ウルザトロン
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− | + | '''ウルザトロン'''(''Urzatron'')は、3種類の[[ウルザランド]]とよばれる[[ウルザの鉱山/Urza's Mine]]、[[ウルザの魔力炉/Urza's Power Plant]]、[[ウルザの塔/Urza's Tower]]からの大量の[[無色]][[マナ]]を背景に、[[重い]][[カード]]をふんだんに使用する[[デッキ]]の総称。 | |
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+ | [[第8版]]でウルザランドが復活し、[[ミラディン]]の参入で[[トーナメント]]レベルにまで成長した[[コンボ]]寄りの[[コントロール (デッキ)|コントロール]]型が活躍の始まり。特に[[ミラディン・ブロック]]を含む[[スタンダード]]では、[[親和 (デッキ)|親和]]とともに常に一大勢力を誇った。 | ||
− | + | デッキとしてはウルザランドが出た頃から存在したが、実戦レベルになったのはミラディン・ブロックになってから。これはミラディン・ブロックで[[森の占術/Sylvan Scrying]]と[[刈り取りと種まき/Reap and Sow]]というどんな[[土地]]でも[[サーチ]]できるカードが登場したためである。 | |
− | + | また、ミラディン・ブロック後期からは[[キャントリップ]]など[[青]]の[[引く|ドロー]]カードでウルザランドを揃えるバージョンも登場。特にミラディン退場後はこちらが主流となった。この時期から活躍できるようになった要因としては、[[ハルマゲドン/Armageddon]]の退場も大きいだろう。 | |
− | + | *ちなみに、「トロン(tron)」というのは英語の接尾辞で「真空管」や「粒子操作装置」を意味する用語である。これが転じて現在では「実験装置・実験室」といった意味でも使われるようになっており(Phytotron/植物育成実験室、Zootron/動物生理学用環境制御室など)、このことから、[[ウルザの塔/Urza's Tower]]、[[ウルザの魔力炉/Urza's Power Plant]]、[[ウルザの鉱山/Urza's Mine]]の3つのウルザランドはウルザの実験室になぞらえて俗に「'''Urzatron'''」と呼ばれている。 | |
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− | + | [[ラヴニカ・ブロック]]+[[時のらせんブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[神河ブロック]]退場で[[曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror]]などの強力な[[フィニッシャー]]を失ったが、あらたに[[ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite]]などを得たため[[イゼットロン]]は健在。 | |
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また、新たに[[アゾリウスカラー|青白]]という[[色|カラー]]パターンを採用する[[青白トロン]]も登場した。 | また、新たに[[アゾリウスカラー|青白]]という[[色|カラー]]パターンを採用する[[青白トロン]]も登場した。 | ||
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[[次元の混乱]]参入後はさらにデッキの幅が広まり、[[塩水の精霊/Brine Elemental]]を組み込んだ[[ピクルス#ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック>ピクルス]]、[[シミックカラー|青緑]]の[[セル]]、[[滅び/Damnation]]を活用する[[青黒トロン]]なども登場した。 | [[次元の混乱]]参入後はさらにデッキの幅が広まり、[[塩水の精霊/Brine Elemental]]を組み込んだ[[ピクルス#ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック>ピクルス]]、[[シミックカラー|青緑]]の[[セル]]、[[滅び/Damnation]]を活用する[[青黒トロン]]なども登場した。 | ||
− | + | ==神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期== | |
− | ==[[神河ブロック]]+[[ラヴニカ・ブロック]] | + | [[神河ブロック]]+[[ラヴニカ・ブロック]]期のスタンダードにおいて、[[第9版]]でもウルザランドは[[再録]]され、[[ローテーション]]による解体の危機は脱する。だが、[[ミラディン・ブロック]]が退場したことによって、土地サーチや[[占術]][[呪文]]などデッキのエンジン部分に加え、[[重い|重]][[アーティファクト]]群や[[歯と爪/Tooth and Nail]]といった巨大パワーカードをも失い、勢力は一時大きく衰退した。 |
− | [[第9版]]でもウルザランドは[[再録]]され、[[ローテーション]] | + | |
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しかしそんな状況でもなお[[青単トロン]]に[[赤]]を混ぜた[[服部半蔵トロン]]が[[世界選手権05]]において好成績を残し、[[青赤コントロール#ラヴニカ・ブロック期|青赤]]という新たなカラーベースでの復活を遂げた。 | しかしそんな状況でもなお[[青単トロン]]に[[赤]]を混ぜた[[服部半蔵トロン]]が[[世界選手権05]]において好成績を残し、[[青赤コントロール#ラヴニカ・ブロック期|青赤]]という新たなカラーベースでの復活を遂げた。 | ||
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− | [[ギルドパクト]]後は[[イゼットロン]] | + | [[ギルドパクト]]後は[[イゼットロン]]となり、よりデッキとしての安定性を増した。また[[ディセンション]]で[[シミックの空呑み/Simic Sky Swallower]]が登場すると、[[緑]]を足した[[シゼットロン]]も見られるようになった。詳しくは[[服部半蔵トロン]]、[[イゼットロン]]、[[シゼットロン]]それぞれを参照。 |
