アルケヴィオスへの侵攻/Invasion of Arcavios

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アルケヴィオス/Arcaviosがテーマのバトルから変身する両面カード。第1面はインスタントやソーサリーをライブラリー、墓地、ゲームの外部からサーチする包囲戦、第2面はインスタントやソーサリーをコピーするエンチャント。

第1面

ETBは願いと教示者と墓地回収から好きなものを選べるような効果。シルバーバレット戦略はデッキやサイドボードのスロットを圧迫するのが悩みだが、これはあらかじめ両方への分散が可能なため非常に柔軟性が高い。

しかも、履修と違いサブタイプを問わず無制限にスペルをウィッシュボードから持ってこられるのはパーマネントのETBとしては初。明滅や、青の得意なバウンスで繰り返し利用できる。

過去の青のカードで言うと、方程式の求解/Solve the Equationや狡猾な願い/Cunning Wishや思い起こし/Call to Mindはいずれも3マナ。それらと比べると5マナと重いぶんテンポロスが大きいので、マナ加速か何かを用意しておきたい。

これ自身を倒すためのカードをサーチしてくるのも良いだろう。

第2面

スペルを手札から唱えるたびにコピーする。過去のカードで言うと、7マナの大群の諜報/Swarm Intelligenceと同等。あるいは、より強力な千年嵐/Thousand-Year Stormが青赤の6マナである。

第1面の防御値7は、バトルというカード・タイプの初登場した機械兵団の進軍の時点では（5色カードであるアラーラへの侵攻/Invasion of Alaraと並び）最大級。スペルばかり詰め込んだデッキでは自ずとこれを攻撃できるクリーチャーを確保できるスロットは限られるので、倒すためにはトークンを生成するスペル、ミシュラランド、当事者カードなどでうまくアタッカーを用意したい。

バトルを直接焼ける呪文もそれなりに存在するものの、任意の対象つまりプレイヤーを対象に取れるものが多い関係上いちどに7点のダメージを与えられるものはそう多くない。コピーでカード・アドバンテージは挽回できるからと言って複数の火力をこれに撃ち込んでいては、せっかくの変身後にもうコピーできるスペルが手札に残っていないという事態も起こりうる。

総じて工夫し甲斐のある、ストリクスヘイヴン：魔法学院の舞台をテーマとするにふさわしいカード。

スタンダード以下の環境に目を向けると、荒野の再生/Wilderness Reclamationを使うティムール再生とは比較的相性が良いと言っていいだろう。発展+発破/Expansion+Explosionをメイン4枚投入している場合でもサーチが可能であり、このデッキであれば7点ダメージも捻出しやすい。勿論コピー効果は高い威力を発揮できる。

• カードをゲームの外部から持ってくる効果はこれまでもあったが、「探す」行為の一環としては初。そのため総合ルールの「701.19 探す/Search」に新ルール項CR:701.19jが追加された。
• 第2面の能力についてはコピー、コピー可能な値を参照。

ストーリー

アルケヴィオスのストリクスヘイヴン/Strixhavenはリリアナ・ヴェス/Liliana Vess教授の警告の元に防衛を固めたが、それも空しく多くの教授は新ファイレクシア/New Phyrexiaに捕えられ完成化されてしまった。クイントリウス・カンド/Quintorius Kandを始めとする生徒たちは創始ドラゴンが残した呪文『創始ドラゴンの召致/Invocation of the Founders』を起動してファイレクシア軍を追い出す命を受け、崩壊した大図書棟/The Biblioplexを異形の軍団から身を潜めながら進んでいく(イラスト)。

• March of the Machine | Arcavios: A Radiant Heart/サイドストーリー・アルケヴィオス編　光輝く心臓（Magic Story 2023年3月20日 Evelyn Teng著）

参考

• サーチカード
• カード個別評価：機械兵団の進軍 - レア