パウパー
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'''Pauper'''は、[[Magic Online]]認定[[フォーマット]]の1つ。Magic Onlineで[[コモン]]として収録されたことがある[[カード]]のみを使用できる[[コモンデッキ]][[構築]]。 | '''Pauper'''は、[[Magic Online]]認定[[フォーマット]]の1つ。Magic Onlineで[[コモン]]として収録されたことがある[[カード]]のみを使用できる[[コモンデッキ]][[構築]]。 | ||
− | + | Pauperとは、貧困者・[[持たざる者の檻/Paupers' Cage|持たざる者]]という意味。コモンデッキ(またの名を[[貧乏デッキ]])構築であることに由来する。発音は「パーパー」に近いが、公式記事では「パウパー」と表記された。 | |
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− | *Magic | + | *Magic Onlineでリリースされた、[[デュエルデッキ]]等も含めたあらゆるカードセットにおいてコモンとして収録されたことがあるすべてのカードを使用できる。 |
− | **例:[[対抗呪文/Counterspell]]は[[第7版]] | + | **例:[[対抗呪文/Counterspell]]は[[第7版]]等でコモンとして収録されているため、[[Masters Edition]]で[[アンコモン]]として収録された対抗呪文も使用できる。 |
**例:[[Hymn to Tourach]]は[[フォールン・エンパイア]]でコモン、Masters Editionでアンコモンとして収録されているが、フォールン・エンパイアはMagic Onlineでリリースされていないため使用できない。 | **例:[[Hymn to Tourach]]は[[フォールン・エンパイア]]でコモン、Masters Editionでアンコモンとして収録されているが、フォールン・エンパイアはMagic Onlineでリリースされていないため使用できない。 | ||
− | *[[ | + | **例:[[ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman]]は[[ブースターパック]]のあるセットにおいては(Magic Onlineではリリースされていないが)[[アライアンス]]と[[Masters Edition 2]]のみの収録で、これらのセットではいずれもアンコモンとしてしか収録されていないが、[[コールドスナップ]]の[[テーマデッキ]]である[[オーロクス暴走/Aurochs Stampede]]においてコモンとして収録されているため、Masters Edition 2に収録されたゴリラのシャーマンも使用できる。 |
+ | *[[メインデッキ]]は最低60枚でなければいけない。[[サイドボード]]に最大15枚までのカードを加えてもよい。 | ||
− | + | 賞品の出る大会等がなく、認定フォーマットとは言えないものの、[[スタンダード]]で使用可能なセットにおけるコモン限定戦も「Standard Pauper」として[[カジュアルプレイ|カジュアルルーム]]等ではフォーマットとして選択可能であり、対戦することが可能である。 | |
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− | 全体としてのカードバランスは、他の[[構築]] | + | 全体としてのカードバランスは、他の[[構築]]環境に比べ極端に劣るわけではない。むしろ過去から現在までの数多の強力なコモンが使用できることから、中には[[エターナル]]環境でも勝負に持ち込めるようなデッキも存在する。またデッキのバリエーションも豊富で、本格的な[[パーミッション]]から、数[[ターン]]の決着を目指す[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]や[[コンボデッキ]]も存在する。 |
− | 目立って差があるのは[[土地]] | + | 目立って差があるのは[[土地]]だろう。2色以上の[[色マナ]]を供給できる、使用に値するカードは[[タップイン]]であるか、もしくは[[マナフィルター]]による供給しかできないものであるため、1ターン目から土地だけで2色以上の色マナを供給することは事実上不可能である。この点は特に速攻系のデッキを組む際にネックとなっている。 |
− | それに加えて強力な[[多色カード]]には[[アンコモン]]以上のものが多いため、[[多色デッキ]]であっても[[単色カード]] | + | それに加えて強力な[[多色カード]]や[[フィニッシャー]]には[[アンコモン]]以上のものが多いため、[[多色デッキ]]であっても[[単色カード]]で占められる割合が非常に大きかったりするし、コントロール系のデッキであっても特にフィニッシャーを用意せず、[[小型クリーチャー]]達でそのまま殴り勝つような構成になっていたり、他の構築環境では大きく見劣りするようなカードをフィニッシャーに据えることもあったりする。 |
− | + | そういった特殊な環境であることから、[[ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact]]や[[ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher]]など、[[ブロック構築]]でも日の目を見なかったような意外なカードの活躍が日常茶飯事となる。 | |
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+ | ;[[部族 (俗称)|部族デッキ]] | ||
+ | :[[ゴブリン (デッキ)#Pauper|ゴブリン]]や[[エルフ (デッキ)#Pauper|エルフ]]、[[スリヴァー (デッキ)|スリヴァー]]といった、コモンに優秀なカードを多く含む部族で固めたデッキが一定の活躍を見せている。 | ||
==主なデッキ・その他== | ==主なデッキ・その他== | ||
− | *[[Pauperの変遷]] | + | *[[Pauperの変遷]]を参照。 |
==参考== | ==参考== | ||
+ | *[[コモン]] | ||
*[[コモンデッキ]] | *[[コモンデッキ]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] |
2014年10月18日 (土) 17:20時点における版
Pauperは、Magic Online認定フォーマットの1つ。Magic Onlineでコモンとして収録されたことがあるカードのみを使用できるコモンデッキ構築。
Pauperとは、貧困者・持たざる者という意味。コモンデッキ(またの名を貧乏デッキ)構築であることに由来する。発音は「パーパー」に近いが、公式記事では「パウパー」と表記された。
