卑屈な幽霊/Skulking Ghost
提供:MTG Wiki
(11人の利用者による、間の12版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
{{#card:Skulking Ghost}} | {{#card:Skulking Ghost}} | ||
− | [[黒]]の2[[マナ]]としては十分高い[[パワー]]に[[回避能力]]も併せ持つ[[ウィニー]][[クリーチャー]] | + | [[黒]]の2[[マナ]]としては十分高い[[パワー]]に[[回避能力]]も併せ持つ[[ウィニー]][[クリーチャー]]。代わりに[[呪文]]や[[能力]]の[[対象]]になると[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げ]]られてしまう[[ペナルティ能力]]を持っている。 |
− | [[構築]] | + | [[構築]]環境で「呪文や能力の対象になる」とは、始めから「[[除去]]される」ことと同義の場合も少なくない。[[タフネス]]1点の[[小型クリーチャー]]においては尚更で、むしろ有力なカードを使って除去される分には「2マナの[[カード]]でそれを消費させた」と前向きに考えてもよいくらいである。 |
− | + | また、[[除去]]される際にルールの都合上、除去呪文自体は[[立ち消え]]する点も重要。 | |
+ | [[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]で[[追放]]されずにしっかり[[墓地]]に行く、[[ドレイン]]呪文を撃たれても[[対戦相手]]は[[ライフ]]を得られないなど、メリットとして働くこともある。[[カウンターポスト]]華やかなりし頃は、前述のように剣を鍬にを撃たれてもしっかり墓地に行き、[[墓石の階段/Tombstone Stairwell]]のために[[墓地]]を肥やすことができる利点もあったことから、[[香港型黒ウィニー]]に採用されていた。[[テンペスト]]がスタンダードで使用可能になると、[[バイバック]]を無効化できる点でも注目を浴びた。 | ||
− | *[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]史上初の「対象になったとき」という[[誘発条件]] | + | とはいえ、ペナルティ能力として機能しないというわけでは無い。[[タッパー]]や[[バウンス]]などの、本来死ぬ心配のない妨害で死んでしまうのはやはり欠点ではあるし、[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]から[[邪悪なる力/Unholy Strength]]などで[[強化]]するという黎明期の[[黒ウィニー]]の黄金戦略に組み込めないのも難点。[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]に[[森]][[土地渡り|渡り]]を貰った場合はもはや無駄死に。[[パーマネント]]が持つ[[起動型能力]]などは天敵になり得る。 |
− | * | + | |
− | * | + | *[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]史上初の「対象になったとき」という[[誘発条件]]を持つカードである。[[ミラージュ]]にはもう1枚、[[絶望の荒野/Forsaken Wastes]]がある。 |
+ | *印刷時の[[クリーチャー・タイプ]]は[[ゴースト]]であったが、[[Magic Online]]でのミラージュのリリースに先駆けた2005年9月の[[オラクル]]更新で[[スピリット]]に変更された(のちにゴーストは廃止)。 | ||
+ | |||
+ | ==ルール== | ||
+ | 「呪文や能力の対象になる」ときに[[誘発]]するため、その呪文や能力が[[スタック]]に乗った直後に誘発し、その呪文や能力よりも先に[[解決]]される。また複数回対象になれば、そのたびに誘発する。 | ||
+ | *対象にした呪文や能力の解決時には、既に生け贄に捧げられて[[墓地]]に移動しているため、その呪文や能力は[[立ち消え]]する。 | ||
+ | *誘発したあとに、「救出」しようとして[[送還/Unsummon]]などを使用しても、それの対象になったことで再び誘発し、結果的に生け贄に捧げられることになる。 | ||
+ | *誘発したあとで、その呪文や能力に何か影響を与えても、既に誘発してしまった能力には影響がない。 | ||
