サブゲーム
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+ | *[[統率者戦]]では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の[[統率者]]を(それが統率領域にあれば)メインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。 | ||
+ | *[[アーチエネミー戦]]では、サブゲームの開始に際して、[[魔王]]は自分の[[計略デッキ]]をメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。表向きの計略カードはメインゲームの統率領域に残る。 | ||
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+ | メインゲームにある全ての[[オブジェクト]]ならびにメインゲームの[[ゲームの外部|外部]]にある全てのカードは、(特別にサブゲームに持ち込まれない限り)サブゲームの外部にあるものとして扱う。サブゲームに関係していないプレイヤーは、サブゲームの外部にあるものとして扱う。 | ||
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+ | *[[願い]]などでサブゲーム中にメインゲームのカードを持ち込むことができる。 | ||
+ | **メインゲームのカードをサブゲームに持ち込んだ場合、メインゲームにおいて、そのオブジェクトが領域を離れたことによる[[誘発型能力]]がある場合にはそれは[[誘発]]する。ただし、メインゲームが再開されるまで[[スタック]]に積まれることはない。 | ||
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+ | サブゲームの終了時に、自身が[[オーナー]]であるカードでサブゲームの統率領域以外の領域に残っているものをすべてメインゲームのライブラリーに戻して切り直す(サブゲームの[[追放]]領域にあるカードも含む)。[[#カジュアル変種ルールにおける追加の終了時の手順|後述の例外]]を除き、サブゲームにある他のオブジェクトならびに全ての領域は消滅する。 | ||
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+ | メインゲームは、中断されたところから再開する。まず、サブゲームを作った[[呪文]]や[[能力]]が解決される。その呪文カードが既に[[スタック]]に存在しなくなっていてもこの処理は行なう。次に、サブゲームの間にメインゲームのカードを取り除くことによって誘発したメインゲームの能力がある場合、それらがスタックに積まれる。 | ||
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+ | *プレインチェイス戦のサブゲームの終了に際して、表向きの次元カードや現象カードを[[裏向き]]にし、オーナーの次元デッキの一番下に置く。その後、各プレイヤーは自分の次元デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。 | ||
+ | *ヴァンガード戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガード・カードをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。これは{{CR|311.2}}の例外である。 | ||
+ | *統率者戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分の統率者を(それが統率領域にあれば)サブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。 | ||
+ | *アーチエネミー戦のサブゲームの終了時に、サブゲームの統率領域に存在する表向きの計略カードを裏向きにし、オーナーの計略デッキの一番下に戻す。その後、魔王は自分の計略デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。 | ||
− | + | ===その他=== | |
+ | *サブゲームを発生させた呪文は、メインゲームではこれが[[スタック]]に積まれたままになる。サブゲームが終了して初めて[[解決]]し[[墓地]]に置かれる。 | ||
+ | *サブゲームがサブゲーム中に作られることもありうる。この場合、新しいサブゲームから見ると、現在のサブゲームはメインゲームということになる。 | ||
− | *かつてはサブゲームで[[追放]] | + | ===旧ルール=== |
+ | *かつてはサブゲームで[[追放]]されたカードは追放されたままであった([[2007年]]7月の[[総合ルール]]変更でライブラリーに戻るようになった)。そのため、以下のようなことが可能だった。 | ||
**[[対戦相手]]のカードを積極的に追放し、元のゲームに戻った際に対戦相手のライブラリーがボロボロになるようにする。 | **[[対戦相手]]のカードを積極的に追放し、元のゲームに戻った際に対戦相手のライブラリーがボロボロになるようにする。 | ||
**カードを片っ端から[[待機]]させ、元のゲームに戻った際にそれらが[[展開]]されるようにする。 | **カードを片っ端から[[待機]]させ、元のゲームに戻った際にそれらが[[展開]]されるようにする。 | ||
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==サブゲームを行うカード一覧== | ==サブゲームを行うカード一覧== |
