コモン

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コモンCommon)は最も低い稀少度、またその稀少度に属するカードのことである。"Common"は「ありふれた」の意。

目次

概要

基本的に15枚入りのブースターパック1つにつき10または11枚封入されている。エキスパンション・シンボルの色は、一部の例外[1][2]を除き黒である。

その名の通り、開封時にもっとも多く含まれているカード群であり、もっとも入手しやすいカードといえる。しかし侮るなかれ、シンプルゆえにデッキの根幹を支える必須パーツや汎用性の高いサポートパーツとなることが多く、時にはレアに比肩するカードパワーによってトーナメントで広く活躍するものも珍しくない。

また入手のしやすさや馴染みやすさから、初心者入門などの媒体で出番が多くなりやすい。比較的シンプルな効果のものが多いという特徴も手伝い、いろいろなカードの代表格として扱われることが多い(例えば火力と言えばショック/Shockコンバット・トリックと言えば巨大化/Giant Growth、というように)。またそこから派生して、マスコット的・ミーム的な人気を博すカードも少なくない(灰色熊/Grizzly Bears甲鱗のワーム/Scaled Wurmさまようもの/Wandering Onesアメーバの変わり身/Amoeboid Changelingなど)。

コモンの基準

基本的に単純で標準的なカードで構成される。そのため、ルール文章の長いカード、複雑な処理を行ったり与えたりするカードなどは極力含まれない傾向にある。また、その出やすさ(入手しやすさ)からリミテッドの基本戦術を形成するため、X火力のようなリミテッドで支配的になってしまうカードも除外されている。

  • デザイン・チームはセットをデザインするに際し、まずコモンのカードからデザインし始める[3][4]
    • Mark Rosewaterは常々、「コモンに存在しないテーマはテーマではない」と述べている[5][6]
      • もっとも、ここで言う「コモン」は「十分に開封比の高い存在」という意味。ドミナリアなど、特殊な封入率を使うことにより、コモンを使わずにこれをクリアすることもある[7]

レアリティの変更

現在のパワーバランスや以前の活躍を考慮して、過去のアンコモンが、コモンへ移行することがある(例:炎の壁/Wall of Fire今わの際/Last Breathなど)。中にはレアからアンコモンを飛ばしてコモンに移行することもある(例:サルタリーの使者/Soltari Emissary野生の末裔/Scion of the Wild)。

また逆に、過去のコモンが、アンコモンに移行することもある(例:怨恨/Rancor忘却の輪/Oblivion Ringなど)。陥没孔/Sinkholeイス卿の迷路/Maze of Ithなどはマスターズ・エディション シリーズでアンコモンを飛ばしてレアに移行した。

この変更は特にリミテッドへの影響が大きいが、他にもMagic OnlineにおいてはPauperも多大な影響を受けうる。

強力なコモンカードの例

太字は禁止カード制限カード指定の経験があるものである。詳細は各カードの個別評価を参照。

その他

脚注

  1. マスターズ25thドミナリアは、エキスパンション・シンボルのデザインの都合上、コモンの色は「白」になっている。
  2. Odds & Ends: Dominaria, Part 1/こぼれ話:『ドミナリア』 その1(Making Magic 2018年5月14日 Mark Rosewater著)
  3. Nuts & Bolts: Filling In the Design Skeleton/基本根本:デザインの骨格を埋めよう(Making Magic 2011年2月28日 Mark Rosewater著)
  4. Nuts & Bolts: Higher Rarities/「基本根本」:より高いレアリティ(Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著)
  5. New World Order/新世界秩序(Making Magic 2011年12月5日 Mark Rosewater著)
  6. Common Knowledge/コモンの常識(Making Magic 2011年4月18日 Mark Rosewater著)
  7. Odds & Ends: Dominaria, Part 2/こぼれ話:『ドミナリア』 その2(Making Magic 2018年5月28日 Mark Rosewater著)

参考

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