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− | + | ラヴニカ・ブロックでの隆盛は[[ショックランド]]と[[印鑑]]の存在が大きい。特に印鑑によって色マナ2つを確保できるため、ウルザランドと抜群の相性を誇り、土地サーチがなくても安定した運用ができるようになった。 | |
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− | + | [[ミラディン・ブロック]]+[[神河ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[神河物語]]で[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]を得たことにより、[[ミラディン]]時より高速で[[歯と爪/Tooth and Nail]]を撃てるようになった。このためコントロール要素を強める必要が薄れ、デッキの安定性を高めるために[[緑]][[単色]]のものが主体となった(→[[緑単トロン]])。 | |
− | + | また[[鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker]]の登場により、更なる爆発力と[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]力を得た。 | |
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多数新登場した[[伝説の土地]]もサーチカードとの相性が良く、多用された。 | 多数新登場した[[伝説の土地]]もサーチカードとの相性が良く、多用された。 | ||
− | しかし、緑単では[[塩まき/Sowing Salt]]などの極端な対策カードに対応することが出来ず、また[[第9版]]で[[ペインランド]]が再録されたこともあって他の色を[[タッチ]]しやすくなったことから、再び[[多色]]化の傾向を見せ始めた。 | + | しかし、緑単では[[塩まき/Sowing Salt]]などの極端な対策カードに対応することが出来ず、また[[第9版]]で[[ペインランド]]が再録されたこともあって他の色を[[タッチ]]しやすくなったことから、再び[[多色]]化の傾向を見せ始めた。[[日本選手権05]]を制したバージョンはレイザートロン([[青]]緑タッチ白)であった(→下記サンプルレシピ参照)。特に[[アーティファクト・土地]]の[[禁止カード]]指定による「[[親和 (デッキ)|親和]]退場」の後は、[[メタゲーム|メタ]]の中心勢力として活躍した。 |
− | [[日本選手権05]]を制したバージョンはレイザートロン([[青]] | + | |
− | + | また同じ[[ウルザランド]]を使用したデッキでも、土地サーチは使用せず、[[青]]の[[引く|ドロー]]により[[ウルザランド]]を揃えた上で[[重い|重量級]][[アーティファクト]]で[[場]]を制圧する[[青単トロン]]も登場した。 | |
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− | また同じ[[ウルザランド]]を使用したデッキでも、土地サーチは使用せず、[[青]]の[[ドロー]]により[[ウルザランド]]を揃えた上で[[重い|重量級]][[アーティファクト]]で[[場]]を制圧する[[青単トロン]]も登場した。 | + | |
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− | こちらも[[緑]]型に負けず劣らず、[[日本選手権05]] | + | こちらも[[緑]]型に負けず劣らず、[[日本選手権05]]等で大きな戦果を挙げている。これと区別するため、「ウルザトロン」とだけ言うと緑入りのものを指す場合が増えた模様。詳しくは[[青単トロン]]の項目を参照。 |
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[日本選手権05]] | + | **[[日本選手権05]] 優勝([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/jpnat05ja/welcome 参考]) |
− | ** | + | **使用者:[[諸藤拓馬]] |
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*フォーマット | *フォーマット | ||
**[[スタンダード]]([[第9版]]+[[ミラディン・ブロック]]+[[神河ブロック]]) | **[[スタンダード]]([[第9版]]+[[ミラディン・ブロック]]+[[神河ブロック]]) | ||
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|1||[[鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker]]||1||[[防御の光網/Defense Grid]] | |1||[[鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker]]||1||[[防御の光網/Defense Grid]] | ||
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|4||[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]||1||[[精神隷属器/Mindslaver]] | |4||[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]||1||[[精神隷属器/Mindslaver]] | ||
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− | * | + | *俗に「'''レイザートロン'''」と呼ばれるタイプ。 |
− | *レイザートロンの「レイザー」の由来は[[三原槙仁]] | + | *レイザートロンの「レイザー」の由来は[[三原槙仁]]のニックネーム「レイザーラモハルHG」から。そのため、「レーザートロン」の表記は誤りである。 |
