召集
提供:MTG Wiki
召集(しょうしゅう)/Convokeは、ラヴニカ・ブロックでセレズニア・ギルド(緑と白)に割り当てられたキーワード能力。これを持つ呪文がスタック上にあるときに機能する常在型能力。
インスタント
召集(あなたのクリーチャーが、この呪文を唱える助けとなる。この呪文を唱えるに際しあなたがタップしたクリーチャー1体で、(1)かそのクリーチャーの色のマナ1点を支払う。)
あなたのライブラリーからマナ総量がX以下であるクリーチャー・カード1枚を探し、それを戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。
クリーチャー — 象(Elephant) クレリック(Cleric)
召集(あなたのクリーチャーが、この呪文を唱える助けとなる。この呪文を唱える段階であなたがタップした各クリーチャーは、(1)かそのクリーチャーの色のマナ1点を支払う。)
敬慕されるロクソドンが戦場に出たとき、これを召集するためにタップした各クリーチャーの上に+1/+1カウンターをそれぞれ1個置く。
[編集] 定義
召集/Convokeは、「この呪文の総コストにある色マナ1点につき、あなたはそのマナを支払うのではなく、あなたがコントロールするその色のアンタップ状態のクリーチャー1体をタップしてもよい。この呪文の総コストにある不特定マナ1点につき、あなたはそのマナを支払うのではなく、あなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャー1体をタップしてもよい。」を意味する。
この方法で呪文の総コストを支払うためにタップされたクリーチャーのことを、その呪文を「召集するためにタップした/convoked」と言う。
[編集] 解説
多数のクリーチャーで共同して呪文を使うようなイメージ。自分のクリーチャーがすべて召喚酔いのないマナ・クリーチャーになるようなものだと思えばよいだろう。
ラヴニカ:ギルドの都、未来予知、ラヴニカのギルドではセレズニアの色である緑と白に与えられているが、基本セット2015、モダンホライゾンでは他の色やアーティファクトも召集を持つ。機械兵団の進軍では新ファイレクシア/New Phyrexiaの侵略に対抗する各次元/Planeの協力を表すメカニズムとして登場し、全色に存在するが特に青と赤に多い。機械兵団の進軍統率者デッキでは聖なる会合/Divine Convocation(青赤白)のテーマとして採用された。
他の呪文に召集を与えるカードは多数存在する(「召集を持つ/have convoke」でWhisperを検索)。
[編集] ルール
- この能力は、唱えるためのコストに対して「別の支払い方」を定義するものである。
- タップ自体がコストの支払いとして扱われる。該当する色のマナを生み出したり、該当するコストを減らしたりしているわけではない。
- タップで支払うのは義務ではないし、タップで支払った場合も追加コストや代替コストとはみなされない。
- 本来のマナ・コストのみに限らず、総コスト内のマナの支払いであればいずれにも使用できる。すなわち、召集を持つ呪文が追加コストや代替コストを持っていたり、コスト増加カードの影響を受けている場合でも、それらのコストも召集により支払うことができる(大量の芽吹き/Sprout Swarmも参照)。
- タップによって支払った分は実際にマナを支払っているわけではない。烈日や向上呪文、野生の意志、マラス/Marath, Will of the Wildなど、支払ったマナを参照する能力との相互作用に注意。
- 召集は、呪文を唱える際に機能する常在型能力である。
- 唱えるのに対応してクリーチャーを除去して支払いを妨害することはできない。
- 起動型能力でも誘発型能力でもないため、もみ消し/Stifleなどで妨害することはできない。
- クリーチャーにタップ能力を与える能力でもない。召喚酔いしているクリーチャーをタップしてもよく、呪われたトーテム像/Cursed Totemなど起動型能力を封じる効果では妨害されない(→タップ・アウトレット)。
- 多色のクリーチャーをタップしても、支払わなくても済むマナは1点分だけである。この場合は、そのクリーチャーの色のうちのいずれか1色か、不特定マナの支払いのどちらかに充てることとなる。
- 無色のクリーチャーをタップして無色マナ・シンボルで指定されたコストを支払うことはできない。召集で支払えるのは色マナと不特定マナのみである。
- コストの支払いはマナ能力を起動するタイミング(CR:601.2g)より後である。そのため、支払う前にマナ能力で生け贄に捧げられたクリーチャーをタップすることはできない。
