当事者カード

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2023年8月25日 (金) 21:34時点におけるブラー (トーク | 投稿記録)による版
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当事者カード/Adventurer Cardとは、エルドレインの王権初出の特殊なカード群の総称。


Embereth Shieldbreaker / エンバレスの盾割り (1)(赤)
クリーチャー — 人間(Human) 騎士(Knight)

2/1
Battle Display / 戦いの誇示 (赤)
ソーサリー — 出来事(Adventure)

アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。(その後、このカードを追放する。あなたは後で追放領域からこのクリーチャーを唱えてもよい。)


目次

概要

開かれた本のように装飾された文章欄になっており、左側のページに別個の小枠で出来事が書かれたカードカード画像)。

以下、出来事でない側を便宜上「本体」と呼ぶ(非公式用語)。

あなたは当事者カードを唱える際、本体としてか、出来事として唱えるかを選ぶ。出来事として唱えることを選んだ場合、それは小枠に書かれた代替の特性のみを持つ呪文としてスタックに置かれる。出来事の解決に際して、あなたはそのカードを追放する。そのカードが追放されている限り、あなたはそれを本体として唱えてもよい。

エルドレインの王権では全色に存在し、いずれも本体はクリーチャーである。は出来事を持つクリーチャーに恩恵をもたらすカードを擁する。他には出来事呪文をコピーする幸運のクローバー/Lucky Cloverや、対策カードとして追放中の当事者カードを墓地に置いてしまう記憶盗み/Memory Theftが存在する。

統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦いで再登場を果たすとともに、本体がアーティファクトの当事者カードも追加された。こちらではを含むカードに出来事呪文や追放領域・墓地の当事者カードを参照するものが存在する。

Unfinityでもアン・カードだが新規カードが1枚だけ登場した(→全冠のコロサス/Omniclown Colossus)。アーティファクト・クリーチャーが本体となった当事者カードはこれが初である。

エルドレインの森でも全色に存在し、エンチャントが本体のカードが初登場した。また本体と出来事のが異なるカードも登場した。

  • エルドレインの王権が使用可能な時期のスタンダードにおいて、特にエッジウォールの亭主/Edgewall Innkeeperを擁する緑はさまざまな色の組み合わせアドベンチャーデッキを成立させ猛威を振るった。
    • 一方でそのようなシナジーを抜きに単独で使用しても柔軟性があり、1枚のカードでありながら実質2枚ぶんの働きをしてアドバンテージを稼いでくれるうえ、仮に出来事を経由せずいきなりクリーチャーとして出したとしても充分なマナレシオを持つものが多い。
      • これはクリーチャー部分を充分魅力的にしないと、毎回のように出来事を先に唱えるのが正解というパターンがプレイテスト中に繰り返されがちだったため[1]

ルール

通常の特性

それを出来事として唱える際か、出来事として唱えてスタックに置かない限り、当事者カードは本体としての特性しか持たない。インスタントソーサリーを探す効果でライブラリーなどから(本体がインスタントやソーサリーでない)当事者カードを探すことはできない。また本体と出来事の色が異なる当事者カードは多色ではなく、本体の色のみを持つ。

  • 「出来事を持つ」とは、代替の特性を適用しているかに関わらず、それを持っているオブジェクトの事を指す。

当事者カードを唱える

あなたが当事者カードを唱える場合、まず本体か出来事、どちらとして唱えるかを選択してから唱え始める。そのカードを唱えることを許諾したり制限するルールや効果は、選択後の特性のみを見て判断される(CR:601.3e)。カード・タイプマナ・コストが変化するため、他のカードとの相互作用がややこしいため注意。

出来事呪文

出来事として唱えたカードは、スタック上では本体としての特性は持たず小枠の中だけの特性を持つ。出来事呪文が解決されるに際し、そのカードを墓地に置く代わりに追放する。そのカードが追放されている限り、あなたはそれを本体として唱えてもよい。

  • 出来事呪文が打ち消されたり、立ち消えたりしたら、そのカードは追放されることはなく本体として唱えることはできない。また出来事の解決以外の効果で当事者カードが追放されていても、それを唱えることはできない。
    • 出来事呪文が雲散霧消/Dissipateで打ち消されて追放されても、それは出来事のルールに則って追放されたわけではないので唱えることはできない。
  • 唱えることができるのは出来事呪文の解決時のコントローラーである。オーナーではない。あなたが欲深い衝動/Covetous Urgeで奪ったカードを出来事として唱え解決した場合、あなたが本体として唱えることができる。
  • 追放領域から唱えることが許可されるだけで、唱えるタイミングは通常の呪文と変わらない。瞬速を持っていない限り自分のメイン・フェイズでスタックが空のときに優先権を持っていなければ唱えることはできない。
  • 通常はこれにより追放された当事者カードを再度出来事として唱えることはできないが、他の効果により出来事として唱えることができるようになる場合はあり得る。
  • スタック上の出来事呪文がコピーされる場合、代替の特性がコピー可能な値としてコピーされる。本体としての特性はコピーされない。解決に際してコピーも追放されるが、カードで無いなら状況起因処理で消滅する。

その他

  • エルドレインの王権のトークン・カードには、追放中の出来事カードを示しておくための「進行中の出来事/On an Adventure」の注釈カードが存在する[2]
  • エルドレインの王権のすべての当事者カードにはショーケース・フレーム版が存在する。
  • Adventurer単独では「当事者」という意味を持たない。Adventureが「出来事」と訳されたことを踏まえてこの訳語に決まったのだと思われる。
    • 統治者(とうちしゃ)との混同に注意。
  • エルドレインの王権の時は本体がクリーチャーのものしか存在しなかったため「当事者」および"Adventurer"(冒険者)という名称も自然であったが、後に本体が無生物のものが追加されたため、やや違和感のあるネーミングになってしまった。公式記事でもこの点に突っ込まれている[3]
  • 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い現在では本体がアーティファクトかクリーチャーのものしか存在しないが、総合ルール上の定義ではカード・タイプに制約はない。

脚注

  1. ADVENTURING IN STANDARD AND LIMITED/スタンダードとリミテッドの出来事(Daily MTG 2019年9月13日)
  2. 『エルドレインの王権』のトークン(Daily MTG 2019年9月19日)
  3. Commander Legends: Battle for Baldur's Gate Mechanics/『統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い』のメカニズム(Feature 2022年5月18日 Jess Dunks著)

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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