− | ==[[オンスロート・ブロック]]+[[ミラディン・ブロック]] | + | ==オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期== |
− | [[ミラディン]]当初は[[赤]][[緑]]の構成が多く、[[火の玉/Fireball]]や[[十二の瞳/One Dozen Eyes]] | + | [[オンスロート・ブロック]]+[[ミラディン・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[ミラディン]]当初は[[赤]][[緑]]の構成が多く、[[火の玉/Fireball]]や[[十二の瞳/One Dozen Eyes]]などの重マナ呪文をふんだんに使い、物量で相手を圧倒する大味なデッキであった(→[[#初期型]])。 |
− | + | だが、[[12post]]の活躍で[[歯と爪/Tooth and Nail]]の爆発力が知られるようになると、[[歯と爪/Tooth and Nail]]を最速で撃つことを目的とした[[歯と爪]]型が主流になった(→[[#後期型]])。 | |
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*備考 | *備考 | ||
**[[世界選手権04]] [[スタンダード]]部門 6-0 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds04ja/welcome 参考]) | **[[世界選手権04]] [[スタンダード]]部門 6-0 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds04ja/welcome 参考]) | ||
− | ** | + | **使用者:[[Sasha Zorc]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[スタンダード]]([[第8版]]+[[オンスロート・ブロック]]+[[ミラディン・ブロック]]) | **[[スタンダード]]([[第8版]]+[[オンスロート・ブロック]]+[[ミラディン・ブロック]]) | ||
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===初期型=== | ===初期型=== | ||
*備考 | *備考 | ||
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|2||[[激情の共感者/Fierce Empath]] | |2||[[激情の共感者/Fierce Empath]] | ||
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|1||[[鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem]] | |1||[[鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:#eeeeff"| | + | !colspan="2" style="background:#eeeeff"|呪文 (17) |
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|4||[[忘却石/Oblivion Stone]] | |4||[[忘却石/Oblivion Stone]] | ||
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|4||[[猛火/Blaze]] | |4||[[猛火/Blaze]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:#eeeeff"| | + | !colspan="2" style="background:#eeeeff"|土地 (27) |
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|4||[[森/Forest]] | |4||[[森/Forest]] | ||
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|1||[[隠れ石/Stalking Stones]] | |1||[[隠れ石/Stalking Stones]] | ||
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− | == | + | ==エクステンデッド== |
− | + | 近年は[[エクステンデッド]]でも活躍している。天敵の[[不毛の大地/Wasteland]]や[[ハルマゲドン/Armageddon]]が[[ローテーション]]で消え去ったことも大きい。 | |
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− | 初期には[[ミラディン・ブロック]]以来の[[歯と爪]] | + | 初期には[[ミラディン・ブロック]]以来の[[歯と爪]]型が活躍。また、[[ディセンション]]で[[アゾリウスカラー|青白]]の[[アゾリウス評議会/The Azorius Senate|アゾリウス]]・[[ギルド/Guild|ギルド]]が登場して以降は、[[青単トロン]]の流れを組む[[青白トロン#エクステンデッド|青白トロン]]も登場した。 |
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[グランプリシャーロット05]] | + | **[[グランプリシャーロット05]] ベスト4([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/gpchar06/welcome 参考]) |
− | ** | + | **使用者:[[Kyle Goodman]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[エクステンデッド]]([[第7版]]〜[[第9版]]、[[インベイジョン]]〜[[ラヴニカ:ギルドの都]]) | **[[エクステンデッド]]([[第7版]]〜[[第9版]]、[[インベイジョン]]〜[[ラヴニカ:ギルドの都]]) | ||
