メカ巨神のコア/Mechtitan Core
提供:MTG Wiki
アーティファクト — 機体(Vehicle)
(5),メカ巨神のコアと、あなたがコントロールしていてこれでないアーティファクト・クリーチャーや機体(Vehicle)のうち4体を追放する:《メカ巨神/Mechtitan》という名前で飛行と警戒とトランプルと絆魂と速攻を持ちすべての色である10/10の伝説の構築物(Construct)アーティファクト・クリーチャー・トークン1体を生成する。そのトークンが戦場を離れたとき、メカ巨神のコアを除く、メカ巨神のコアによって追放されているすべてのカードを、オーナーのコントロール下でタップ状態で戦場に戻す。
搭乗2
カード名、イラスト、能力の全てからむせ返るほどの夢とロマンとフレーバーが溢れ出している機体。
機体としての素の性能は2マナで搭乗2の2/4と、それなりの性能。タフネスが高めのため、対戦相手のブロッカーを気にせず攻撃することも、ある程度のサイズまでの相手のアタッカーをブロックすることもできる。
しかし、このカードの本領はやはり起動型能力であろう。自身と、他の機体やアーティファクト・クリーチャー4体を追放して5体合体し、伝説のクリーチャー・トークン、メカ巨神/Mechtitanが降臨する。10/10の巨大なサイズに多数のキーワード能力を備えており、速攻により戦場に出たターンから攻撃でき、飛行とトランプルによりブロックも困難。絆魂により合体した時点でライフを相当詰められていても巻き返せて警戒により守りも万全となっている。
また、この手のカードは多くのリソースをつぎ込む性質上、除去されたときのアドバンテージ喪失が難点だが、メカ巨神の場合は戦場を離れるとメカ巨神のコア以外の追放されたカードは戦場に戻るため、単純に丸損ということはない。その際、電圧改竄メカ/Surgehacker Mechなどが持つETB能力が再度誘発するのもポイント。
リミテッドでは、機体としての基本性能だけでそれなりに優秀だが、中堅の機体としてだけならアンコモン以下でもより優先度の高いカードは多い。やはりこのカードは合体してこそ。幸い起動コストに充てる機体やアーティファクト・クリーチャーは低レアリティ帯にも豊富で、リミテッドでも合体は現実的と言える。合体して一度でも攻撃できれば大きく戦況を有利にでき、除去されなければほぼ勝利は確実。
構築環境では、テンポの悪さや行動の読まれやすさ、アーティファクト・クリーチャー・トークンという複合パーマネント・タイプ故の脆さが問題。メカ巨神のコアを戦場に出した時点で対戦相手はメカ巨神の出現を警戒するし、メカ巨神自身には高タフネス以外の除去耐性は無い。青や黒からはバウンスや除去、赤や緑にも削剥/Abradeや耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Enduresといったメインデッキから採用可能なアーティファクト対策と、だいたいの色に安価で容易なインスタント・タイミングの対処手段が合体前後を問わずある。構築で採用されるような機体はだいたいマナレシオが高いため、悠長にパーツを揃える暇があったらパーツで殴り倒す方が早いというオーバーキル感も漂っている。合体能力は召喚酔いに影響されないので、出した直後に起動することも一つの手か。無色7マナなので軽くはないし、コストとなるアーティファクトが並んでいるため奇襲性はそれほどないが、決して非現実的な選択肢ではない。
更地からコストとなるアーティファクトとメカ巨神をまとめて踏み倒す手段には、目覚ましい修復術/Brilliant Restorationが存在する。ただし、あちらのマナ・コストとの兼ね合いから、踏み倒して即起動することは極めて困難。
総じて、実戦で活躍させるには一工夫が必要なカードである。機体を基本戦術とするデッキに少数採用し、メカ巨神は「裏の手」程度に用いるのも一つの手か。
- 起動型能力を打ち消されてしまうと目も当てられない。5マナ支払った挙句、メカ巨神トークンは生成されず、起動コストで追放した5枚のカードも戦場に戻ってくることはない。登場時のスタンダードにも能力の打ち消しが可能な過充電縫合体/Overcharged Amalgam、同セットに限っても鏡殻のカニ/Mirrorshell Crabが存在する。
ルール
- メカ巨神トークンが戦場を離れたときに誘発する能力は、メカ巨神のコアの起動型能力が作り出す遅延誘発型能力である。メカ巨神が持つ能力ではないので、メカ巨神の能力を失わせてから除去しても追放されたカードは戻ってくる。
- メカ巨神トークンが伝説である一方で、メカ巨神のコア自身は伝説ではない。こればかりを戦場に並べて合体させることも可能。
- メカ巨神トークンの文章欄にはすべての色を持つ旨が記載されているが、トークン生成能力では単に色を定義しているのみであるため、実際には「すべての色である」という能力を持っている訳ではない。
モチーフ
モチーフは、日本のアニメ「百獣王ゴライオン」をアメリカ向けに編集したアニメ「ボルトロン」[1]。
- 通常版のイラストを手掛けたVictor Adame Minguezはパワーレンジャー(スーパー戦隊シリーズを海外向けに再編集したシリーズ)やマジンガーZやボルトロンを見た時の気持ちを表現したと述べており[2]、日本の合体ロボットのイメージが色濃く反映されている。
- 特別版カードイラストを手掛けたのは森下直親。森下は「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する(モビルスーツ)を中心にロボットアニメのイラストを数多く手掛けてきたイラストレーターであり、それを踏まえての人選であろう。
- 特別版イラストは合体前のため、合体シーケンスの都合上イラストでは飛んでいるが飛行は持ってない。うっかりミスをしないように気をつけよう。
- 「巨神」という単語は広辞苑には載っていない。1980年放送開始のアニメ「伝説巨神イデオン」を初出とする、アニメ等のサブカルチャー作品で度々用いられる用語である。
- 「きょじん」「きょしん」の2通りの読み方をされるが、本カードでは「きょしん」とルビが振られている。
参考
- ↑ Ethan Fleischer(Ethan FleischerのTwitter 2022年2月2日)
- ↑ Victor Adame Minguez氏のFacebookでの発言