マーフォーク/Merfolk

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マーフォーク/Merfolkは人型種族の一つ。様々な次元/Planeに棲息する。

目次

解説

鰭や鰓を持ち、水中で活動できる。魚のような下半身を持つ完全水棲のものもいれば、二本足で歩行する水陸両棲のものもいる。主に青マナに関連している。

ドミナリア

ドミナリア/Dominariaのマーフォークは、場所や時代によって様々である。

サーペイディア/Sarpadia大陸近海には、マーフォークの帝国ヴォーデイリア/Vodaliaがあった。この国のマーフォークたちは人間/Humanのような風貌のもの(イラスト)と、半魚人のような風貌のもの(イラスト)が確認されている。いずれも下半身は魚の姿である。

重要人物

ラース

ラース/Rathのマーフォークは、森林スカイシュラウド/Skyshroudを浮かべる水域ルートウォーター/Rootwaterに棲息する。スカイシュラウドのエルフ/Elfとは敵対関係にある。外見は極めて半魚人的(イラスト1イラスト2)。

メルカディア

メルカディア/Mercadiaのマーフォークは、サプラーツォ/Saprazzoという名の都市を築いている。尾鰭を足に変化できる種族がいることが特徴。半魚人のようなもの(イラスト)もいれば、人間によく似たもの(イラスト)もいる。

ローウィン

ローウィン/Lorwynのマーフォーク(イラスト)はメロウ/Merrowと呼ばれる。世界中に張り巡らされた河川網、メロウ回廊/The Merrow Lanesを管理しており、これを用いて伝令、交易者、外交官として働く。話し上手で、懐柔と説得が得意。

詳細はメロウ/Merrowを参照。

重要人物
  • シグ/Sygg - 旅人を運ぶ船頭。陽気な人柄。

シャドウムーア

シャドウムーア/Shadowmoorのマーフォークは、メロウ/Merrowセルキー/Selkieの二種類が確認されている。

大オーロラ/Great Auroraによって変質したメロウ(イラスト)は、私利私欲に走る殺し屋と化し、汚染された水中を獲物を求めて徘徊する。その身勝手さと嫉妬心から、他種族の所有物を何でも盗もうとしている。

セルキーは人間/Humanに似た上半身と、アザラシに似た下半身を持つ川の種族である(イラスト)。

詳細はメロウ/Merrowおよびセルキー/Selkieを参照。

重要人物

ゼンディカー

ゼンディカー/Zendikarのマーフォークは好奇心が強く思慮深く分析的で、生まれながらの学者にして探検家だ。彼らは水陸両棲の種族で、水中で生まれ水中を家とするが、乾燥した大地でも楽に過ごすことができる。

その姿はゼンディカーの居住地や交易所でよく見かけられるが、彼らは数を減らしつつある。マーフォークは他種族よりも孤独を好む傾向にあり、大規模な共同体を作らない。しかしながら、探検にほとんどの時間を費やすマーフォークでさえも本拠地を設置し、一度そこに戻ってから再び旅立つ。

外見

ゼンディカーのマーフォークは二本の足を持つ。肌の色は象牙色、銀色、小豆色、青色、深紫色など様々だ。前腕とふくらはぎの後ろから長い鰭が伸び、手足の指の間には水掻きがある。頭部から髪のように伸びている器官は、ウニの針のように太くて剛毛であるか、細い海藻のように長くて波打っているかのどちらかで、どちらの場合も典型的な色は赤、温かみのある茶色、黒などだ。男性のマーフォークは、同様に頬骨から伸びる髭のような器官を持つ(イラスト1イラスト2)。

マーフォークの飛び地/The Merfolk Enclave

タジーム/Tazeem大陸のウマーラ河/Umara Riverの最も幅広い場所の一つ、その中央の大きな島にマーフォークの飛び地/The Merfolk Enclaveが築かれている。飛び地はミツバチの巣箱のような構造で、大浴場を思わせる部屋、廊下、寝室から成る。飛び地は岩で作られており、それはきらめく結晶が埋め込まれた淡い色の砂岩に似ている。

マーフォークは水中で産まれなければならないので、多くの者は伴侶を見つけるため、あるいは出産のために飛び地に戻る。多くのマーフォークが飛び地を生家と見なしているが、そこで一生を過ごす者はほとんどいない。

