触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable
提供:MTG Wiki
伝説のクリーチャー — アバター(Avatar) ミニオン(Minion)
触れられざる者フェイジが戦場に出たとき、あなたがそれを自分の手札から唱えたのでない場合、あなたはゲームに敗北する。
触れられざる者フェイジがクリーチャーに戦闘ダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。それは再生できない。
触れられざる者フェイジがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはゲームに敗北する。
戦闘ダメージを与えたクリーチャーを破壊する、いわゆるバジリスク能力に加え、戦闘ダメージを与えたプレイヤーまでも一瞬で破壊してしまう恐怖の伝説のクリーチャー。触れた物を腐敗させてしまうというフェイジ/Phageの設定に由来する。
強力な能力を持っている分、リアニメイトなどができないような激しいペナルティ能力も持っている。ただし、もみ消し/Stifleや倦怠の宝珠/Torpor Orbや無限の日時計/Sundial of the Infiniteなどで無視する、ディミーアのドッペルゲンガー/Dimir Doppelgangerや影武者/Body Doubleでコピーするなど抜け道が無いわけではない。
攻撃のみならず、終わりなき囁き/Endless Whispersや泥棒の競り/Thieves' Auctionなどで対戦相手に押し付けるコンボも存在する。
同じオンスロート・ブロックに霊体の地滑り/Astral Slideが存在したのが最大の逆風といえよう(戻ってきたときに上記のペナルティ能力が誘発し、即座に敗北してしまう)。アストログライドが活躍する環境はどうにも暴れづらかったようだ。
インパクトの強さから話題になる機会が多い一方で、扱いづらさから構築での実績は少ない。もっとも現実的なのは、レガシーのFull English Breakfastにおける、ヴォルラスの多相の戦士/Volrath's Shapeshifterとのコンボだろう。ヴォルラスの多相の戦士が別のクリーチャーになっている状態で攻撃を通した後、触れられざる者フェイジを捨てればサボタージュ能力だけ利用して勝利できる。
- 第10版のみのリミテッドおよび構築では、対戦相手によって強制的に戦場に出されるカードが歪んだ世界/Warp Worldくらいしかないので、割と安全に運用できる。
- 多くの踏み倒し手段ではペナルティ能力の誘発を防ぐことができず、その能力も強烈なので何かとデメリットが発生するケースの引き合いとなるカードである。このWikiにもそのような例は非常に多い。左側メニューの「ツールボックス」から「リンク元」をクリックすればそうした例の多くを確認できる。
- 2008年1月のオラクル更新でゾンビのクリーチャー・タイプを獲得した。その後2014年6月のコンスピラシー発売に伴うオラクル更新でゾンビが削除されアバターが新たに追加された。
- 統率者戦で統率者に選択すると、統率領域から唱えることになるため、戦場に出すことは困難。最も現実的なのは統率の灯台/Command Beaconで手札に加えてから唱える事だろう。と言うより、それ以外で利用するのはあまりに難しい。
- 一応他にも下記の方法などがあるが、他の黒の伝説のクリーチャーを統率者として選択し、こちらをデッキに入れて普通に唱える方がよほど現実的。
- 例1:上述の倦怠の宝珠や無限の日時計等でペナルティ能力を無視して戦場に出す。
- 例2:白金の天使をコントロールしたり、深淵の迫害者/Abyssal Persecutorを終わりなき囁きで対戦相手に押し付けたりするなどして、自分が敗北しない状況にしてから唱える。
- 例3:Nether Voidや衰亡の加護/Withering Boonや打ち砕く希望/Dash Hopesで打ち消して墓地に落とし、そこから手札に回収して唱える。
- 例4:死者の鏡/Lich's Mirrorをコントロールしている状態でフェイジを戦場に出し、敗北を置換したうえでライブラリーに加え、その後でフェイジを引いて手札から唱える。
- 一応他にも下記の方法などがあるが、他の黒の伝説のクリーチャーを統率者として選択し、こちらをデッキに入れて普通に唱える方がよほど現実的。
ルール
- このカードは「自分の手札」から「唱え」なければならず、「手札以外の領域から唱える」や「手札から直接戦場に出す」では敗北能力の誘発条件を満たしてしまう。
- 手札から唱えてさえいればよいので、代替コストを付与した上でそれで唱えるのは問題ない。マナ・コストを支払ったかなどは考慮されない。
- アーテイのおせっかい/Ertai's Meddlingや遅延/Delayで打ち消されると、敗北へのカウントダウン開始である。
- モミール・ベーシックでこのカードが選択された場合、手札から唱えていないために即敗北となる。
- 歯と爪/Tooth and Nailなどで白金の天使/Platinum Angelと同時に戦場に出た場合、ゲームに敗北する効果は無視される。なぜなら白金の天使の能力は常在型能力であり、フェイジの敗北能力は戦場に出たときの誘発型能力なので、その解決より前に白金の天使の能力が有効になるからである。
- ただし、能力の解決より前に白金の天使が戦場を離れたら、ゲームに負けてしまうので注意。
参考
- 戦うフェイジ―1人のレジェンドと20の余談 (WotC, 文:Mark Rosewater, 英語)
- ドミニア英雄譚 〜触れられざる者フェイジ〜(タカラトミー、サイト消失によりInternet Archive)
- フェイジ/Phage(背景世界/ストーリー用語)
- Phage the Untouchable Avatar (Magic Online Vanguard)
- カード個別評価:レギオン - レア
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:コンスピラシー - 神話レア