+ | **例えば、卑屈な幽霊を対象にした呪文を[[打ち消し]]たり、[[対象の変更]]をしたり、卑屈な幽霊に(対象を取らない方法で)[[被覆]]や[[プロテクション]]を与えて[[不正な対象]]にして[[立ち消え]]になる状況を作ったとしても、卑屈な幽霊は生け贄に捧げられる。 | ||
+ | *[[誘発型能力]]を[[もみ消し/Stifle]]して守ることは可能。もみ消しが対象にしているのは卑屈な幽霊自身ではないので再誘発しない。 | ||
==関連カード== | ==関連カード== | ||
− | + | 呪文や能力の対象になると生け贄に捧げられる[[パーマネント]]。特に記述が無い限り黒の[[シングルシンボル]]のクリーチャー。 | |
− | *[[タール坑の戦士/Tar Pit Warrior]] - | + | *[[タール坑の戦士/Tar Pit Warrior]] - 3マナ3/4。([[ビジョンズ]]) |
− | **[[卑屈な脱走者/Skulking Fugitive]] - | + | **[[卑屈な脱走者/Skulking Fugitive]] - タール坑の戦士の[[同型再版]]。[[傭兵]]。([[メルカディアン・マスクス]]) |
− | *[[ | + | *[[呪われた大怪物/Cursed Monstrosity]] - 5マナ4/3。[[飛行]]を持つ。手札から[[土地]]を1枚捨てれば生け贄を回避できる。([[オデッセイ]]) |
− | *[[卑屈な騎士/Skulking Knight]] - | + | *[[骨片の斬鬼/Boneshard Slasher]] - 2マナ1/1。飛行を持つ。[[スレッショルド]]時のみ+2/+2と同時にこの能力を得る。([[トーメント]]) |
− | *[[霊糸の幻/Gossamer Phantasm]] - | + | *[[卑屈な騎士/Skulking Knight]] - 3マナ3/3。[[側面攻撃]]を持つ。([[時のらせん]]) |
− | + | *[[霊糸の幻/Gossamer Phantasm]] - 卑屈な幽霊の[[青]]への[[タイムシフト]]。([[次元の混乱]]) | |
− | *[[ | + | **この[[タイムシフト]]以降は、この[[デメリット]]は黒よりもむしろ青に多く見られるようになった。それら青のカードはそちらの項を参照。 |
− | *[[ | + | *[[永遠の災い魔/Eternal Scourge]] - [[無色]]3マナ3/3。生け贄でなく[[追放]]される。追放領域から唱える事が可能なカードでもある。([[異界月]]) |
− | + | *[[裏切る恵み/Treacherous Blessing]] - 3マナ[[エンチャント]]。有益な[[ETB]]能力と有害な誘発型能力を合わせ持つ。([[テーロス還魂記]]) | |
− | *[[ | + | |
− | + | ||
呪文や能力の対象になると生け贄に捧げられる能力を与えるカード。 | 呪文や能力の対象になると生け贄に捧げられる能力を与えるカード。 | ||
− | *[[脊髄移植/Spinal Graft]] - +3/+3を与える強化[[オーラ]] | + | *[[脊髄移植/Spinal Graft]] - +3/+3を与える強化[[オーラ]]。エンチャントしたクリーチャーにこの能力を付与する。2マナの[[エンチャント]]。([[テンペスト]]) |
− | *[[死者の嘆き、崩老卑/Horobi, Death's Wail]] - | + | *[[死者の嘆き、崩老卑/Horobi, Death's Wail]] - [[ダブルシンボル]]の4マナ4/4。飛行を持つ[[伝説のクリーチャー]]。自身を含む全てのクリーチャーにこの能力を付与する。([[神河物語]]) |
− | *[[その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin]] - [[リアニメイトカード|リアニメイト]] | + | *[[その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin]] - [[リアニメイトカード|リアニメイト]]呪文でリアニメイトしたクリーチャーにこの能力を付与する。4マナのインスタント。([[ローウィン]]) |
− | + | ||
− | + | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[カード個別評価:ミラージュ]] - [[コモン]] | *[[カード個別評価:ミラージュ]] - [[コモン]] | ||
+ | *[[カード個別評価:エターナルマスターズ]] - [[コモン]] |
2023年8月3日 (木) 12:01時点における最新版
