固有色

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(固有色の例)
 
(16人の利用者による、間の29版が非表示)
1行: 1行:
'''固有色'''/''Color Identity''は、[[統率者戦]](EDH)にのみ用いられる概念。[[カード]]の固有色はそのカード自身の[[]]([[色指標]]や[[特性定義能力]]によって定義されたものも含む)に、そのカードの[[マナ・コスト]]および[[ルール文章]]に含まれる[[マナ・シンボル]]の色を加えたものである。
+
'''固有色'''/''Color Identity''は、[[統率者戦]]およびその変種の[[フォーマット]]にのみ用いられる、[[デッキ]]構築の制約に関する概念である。
  
統率者戦では、[[統率者]]の固有色の一部でない固有色を持つカードをデッキに入れることはできない。
+
{{#card:Command Tower}}
 +
{{#card:War Room}}
  
*無色であったとしても、{{CR|305.6}}により、[[基本土地タイプ]]を持つカードは対応する色のマナ・シンボルを含む能力を持っていることに注意。
+
==定義==
*[[両面カード]]の場合、両方の面を参照することに注意。
+
[[カード]]の固有色はそのカード自身の[[色]]([[色指標]]や[[特性定義能力]]によって定義されたものも含む)に、そのカードの[[マナ・コスト]]および[[ルール文章]]に含まれる[[マナ・シンボル]]の色を加えたものである。
*[[注釈文]]にマナ・シンボルが書かれていたとしても、その色は固有色に含められない(例:[[魔力を持つペンダント/Charmed Pendant]]、[[三なる宝球/Trinisphere]])。
+
 
*固有色は[[ゲーム]]開始時に決定され、以降ゲーム中には変化しない。
+
統率者戦およびその変種のフォーマットでは、[[統率者]]の固有色がデッキの固有色を決定し、統率者の固有色に含まれない色を固有色に含むカードをデッキに入れることはできない。[[共闘]]などで2枚の統率者を使用する場合は、2枚の固有色の組み合わせを参照する。[[相棒]]など[[ゲームの外部]]にあるカードを用いる場合でも同様である。
 +
 
 +
*[[基本土地タイプ]]を持つ土地は、ルール文章に記載がないとしても対応する色のマナ・シンボルを含む能力を持つ({{CR|305.6}})ため、固有色も対応する色となる。その[[土地]]が[[無色]]であるかどうかは関係ない。
 +
*[[両面カード]]の場合、[[第1面]]/[[第2面]]両方の面を参照して固有色を決める({{CR|903.4d}})。これは{{CR|{{その他のルールのCR番号|両面カード}}.8a}}の例外である。ただし、[[合体カード]]の第2面は合体時以外は参照されない情報のため、固有色に影響しない({{CR|{{その他のルールのCR番号|両面カード}}.4b}})。
 +
*[[当事者カード]]や[[試作カード]]などが持つ[[代替の特性]]も含めて決定される。
 +
*[[注釈文]]にマナ・シンボルが書かれていたとしても、その色は固有色に含めない(例:[[魔力を持つペンダント/Charmed Pendant]]、[[三なる宝球/Trinisphere]]、[[強請]])。注釈文はゲームのルールには一切影響しない。
 +
*固有色は[[ゲーム]]開始時に決定され、ゲーム中には変化しない。
 +
**統率者に指定されている[[ディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermind]]が自身の[[誘発型能力]]で[[青黒]]以外の固有色を持つクリーチャーの[[コピー]]になったとしても、[[統率の塔/Command Tower]]が[[生み出すことのできる]][[マナ]]は依然として[[青]]か[[黒]]のみである。
 +
*[[ブロール]]においては、統率者の固有色が無色である場合に限り、例外的に選んだ色1色の基本土地のみ望む枚数投入できる({{CR|903.12e}})。ただし基本土地だけで、その他の土地や呪文は固有色が無色のカードしか採用できない。
  