目次 |
ルール
- Magic Onlineでリリースされた、デュエルデッキ等も含めたあらゆるカードセットにおいてコモンとして収録されたことがあるすべてのカードを使用できる。
- 例:対抗呪文/Counterspellは第7版等でコモンとして収録されているため、Masters Editionでアンコモンとして収録された対抗呪文も使用できる。
- 例:Hymn to Tourachはフォールン・エンパイアでコモン、Masters Editionでアンコモンとして収録されているが、フォールン・エンパイアはMagic Onlineでリリースされていないため使用できない。
- 例:ゴリラのシャーマン/Gorilla Shamanはブースターパックのあるセットにおいては(Magic Onlineではリリースされていないが)アライアンスとMasters Edition 2のみの収録で、これらのセットではいずれもアンコモンとしてしか収録されていないが、コールドスナップのテーマデッキであるオーロクス暴走/Aurochs Stampedeにおいてコモンとして収録されているため、Masters Edition 2に収録されたゴリラのシャーマンも使用できる。
- メインデッキは最低60枚でなければいけない。サイドボードに最大15枚までのカードを加えてもよい。
賞品の出る大会等がなく、認定フォーマットとは言えないものの、スタンダードで使用可能なセットにおけるコモン限定戦も「Standard Pauper」としてカジュアルルーム等ではフォーマットとして選択可能であり、対戦することが可能である。
禁止カード
- 雲上の座/Cloudpost
- 頭蓋囲い/Cranial Plating
- 巣穴からの総出/Empty the Warrens
- 大あわての捜索/Frantic Search
- ぶどう弾/Grapeshot
- 激励/Invigorate
- 時間の亀裂/Temporal Fissure
禁止カードリストの変遷については、Magic Onlineフォーマットの変遷を参照。
傾向
全体としてのカードバランスは、他の構築環境に比べ極端に劣るわけではない。むしろ過去から現在までの数多の強力なコモンが使用できることから、中にはエターナル環境でも勝負に持ち込めるようなデッキも存在する。またデッキのバリエーションも豊富で、本格的なパーミッションから、数ターンの決着を目指すビートダウンやコンボデッキも存在する。
目立って差があるのは土地だろう。2色以上の色マナを供給できる、使用に値するカードはタップインであるか、もしくはマナフィルターによる供給しかできないものであるため、1ターン目から土地だけで2色以上の色マナを供給することは事実上不可能である。この点は特に速攻系のデッキを組む際にネックとなっている。
それに加えて強力な多色カードやフィニッシャーにはアンコモン以上のものが多いため、多色デッキであっても単色カードで占められる割合が非常に大きかったりするし、コントロール系のデッキであっても特にフィニッシャーを用意せず、小型クリーチャー達でそのまま殴り勝つような構成になっていたり、他の構築環境では大きく見劣りするようなカードをフィニッシャーに据えることもあったりする。
そういった特殊な環境であることから、ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpactやウラモグの破壊者/Ulamog's Crusherなど、ブロック構築でも日の目を見なかったような意外なカードの活躍が日常茶飯事となる。
解説
コモンのみとはいえ、様々なデッキタイプや複雑なメタゲームは、通常のフォーマットと同様に存在する。ほとんどのデッキがクリーチャーに頼らざるを得ないことから、他のフォーマットよりもクリーチャーのサイズや除去が重要になる。
- ビートダウン
- コモンにもビートダウン向けの優秀なクリーチャーが存在するため、単色であればアグロデッキは問題無く組むことができる。土地の関係から、ステロイドのような2色以上のビートダウンデッキは簡単には組めないが、中には親和やアグロドメイン、緑白呪禁などといった2色以上のビートダウンデッキも存在する。
- コントロール
- 対抗呪文/Counterspellを初めとする基本的かつ優秀な打ち消し呪文はコモンに多く、バウンスも比較的充実していることから、パーミッションも多い。なお、リセット型のクリーチャー全体除去は少ないが、単体除去は火力も含めて非常に充実しており、CIP能力に強力なものを持つクリーチャーも多いことから、黒コントロールのようなボードコントロールを中心としたデッキを組むことも可能。
- コンボデッキ
- コモンをキーカードとするコンボデッキは少ないが、コモンだけでも無限コンボを構成することは可能であり、その中でも無限マナからの無限ドローを搭載したFamiliar Comboはメタの一角に食い込む程の活躍を見せている。かつてはストームもあったが、現在ではキーカード全てが禁止されてしまっている。
- バーン
- 大会で使われるような1マナ3点火力や優良火力である火葬/Incinerate、火炎破/Fireblast、ケルドの匪賊/Keldon Maraudersなどが軒並みコモンであることからバーンデッキは比較的組みやすい。
主なデッキ・その他
- Pauperの変遷を参照。
参考
- コモン
- コモンデッキ
- フォーマット
- PDCMagic.com | Competitive Commons Only Magic: the Gathering
- 第39回:赤青上陸/Pauper/コモン限定構築(高橋優太の「このデッキを使え!」から)
- 第11回:深遠なるコモン構築の世界~Pauper その1・ビートダウン編(高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」から)
- 第12回:深遠なるコモン構築の世界~Pauper その2・コンボデッキ編 (同上)
- 第13回:深遠なるコモン構築の世界~Pauper その3・コントロール編 (同上)
- 第18回:番外編その3・「Magic OnlineのPauperデッキを構築するまで」をリプレイ!?( 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」から)
- 第19回:Pauper面白デッキ+「新たなるファイレクシア」特集(高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」から)
- 第26回:嵐が去りて何が吹く~最新「Pauper」研究(同上)
- 行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第1回:Pauper(コモン構築)
- 行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第8回:Pauper(コモン構築)メタゲーム編