2020年5月14日 (木) 02:17時点における版
サブゲーム/Subgameとは、ゲーム中に呪文や能力の効果によって生み出されるゲームのことである。
ソーサリー
プレイヤーは、それぞれのライブラリーを自分のデッキとしてマジックのサブゲームをプレイする。そのサブゲームに勝利できなかったプレイヤーはそれぞれ、自分のライフの端数を切り上げた半分を失う。
目次 |
ルール
サブゲーム開始の手順
サブゲームが発生すると、各プレイヤーは現在プレイしているゲームを中断し、サブゲームを開始する。
サブゲームの開始に際して、既存の領域と別の新しい領域が一揃い作られる。各プレイヤーはメインゲームのライブラリーのカードを全てサブゲームのライブラリーに移動させ、切り直す。メインゲームのそれ以外の領域にあるカードは、後述する例外を除き、サブゲームの対応する領域に移動することはない。
どのプレイヤーが先攻かは無作為に決定し、以降は通常の通常のゲームと同様に進行する。
- デッキの最小枚数に関するルールは無視されるため、それを満たしていない場合であっても問題ない。ただし、デッキの枚数が7枚未満ならゲーム開始時に7枚引くことができないので開始直後に敗北する(マリガンをしても敗北を免れることはできない)。
カジュアル変種ルールにおける追加の開始の手順
- プレインチェイス戦では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の次元デッキをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。表向きの次元カードや現象カードはメインゲームの統率領域に残る。
- ヴァンガード戦では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガード・カードをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。
- 統率者戦では、サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の統率者を(それが統率領域にあれば)メインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かす。
- アーチエネミー戦では、サブゲームの開始に際して、魔王は自分の計略デッキをメインゲームの統率領域からサブゲームの統率領域に動かし、切り直す。表向きの計略カードはメインゲームの統率領域に残る。
サブゲーム外のオブジェクトやカウンターの扱い
メインゲームにある全てのオブジェクトならびにメインゲームの外部にある全てのカードは、(特別にサブゲームに持ち込まれない限り)サブゲームの外部にあるものとして扱う。サブゲームに関係していないプレイヤーは、サブゲームの外部にあるものとして扱う。
- 願いなどでサブゲーム中にメインゲームのカードを持ち込むことができる。
メインゲームにおいて、プレイヤーが持っていたカウンター(毒カウンターなど)はサブゲームに持ち込まれることはないが、その個数は記録され、サブゲームが終了してメインゲームに戻った際にはそれを持った状態に戻る。また、サブゲーム中にプレイヤーが得たカウンターはメインゲームに持ち込まれることはない。
サブゲーム終了時の手順
サブゲームの終了時に、自身がオーナーであるカードでサブゲームの統率領域以外の領域に残っているものをすべてメインゲームのライブラリーに戻して切り直す(サブゲームの追放領域にあるカードも含む)。後述の例外を除き、サブゲームにある他のオブジェクトならびに全ての領域は消滅する。
メインゲームは、中断されたところから再開する。まず、サブゲームを作った呪文や能力が解決される。その呪文カードが既にスタックに存在しなくなっていてもこの処理は行なう。次に、サブゲームの間にメインゲームのカードを取り除くことによって誘発したメインゲームの能力がある場合、それらがスタックに積まれる。
カジュアル変種ルールにおける追加の終了時の手順
- プレインチェイス戦のサブゲームの終了に際して、表向きの次元カードや現象カードを裏向きにし、オーナーの次元デッキの一番下に置く。その後、各プレイヤーは自分の次元デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。
- ヴァンガード戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガード・カードをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。これはCR:311.2の例外である。
- 統率者戦のサブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分の統率者を(それが統率領域にあれば)サブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かす。
- アーチエネミー戦のサブゲームの終了時に、サブゲームの統率領域に存在する表向きの計略カードを裏向きにし、オーナーの計略デッキの一番下に戻す。その後、魔王は自分の計略デッキをサブゲームの統率領域からメインゲームの統率領域に動かし、切り直す。
その他
- サブゲームを発生させた呪文は、メインゲームではこれがスタックに積まれたままになる。サブゲームが終了して初めて解決し墓地に置かれる。
- サブゲームがサブゲーム中に作られることもありうる。この場合、新しいサブゲームから見ると、現在のサブゲームはメインゲームということになる。
旧ルール
