ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena
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2021年7月31日 (土) 13:54時点における版
ネクロポーテンス/Necropotence、ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainに続いて新たに生み出された黒のスーサイド式ドローエンジン。
ライフ1点が手札1枚に化けるのは、過去に先輩たちが実証したとおり、非常に効率がいい。 アップキープに1回誘発で固定されており、複数回起動して高速ドローしたり、また逆に手札や残りライブラリーや残りライフに応じて起動せずに調節したりができなくなったため、小回りは利かなくなっているが、1枚でも多くカードを引ける効果が強力であることに変わりはない。 また、先輩たちと違ってドロー・ステップが飛ばされず通常のドローを引き続き行えるので、長期的に見れば、より効率よくドローを進めることが可能。 速攻やコンボのお供には向かなくなったものの、緩やかにゲームを進める黒単ないし黒入りのコントロールデッキでなら、十分に活躍できる優秀なカードである。
強力なカードでありながら制限カードや禁止カードにはなっておらず、第8版、第9版と続けて基本セットに再録されており、強力すぎた先輩2枚の反省を経てうまくゲームバランスが取られたドローエンジンといえる。そのためか後述するこれの調整版、変形版ともいえるカードが多数登場している。
- 死のわしづかみ/Death Graspと共にアリーナドレインのキーカード。この2枚のレアカードはアポカリプスのテーマデッキ、埋葬/Burialに収録されており、特に人気が高かった。
- 先輩であるネクロポーテンス、ヨーグモスの取り引きと見比べると、同じドローエンジンでありながらその役割は三種三様。ネクロポーテンスは速攻・増産、ヨーグモスの取り引きはコンボ、ファイレクシアの闘技場はコントロールデッキにそれぞれ向いている。
- テストプレイの段階ではマナ・コストは(2)(黒)(黒)であったが、最終段階での修正により今のマナ・コストになった。
- 安らぎ/Peace of Mindと相性が良い。このギミックを搭載した白黒コントロールデッキがラヴニカ・ブロック期にスタンダードで活躍。また炎まといの天使/Firemane Angelとも相性が良い。
- 「毎ターン、追加のドロー」という点を見れば、吠えたける鉱山/Howling Mineの亜種という見方もできる。ただし吠えたける鉱山の亜種のほとんどがドロー・ステップに追加のドローをするのに対し、こちらはアップキープ・ステップに引くという違いがあるため、ドロー・ステップを飛ばすデメリットがあるカードとの相性がいい。
関連カード
サイクル
アポカリプスの吸命カードサイクル。アポカリプスの各色に存在するサイクルの黒版。ライフと引き換えにカードを引く誘発型能力を持つ。いずれも基本セットに再録されたことがある。
- ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager
- ファイレクシアのガルガンチュア/Phyrexian Gargantua
- ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena
主な亜種
毎ターン追加でドローし、ライフを失う効果を持つ亜種。特筆無ければアップキープに誘発して1点ライフロス。マナ総量を参照するものは闇の腹心/Dark Confidantを、何度でも起動できるものはネクロポーテンス/Necropotenceを参照。
- 墓生まれの詩神/Graveborn Muse - 2BBのクリーチャー。ゾンビの数に等しい枚数ドローしてライフロス。(レギオン)
- 真実を捻じ曲げるもの、逝斬/Seizan, Perverter of Truth - 3BBのクリーチャー。2枚引いて2点のライフを失うが他プレイヤーのターンにはそのプレイヤーに与える。(神河物語)
- 嵐拳の聖戦士/Stormfist Crusader - BR。各プレイヤーが同時にドローとライフロス。(エルドレインの王権)
- 血文字の羽ペン/Bloodletter Quill - 3のアーティファクト。置かれた血液カウンターの数に等しいライフを失う。2,T,血液カウンター追加がコストの起動型能力。(ラヴニカ:ギルドの都)
- ファイレクシアの食刻/Phyrexian Etchings - BBBのエンチャント。累加アップキープBで終了ステップに経年カウンターの数だけドロー。PIGで経年カウンターの2倍のライフロス。(コールドスナップ)
