禁止カード

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禁止カードBanned Card)は、構築またはエターナルにおいて、デッキメインデッキおよびサイドボード)に1枚も入れてはいけないカードのこと。

目次

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解説

スタンダードセットの発売とミシックチャンピオンシップなど大会の開催日程と合わせ、定期(約2~3ヶ月ごと)に禁止カードが告知される。

  • ただしパイオニアの禁止改訂における、始まったばかりのフォーマットということで、現状には上記のスケジュールに縛られることなく、毎週月曜日(日本時間同火曜日午前)に禁止改訂告知を行う。

禁止カードは大抵、他と比較してあまりに強力なものや、使い勝手の良すぎてどんなデッキにも採用されてしまうようなものに対して指定される。それらの横行によりデッキの幅を狭め、ゲームをつまらなくしてしまうからだ。 どのカードでどういったデッキを作ろうかと頭を悩ませてデッキを練り上げるのもマジックの一部なので、ミラーマッチ以外のあらゆる対戦に勝てる無敵のデッキや、考えるまでも無くデッキに入ってしまうカードがあっては困るのだ。あくまで皆に楽しんでもらうためにしていることなので、あっけらかんに決められてはいないということを忘れてはいけない。

ウィザーズ社の対応・スタンス

  • 禁止カードを出すのは、いったん発売した商品に欠陥があったと認めることになると開発部は考えており、あまり出したいものではないらしい。
  • 禁止カードを連発してしまったウルザ・ブロックの件で、R&Dの開発スタッフが社長室に呼ばれて叱られたという逸話がある[3]
  • アメリカ国内ではスタンダードの禁止カードをブースターパックから引き当てた場合、そのカードをウィザーズ社に郵送することでブースターパック1つと交換してもらえるサービスが実施されていたことがある[4]。「使えないカードを引いても仕方が無い。パック代を返せ」という合理主義の国民らしいクレームに応えた形である。
  • 非常に強力なカードが台頭すると、禁止カード入りを阻止するためか、露骨な対策カードが作られる場合もある。リシャーダの港/Rishadan Portに対するテフェリーの反応/Teferi's Responseサーボの網/Tsabo's Webなどがその一例。また、禁止カード入りを阻止するために作られた露骨な対策カードが環境に与える影響が甚大であったため、禁止カードになったケースもある。守護フェリダー/Felidar Guardianに対する暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidonなど。
  • コンボに対する基準として、モダンでは3ターン以内で、レガシーでは2ターン以内で勝利を決めてしまうデッキを弱体化するため禁止カードに指定している[5][6]
  • 2015年時点におけるデベロップ・チームの目標は「スタンダードにおける禁止カードを10年に1枚だけにすること」であり、調整の甲斐あってかスタンダードにおいて禁止カードが指定されることは稀であった。その一方でモダンのような広いフォーマットに対してそのような数値的な目標は何も設定されておらず、スタンダードのデザイン空間が最優先されているため、しばしば印刷されてすぐに環境を支配してしまうようなカードが登場することもある[7][8]
  • 2017年にはスタンダード環境に対するスタンスが見直され、ゲームバランスを取るために新たに禁止カードを制定することになった。それまではトレイリアのアカデミー/Tolarian Academy精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorのように明らかに壊れていて、公式大会をそれ一色で染め上げるようなカードでなければ見送られるのが通例であった。しかしそれらを比較対象にするのは「禁止カードを出すためのハードルが高すぎ」であり、環境を健全に保つための判断を妨げていたのである。特定のデッキを完全に抹殺するような方法ではなく、特定のカードが禁止にされてもユーザーが所持している他のカードが有用性を保つような方法で禁止を行う方針だが、これはモダンにおける強力すぎるデッキを弱体化させるため禁止措置と似た手法である。また「出来る限り禁止カードを出したくない」という方針そのものはこれまでと変わっていない[9][10]

禁止カードに纏わる話

その他

  • 日本のマジック・コミュニティでは、特定プレイヤー(主に渡辺雄也八十岡翔太)の活躍に対する(冗談交じりの)敬意として、「(プレイヤー名)が禁止カード」をネタにすることがある。
  • 2016年まで、禁止カードの改訂は「スタンダードで使用可能なセットのプレリリース後の月曜日」(年ごと4回)に行われていたが、2017年1月より禁止カードの改訂は「プレリリース後の月曜日とプロツアーの5週間後」(年ごと8回)と変更された[12]。ただし、「改訂回数が多すぎ」と多くのプレイヤーから不評だったため、2017年6月より、禁止カードの改訂は「スタンダードセットとプロツアーなど特定大会と合わせ、適当なタイミング」と変更された。[13][14]
  • 非常に稀なケースだが、通常の禁止改訂時期以外の改訂で禁止されたカードも存在する。その経緯は当該項目を参照。
  • カジュアルプレイの域になるが、グランプリサイドイベントなどで「禁止解除大会」を行っていることがある。「禁止解除モダン」や「禁止解除レガシー」などで、その環境では想像もできないような状況を見ることが出来る[15][16]

脚注

  1. STANDARD BANNINGS EXPLAINED (magic.wizards.com、Aaron Forsythe、2011年6月20日)
  2. スタンダードの禁止に関する声明 (マジック日本公式、上記記事の翻訳)
  3. Eighteen YearsDaily MTG、Make Magic、英語)
  4. DCI Banned and Restricted List Announcement邦訳) (WotC、1999年3月1日告知、同年4月1日発行の禁止・制限リスト改定告知)
  5. WELCOME TO THE MODERN WORLD (Latest Developments、Tom LaPille、2011年8月12日)
  6. モダンの世界へようこそ (マジック日本公式、上記記事の翻訳、米村薫訳)
  7. DEVELOPMENT RISKS IN MODERN (Latest Developments、Sam Stoddard、2015年5月22日)
  8. モダンにおけるデベロップのリスク (マジック日本公式、上記記事の翻訳)
  9. STANDARD (Latest Developments、Sam Stoddard、2017年1月13日)
  10. スタンダード (マジック日本公式、上記記事の翻訳)
  11. 渡辺雄也のTwitter (2012年6月18日)
  12. 2017年1月9日 禁止制限告知(News 2017年1月9日)
  13. 2017年6月13日 禁止制限告知(News 2017年6月13日)
  14. 2017年8月28日 禁止制限告知(News 2017年8月28日)
  15. サイドイベント・「禁止解除レガシー」上位入賞者デッキリスト(カジュアル) (マジック日本公式、グランプリ千葉15)
  16. 禁止解除モダン 全デッキリスト(晴れる屋、グランプリ千葉16 2016/11/25)

参考

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