固有色
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[[カード]]の固有色はそのカード自身の[[色]]([[色指標]]や[[特性定義能力]]によって定義されたものも含む)に、そのカードの[[マナ・コスト]]および[[ルール文章]]に含まれる[[マナ・シンボル]]の色を加えたものである。 | [[カード]]の固有色はそのカード自身の[[色]]([[色指標]]や[[特性定義能力]]によって定義されたものも含む)に、そのカードの[[マナ・コスト]]および[[ルール文章]]に含まれる[[マナ・シンボル]]の色を加えたものである。 | ||
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*[[基本土地タイプ]]を持つ土地は、ルール文章に記載がないとしても対応する色のマナ・シンボルを含む能力を持つ({{CR|305.6}})ため、固有色も対応する色となる。その[[土地]]が[[無色]]であるかどうかは関係ない。 | *[[基本土地タイプ]]を持つ土地は、ルール文章に記載がないとしても対応する色のマナ・シンボルを含む能力を持つ({{CR|305.6}})ため、固有色も対応する色となる。その[[土地]]が[[無色]]であるかどうかは関係ない。 | ||
− | *[[両面カード]] | + | *[[両面カード]]の場合、[[第1面]]/[[第2面]]両方の面を参照して固有色を決める({{CR|903.4d}})。これは{{CR|{{その他のルールのCR番号|両面カード}}.8a}}の例外である。ただし、[[合体カード]]の第2面は合体時以外は参照されない情報のため、固有色に影響しない({{CR|{{その他のルールのCR番号|両面カード}}.4b}})。 |
− | *[[注釈文]]にマナ・シンボルが書かれていたとしても、その色は固有色に含めない(例:[[魔力を持つペンダント/Charmed Pendant]]、[[三なる宝球/Trinisphere]]、[[強請]] | + | *[[当事者カード]]や[[試作カード]]などが持つ[[代替の特性]]も含めて決定される。 |
+ | *[[注釈文]]にマナ・シンボルが書かれていたとしても、その色は固有色に含めない(例:[[魔力を持つペンダント/Charmed Pendant]]、[[三なる宝球/Trinisphere]]、[[強請]])。注釈文はゲームのルールには一切影響しない。 | ||
*固有色は[[ゲーム]]開始時に決定され、ゲーム中には変化しない。 | *固有色は[[ゲーム]]開始時に決定され、ゲーム中には変化しない。 | ||
**統率者に指定されている[[ディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermind]]が自身の[[誘発型能力]]で[[青黒]]以外の固有色を持つクリーチャーの[[コピー]]になったとしても、[[統率の塔/Command Tower]]が[[生み出すことのできる]][[マナ]]は依然として[[青]]か[[黒]]のみである。 | **統率者に指定されている[[ディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermind]]が自身の[[誘発型能力]]で[[青黒]]以外の固有色を持つクリーチャーの[[コピー]]になったとしても、[[統率の塔/Command Tower]]が[[生み出すことのできる]][[マナ]]は依然として[[青]]か[[黒]]のみである。 | ||
− | *[[ブロール]] | + | *[[ブロール]]においては、統率者の固有色が無色である場合に限り、例外的に選んだ色1色の基本土地のみ望む枚数投入できる({{CR|903.12e}})。ただし基本土地だけで、その他の土地や呪文は固有色が無色のカードしか採用できない。 |
==固有色の例== | ==固有色の例== | ||
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*[[ギルド渡りの急使/Transguild Courier]]はマナ・コストにもルール文章にも色マナ・シンボルを含まないが、特性定義能力によってすべての色であると定義されているので、固有色は白と青と黒と赤と緑である。 | *[[ギルド渡りの急使/Transguild Courier]]はマナ・コストにもルール文章にも色マナ・シンボルを含まないが、特性定義能力によってすべての色であると定義されているので、固有色は白と青と黒と赤と緑である。 | ||
*[[礼儀正しい識者/Civilized Scholar]]の[[第1面]]は青だが、[[第2面]]が赤なので、固有色は青と赤である。 | *[[礼儀正しい識者/Civilized Scholar]]の[[第1面]]は青だが、[[第2面]]が赤なので、固有色は青と赤である。 | ||