 
==固有色の例==
 
==固有色の例==
*[[メムナーク/Memnarch]]は[[無色]]だが、ルール文章に[[青]]のマナ・シンボルを含むので、固有色は青である。
+
*[[メムナーク/Memnarch]]は無色だが、ルール文章に青のマナ・シンボルを含むので、固有色は青である。
*[[放浪者ライズ/Rhys the Exiled]]は[[緑]]であり、ルール文章に[[黒]]のマナ・シンボルを含むので、固有色は黒と緑である。
+
*[[放浪者ライズ/Rhys the Exiled]]は[[緑]]であり、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含むので、固有色は黒と緑である。
 
*[[幽霊火/Ghostfire]]は特性定義能力で無色と定義されているが、マナ・コストに[[赤]]のマナ・シンボルを含むので、固有色は赤である。
 
*[[幽霊火/Ghostfire]]は特性定義能力で無色と定義されているが、マナ・コストに[[赤]]のマナ・シンボルを含むので、固有色は赤である。
*[[ギルド渡りの急使/Transguild Courier]]はマナ・コストにもルール文章にも色マナ・シンボルを含まないが、色指標によってすべての色であると定義されているので、固有色は白と青と黒と赤と緑である。
+
*[[Tundra]]は無色であり注釈文以外のルール文章を持たないが、基本土地タイプ[[平地]]と[[島]]を持つので、固有色は[[白]]と青である。
*[[礼儀正しい識者/Civilized Scholar]]の正面は青だが、背面が赤なので、固有色は青と赤である。
+
*[[ギルド渡りの急使/Transguild Courier]]はマナ・コストにもルール文章にも色マナ・シンボルを含まないが、特性定義能力によってすべての色であると定義されているので、固有色は白と青と黒と赤と緑である。
*[[皮剥ぎの鞘/Flayer Husk]]は[[無色]]であり、[[生体武器]]の[[能力]]により黒の[[細菌]][[トークン]]を[[戦場]]に出すが、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含まず、皮剥ぎの鞘自体を黒と定義しているわけでもないので、固有色は無色である。
+
*[[礼儀正しい識者/Civilized Scholar]]の[[第1面]]は青だが、[[第2面]]が赤なので、固有色は青と赤である。
 +
*[[マイトストーンとウィークストーン/The Mightstone and Weakstone]]は[[第1面]]が[[無色]]で[[第2面]]が[[白青]]だが、[[合体カード]]の第2面は参照しないので、固有色は無色である。
 +
*[[フェイの血筋のケラン/Kellan, the Fae-Blooded]]は赤だが、[[代替の特性]]として[[出来事]]を持ち、出来事は白なので、固有色は赤と白である。
 +
*[[皮剥ぎの鞘/Flayer Husk]]は[[無色]]であり、[[生体武器]]の[[能力]]により黒の[[クリーチャー]][[トークン]]を[[生成]]するが、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含まず、能力が皮剥ぎの鞘を黒と定義しているわけでもないので、固有色は無色である。
 +
*[[徴税理事/Syndic of Tithes]]は白であり、[[強請]]の能力の[[注釈文]]に[[白黒]]の[[混成マナ・シンボル]]を含むが、注釈文はゲームのルールには一切影響しないため、固有色は白である。
 +
*[[ファラジの旅人/Fallaji Wayfarer]]は特性定義能力ですべての色であると定義されているが、同時にこの能力は固有色に影響しないとも定義されているので、唯一含む緑のマナ・シンボルに基づき固有色は緑のみとなる。
  
 
==過去のルール==
 
==過去のルール==
固有色は2010年12月20日の統率者戦ルール改正で設けられた概念であり、改正前は「統率者のマナ・コストに含まれないマナ・シンボルを持つカードを入れることができない」というルールであった。
+
固有色は[[2010年]]12月20日の統率者戦ルール改正で設けられた概念であり、改正前は「統率者のマナ・コストに含まれないマナ・シンボルを持つカードを入れることができない」というルールであった。
  