サブゲームを行うカード一覧
その他
- サブゲームを行うと倍のスペースが必要となりゲームも非常に長引くため、嫌がられることが多い。さらに、トーナメントでは時間切れになる危険がある。そのため、レガシーおよびヴィンテージのいずれでもShahrazadは禁止カードに指定されている。統率者戦の開始当初は特例としてShahrazadが使用可能であったが、後にこの特例も撤廃された。
- Enter the Dungeonは公式のフォーマットで使用できない上にライフが5の状態でサブゲームを始める、と上記の問題に対する配慮が見られる(ただしそこは"アン"。サブゲームを開始するにあたって場所を移動しなければならない)。なお、期間限定で銀枠カードも使用できる統率者戦では禁止カードに指定されている。
- Shahrazadは禁止されておりEnter the Dungeon、カウントダウン残り1も銀枠であるため、サブゲームを行えるのはカジュアルプレイを除けばアラビアンナイトを用いたリミテッドくらいしかない。
- 新たなるファイレクシアでは、サブゲームでなく新たにゲームを開始する解放された者、カーン/Karn Liberatedが登場した。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 720 ターンやフェイズを終了させる
- 720.1 ターンを終了させるカードが存在する。効果によりターンが終了する場合、以下のステップを順に実行する。これは通常の呪文や能力の解決(rule 608〔呪文や能力の解決〕参照)とは手順が異なる。
- 720.1a この手順が始まる前に誘発していた誘発型能力のうち、まだスタックに積まれていないものは消滅する。それらはスタックに積まれない。このルールは、この手順の間に 誘発した能力には適用されない(rule 720.1f 参照)。
- 720.1b 解決中のオブジェクトも含む、スタック上のすべてのオブジェクトを追放する。カードによって表現されていないオブジェクトが戦場や統率領域以外の領域にある場合、それは次の状況起因処理のチェック時(rule 704〔状況起因処理〕参照)に消滅する。
- 720.1c 状況起因処理をチェックする。いずれのプレイヤーも優先権を得ることはなく、誘発型能力もスタックに積まれない。
- 720.1d 現在のフェイズやステップが終了する。これが戦闘中に起こったのであれば、クリーチャーやプレインズウォーカーをすべて戦闘から取り除く。ゲームは即座にクリンナップ・ステップに移行し、現在のステップとクリンナップ・ステップの間のすべてのステップをとばす。クリンナップ・ステップ中に効果によってターンが終わる場合、新しいクリンナップ・ステップを始める。
- 720.1e ターンは終了するが、終了ステップは飛ばされるので「終了ステップの開始時に/at the beginning of the end step」の誘発型能力は誘発しない。
- 720.1f この手順中はどのプレイヤーも優先権を得ない。したがって、誘発型能力はスタックに積まれない。この手順の始まったあとで誘発型能力が誘発した場合、クリンナップ・ステップ の間に アクティブ・プレイヤーが優先権を得、プレイヤーは呪文を唱えたり能力を起動したりできる。その後、ターンの最終的な終了の前にもう一度クリンナップ・ステップが発生する。誘発型能力が誘発していなければ、プレイヤーはクリンナップ・ステップには優先権を得ない。rule 514 参照。
- 720.2 戦闘フェイズを終了させるカード(《平和の執行/Mandate of Peace》)が存在する。効果によって戦闘フェイズが終了する場合、呪文や能力を解決する通常の手順(rule 608〔呪文や能力の解決〕参照)とは異なり、以下の順番で処理を行う。
- 720.2a この手順前に誘発していてまだスタックに置かれていない誘発型能力がある場合、それらは消滅する。それらがスタックに置かれることはない。このルールは、この手順中に誘発した能力には適用されない(rule 720.2f 参照)。
- 720.2b 解決中のオブジェクトも含む、スタック上にあるオブジェクトをすべて追放する。戦場と統率領域以外にあってカードによって表されていないオブジェクトは、次に状況起因処理がチェックされる時点で消滅する(rule 704〔状況起因処理〕参照)。
- 720.2c 状況起因処理をチェックする。プレイヤーが優先権を得ることはなく、誘発型能力がスタックに置かれることもない。
- 720.2d 現在の戦闘フェイズが終了する。クリーチャーとプレインズウォーカーをすべて戦闘から取り除く。「戦闘終了時まで/until end of combat」の効果が終了する。ゲームは直接次のフェイズ、通常は戦闘後メイン・フェイズに進み、その間のステップをすべて飛ばす。
- 720.2e 戦闘フェイズは終了するが、戦闘終了ステップは飛ばされるので「戦闘終了時に/at end of combat」の誘発型能力は誘発しない。
- 720.2f この手順の間、プレイヤーが優先権を得ることはないので、誘発型能力がスタックに置かれることはない。この手順が始まった以降に誘発した誘発型能力があれば、それらの能力は次のフェイズ の間に スタックに置かれ、その後でアクティブ・プレイヤーが優先権を得てプレイヤーは呪文を唱えたり能力を起動したりできる。
- 720.2g 戦闘フェイズでない間に、効果によって戦闘フェイズが終わる場合、何も起こらない。
- 720.1 ターンを終了させるカードが存在する。効果によりターンが終了する場合、以下のステップを順に実行する。これは通常の呪文や能力の解決(rule 608〔呪文や能力の解決〕参照)とは手順が異なる。
- 720 ターンやフェイズを終了させる