベンツォ]]」「[[ワイルドゾンビ]]」「[[ゾンビプリズン]]」などを多くのメジャー大会で上位入賞へ導いた。[[ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob]]や[[Krovikan Horror]]を[[生き埋め/Buried Alive]]によって墓地に集め、際限なくあふれる[[ゾンビ]][[トークン]]が[[エクステンデット]]環境で暴れまわった。 | ||
+ | *[[納墓/Entomb]]:オデッセイで最も価格の高いカード(2014年8月現在)。[[死体発掘/Exhume]]、[[再活性/Reanimate]]とのコンボで[[レガシー]]環境の「[[リアニメイト]]」の必須パーツとなった。 | ||
+ | *[[ワームの咆哮/Roar of the Wurm]]:4マナで破格の6/6[[ワーム]][[トークン]]が出せるマナレシオを評価され、[[物静かな思索/Quiet Speculation]]とのコンボで「[[クワイエット・ロアー]]」を[[スタンダード]]環境および[[エクステンデット]]環境で活躍させた。 | ||
+ | *[[リスの巣/Squirrel Nest]]:トークン量産からロックにつなげる「[[リス対立]]」のキーカード。[[対立/Opposition]]、[[静態の宝珠/Static Orb]]とのコンボで場を制圧した。 | ||
+ | *[[敏捷なマングース/Nimble Mongoose]]:[[スレッショルド]]の代表カード。限定的ながら1マナ3/3の[[被覆]]クリーチャーとして「[[Canadian Threshold]]」、「[[8Man]]」で活躍した。 | ||
+ | *[[熊人間/Werebear]]:[[スレッショルド]]の代表カードその2。[[秘教の処罰者/Mystic Enforcer]]とともに「[[スーパーグロウ]]」の必須パーツとして[[エクステンデット]]環境に強い影響を与えた。 | ||
+ | *[[機知の戦い/Battle of Wits]]:ライブラリー枚数が240枚を超える「[[バベル]]」のキーカード。[[笹沼希予志]]氏によって実戦レベルであることが証明された。 | ||
+ | *[[平等化/Balancing Act]]:リメイクされた[[天秤/Balance]]。コンボデッキ「[[ターボバランス]]」で[[土を食うもの/Terravore]]および[[インベイジョン]]のサクリファイスランドとの相性は抜群であった。 | ||
+ | *[[ミラーリ/Mirari]]:発売後しばらく使用されずに放置されていた[[伝説のアーティファクト]]。後に爆発的なマナを産む「[[ウェイク]]」のキーカードとなり[[世界選手権03]]で優勝した。 | ||
+ | *[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]:いやがらせのお手本のような[[伝説のクリーチャー]]。黒系[[ビートダウン]]「[[ノワール]]」の中心カードとして[[日本選手権02]]で準優勝した。 | ||
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+ | オデッセイ以降は[[カウンター]][[呪文]]が弱くなったといわれる。[[中略/Syncopate]]なども収録されていたが、低コストでの確定[[カウンター]]をもとめる当時の「[[パーミッション]]」にはあまり採用されなかった。 | ||
[[フィルターランド]]や、古参プレイヤーには懐かしい[[エイトグ]]や[[ルアゴイフ]]の[[サイクル]]が登場し、トーナメントシーンでも活躍した。他にも[[野生の雑種犬/Wild Mongrel|猟犬]]や[[生命の噴出/Life Burst|噴出カード]]、[[エイヴンの祭殿/Aven Shrine|祭殿]]の[[サイクル]]などがある。 | [[フィルターランド]]や、古参プレイヤーには懐かしい[[エイトグ]]や[[ルアゴイフ]]の[[サイクル]]が登場し、トーナメントシーンでも活躍した。他にも[[野生の雑種犬/Wild Mongrel|猟犬]]や[[生命の噴出/Life Burst|噴出カード]]、[[エイヴンの祭殿/Aven Shrine|祭殿]]の[[サイクル]]などがある。 |
2014年8月10日 (日) 03:46時点における版
オデッセイ/Odyssey | |
シンボル | ミラーリ/Mirari |
略号 | OD, ODY |
コードネーム | Argon |
発売日 | 日:2001年10月1日 |
セット枚数 | 全350種類 |
オデッセイ/Odysseyは、オデッセイ・ブロックの大型エキスパンション。日本では2001年10月1日に発売された。意味は「長い冒険」。
目次 |
概要
アポカリプスから100年後、ドミナリア/Dominariaの他の大陸から隔絶されたオタリア大陸を舞台とする。
テーマは墓地で、新キーワード能力として、墓地の枚数を参照する能力スレッショルドと、墓地からもプレイできるフラッシュバックが登場した(スレッショルドは、後に能力語に変更された)。
また、手札を捨てることで強化される共鳴者も多数登場した。特にサイカトグ/Psychatog、野生の雑種犬/Wild Mongrelはカードリスト公開時点では過小評価されていたが、発売後すぐに評価が逆転し、オデッセイを代表するクリーチャーになった。
他に低評価から高評価へ逆転したカードとして以下の例が挙げられる。
- 獣群の呼び声/Call of the Herd:ソーサリーである点で獣の襲撃/Beast Attackより低く見られていたが、マナカーブに沿って運用できる点でトップレアにまで昇り詰めた。
- 炎の稲妻/Firebolt:やはりソーサリーである点で火力として実戦レベルかは疑問視されていたが、単純にアドバンテージがとれる点でフラッシュバックの代表格になった。