− | *[[皮剥ぎの鞘/Flayer Husk]]は[[無色]]であり、[[生体武器]]の[[能力]]により黒の[[ | + | *[[マイトストーンとウィークストーン/The Mightstone and Weakstone]]は[[第1面]]が[[無色]]で[[第2面]]が[[白青]]だが、[[合体カード]]の第2面は参照しないので、固有色は無色である。 |
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+ | *[[皮剥ぎの鞘/Flayer Husk]]は[[無色]]であり、[[生体武器]]の[[能力]]により黒の[[クリーチャー]]・[[トークン]]を[[生成]]するが、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含まず、能力が皮剥ぎの鞘を黒と定義しているわけでもないので、固有色は無色である。 | ||
+ | *[[徴税理事/Syndic of Tithes]]は白であり、[[強請]]の能力の[[注釈文]]に[[白黒]]の[[混成マナ・シンボル]]を含むが、注釈文はゲームのルールには一切影響しないため、固有色は白である。 | ||
+ | *[[ファラジの旅人/Fallaji Wayfarer]]は特性定義能力ですべての色であると定義されているが、同時にこの能力は固有色に影響しないとも定義されているので、唯一含む緑のマナ・シンボルに基づき固有色は緑のみとなる。 | ||
==過去のルール== | ==過去のルール== |
2024年5月25日 (土) 01:06時点における最新版
固有色/Color Identityは、統率者戦およびその変種のフォーマットにのみ用いられる、デッキ構築の制約に関する概念である。
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[編集] 定義
カードの固有色はそのカード自身の色(色指標や特性定義能力によって定義されたものも含む)に、そのカードのマナ・コストおよびルール文章に含まれるマナ・シンボルの色を加えたものである。
統率者戦およびその変種のフォーマットでは、統率者の固有色がデッキの固有色を決定し、統率者の固有色に含まれない色を固有色に含むカードをデッキに入れることはできない。共闘などで2枚の統率者を使用する場合は、2枚の固有色の組み合わせを参照する。相棒などゲームの外部にあるカードを用いる場合でも同様である。
- 基本土地タイプを持つ土地は、ルール文章に記載がないとしても対応する色のマナ・シンボルを含む能力を持つ(CR:305.6)ため、固有色も対応する色となる。その土地が無色であるかどうかは関係ない。
- 両面カードの場合、第1面/第2面両方の面を参照して固有色を決める(CR:903.4d)。これはCR:712.8aの例外である。ただし、合体カードの第2面は合体時以外は参照されない情報のため、固有色に影響しない(CR:712.4b)。
- 当事者カードや試作カードなどが持つ代替の特性も含めて決定される。
- 注釈文にマナ・シンボルが書かれていたとしても、その色は固有色に含めない(例:魔力を持つペンダント/Charmed Pendant、三なる宝球/Trinisphere、強請)。注釈文はゲームのルールには一切影響しない。
- 固有色はゲーム開始時に決定され、ゲーム中には変化しない。
- 統率者に指定されているディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermindが自身の誘発型能力で青黒以外の固有色を持つクリーチャーのコピーになったとしても、統率の塔/Command Towerが生み出すことのできるマナは依然として青か黒のみである。
- ブロールにおいては、統率者の固有色が無色である場合に限り、例外的に選んだ色1色の基本土地のみ望む枚数投入できる(CR:903.12e)。ただし基本土地だけで、その他の土地や呪文は固有色が無色のカードしか採用できない。
[編集] 固有色の例
- メムナーク/Memnarchは無色だが、ルール文章に青のマナ・シンボルを含むので、固有色は青である。
- 放浪者ライズ/Rhys the Exiledは緑であり、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含むので、固有色は黒と緑である。
- 幽霊火/Ghostfireは特性定義能力で無色と定義されているが、マナ・コストに赤のマナ・シンボルを含むので、固有色は赤である。
- Tundraは無色であり注釈文以外のルール文章を持たないが、基本土地タイプ平地と島を持つので、固有色は白と青である。
- ギルド渡りの急使/Transguild Courierはマナ・コストにもルール文章にも色マナ・シンボルを含まないが、特性定義能力によってすべての色であると定義されているので、固有色は白と青と黒と赤と緑である。
- 礼儀正しい識者/Civilized Scholarの第1面は青だが、第2面が赤なので、固有色は青と赤である。