宗教

マーフォークは長年にわたり、世界は三つの領域に分かれていると信じており、そのそれぞれを統べる三柱の神を信仰していた。すなわち、空と風と雲の領域を統べるエメリア/Emeria(エム/Em)、海や川や湖といった水の領域を統べるウーラ/Ula、それ以外のすべてを統べるコーシ/Cosiだ(イラスト)。

エメリアは翼を持つ天使/Angelの女神で、空の遺跡エメリア/Emeriaはかつて彼女の宮殿だった。ウーラは純粋なマーフォークの男神で、内海ハリマー/Halimarの底に住まう。トリックスターのコーシは悪戯っぽい笑みを浮かべた人間/Humanのような姿の男神で、コー/Korのそれに似た二本の鉤縄を持ち、それを用いて定命の者たちに干渉する。コーシの性分は混沌だ。彼は混沌を駆り立てる、ただそれだけのために誘い、企み、騙す。不幸な出来事は通常、コーシの干渉のせいとされる。

教義/Creed

マーフォークはエメリア、ウーラ、コーシの主義に基づく三つの教義/Creedに分かれる。マーフォークは生まれながらに教義が決まっているわけではなく、成人に達した際に一つを選択する。教義を選ばない者は稀だ。エメリアの教徒とウーラの教徒は互いを敵視しているわけではないが、どちらも他方の教義を漠然とした軽蔑の目で見ている。両者はコーシの教義を疑念とある程度の恐れをもって見ており、コーシの教義の信奉者は所属を秘密にする傾向にある。

エメリアの教徒は風の領域で知恵と真実を求め、歴史上の出来事の背後にある(自然要因ではなく)神秘的な力を探求する。彼らは他者との交流ではっきりした態度を取らず、意図的に謎めいており、相手を操り騙そうとしているのだと評されることも多い。

ウーラの教徒は知的追求に重きを置き、情熱よりも根拠と理性を重視する。彼らは率直で無遠慮なことを誇りとする、分析的な学者、年代記編者、探検家、航海士だ。

トリックスターたるコーシの教義に従うことを公然と認めるマーフォークはいない。だが彼の教徒はコーシのことを、世界の混沌の力を支配するすべを授けてくれる盟友と見なしている。

真実

エルドラージ/Eldraziが封印から解き放たれると、マーフォークは自分たちの信仰が嘘だらけであると悟った。三柱の神とは、三体の巨人/Titanの記憶が、世代から世代へと受け継がれる中で原形を失ったもの――すなわち、エメリアとはエムラクール/Emrakulであり、ウーラとはウラモグ/Ulamogであり、コーシとはコジレック/Kozilekであったのだ。

平和な時代であれば、マーフォークはこの新事実の究極の意味を巡って争ったかもしれない。だがエルドラージの血族がもたらす危険に直面する中、マーフォークの大部分は意見の相違を脇に置き、力を合わせて団結した。古い遺恨はまだ残っているが、マーフォーク種族の――そして世界の――幸福は、教義間のいかなる古の対立をも遥かに上回るものだった。

重要人物

シャンダラー

重要人物

ラヴニカ

ラヴニカ/Ravnicaのマーフォークは、遥か昔に絶滅したものと思われていた。だが突如として、ラヴニカの各地にゾノット/Zonotと呼ばれる巨大な縦孔が開き、多層の都市の下に海があること、そしてそこにマーフォークたち(イラスト)が棲んでいることが明らかになった。

地表に姿を現したマーフォークたちは、モミール・ヴィグ/Momir Vigの暴走により壊滅状態にあったシミック連合/The Simic Combineに居場所を見つけた。主席議長ゼガーナ/Zeganaは「水深の布告/The Fathom Edict」と呼ばれる演説を行い、マーフォークが新たなシミックを担うことを宣言した。

マーフォークには海の二面性を表す二つの原理がある。固着/The Holdfast湧出/The Upwellingだ。固着は海藻が流されないために岩に自身を固定するように、初心を忘れず、独断に走らないこと。湧出は栄養分を含む深層の海水が表層の海水と入れ替わるように、新しいものに目を向け、良い方向に変わることである。マーフォークがシミックの主要種族となったことで、これはシミック全体の哲学となった。

