香港型黒ウィニー

提供:MTG Wiki

移動: 案内, 検索

香港型黒ウィニー(Type in Hong Kong)は、アイスエイジ・ブロックミラージュ・ブロック期のスタンダードで活躍した黒ウィニーデッキ

1997年2月に香港で行われた第1回のアジア太平洋選手権を制し、その後あたかもインフルエンザのように日本に襲来したことから「香港型」と呼ばれる。また、墓石の階段/Tombstone Stairwellフィニッシャーにしたことから「Tombstone Black」「墓石ウィニー」の別名もある。


Tombstone Stairwell / 墓石の階段 (2)(黒)(黒)
ワールド・エンチャント

累加アップキープ(1)(黒)(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
各ターンのアップキープの開始時に、墓石の階段が戦場に出ている場合、各プレイヤーは自分の墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき、《屍鬼/Tombspawn》という名前の、速攻を持つ黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体、それぞれのコントロール下で生成する。
各終了ステップの開始時と、墓石の階段が戦場を離れたとき、それによって生成されたすべてのトークンを破壊する。それらは再生できない。



Krovikan Horror (3)(黒)
クリーチャー — ホラー(Horror) スピリット(Spirit)

終了ステップの開始時に、Krovikan Horrorがあなたの墓地にあり、そのすぐ上にクリーチャー・カードがある場合、あなたはKrovikan Horrorをあなたの手札に戻してもよい。
(1),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。Krovikan Horrorはそれに1点のダメージを与える。

2/2


Vampire Bats / 吸血コウモリ (黒)
クリーチャー — コウモリ(Bat)

飛行(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
(黒):ターン終了時まで、吸血コウモリは+1/+0の修整を受ける。毎ターン2回までしか起動できない。

0/1

クリーチャー除去やサポート呪文を徹底的に減らし、高速化を実現したメインデッキにはミシュラの工廠/Mishra's Factoryを含む合計30枚前後のクリーチャーを擁する。その速度はネクロディスクをも上回り、スーサイドブラックが登場するまでの間、速攻デッキの昇り詰めた1つの頂点であった。

当時絶頂を極めていたカウンターポストを意識し、対カウンターポストに特化したクリーチャーが選択された。プロテクション)持ちの黒騎士/Black Knightストロームガルドの騎士/Knight of Stromgald剣を鍬に/Swords to Plowsharesが効かず、Kjeldoran Outpostから産み出される兵士トークンブロックされないため最優先で投入された。加えて採用された吸血コウモリ/Vampire Bats卑屈な幽霊/Skulking Ghostといったクリーチャーも兵士・トークンをかわせる回避能力を持っている。

一見神の怒り/Wrath of Godに弱そうに見えるが、エンチャントながらフィニッシャーに採用された墓石の階段/Tombstone Stairwellにより、除去にも高い耐性を誇る。墓石の階段は中盤以降の息切れを防ぎ、自ターンに生み出されるゾンビ・トークンはソーサリー・タイミングでの駆除を困難にする。この戦略を確実なものにするため、剣を鍬にの対象になったクリーチャーをKrovikan Horror生け贄に捧げることで墓地肥やした

Krovikan Horrorはまた、どの道死んでいくゾンビトークンを対象指定可能なダメージに変換する役目をも担っていた。このデッキにおけるKrovikan Horrorは自身も生け贄に捧げられ、自力で墓地から戻れるため打ち消しへの耐性も同時に備える強力なフィニッシャーであった。

他にも、ビジョンズ発売後は吸血の教示者/Vampiric Tutorによって必要なカードを必要なときに持ってくることができたため、ケアヴェクの悪意/Kaervek's Spiteというエンドカードを1枚積みすることがあった。

サイドボードには黒の防御円/Circle of Protection: Black対策のDystopiaが採用される。これは白ウィニー緑ウィニーにも有効であった。一方、アイスエイジ~ミラージュ・ブロックの時期の黒には序盤からの捨てさせ戦略を担うカードは惑乱の死霊/Hypnotic Specterくらいしかなく、コンボロックデッキへの対策に乏しかったことは否めない。もっとも、それらのデッキに対しては速さで上回っていたため、あまり問題とならなかった。

1997年4月1日、第5版の登場に伴う第4版の退場と共に惑乱の死霊を失うが、宿敵であるカウンターポストは剣を鍬にを失くし、高速デッキを止める力を奪われることとなった。この事態に香港型は環境最速のデッキとして数々のトーナメントを制し、メタゲームの中心に君臨することができたのである。

しかし、栄光の日々は長く続かなかった。1997年7月1日、アイスエイジの復活とともに剣を鍬にを取り戻し復活を遂げたカウンターポストに王座を明け渡す。その後の大きな発展はなく、黒のビートダウン・デッキとしては5CBに後進を譲ることとなる。

[編集] サンプルレシピ

メインデッキ (60) サイドボード
クリーチャー (23) 2 Ritual of the Machine
4 下水ネズミ/Sewer Rats 1 鋸刃の矢/Serrated Arrows
4 卑屈な幽霊/Skulking Ghost 1 ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk
4 黒騎士/Black Knight 3 憂鬱/Gloom
4 アーグの盗賊団/Erg Raiders 3 Dystopia
4 惑乱の死霊/Hypnotic Specter 3 冬の宝珠/Winter Orb
3 Krovikan Horror 2 墓石の階段/Tombstone Stairwell
呪文 (12)
4 Contagion
1 Ritual of the Machine
1 骨の収穫/Bone Harvest
1 墓石の階段/Tombstone Stairwell
3 生命吸収/Drain Life
2 ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk
土地 (25)
18 沼/Swamp
1 Lake of the Dead
4 ミシュラの工廠/Mishra's Factory
2 Thawing Glaciers

[編集] 参考

QR Code.gif