エリシュ・ノーン/Elesh Norn
提供:MTG Wiki
伝説のクリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) 法務官(Praetor)
警戒
対戦相手がコントロールしている発生源1つがあなたやあなたがコントロールしているパーマネント1つにダメージを与えるたび、そのプレイヤーが(1)を支払わないかぎり、その発生源のコントローラーは2点のライフを失う。
(2)(白),これでないクリーチャー3体を生け贄に捧げる:エリシュ・ノーンを追放する。その後、これをオーナーのコントロール下で変身された状態で戦場に戻す。起動はソーサリーとしてのみ行う。
The Argent Etchings / 銀白の刻文
〔白〕 エンチャント — 英雄譚(Saga)
(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンター1個を加える。)
I ― 培養2を5回行う。その後、あなたがコントロールしているすべての培養器(Incubator)トークンを変身させる。
II ― ターン終了時まで、あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは+1/+1の修整を受け二段攻撃を得る。
III ― アーティファクトでも土地でもファイレクシアン(Phyrexian)でもこれでもないすべてのパーマネントを破壊する。銀白の刻文を追放する。その後、これを(第1面を表にして)戦場に戻す。
目次 |
[編集] 解説
[編集] 第1面
警戒に加え、相手からのダメージにマナかライフロスかで報復する伝説のファイレクシアン・法務官。変身条件は他のクリーチャー3体の生け贄。
サイクル中では唯一、マナ以外のリソースをコストとして消費する必要がある。失ったボード・アドバンテージは第2面の第I章で補填できるが、起動に対応してこちらを除去されてしまえばそのまま無駄に終わってしまうため、他の法務官以上に変身の際の隙は潰しておきたいところ。生け贄に捧げるクリーチャーについては、白お得意のトークンなどを利用するとよいだろう。
能力については支払いの順番や攻撃以外のダメージにも反応すると言った違いはあるが、ノーンの別館/Norn's Annexに似ている。白マナ以外での支払いが可能な分、ライフに圧をかける目的では扱いづらくなったものの、あちらと同じようにビートダウン対策として有効。全体火力のように、複数の対象にダメージを与える発生源の場合、ダメージを受けた数だけ支払いを要求するため、自分がウィニーを使っている場合に特に効率がよくなる。クリーチャーとしても、4マナ3/5の警戒と一定の性能があるため、無理に変身を狙わずともシステムクリーチャーとしてそこそこ有用。
[編集] 第2面
- I-
- 培養2を5回行い、さらにすべての培養器を変身させる。
- 実質的に2/2のクリーチャー・トークン5体を生成することと同義であり、あらかじめ他のカードで培養を行っていればさらにマナ効率が向上する。
- 変身の追加コストにより消費したボード・アドバンテージを補填してくれる。この章を解決出来れば、とりあえずディスアドバンテージの心配は必要無い。
- II-
- 全体強化と二段攻撃の付与。I章で生成したトークンがすべて残っていれば、それだけで総打点は30点に達する。
- もちろん他にクリーチャーがいるならそちらも強化。回避能力を持つものをコントロールしているなら、即座にゲームエンドも狙える。
- III-
- アーティファクト、ファイレクシアン、土地以外をすべて破壊したうえで第1面に戻る。
- 第II章までは第1面も含めて、前述の通りウィニー系のデッキと合致するが、ファイレクシアン以外を使っているとこの章で被害を受ける。
- 盤面にクリーチャーがそれなりに残っているなら、そもそも第II章が解決された時点でフィニッシャーとなり得るとはいえ、構築では極力、これで除去されないものを主力にしたい。
両面ともに、主にファイレクシアンやアーティファクト・クリーチャーを並べるウィニー系列の戦術と合致。構築で採用する場合は小型クリーチャーを主体としたデッキに搭載されることになる筈。
第1面がシステムクリーチャーとしての役割も担う性質上、変身させると全体火力への牽制としては機能しなくなる点には注意が必要となる。
[編集] ルール
[編集] サイクル共通のルール
- III章で第2面から第1面に戻る際は召喚酔いする(追放領域を経由することで新しいオブジェクトとなっているため)。
- III章がもみ消し/Stifleなどで打ち消された場合、通常の英雄譚と同様生け贄に捧げられる(CR:714.4)。
- III章に対応して幽体の敵対者/Spectral Adversaryなどでフェイズ・アウトさせられた場合も、フェイズ・イン後に同様のことが起こる。
- 月霧/Moonmistなどにより戦場から離さずに第1面から第2面に変身させた場合、伝承カウンターは置かれない(戦場に出直しているわけではないため、CR:714.3参照)。したがって、次のあなたの戦闘前メイン・フェイズにI章が誘発する。
[編集] エリシュ・ノーンのルール
- ダメージに対する能力は、対戦相手のコントロールする発生源1つが、あなたがコントロールするパーマネント1つやあなたにダメージを与えるイベントごとに誘発する。例えばトランプルを持つクリーチャーが2体のブロック・クリーチャーを乗り越えあなたにも戦闘ダメージを割り振った場合、エリシュ・ノーンの能力は3回誘発する。
[編集] 関連カード
- 大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite
- 機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines
- エリシュ・ノーン/Elesh Norn
[編集] サイクル
機械兵団の進軍の法務官/Praetorサイクル。いずれも神話レアの変身する両面カードであり、第1面は伝説のファイレクシアン・法務官、第2面はIII章で第1面に戻る英雄譚となっている。
- エリシュ・ノーン/Elesh Norn - 銀白の刻文/The Argent Etchings
- ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias - 大いなる合成/The Great Synthesis
- シェオルドレッド/Sheoldred - 真実の教典/The True Scriptures
- ウラブラスク/Urabrask - 大いなる業/The Great Work
- ヴォリンクレックス/Vorinclex - 偉大なる進化/The Grand Evolution
[編集] 開発秘話
新ファイレクシア/New Phyrexiaとの最終決戦にあたり、これまで登場した5人の法務官/Praetorをカードとして再登場させることが決定した。変身する両面カードを用いた様々なデザインが提出されたが、中でも英雄譚に変身するものは斬新かつ壮大で、法務官にふさわしいとして気に入られた。セット・デザインはIII章をプレインズウォーカーの奥義のような強力なものに設定し、そこまで到達する時間と労力に見合った印象的なものとした。
展望デザインによる初期バージョンでは通常の英雄譚と同様に最終章の後は生け贄に捧げられていたが、セット・デザインはこれほど目立ったカードにしては期待外れなものとして第1面で戦場に戻るようにした。またこれに合わせ、一度追放領域を経由してから変身するようになった。これは伝承カウンターを取り除くことで第2面を複数回使用できるようにすることと、第1面に戻ったターンにすぐさま攻撃できないようにする狙いがある[1]。
[編集] ストーリー
新ファイレクシア/New Phyrexiaの白の派閥「機械正典/Machine Orthodoxy」の法務官/Praetor、エリシュ・ノーン/Elesh Norn。その信徒にとっての聖書である銀白の刻文/The Argent Etchingsには、機械正典の法と教義が刻まれている。
詳細はエリシュ・ノーン/Elesh Norn (ストーリー)を参照。