The Spy
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+ | *デッキ名の由来は[[キーカード]]の[[欄干のスパイ/Balustrade Spy]]から。Breakfast Burritoは[[セファリッド・ブレックファースト]]の流れを汲んだものだろう。 | ||
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− | + | 戦慄の復活のリアニメイト候補は主に2種類。1つは[[栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Rise]]で、これ経由でさらに[[巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls]]と[[研究室の偏執狂/Laboratory Maniac]]をリアニメイトし、ライブラリーが空の状態で[[引く|ドロー]]する。もう1つは[[擬態の原形質/The Mimeoplasm]]で、[[トリスケリオン/Triskelion]]+[[絶滅の王/Lord of Extinction]]で大火力の砲台とするか、[[巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge]]+絶滅の王で強力な[[アタッカー]]を作り出す。 | |
− | *[[陰謀団式療法/Cabal Therapy]]も重要なパーツ。墓地からでも唱えられる[[手札破壊]] | + | *[[陰謀団式療法/Cabal Therapy]]も重要なパーツ。墓地からでも唱えられる[[手札破壊]]という役割に加え、自分を[[対象]]にして[[手札]]に来た[[コンボパーツ]]を墓地に落とすという使い方もある。 |
*[[Charbelcher]]とはデッキの構造がよく似ており、実際に[[アグレッシブ・サイドボーディング]]によってCharbelcherになることもある。 | *[[Charbelcher]]とはデッキの構造がよく似ており、実際に[[アグレッシブ・サイドボーディング]]によってCharbelcherになることもある。 | ||
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*[[ミラーマッチ]]は[[対戦相手]]に研磨するだけで勝負が決まるため、[[墓地対策]]すら無意味となる。Charbelcherへの変形はこれを防ぐ意味でも有効である。 | *[[ミラーマッチ]]は[[対戦相手]]に研磨するだけで勝負が決まるため、[[墓地対策]]すら無意味となる。Charbelcherへの変形はこれを防ぐ意味でも有効である。 | ||
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **ヴィンテージトーナメント([[グランプリ横浜13]]サイドイベント) | + | **ヴィンテージトーナメント([[グランプリ横浜13]]サイドイベント) 3位 ([http://www.happymtg.com/coverage/9302/ 参考]) |
− | ** | + | **使用者:[[熊沢和彦]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[ヴィンテージ]](~[[ギルド門侵犯]]) | **[[ヴィンテージ]](~[[ギルド門侵犯]]) | ||
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− | [[水蓮の花びら/Lotus Petal]]、[[猿人の指導霊/Simian Spirit Guide]]、[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]などから[[欄干のスパイ/Balustrade Spy]]を[[唱える|唱えて]][[あなた|自分]]の[[ライブラリー]] | + | [[Pauper]]にも[[地雷]][[デッキ]]として存在している。 |
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+ | [[水蓮の花びら/Lotus Petal]]、[[猿人の指導霊/Simian Spirit Guide]]、[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]などから[[欄干のスパイ/Balustrade Spy]]を[[唱える|唱えて]][[あなた|自分]]の[[ライブラリー]]をすべて[[墓地]]に[[落とす]]までの手順は[[#エターナル|エターナル版]]版と同一である。 | ||
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+ | Pauper版ではその後、[[Songs of the Damned]]で大量のマナを生み出し、[[モルグの窃盗/Morgue Theft]]を[[フラッシュバック]]して[[キーカード]]となる[[クリーチャー]]・[[カード]]を[[回収]]する。[[フィニッシャー]]としては[[無政府主義者/Anarchist]]経由で回収した[[惨劇の記憶/Haunting Misery]]で[[対戦相手]]に20点以上の[[ダメージ]]を[[与える]]か、[[洞窟のハーピー/Cavern Harpy]]で[[アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel]]を何度も[[戦場に出す|戦場に出して]][[ライフ]]を[[ドレイン|吸い]]尽くす。 | ||
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+ | [[Elvish Spirit Guide]]などの[[マナ加速]]手段に欠けるPauperでは、追加のマナ確保手段としてデッキに1枚のみ[[森/Forest]]を入れ、それを[[土地譲渡/Land Grant]]で持ってくるという形が主流である。 | ||
− | [[ | + | *[[地底街の密告人/Undercity Informer]]は[[アンコモン]]なので使用できず、安定性の低さが難となる。このため、欄干のスパイの[[サーチ]]手段として[[ディミーア家の護衛/Dimir House Guard]]を採用したり、追加の[[研磨]]手段として[[証拠隠滅/Destroy the Evidence]]を採用したりするものもある。 |
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **Pauper Daily #7500338 on 09/28/2014 | + | **Pauper Daily #7500338 on 09/28/2014 3-1 ([http://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-daily-2014-09-29 参考]) |