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|2||[[永遠の証人/Eternal Witness]]||3||[[オアリムの詠唱/Orim's Chant]] | |2||[[永遠の証人/Eternal Witness]]||3||[[オアリムの詠唱/Orim's Chant]] | ||
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|4||[[歯と爪/Tooth and Nail]]||1||[[白金の天使/Platinum Angel]] | |4||[[歯と爪/Tooth and Nail]]||1||[[白金の天使/Platinum Angel]] | ||
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|3||[[忘却石/Oblivion Stone]]|||| | |3||[[忘却石/Oblivion Stone]]|||| | ||
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|4||[[吹きさらしの荒野/Windswept Heath]]|||| | |4||[[吹きさらしの荒野/Windswept Heath]]|||| | ||
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*[[歯と爪]]型の[[デッキ]]。 | *[[歯と爪]]型の[[デッキ]]。 | ||
− | *[[サイドボード|サイド]]からは[[ | + | *[[サイドボード|サイド]]からは[[白]]が[[タッチ]]され[[親和 (デッキ)|親和]]対策の[[戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage]]などが使用される。 |
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*[[青単トロン]] | *[[青単トロン]] | ||
*[[青緑トロン]] | *[[青緑トロン]] | ||
*[[青白トロン]] | *[[青白トロン]] | ||
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==参考== | ==参考== | ||
*[[ウルザランド]] | *[[ウルザランド]] | ||
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] |
2008年9月8日 (月) 14:09時点における版
ウルザトロン(Urzatron)は、3種類のウルザランドとよばれるウルザの鉱山/Urza's Mine、ウルザの魔力炉/Urza's Power Plant、ウルザの塔/Urza's Towerからの大量の無色マナを背景に、重いカードをふんだんに使用するデッキの総称。
土地 — (Urza’s) 塔(Tower)
(T):(◇)を加える。あなたがウルザの(Urza's)・鉱山(Mine)とウルザの・魔力炉(Power-Plant)をコントロールしているなら、代わりに(◇)(◇)(◇)を加える。
目次 |
概要
第8版でウルザランドが復活し、ミラディンの参入でトーナメントレベルにまで成長したコンボ寄りのコントロール型が活躍の始まり。特にミラディン・ブロックを含むスタンダードでは、親和とともに常に一大勢力を誇った。
デッキとしてはウルザランドが出た頃から存在したが、実戦レベルになったのはミラディン・ブロックになってから。これはミラディン・ブロックで森の占術/Sylvan Scryingと刈り取りと種まき/Reap and Sowというどんな土地でもサーチできるカードが登場したためである。
また、ミラディン・ブロック後期からはキャントリップなど青のドローカードでウルザランドを揃えるバージョンも登場。特にミラディン退場後はこちらが主流となった。この時期から活躍できるようになった要因としては、ハルマゲドン/Armageddonの退場も大きいだろう。
- ちなみに、「トロン(tron)」というのは英語の接尾辞で「真空管」や「粒子操作装置」を意味する用語である。これが転じて現在では「実験装置・実験室」といった意味でも使われるようになっており(Phytotron/植物育成実験室、Zootron/動物生理学用環境制御室など)、このことから、ウルザの塔/Urza's Tower、ウルザの魔力炉/Urza's Power Plant、ウルザの鉱山/Urza's Mineの3つのウルザランドはウルザの実験室になぞらえて俗に「Urzatron」と呼ばれている。
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期のスタンダードでは、神河ブロック退場で曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirrorなどの強力なフィニッシャーを失ったが、あらたにボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkiteなどを得たためイゼットロンは健在。
また、新たに青白というカラーパターンを採用する青白トロンも登場した。
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。その呪文がこれにより打ち消された場合、それをそのプレイヤーの墓地に置く代わりにオーナーの手札に加える。
カードを1枚引く。
次元の混乱参入後はさらにデッキの幅が広まり、塩水の精霊/Brine Elementalを組み込んだピクルス#ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック>ピクルス、青緑のセル、滅び/Damnationを活用する青黒トロンなども登場した。
神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期
神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期のスタンダードにおいて、第9版でもウルザランドは再録され、ローテーションによる解体の危機は脱する。だが、ミラディン・ブロックが退場したことによって、土地サーチや占術呪文などデッキのエンジン部分に加え、重アーティファクト群や歯と爪/Tooth and Nailといった巨大パワーカードをも失い、勢力は一時大きく衰退した。