- 朝の歌のマラレン/Maralen of the Mornsong - 1BBのクリーチャー。3点のライフロスだが追加ドローではなく各プレイヤーのドロー・ステップのドローをサーチに置換する。(モーニングタイド)
- 血の贈与の悪魔/Bloodgift Demon - 3BBのクリーチャー。他のプレイヤーも対象にできる。(イニストラード)
- 地下世界の人脈/Underworld Connections - 1BBのエンチャント(土地)。エンチャント先に「T,1点のライフ:1ドロー」の起動型能力を与える。(ラヴニカへの回帰)
- 血の公証人/Blood Scrivener - 1Bのクリーチャー。手札が無い時にカードを引く場合+1ドロー。(ドラゴンの迷路)
- 悪意の力/Baleful Force - 5BBBのクリーチャー。各プレイヤーのターンに誘発。(統率者2013)
- 灯の再覚醒、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis Reignited - 3BBのプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。(戦乱のゼンディカー)
- オニキス教授/Professor Onyx - 4BBのプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。ドローでなくライブラリーの上3枚から1枚を手札に加え、残りを墓地に送る。(ストリクスヘイヴン:魔法学院)
- マラキールの占い師/Malakir Soothsayer - 4Bのクリーチャー。盟友能力。(ゲートウォッチの誓い)
- 精神病棟の訪問者/Asylum Visitor - 1Bのクリーチャー。各プレイヤーのターンに誘発するが、アクティブ・プレイヤーの手札が無い場合のみ。(イニストラードを覆う影)
- 光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner - 1Bのクリーチャー。エネルギー・カウンター2つの支払いが必要。(霊気紛争)
- 織り手のティムナ/Tymna the Weaver - 1WBの共闘クリーチャー。戦闘後メイン・フェイズに、このターンに戦闘ダメージを受けた対戦相手数に等しいライフを支払えばドロー。(統率者2016)
- 精神刃の断裂者/Mindblade Render - 1Bのクリーチャー。戦士によって1点以上の戦闘ダメージを与えるたびに誘発。(バトルボンド)
- 大胆な盗人/Audacious Thief - 2Bのクリーチャー。攻撃時誘発。(基本セット2020)
- アッシュベイルの英雄、グウィン卿/Syr Gwyn, Hero of Ashvale - 3WBRのクリーチャー。あなたの装備しているクリーチャーが攻撃するたび誘発。(エルドレインの王権)
- 悪ふざけの名人、ランクル/Rankle, Master of Pranks - 2BBのクリーチャー。サボタージュ能力。他のモードも持つ。(エルドレインの王権)
- ロークスワイン城/Castle Locthwain - 土地。手札の枚数に等しいライフを失う。1BB,Tがコストの起動型能力。(エルドレインの王権)
- 作戦室/War Room - 土地。あなたの統率者の固有色数に等しいライフ,3,Tがコストの起動型能力。(統率者レジェンズ)
- 小物泥棒、チビボネ/Tinybones, Trinket Thief - 1Bのクリーチャー。終了ステップに誘発するが対戦相手が手札を捨てていたターンのみ。(Jumpstart)
- 光り刃のうろつく者/Gilt-Blade Prowler - 2Bのクリーチャー。1,Tがコストの起動型能力。ただしあなたが手札を捨てたターンにしか起動できない。(モダンホライゾン2)
ストーリー
- アポカリプス
- ファイレクシア/Phyrexiaの闘技場にて、ヨーグモス/Yawgmothに操られたジェラード/Gerrardがウルザ/Urzaの首を切り落とすシーンが描かれている(イラスト)。
- コンスピラシー:王位争奪
- 新ファイレクシア/New Phyrexiaでファイレクシア人に立ち向かうコス/Kothが描かれている(イラスト)。
- 日本語版フレイバー・テキストではsparkを光と訳しているため分かりづらいが、これはプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkを指したものと思われる。
A spark of resistance against a tide of corruption.
押し寄せる邪悪に立ち向かう抵抗の光。
参考
- ファイレクシア/Phyrexia(背景世界/ストーリー用語)
- カード個別評価:アポカリプス - レア
- カード個別評価:第9版 - レア
- カード個別評価:第8版 - レア
- カード個別評価:コンスピラシー:王位争奪 - レア