黒の2マナとしては十分高いパワーに回避能力も併せ持つウィニークリーチャー。代わりに呪文や能力の対象になると生け贄に捧げられてしまうペナルティ能力を持っている。
構築環境で「呪文や能力の対象になる」とは、始めから「除去される」ことと同義の場合も少なくない。タフネス1点の小型クリーチャーにおいては尚更で、むしろ有力なカードを使って除去される分には「2マナのカードでそれを消費させた」と前向きに考えてもよいくらいである。
また、除去される際にルールの都合上、除去呪文自体は立ち消えする点も重要。 剣を鍬に/Swords to Plowsharesで追放されずにしっかり墓地に行く、ドレイン呪文を撃たれても対戦相手はライフを得られないなど、メリットとして働くこともある。カウンターポスト華やかなりし頃は、前述のように剣を鍬にを撃たれてもしっかり墓地に行き、墓石の階段/Tombstone Stairwellのために墓地を肥やすことができる利点もあったことから、香港型黒ウィニーに採用されていた。テンペストがスタンダードで使用可能になると、バイバックを無効化できる点でも注目を浴びた。
とはいえ、ペナルティ能力として機能しないというわけでは無い。タッパーやバウンスなどの、本来死ぬ心配のない妨害で死んでしまうのはやはり欠点ではあるし、暗黒の儀式/Dark Ritualから邪悪なる力/Unholy Strengthなどで強化するという黎明期の黒ウィニーの黄金戦略に組み込めないのも難点。アーナム・ジン/Erhnam Djinnに森渡りを貰った場合はもはや無駄死に。パーマネントが持つ起動型能力などは天敵になり得る。
- マジック史上初の「対象になったとき」という誘発条件を持つカードである。ミラージュにはもう1枚、絶望の荒野/Forsaken Wastesがある。
- 印刷時のクリーチャー・タイプはゴーストであったが、Magic Onlineでのミラージュのリリースに先駆けた2005年9月のオラクル更新でスピリットに変更された(のちにゴーストは廃止)。
[編集] ルール
「呪文や能力の対象になる」ときに誘発するため、その呪文や能力がスタックに乗った直後に誘発し、その呪文や能力よりも先に解決される。また複数回対象になれば、そのたびに誘発する。
- 対象にした呪文や能力の解決時には、既に生け贄に捧げられて墓地に移動しているため、その呪文や能力は立ち消えする。
- 誘発したあとに、「救出」しようとして送還/Unsummonなどを使用しても、それの対象になったことで再び誘発し、結果的に生け贄に捧げられることになる。
- 誘発したあとで、その呪文や能力に何か影響を与えても、既に誘発してしまった能力には影響がない。
- 誘発型能力をもみ消し/Stifleして守ることは可能。もみ消しが対象にしているのは卑屈な幽霊自身ではないので再誘発しない。
[編集] 関連カード
呪文や能力の対象になると生け贄に捧げられるパーマネント。特に記述が無い限り黒のシングルシンボルのクリーチャー。
- タール坑の戦士/Tar Pit Warrior - 3マナ3/4。(ビジョンズ)
- 卑屈な脱走者/Skulking Fugitive - タール坑の戦士の同型再版。傭兵。(メルカディアン・マスクス)
- 呪われた大怪物/Cursed Monstrosity - 5マナ4/3。飛行を持つ。手札から土地を1枚捨てれば生け贄を回避できる。(オデッセイ)
- 骨片の斬鬼/Boneshard Slasher - 2マナ1/1。飛行を持つ。スレッショルド時のみ+2/+2と同時にこの能力を得る。(トーメント)
- 卑屈な騎士/Skulking Knight - 3マナ3/3。側面攻撃を持つ。(時のらせん)
- 霊糸の幻/Gossamer Phantasm - 卑屈な幽霊の青へのタイムシフト。(次元の混乱)
- 永遠の災い魔/Eternal Scourge - 無色3マナ3/3。生け贄でなく追放される。追放領域から唱える事が可能なカードでもある。(異界月)
- 裏切る恵み/Treacherous Blessing - 3マナエンチャント。有益なETB能力と有害な誘発型能力を合わせ持つ。(テーロス還魂記)
呪文や能力の対象になると生け贄に捧げられる能力を与えるカード。
- 脊髄移植/Spinal Graft - +3/+3を与える強化オーラ。エンチャントしたクリーチャーにこの能力を付与する。2マナのエンチャント。(テンペスト)
- 死者の嘆き、崩老卑/Horobi, Death's Wail - ダブルシンボルの4マナ4/4。飛行を持つ伝説のクリーチャー。自身を含む全てのクリーチャーにこの能力を付与する。(神河物語)
- その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin - リアニメイト呪文でリアニメイトしたクリーチャーにこの能力を付与する。4マナのインスタント。(ローウィン)