しかしそんな状況でもなお青単トロンに赤を混ぜた服部半蔵トロンが世界選手権05において好成績を残し、青赤という新たなカラーベースでの復活を遂げた。
ギルドパクト後はイゼットロンとなり、よりデッキとしての安定性を増した。またディセンションでシミックの空呑み/Simic Sky Swallowerが登場すると、緑を足したシゼットロンも見られるようになった。詳しくは服部半蔵トロン、イゼットロン、シゼットロンそれぞれを参照。
ラヴニカ・ブロックでの隆盛はショックランドと印鑑の存在が大きい。特に印鑑によって色マナ2つを確保できるため、ウルザランドと抜群の相性を誇り、土地サーチがなくても安定した運用ができるようになった。
ミラディン・ブロック+神河ブロック期
ミラディン・ブロック+神河ブロック期のスタンダードでは、神河物語で師範の占い独楽/Sensei's Divining Topを得たことにより、ミラディン時より高速で歯と爪/Tooth and Nailを撃てるようになった。このためコントロール要素を強める必要が薄れ、デッキの安定性を高めるために緑単色のものが主体となった(→緑単トロン)。
また鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breakerの登場により、更なる爆発力とコントロール力を得た。
クリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
永遠の証人が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるカード1枚を対象とする。あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。
2/1伝説のクリーチャー — ゴブリン(Goblin) シャーマン(Shaman)
速攻
(T):あなたがコントロールする、伝説でないクリーチャー1体を対象とする。それが速攻を持つことを除き、それのコピーであるトークンを1体生成する。次の終了ステップの開始時に、それを生け贄に捧げる。
多数新登場した伝説の土地もサーチカードとの相性が良く、多用された。
しかし、緑単では塩まき/Sowing Saltなどの極端な対策カードに対応することが出来ず、また第9版でペインランドが再録されたこともあって他の色をタッチしやすくなったことから、再び多色化の傾向を見せ始めた。日本選手権05を制したバージョンはレイザートロン(青緑タッチ白)であった(→下記サンプルレシピ参照)。特にアーティファクト・土地の禁止カード指定による「親和退場」の後は、メタの中心勢力として活躍した。
また同じウルザランドを使用したデッキでも、土地サーチは使用せず、青のドローによりウルザランドを揃えた上で重量級アーティファクトで場を制圧する青単トロンも登場した。
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)
トリスケリオンはその上に+1/+1カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。
トリスケリオンから+1/+1カウンターを1個取り除く:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。トリスケリオンは、それに1点のダメージを与える。
インスタント
呪文1つを対象とし、それをそれのコントローラーが(X)を支払わないかぎり、打ち消す。占術2を行う。(あなたのライブラリーの一番上から2枚のカードを見て、そのうちの望む枚数のカードを望む順番であなたのライブラリーの一番下に置き、残りを望む順番で一番上に置く。)
こちらも緑型に負けず劣らず、日本選手権05等で大きな戦果を挙げている。これと区別するため、「ウルザトロン」とだけ言うと緑入りのものを指す場合が増えた模様。詳しくは青単トロンの項目を参照。
サンプルレシピ
- 俗に「レイザートロン」と呼ばれるタイプ。
- レイザートロンの「レイザー」の由来は三原槙仁のニックネーム「レイザーラモハルHG」から。そのため、「レーザートロン」の表記は誤りである。
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期のスタンダードでは、ミラディン当初は赤緑の構成が多く、火の玉/Fireballや十二の瞳/One Dozen Eyesなどの重マナ呪文をふんだんに使い、物量で相手を圧倒する大味なデッキであった(→#初期型)。
だが、12postの活躍で歯と爪/Tooth and Nailの爆発力が知られるようになると、歯と爪/Tooth and Nailを最速で撃つことを目的とした歯と爪型が主流になった(→#後期型)。
ソーサリー
以下から1つを選ぶ。
・あなたのライブラリーからクリーチャー・カードを最大2枚まで探し、それらを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。
・あなたの手札からクリーチャー・カードを最大2枚まで戦場に出す。
双呪(2)(あなたが双呪コストを支払った場合、両方を選ぶ。)
アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem)
トランプル、破壊不能
ダークスティールの巨像がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合、代わりにダークスティールの巨像を公開し、それをオーナーのライブラリーに加えて切り直す。
当時は電結親和全盛の頃であったため、アーティファクト破壊を入れやすい緑の人気が高まり、また神の怒り/Wrath of Godなどの大量除去を入れるため白緑のものが多かった。
後期型
- 備考
- 世界選手権04 スタンダード部門 6-0 (参考)
- 使用者:Sasha Zorc
- フォーマット
初期型
- 備考
- The Finals03 スタンダード部門 5-0
- 使用者:
- フォーマット
エクステンデッド
近年はエクステンデッドでも活躍している。天敵の不毛の大地/Wastelandやハルマゲドン/Armageddonがローテーションで消え去ったことも大きい。
初期にはミラディン・ブロック以来の歯と爪型が活躍。また、ディセンションで青白のアゾリウス・ギルドが登場して以降は、青単トロンの流れを組む青白トロンも登場した。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリシャーロット05 ベスト4(参考)
- 使用者:Kyle Goodman
- フォーマット