重要人物
  • ゼガーナ/Zegana - マーフォークの首席議長。水深の布告を発し、新生シミックの最初のギルドマスターとなった。
  • ヴォレル/Vorel - シミックの生術師。元人間/Humanだが、肉体をマーフォークの特徴を併せ持つものへと改造している。

テーロス

テーロス/Therosのマーフォーク(イラスト)はトリトン/Tritonと呼ばれる。沿岸の都市国家メレティス/Meletisにとっての脅威の一つだが、メレティスで人間に交じって暮らす者も少数ながら存在する。海のタッサ/Thassaを信仰している。

詳細はトリトン/Tritonを参照。

重要人物
  • トラシオス/Thrasios - 熟達の戦士。家族を救われた恩義からメレティスのために戦っていたが、後に世界の果てを探索する旅に出た。

イクサラン

イクサラン/Ixalanのマーフォーク(イラスト)は、川守り/The River Heraldsと呼ばれる集団を構成している。黄金都市オラーズカ/Orazcaの守護者であり、その内に眠る不滅の太陽/The Immortal Sunの強大すぎる力を誰にも使わせないことを使命とする。風や水や植物を操る形成師/Shaperたちに率いられている。

詳細は川守り/The River Heraldsを参照。

重要人物
  • ティシャーナ/Tishana - 最年長かつ最も強大な力を持つ形成師。何代にもわたり、多くの形成師の師匠となってきた。
  • クメーナ/Kumena - ティシャーナの次に強大な形成師。自分たちが敵より先に不滅の太陽を手に入れ、その力を行使するべきだと考えている。
  • コパラ/Kopala - 最年少の形成師。自分を信頼してくれる者たちのためにも、まだまだ学ばなければならないことは多いと感じている。
  • トゥヴァーサ/Tuvasa - 形成師の一人。太陽の光こそが水と植物を結ぶ力だと信じている。

エルドレイン

エルドレイン/Eldraineのマーフォーク(イラスト)は、フェイ属/The fair folkと総称される僻境/The Wildsの魔法生物の一種である。

エルドレインのマーフォークを定義づけるのは、その強迫的な好奇心である。彼らは学べるものすべてを学ぶことに憑りつかれており、時に狂気の瀬戸際まで学ぶ。ヴァントレス/Vantress騎士にとって、マーフォークは美徳なき知識の象徴だ。マーフォークは他者の役に立つために知識を求めるのではなく、秘密を溜め込んで他者に威張り散らすのだから。その結果、彼らの起源、習慣、魔法についてはほとんど知られていない。

その知識や秘密との繋がりから、多くのマーフォークがメア湖/Lochmereの中の魔法の鏡/The Magic Mirrorの近くを棲処に定めている。鏡が完全に水の中にある間、彼らはそこを訪れることができる。マーフォークと鏡にどのような隠された関係があるのかは、ヴァントレスの住人にとってさえも謎のままだ。人間/Humanの騎士志願者が螺旋階段を降りていく際にはしばしば、彼らが影の中で不機嫌そうにしている姿が見られるにもかかわらず。

新ファイレクシア侵攻後

新ファイレクシア/New Phyrexiaの侵攻後、マーフォーク達はますます人前に姿を現さなくなった。魔女/Witchやフェイ属の間では、マーフォークがファイレクシアと共謀していたという根も葉もない噂さえ流れている。一方で彼らがあらゆる水場に貴重な物を蓄えているという噂もあるが、こちらは信憑性が高いと思われる。

強大な魔力を得たヒルダ/Hyldaラレント湖/Loch Larentを凍結させると、そこに暮らすマーフォーク達は影響の及ばない深みへと避難した。彼らは魔術で暗く冷たい環境に順応しており、一部は新たな形態に変化しつつさえある。

アルケヴィオス

アルケヴィオス/Arcaviosでは、ピンザリ諸島/The Pinzari Islesのマナが潤沢な海域にマーフォーク社会が存在している。他の知的種族と同様、ストリクスヘイヴン/Strixhavenへ学びに来るものも存在する。

関連資料

ゼンディカー
ラヴニカ
エルドレイン

参考

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