ライブラリーアウト
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'''ライブラリーアウト''' (''Library Out/Decked'')とは、[[敗北条件]]の1つ、『[[カード]]がない[[ライブラリー]]からカードを[[引く|引こう]]とした[[プレイヤー]]は、次にいずれかのプレイヤーが[[優先権]]を得る時に[[ゲーム]]に負ける。これは[[状況起因処理]]である。』(下記の総合ルール120.4を参照)の呼称。俗に'''デッキ切れ、山札切れ'''とも言われる。 | '''ライブラリーアウト''' (''Library Out/Decked'')とは、[[敗北条件]]の1つ、『[[カード]]がない[[ライブラリー]]からカードを[[引く|引こう]]とした[[プレイヤー]]は、次にいずれかのプレイヤーが[[優先権]]を得る時に[[ゲーム]]に負ける。これは[[状況起因処理]]である。』(下記の総合ルール120.4を参照)の呼称。俗に'''デッキ切れ、山札切れ'''とも言われる。 | ||
− | + | *[[研究室の偏執狂/Laboratory Maniac]]は、自分のライブラリーアウトを[[勝利]]に変えてくれる。 | |
+ | **研究室の偏執狂が登場する以前のカードでは、[[片意地な使い魔/Obstinate Familiar]]や[[あざみの使い魔、明日歌/Tomorrow, Azami's Familiar]]などの「ドローを[[置換効果|置換]]する能力」によって、この敗北条件を回避することができる。 | ||
+ | *ライブラリーのカードが0枚になった時ではなく、'''カードがないライブラリーからカードを引こうとしたとき'''なので注意。つまり、ただひたすら対戦相手のライブラリーを[[墓地]]に置いたり、[[追放]]したりするだけのデッキは、通常勝利するには対戦相手の[[ドロー・ステップ]]まで待たなくてはならない。相手にドロー呪文を撃つタイプならOK。 | ||
+ | *"run out"(使い果たす)と呼ぶこともある。 | ||
+ | *珍しい所では[[フルバーン]]の[[ミラーマッチ]]で、双方が[[神聖の力線/Leyline of Sanctity]]を設置したためにダメージを通せなくなり、そのまま手の打ちようがなくライブラリーアウト…ということが実際に起こったことがある。→([[グランプリ神戸14]]、[http://coverage.mtg-jp.com/gpkob14/article/011136/# カバレージ]) | ||
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+ | == 対戦相手のライブラリーアウトを狙うデッキ == | ||
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+ | 対戦相手をライブラリーアウトさせることをメインに据えて勝つ[[デッキ]]もあり、主に次の2つのパターンに分かれる。 | ||
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弱点は、その到達までのハードルがライフを削る勝ち方よりも高いところ。[[開始時のライフの総量|初期ライフ]]は誰でも20点なのに対して、[[構築]]ならば、削らなければならないライブラリーはどんなに少なくても40枚以上。相手のドローなどである程度は自動的に削られるとは言っても、相当遠い。[[バベル]]のように極端に分厚いデッキの存在も厳しい点。 | 弱点は、その到達までのハードルがライフを削る勝ち方よりも高いところ。[[開始時のライフの総量|初期ライフ]]は誰でも20点なのに対して、[[構築]]ならば、削らなければならないライブラリーはどんなに少なくても40枚以上。相手のドローなどである程度は自動的に削られるとは言っても、相当遠い。[[バベル]]のように極端に分厚いデッキの存在も厳しい点。 | ||
− | + | 上記1のみで勝つことを目指すデッキ([[MoMa]]や[[玉虫アルター]]など、[[無限コンボ]]やそれに準ずるコンボによりライブラリーを一挙に削る)でない場合、たとえ通常サイズのデッキ相手であっても持久戦になるので、生き残るための高い防御力を必要とする。大抵はどれも[[ロック]]か[[パーミッション]]の形を取っているのは「高い防御力」を得るための必然だろう。[[トーナメント]]の場合は残り時間に注意。 | |
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==参考== | ==参考== |
2016年8月22日 (月) 19:21時点における版
ライブラリーアウト (Library Out/Decked)とは、敗北条件の1つ、『カードがないライブラリーからカードを引こうとしたプレイヤーは、次にいずれかのプレイヤーが優先権を得る時にゲームに負ける。これは状況起因処理である。』(下記の総合ルール120.4を参照)の呼称。俗にデッキ切れ、山札切れとも言われる。