**使用者:arnaud | **使用者:arnaud | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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− | *[[ | + | *洞窟のハーピーと[[CIP]][[能力]]持ちのクリーチャーを用いるタイプ。 |
− | *[[サイドボード]]に[[ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher]]と[[死体発掘/Exhume]]があり、[[リアニメイト]] | + | *[[サイドボード]]に[[ウラモグの破壊者/Ulamog's Crusher]]と[[死体発掘/Exhume]]があり、[[リアニメイト]]戦略も取れるようになっている。 |
==参考== | ==参考== | ||
− | *[http:// | + | *[http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/deck/1164 Oops]([[Daily MTG]]、Daily Deck List、文:[[Sam Stoddard]]) |
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
2015年2月12日 (木) 23:59時点における版
The Spyは、ギルド門侵犯参入後のエターナルやPauperに存在するコンボデッキ。Breakfast Burritoとも呼ばれる。
目次 |
概要
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue)
飛行
欄干のスパイが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。
自分を対象に研磨型のライブラリー破壊を行い、ライブラリーをすべて墓地に落とすのが基本戦略。これを達成するため、土地を1枚も用いないという一風変わったデッキ構成を取っている。
- デッキ名の由来はキーカードの欄干のスパイ/Balustrade Spyから。Breakfast Burritoはセファリッド・ブレックファーストの流れを汲んだものだろう。
エターナル
クリーチャー — イリュージョン(Illusion)
飛行
ナルコメーバがあなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはそれを戦場に出してもよい。
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
フラッシュバック ― クリーチャーを3体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
まず第一段階として、水蓮の花びら/Lotus Petal、猿人の指導霊/Simian Spirit Guide、暗黒の儀式/Dark Ritualなどを駆使し、土地によらずに4マナを確保する。次にこのマナから欄干のスパイ/Balustrade Spyか地底街の密告人/Undercity Informerを唱え、自分のライブラリーをすべて墓地に落とす。こうすると複数体のナルコメーバ/Narcomoebaが戦場に出るので、それらや欄干のスパイを生け贄に捧げて戦慄の復活/Dread Returnをフラッシュバックし、フィニッシャーをリアニメイトして勝利する。
戦慄の復活のリアニメイト候補は主に2種類。1つは栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Riseで、これ経由でさらに巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrollsと研究室の偏執狂/Laboratory Maniacをリアニメイトし、ライブラリーが空の状態でドローする。もう1つは擬態の原形質/The Mimeoplasmで、トリスケリオン/Triskelion+絶滅の王/Lord of Extinctionで大火力の砲台とするか、巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge+絶滅の王で強力なアタッカーを作り出す。
- 陰謀団式療法/Cabal Therapyも重要なパーツ。墓地からでも唱えられる手札破壊という役割に加え、自分を対象にして手札に来たコンボパーツを墓地に落とすという使い方もある。
- Charbelcherとはデッキの構造がよく似ており、実際にアグレッシブ・サイドボーディングによってCharbelcherになることもある。
- ミラーマッチは対戦相手に研磨するだけで勝負が決まるため、墓地対策すら無意味となる。Charbelcherへの変形はこれを防ぐ意味でも有効である。
サンプルレシピ
Pauper
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
フラッシュバック(4)(黒)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
水蓮の花びら/Lotus Petal、猿人の指導霊/Simian Spirit Guide、暗黒の儀式/Dark Ritualなどから欄干のスパイ/Balustrade Spyを唱えて自分のライブラリーをすべて墓地に落とすまでの手順はエターナル版版と同一である。
Pauper版ではその後、Songs of the Damnedで大量のマナを生み出し、モルグの窃盗/Morgue Theftをフラッシュバックしてキーカードとなるクリーチャー・カードを回収する。フィニッシャーとしては無政府主義者/Anarchist経由で回収した惨劇の記憶/Haunting Miseryで対戦相手に20点以上のダメージを与えるか、洞窟のハーピー/Cavern Harpyでアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelを何度も戦場に出してライフを吸い尽くす。
Elvish Spirit Guideなどのマナ加速手段に欠けるPauperでは、追加のマナ確保手段としてデッキに1枚のみ森/Forestを入れ、それを土地譲渡/Land Grantで持ってくるという形が主流である。
- 地底街の密告人/Undercity Informerはアンコモンなので使用できず、安定性の低さが難となる。このため、欄干のスパイのサーチ手段としてディミーア家の護衛/Dimir House Guardを採用したり、追加の研磨手段として証拠隠滅/Destroy the Evidenceを採用したりするものもある。
サンプルレシピ
The Spy(Pauper) [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 洞窟のハーピーとCIP能力持ちのクリーチャーを用いるタイプ。
- サイドボードにウラモグの破壊者/Ulamog's Crusherと死体発掘/Exhumeがあり、リアニメイト戦略も取れるようになっている。
参考
- Oops(Daily MTG、Daily Deck List、文:Sam Stoddard)
- デッキ集