 
旧ルールでは、自身の色と異なる色のマナ・シンボルを含む[[伝説のクリーチャー]]([[Daughter of Autumn]]、[[ヘイヴンウッドのセロン/Thelon of Havenwood]]、[[鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem]]、[[メムナーク/Memnarch]]、[[放浪者ライズ/Rhys the Exiled]])を統率者に指定すると、その統率者のマナ・シンボル制限によって統率者自身が不正なカードとなってしまう問題があった。ルールを厳密に解釈すると統率者に指定できないことになるが、グループによっては特別にこれらのカードを統率者に指定したり、その異なる色のマナ・シンボルを含むカードをデッキに入れたりすることを許可されることも少なくなかった。
 
旧ルールでは、自身の色と異なる色のマナ・シンボルを含む[[伝説のクリーチャー]]([[Daughter of Autumn]]、[[ヘイヴンウッドのセロン/Thelon of Havenwood]]、[[鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem]]、[[メムナーク/Memnarch]]、[[放浪者ライズ/Rhys the Exiled]])を統率者に指定すると、その統率者のマナ・シンボル制限によって統率者自身が不正なカードとなってしまう問題があった。ルールを厳密に解釈すると統率者に指定できないことになるが、グループによっては特別にこれらのカードを統率者に指定したり、その異なる色のマナ・シンボルを含むカードをデッキに入れたりすることを許可されることも少なくなかった。
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
*{{WHISPER検索/カードテキスト|固有色}}
 
*[[色]]
 
*[[色]]
 
*[[統率者戦]]
 
*[[統率者戦]]
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
 +
{{#CR:903.4}}
 
{{色}}
 
{{色}}

2024年5月25日 (土) 01:06時点における最新版

固有色/Color Identityは、統率者戦およびその変種のフォーマットにのみ用いられる、デッキ構築の制約に関する概念である。


Command Tower / 統率の塔
土地

(T):あなたの統率者の固有色1色のマナ1点を加える。



War Room / 作戦室
土地

(T):(◇)を加える。
(3),(T),あなたの統率者の固有色の中の色の総数に等しい点数のライフを支払う:カードを1枚引く。


目次

[編集] 定義

カードの固有色はそのカード自身の色指標特性定義能力によって定義されたものも含む)に、そのカードのマナ・コストおよびルール文章に含まれるマナ・シンボルの色を加えたものである。

統率者戦およびその変種のフォーマットでは、統率者の固有色がデッキの固有色を決定し、統率者の固有色に含まれない色を固有色に含むカードをデッキに入れることはできない。共闘などで2枚の統率者を使用する場合は、2枚の固有色の組み合わせを参照する。相棒などゲームの外部にあるカードを用いる場合でも同様である。

[編集] 固有色の例

[編集] 過去のルール

固有色は2010年12月20日の統率者戦ルール改正で設けられた概念であり、改正前は「統率者のマナ・コストに含まれないマナ・シンボルを持つカードを入れることができない」というルールであった。

旧ルールでは、自身の色と異なる色のマナ・シンボルを含む伝説のクリーチャーDaughter of Autumnヘイヴンウッドのセロン/Thelon of Havenwood鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golemメムナーク/Memnarch放浪者ライズ/Rhys the Exiled)を統率者に指定すると、その統率者のマナ・シンボル制限によって統率者自身が不正なカードとなってしまう問題があった。ルールを厳密に解釈すると統率者に指定できないことになるが、グループによっては特別にこれらのカードを統率者に指定したり、その異なる色のマナ・シンボルを含むカードをデッキに入れたりすることを許可されることも少なくなかった。

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

単色 - - - -
多色
()
2色 友好色白青 - 青黒 - 黒赤 - 赤緑 - 緑白
対抗色白黒 - 青赤 - 黒緑 - 赤白 - 緑青
3色 弧(こ)白青黒 - 青黒赤 - 黒赤緑 - 赤緑白 - 緑白青
楔(くさび)白黒緑 - 青赤白 - 黒緑青 - 赤白黒 - 緑青赤
4色 白青黒赤 - 青黒赤緑 - 黒赤緑白 - 赤緑白青 - 緑白青黒
5色 白青黒赤緑
アン・ゲーム専用 ピンク - - 目の色
色の関係 色の組み合わせ - 友好色 - 対抗色 - カラーパイ - 色の役割
関連項目 無色 - 有色 - 単色カード - 多色カード - 色指標 - 固有色 - デッキカラー
QR Code.gif