- 研究室の偏執狂/Laboratory Maniacは、自分のライブラリーアウトを勝利に変えてくれる。
- 研究室の偏執狂が登場する以前のカードでは、片意地な使い魔/Obstinate Familiarやあざみの使い魔、明日歌/Tomorrow, Azami's Familiarなどの「ドローを置換する能力」によって、この敗北条件を回避することができる。
- ライブラリーのカードが0枚になった時ではなく、カードがないライブラリーからカードを引こうとしたときなので注意。つまり、ただひたすら対戦相手のライブラリーを墓地に置いたり、追放したりするだけのデッキは、通常勝利するには対戦相手のドロー・ステップまで待たなくてはならない。相手にドロー呪文を撃つタイプならOK。
- "run out"(使い果たす)と呼ぶこともある。
- 珍しい所ではフルバーンのミラーマッチで、双方が神聖の力線/Leyline of Sanctityを設置したためにダメージを通せなくなり、そのまま手の打ちようがなくライブラリーアウト…ということが実際に起こったことがある。→(グランプリ神戸14、カバレージ)
対戦相手のライブラリーアウトを狙うデッキ
対戦相手をライブラリーアウトさせることをメインに据えて勝つデッキもあり、主に次の2つのパターンに分かれる。
- ライブラリー破壊(ライブラリーのカードを墓地に置いたり追放したりする効果)の呪文や能力、もしくはドロー呪文を相手に撃つ。
- 自分だけドローを飛ばす手段を用意するか、ライブラリーを修復する手段を用意するかして、相手のライブラリーが自然に尽きるのを待つ(ロックを極めて投了させる)。
ライブラリーを使わないデッキは存在しないし、ライブラリーアウトは相手のライフや戦場の状況に関係なく勝利できる手段である。そのため相手のデッキや動きに影響を受けづらいことが利点。
弱点は、その到達までのハードルがライフを削る勝ち方よりも高いところ。初期ライフは誰でも20点なのに対して、構築ならば、削らなければならないライブラリーはどんなに少なくても40枚以上。相手のドローなどである程度は自動的に削られるとは言っても、相当遠い。バベルのように極端に分厚いデッキの存在も厳しい点。
上記1のみで勝つことを目指すデッキ(MoMaや玉虫アルターなど、無限コンボやそれに準ずるコンボによりライブラリーを一挙に削る)でない場合、たとえ通常サイズのデッキ相手であっても持久戦になるので、生き残るための高い防御力を必要とする。大抵はどれもロックかパーミッションの形を取っているのは「高い防御力」を得るための必然だろう。トーナメントの場合は残り時間に注意。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 1 ゲームの考え方
- 120 ダメージ
- 120.1 オブジェクトはバトル、クリーチャー、プレインズウォーカー、プレイヤーにダメージを与えることができる。一般に、ダメージはダメージを受けるオブジェクトまたはプレイヤーに不利な影響を与える。ダメージを与えたオブジェクトはそのダメージの発生源である。
- 120.2 いずれのオブジェクトもダメージを与えることができる。
- 120.3 ダメージは、受ける側がプレイヤーであるかパーマネントであるか、また発生源や(ダメージを受けるのがパーマネントであれば)受ける側の特性に応じて、以下の1つ以上の結果をもたらす。
- 120.3a 感染を持たない発生源からプレイヤーが受けたダメージは、そのプレイヤーのライフをその量だけ減らす。
- 120.3b 感染を持つ発生源からプレイヤーが受けたダメージは、その発生源のプレイヤーに、そのプレイヤーにその量の毒カウンターを与えさせる。
- 120.3c プレインズウォーカーが受けたダメージは、そのプレインズウォーカーからその点数に等しい数の忠誠カウンターを取り除く。
- 120.3d 萎縮や感染を持つ発生源からクリーチャーが受けたダメージは、その発生源のコントローラーに、そのクリーチャーにその量の-1/-1カウンターを置かせる。
- 120.3e 萎縮も感染も持たない発生源からクリーチャーが受けたダメージは、そのクリーチャーが負う。
- 120.3f 絆魂を持つ発生源から受けたダメージは、他の結果に加え、その発生源のコントローラーにその量のライフを得させる。
- 120.3g 毒性を持つクリーチャーがプレイヤーに与えた戦闘ダメージは、他の結果に加え、そのクリーチャーのコントローラーに、そのダメージを受けたプレイヤーにそのクリーチャーの毒性の値の合計に等しい個数の毒カウンターを置かせる。rule 702.164〔毒性〕参照。
- 120.3h バトルが受けたダメージは、そのバトルからその点数に等しい数の守備カウンターを取り除く。
- 120.4 ダメージは4つの手順で処理される。