- マナを任意のタイプや色であるかのように支払える効果の影響下であっても、召集でタップするクリーチャーの色は守る必要がある。(それらの能力はコストそのものに含まれる色マナ・シンボルを変更していないため)
- 例)豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxuryで追放したかき集める勇気/Gather Courageを唱える場合、召集でクリーチャーをタップするならば緑のクリーチャーをタップしなければならない。
[編集] 旧ルール
2013年7月13日の総合ルール更新で変更される前は、追加コストとして望む数のクリーチャーをタップし、タップしたクリーチャー1体につきコストを(1)かそのクリーチャーの色のマナ1点分だけ軽減する、という能力であった。
コストの分を超えてタップできる点が開発部で問題視されたことから、新たな概念(別の支払い方)が考案され、2013年7月13日の総合ルール更新で変更されることとなった[1]。
現在のルールとは以下の点で異なる。
- コストを軽減するため、これによりコストが3マナ未満になった場合、三なる宝球/Trinisphereがあると3マナに変更された。
- 現在はコスト決定に関与しないため、三なる宝球の影響を受けない。
- タップするクリーチャーの数に制約がないため、コストの分を超える数のクリーチャーをタップすることができた。
- 現在はタップできるクリーチャーの数が総コスト分に限定されており、そのようなことは不可能である。
- 追加コストが決まるタイミングでクリーチャーをタップするため、タップしたクリーチャーが戦場を離れるマナ能力を起動してコストに充てることができた。
- 現在はコスト支払い時にタップするため、そのようなクリーチャーをタップすることはできない。
[編集] その他
- Richard Garfieldによってデザインされたメカニズム。元々はボロス軍/Boros Legionのメカニズムだったが、より相応しいセレズニア議事会/The Selesnya Conclaveに割り当てられた[2]。
- セレズニアの特色であるトークン展開と相性がよい。
- アンタップ能力や神啓とシナジーを形成する。未来予知と基本セット2015での再登場時はそれらとスタンダードで共存している。
- 基本セット2015では、注釈文に(あなたのクリーチャーが、この呪文を唱える助けとなる。/Your creatures can help cast this spell.)という説明が新たに追加されている。その後2014年7月のオラクル変更により、既存のすべての召集持ちのカードの注釈文が同様の形式に変更された。
- 霊気紛争ではアーティファクト版といえる即席が登場した。
- 日本語名は「招集」ではなく「召集」であるので、誤字に注意。意味合いとしてはほぼ同じだが、招集は「招き集める」、召集は「(立場が下の者を)呼び集める」というニュアンスがある。
- 『デュエル・マスターズ』のメカニズム「ハイパーエナジー」の元になっている[3]。
[編集] 脚注
- ↑ Magic 2014 Update Bulletin(Feature 2013年7月12日 Matt Tabak著)
- ↑ Designing for Selesnya/セレズニアのデザイン(Making Magic 2012年10月1日 Mark Rosewater著)
- ↑ @syaba3(X/Twitter 2024年8月2日 射場本正巳)
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.51 召集/Convoke
- 702.51a 召集は、召集を持つ呪文がスタック上にあるときに機能する常在型能力である。「召集/Convoke」は、「この呪文の総コストに含まれる色 マナ1点ごとに、あなたはそのマナを支払うのではなくあなたがコントロールしているアンタップ状態のその色のクリーチャー1体をタップしてもよい。この呪文の総コストに含まれる不特定マナ1点ごとに、あなたはそのマナを支払うのではなくあなたがコントロールしているアンタップ状態のクリーチャー1体をタップしてもよい。」を意味する。
- 702.51b 召集 能力は追加コストや代替コストではなく、召集を持つ呪文の総コストが決定された後にのみ適用される。
- 702.51c この方法で呪文の総コストを支払うためにタップされたクリーチャーのことを、その呪文を「召集するためにタップした/convoked」と言う。
- 702.51d 1つの呪文に複数の召集 能力があっても効果は変わらない。
- 702.51 召集/Convoke
- 702 キーワード能力