覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
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伝説のプレインズウォーカー — ナーセット(Narset)
各ターン、対戦相手はそれぞれ、カードを2枚以上引くことができない。
[-2]:あなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見る。あなたはその中からクリーチャーでも土地でもないカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
カードとしては3枚目、プレインズウォーカーとしては2枚目のナーセット。ドロー制限の常在型能力と、クリーチャーや土地以外限定の衝動/Impulse系サーチの忠誠度能力を持つ。ナーセットとしては初の(ジェスカイの中心色である)青単色のカード。
- 常在型能力
- 複数ドローに対する厳しい妨害。対戦相手限定の迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth。
- 自分(対戦相手側)のターンではドロー・ステップで1枚引く以上、基本的にカードの効果では一切カードを引けないことになり、キャントリップすら軽率に唱えられなくなる。
- 同サイクルに属する他のプレインズウォーカーの常在型能力と比べ頭一つ抜けた優秀な能力で、戦況によってはゲームを決めるうえ「相手にカードを引かせる」事を効果の一部とするカードとのコンボも多々考え得る。特に青系コントロールデッキ同士では無視してよいものではなく、延々と場に居座り続けられたら投了もの。
- ただし手札に加えることや衝動的ドローは禁止できないので、対戦相手のデッキ如何では効果が無い事も少なくはない。
- -2能力
- 不確実だがクリーチャー/土地以外のカードを手札に1枚加える。一般的コントロールデッキで4枚めくれるなら外れるのは稀な期待値。
- クリーチャーをあまり用いないデッキ構築を行えばほぼ確実にカード・アドバンテージを稼ぐことができる。土地とクリーチャー合わせてデッキ半分の30枚程度なら、時に外れるが十分機能する範疇。特にデッキトップ操作がしやすいレガシーでは同時にクリーチャーもそこそこ採用した欲張った構築も少なく無い。
- この能力で登場後即座に手札を増やせるため、ナーセット本体に除去が向いてもむしろアドバンテージは取れており、戦闘ダメージで退場する場合でも極端な損にはなりづらい。全体除去にアクセスしやすいためいわゆる「使い捨て」でも相手の攻勢の遅延に貢献しやすい。
- 水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruinと通ずる効果だが、こちらは選ばなかったカードは無作為にライブラリーの下に置かれる。
対戦相手のリソースを増やしにくくしつつアドバンテージを稼ぐことができるので、コントロール戦略と噛み合っており、コントロールデッキ同士のミラーマッチでも重石となる強力なプレインズウォーカー。対処強要度が非常に高い割に即座に処理されてもそこまで致命的ではなく、リソース勝負では出色の強さ。
プラスの忠誠度能力は持たないが、自身の能力で2枚目3枚目を探しに行けるので見た目以上に場持ちは良い。登場後、様々なフォーマットの速度が遅いデッキにおいてこのカードを連打してアドバンテージを稼ぐような光景が多々見られるようになった。伝説のパーマネントカードではあるものの、使い捨てる形で運用するなら枚数を多く採用しても腐る事は少ない。
登場直後のスタンダードではすぐに灯争大戦で新出したジェスカイ・フレンズの中核を担うようになる。その後はファイアーズ、青白コントロールなどを含めてクリーチャーの少ない青いデッキで採用されていった。スタン落ち直前には、環境のトップを走るスゥルタイ・ランプにおいてミラーマッチで極めて有効に働く事から、デッキ自体をこのカードを軸にした形へと変質させるほどのカードプールの重石となっていた。
スタンダード以外の構築環境でもこのカードを見かけないフォーマットは存在しない。常在型能力のドローロックは多数のコンボを考える事が可能で、それぞれのフォーマットで優秀なアドバンテージ源兼ロックコンボの立役者として活躍している。一日のやり直し/Day's Undoing、ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium、永劫のこだま/Echo of Eonsなど各フォーマットに相性の良いカードは多く、手札をすべて失わせて実質的なゲームエンドを狙っていく戦法がよく取られる。
モダンの青白コントロールやレガシーの青白奇跡、ヴィンテージのゼロックス系デッキや墓荒らし、オース系デッキなど、活躍するデッキは枚挙に暇がない。血清の幻視/Serum Visionsや思案/Ponderといったソーサリーのキャントリップや渦まく知識/Brainstormを無力化できるため、スタンダード以上に対戦相手の動きを強烈に縛ることができる。稲妻/Lightning Boltで落とされないように1回も忠誠度能力を起動せずに、妨害エンチャントのように使うこともある。
ルール
- 常在型能力
- 基本的なルールは迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth#ルールを参照。
制限指定
2019年11月22日(Magic Onlineでは11月18日)より、ヴィンテージで制限カードに指定される[1]。効率的なドローが豊富なヴィンテージにおいて、このカードを序盤に設置し常在型能力によるソフトロックをかけることが、高い頻度で一方的なゲームを生む原因となっているためである。
関連カード
- 悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master
- 卓絶のナーセット/Narset Transcendent
- 覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
- 古き道のナーセット/Narset of the Ancient Way
- 悟った喪失者、ナーセット/Narset, Enlightened Exile
サイクル
灯争大戦の、アンコモンの単色のプレインズウォーカーサイクル。常在型能力か誘発型能力と、マイナスの忠誠度能力を1つずつ持つ。各色に2枚ずつ存在する。
- 盾魔道士、テヨ/Teyo, the Shieldmage(白)
- 放浪者/The Wanderer(白)
- 謎めいた指導者、カズミナ/Kasmina, Enigmatic Mentor(青)
- 覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils(青)
- はぐれ影魔道士、ダブリエル/Davriel, Rogue Shadowmage(黒)
- 憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Hate-Twisted(黒)
- 敬慕される炎魔道士、ヤヤ/Jaya, Venerated Firemage(赤)
- 無頼な扇動者、ティボルト/Tibalt, Rakish Instigator(赤)
- 群れの声、アーリン/Arlinn, Voice of the Pack(緑)
- 野生造り、ジアン・ヤングー/Jiang Yanggu, Wildcrafter(緑)
ストーリー
ナーセット/Narsetはラヴニカ/Ravnicaに呼び出されたプレインズウォーカー/Planeswalkerの一人。女性。
詳細はナーセット/Narsetを参照。