- 120.4a まず、与えるダメージを発生させる効果に、パーマネントに与える余剰のダメージを代わりに他のパーマネントやプレイヤーに与えると明記されていた場合、そのダメージのイベントはそのように変更される。その1つ目のパーマネントがクリーチャーである場合、余剰のダメージとは、そのクリーチャーが既に負っているダメージや同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮して、致死ダメージ(rule 120.6 参照)を超えるダメージのことである。クリーチャーが受けるダメージの発生源が接死を持つなら、そのダメージのうち1点を超える分は余剰のダメージである(rule 702.2 参照)。その1つ目のパーマネントがプレインズウォーカーである場合、余剰のダメージとは、同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮してそのプレインズウォーカーの忠誠度を超えるダメージの量のことである。その1つ目のパーマネントがバトルである場合、余剰のダメージとは、同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮してそのバトルの守備値を超えるダメージの量のことである。その1つ目のパーマネントがバトルやクリーチャーやプレインズウォーカーのうち複数のカード・タイプを持つ場合、余剰のダメージはそれらそれぞれのカード・タイプについて計算した中の最大の値になる。
- 120.4b 次に、置換効果や軽減効果によって修整された後でダメージを受ける(rule 614〔置換効果〕、rule 615〔軽減効果〕参照)。ダメージを受けたことによって誘発する能力はこの時点で誘発し、スタックに積まれるのを待つ。
- 120.4c 3番目に、受けたダメージが結果に変換され、その結果(ライフの喪失やカウンターなど)に影響を及ぼす置換効果によって修整される。
- 120.4d 最後に、ダメージのイベントが発生する。
- 120.5 クリーチャーやプレインズウォーカーやバトルが受けたダメージは、それを破壊しない。同様に、その発生源が破壊するわけでもない。そのパーマネントが受けたダメージの結果によってクリーチャーを破壊したりパーマネントをオーナーの墓地に置いたりするのは、状況起因処理である。rule 704 参照。
- 120.6 クリーチャーが負ったダメージは、そのパーマネントがクリーチャーでなくなったとしても、クリンナップ・ステップまで残る。クリーチャーが負ったダメージの合計がそのタフネス以上になったら、そのクリーチャーは致死ダメージを受けたことになり、状況起因処理として破壊される(rule 704 参照)。パーマネントが負ったダメージは、再生する(rule 701.15〔再生する〕参照)か、あるいはクリンナップ・ステップ の間に(rule 514.2 参照)取り除かれる。
- 120.7 ダメージの発生源とは、それを与えたオブジェクトである。効果によってプレイヤーがダメージの発生源を選ぶ場合、パーマネントか、スタックにある呪文(パーマネント 呪文を含む)か、スタックにあるオブジェクトや適用を待つ置換・軽減効果や誘発を待つ遅延誘発型能力によって参照されるオブジェクト(そのオブジェクトがすでにもとあった領域に存在しない場合であっても)か、あるいは統率領域にあるオモテ向きのオブジェクトを選ぶことができる。ダメージを与えることができない発生源も、適正な選択となりうる。rule 609.7 参照。
- 120.8 発生源が0点のダメージを与える場合、それはダメージを与えない。ダメージを与えたことによって誘発する能力は誘発しない。その発生源から受けたダメージを増加させる、あるいはその発生源にそのダメージを他のオブジェクトやプレイヤーに与えさせる置換効果は置換するイベントがないので何も効果を持たない。
- 120.9 特定の発生源から受けるダメージによって誘発する能力で、その効果が「受けたダメージ/damage dealt」に言及している場合、それはその特定の発生源から受けたダメージだけに言及しており、他の発生源から同時に受けたダメージには言及していない。
- 120.10 誘発型能力の中には、パーマネントが余剰のダメージを受けているかどうかを見るものがある。それらの能力は、そのパーマネントが1つ以上の発生源からダメージを受けた後で見る。それらの発生源が合計でクリーチャーの致死ダメージを超えるダメージをそのクリーチャーに与えていたなら、そのクリーチャーに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。それらの発生源が合計でプレインズウォーカーの忠誠度を超えるダメージをそのプレインズウォーカーに与えていたなら、そのプレインズウォーカーに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。それらの発生源が合計でバトルの守備値を超えるダメージをそのバトルに与えていたなら、そのバトルに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。そのパーマネントがクリーチャーやプレインズウォーカーやバトルのうち複数のカード・タイプを持つ場合、そのパーマネントに与えた余剰のダメージは、それが持つカード・タイプそれぞれについて計算した中の最大の値である。
- 120 ダメージ