- マイトストーンとウィークストーン/The Mightstone and Weakstoneは第1面が無色で第2面が白青だが、合体カードの第2面は参照しないので、固有色は無色である。
- フェイの血筋のケラン/Kellan, the Fae-Bloodedは赤だが、代替の特性として出来事を持ち、出来事は白なので、固有色は赤と白である。
- 皮剥ぎの鞘/Flayer Huskは無色であり、生体武器の能力により黒のクリーチャー・トークンを生成するが、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含まず、能力が皮剥ぎの鞘を黒と定義しているわけでもないので、固有色は無色である。
- 徴税理事/Syndic of Tithesは白であり、強請の能力の注釈文に白黒の混成マナ・シンボルを含むが、注釈文はゲームのルールには一切影響しないため、固有色は白である。
- ファラジの旅人/Fallaji Wayfarerは特性定義能力ですべての色であると定義されているが、同時にこの能力は固有色に影響しないとも定義されているので、唯一含む緑のマナ・シンボルに基づき固有色は緑のみとなる。
[編集] 過去のルール
固有色は2010年12月20日の統率者戦ルール改正で設けられた概念であり、改正前は「統率者のマナ・コストに含まれないマナ・シンボルを持つカードを入れることができない」というルールであった。
旧ルールでは、自身の色と異なる色のマナ・シンボルを含む伝説のクリーチャー(Daughter of Autumn、ヘイヴンウッドのセロン/Thelon of Havenwood、鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem、メムナーク/Memnarch、放浪者ライズ/Rhys the Exiled)を統率者に指定すると、その統率者のマナ・シンボル制限によって統率者自身が不正なカードとなってしまう問題があった。ルールを厳密に解釈すると統率者に指定できないことになるが、グループによっては特別にこれらのカードを統率者に指定したり、その異なる色のマナ・シンボルを含むカードをデッキに入れたりすることを許可されることも少なくなかった。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 9 カジュアル変種ルール
- 903 統率者戦
- 903.4 統率者戦 変種ルールにおいては、ある統率者を使うデッキに入れることができるカードを決定するために固有色を用いる。カードの固有色とは、そのカードのマナ・コストやルール・テキストに含まれるマナ・シンボルの色と、その特性定義能力(rule 604.3 参照)や色指標(rule 204 参照)によって定義される色のことである。
- 903.4a 固有色は、ゲームの開始前に確定する。
- 903.4b 統率者が、ゲーム開始前にプレイヤーにそれの色を選ばせる常在型能力を持っている場合、その選択はデッキ 構築中もゲーム中も、その統率者が領域を変更したとしても適用される。その選択はその統率者の固有色に影響する。そのプレイヤーはゲーム開始前に統率者を統率領域に置くに際してその選択を公開する。rule 103.2c、rule 607.2p 参照。
- 903.4c カードの固有色を決定するに際し、注釈文は無視する。rule 207.2 参照。
- 903.4d カードの固有色を決定するに際しては、両面カードの第2面(rule 712 参照)も考慮する。これはrule 712.8a の例外である。
- 903.4e カードが当事者カード(rule 715〔当事者カード〕参照)の持つような代替の特性を持つ場合、そのカードの固有色を決定するに際して、その特性を考慮する。
- 903.4f 能力が統率者の固有色の色や色の種類数に言及する場合、そのプレイヤーが統率者を持っていなければその値は未定義となる。その能力のその部分は何もしない。その値を参照するコストは支払えない。
- 903.4 統率者戦 変種ルールにおいては、ある統率者を使うデッキに入れることができるカードを決定するために固有色を用いる。カードの固有色とは、そのカードのマナ・コストやルール・テキストに含まれるマナ・シンボルの色と、その特性定義能力(rule 604.3 参照)や色指標(rule 204 参照)によって定義される色のことである。
- 903 統率者戦
色 | |||||||||
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単色 | 白 - 青 - 黒 - 赤 - 緑 | ||||||||
多色 (金) |
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アン・ゲーム専用 | ピンク - 金 - 目の色 | ||||||||
色の関係 | 色の組み合わせ - 友好色 - 対抗色 - カラーパイ - 色の役割 | ||||||||
関連項目 | 無色 - 有色 - 単色カード - 多色カード - 色指標 - 固有色 - デッキカラー |