- 激動/Upheaval:プロプレイヤーからも完全なネタカードとみられていたが、激動サイカトグの強烈なリセットカードとして環境を席巻した。
逆に、Jon Finkelのインビテーショナルカードである影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltratorは当初、ゲームぎゃざに「私がオデッセイのトップレアです」と話すイラストが掲載されるほど、はっきりとしたトップレアであったが、使用率の高いサイカトグ/Psychatog、野生の雑種犬/Wild Mongrelに弱かったため、使用率は徐々に下がっていった。
同様に発売前に高評価を得ながら凋落していったカードとして以下の例が挙げられる。
- 秘教の十字軍/Mystic Crusader:往年の名カード、ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vecのリメイク。このカード自体は高性能だが、白ウィニーを組みづらい当時のスタンダード環境に合わなかった。
- 死を食うもの/Mortivore:タルモゴイフ/Tarmogoyfの先輩カード。全ての墓地のクリーチャーの枚数分だけ強化されるルアゴイフで、発売前にプロプレイヤーからも高評価を得ていたが、実際はほとんど使用されなかった。
- 行き詰まり/Standstill:限定的ながら2マナで3枚ドローできるエンチャント。スタンダード環境では徐々に使用率を下げていったが、レガシー環境でのランドスティルなどで活躍。
- 心の傷跡/Traumatize:消えないこだま/Haunting Echoesとのコンボで相手のライブラリーをほとんど吹き飛ばせると発売前に話題に上ったが、現実にはあまり使用されなかった。
またデッキのコンセプトとなるカードも多く収録され、新環境に影響を与えた。
- ゾンビの横行/Zombie Infestation:「ベンツォ」「ワイルドゾンビ」「ゾンビプリズン」などを多くのメジャー大会で上位入賞へ導いた。ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin NabobやKrovikan Horrorを生き埋め/Buried Aliveによって墓地に集め、際限なくあふれるゾンビトークンがエクステンデット環境で暴れまわった。
- 納墓/Entomb:オデッセイで最も価格の高いカード(2014年8月現在)。死体発掘/Exhume、再活性/Reanimateとのコンボでレガシー環境の「リアニメイト」の必須パーツとなった。
- ワームの咆哮/Roar of the Wurm:4マナで破格の6/6ワームトークンが出せるマナレシオを評価され、物静かな思索/Quiet Speculationとのコンボで「クワイエット・ロアー」をスタンダード環境およびエクステンデット環境で活躍させた。
- リスの巣/Squirrel Nest:トークン量産からロックにつなげる「リス対立」のキーカード。対立/Opposition、静態の宝珠/Static Orbとのコンボで場を制圧した。
- 敏捷なマングース/Nimble Mongoose:スレッショルドの代表カード。限定的ながら1マナ3/3の被覆クリーチャーとして「Canadian Threshold」、「8Man」で活躍した。
- 熊人間/Werebear:スレッショルドの代表カードその2。秘教の処罰者/Mystic Enforcerとともに「スーパーグロウ」の必須パーツとしてエクステンデット環境に強い影響を与えた。
- 機知の戦い/Battle of Wits:ライブラリー枚数が240枚を超える「バベル」のキーカード。笹沼希予志氏によって実戦レベルであることが証明された。
- 平等化/Balancing Act:リメイクされた天秤/Balance。コンボデッキ「ターボバランス」で土を食うもの/Terravoreおよびインベイジョンのサクリファイスランドとの相性は抜群であった。
- ミラーリ/Mirari:発売後しばらく使用されずに放置されていた伝説のアーティファクト。後に爆発的なマナを産む「ウェイク」のキーカードとなり世界選手権03で優勝した。
- 陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion:いやがらせのお手本のような伝説のクリーチャー。黒系ビートダウン「ノワール」の中心カードとして日本選手権02で準優勝した。
オデッセイ以降はカウンター呪文が弱くなったといわれる。中略/Syncopateなども収録されていたが、低コストでの確定カウンターをもとめる当時の「パーミッション」にはあまり採用されなかった。
フィルターランドや、古参プレイヤーには懐かしいエイトグやルアゴイフのサイクルが登場し、トーナメントシーンでも活躍した。他にも猟犬や噴出カード、祭殿のサイクルなどがある。
直前のブロックであるインベイジョン・ブロックが多色を推していたのに対し、このセットではトリプルシンボル以上のカードが比較的多く見られ、単色を推すような傾向が見られる。
テーマデッキ
パッケージ・イラスト
- 陰謀団の総帥/Cabal Patriarch (トーナメントパック)
- ミラーリ/Mirari
- セファリッドの皇帝アボシャン/Aboshan, Cephalid Emperor
- クローサの庇護者シートン/Seton, Krosan Protector
デザイン
デザイン・チーム | Mark Rosewater (lead) |
Mike Donais | |
Richard Garfield | |
William Jockusch | |
Henry Stern | |
開発チーム | Randy Buehler (lead) |
Michael Donais | |
Mike Elliott | |
William Jockusch | |
Henry Stern | |
アート・ディレクター | Dana Knutson |
Ron Spears |
参考
- カード個別評価:オデッセイ
- Odyssey (小説)
- カードセット一覧