チャネルボール
提供:MTG Wiki
チャネルボール(Channel Ball)は、マジックのごく黎明期、4枚制限ルールが設けられる前に存在したとされるコンボデッキである。
目次 |
概要
黎明期のマジックの混沌とした環境や4枚制限ルールの必要性を説明するためにしばしば引き合いに出され、同ルールを無視した場合の最強デッキの代名詞ともなっている。しかし実際にこのデッキを使用したプレイヤーがいたかは定かでないため、「当時はこういうデッキが存在し得た」という意味で後に生まれた都市伝説である可能性もある。
当然、このデッキをそのまま使用できる公式のフォーマットは存在しない。仮に使えたとしても、Black Lotusを数十枚も集めるためにはかなりの大金を支払う必要がある。
解説
一般的に挙げられるデッキ構成は以下の通り。
メインデッキ (60) | |
---|---|
呪文 (60) | |
20 | Black Lotus |
20 | チャネル/Channel |
20 | 火の玉/Fireball |
2枚のBlack Lotusから(赤)(赤)(赤)(緑)(緑)(緑)を生み出し、(緑)(緑)でチャネル/Channelをプレイ。ライフを17点以上支払ってチャネル/Channelからマナを出し、残った色マナと合わせてX=20以上の火の玉/Fireballをプレイする。
ノーランド・マリガン(⇒マリガン)ルールの存在もこのデッキにとって追い風であった。土地が1枚も入っていないため、100%その権利を得られたのである。
実際にトーナメントで使用された後期型のバージョンでは、マナ加速としてオークの木こり/Orcish Lumberjackとほくちの壁/Tinder Wallが用いられた。Black Lotusを用いた場合のように1ターンキルはできないが、それでも2ターン目にはコンボを決めることができた。
現行ルール下のチャネルボール
現行の4枚制限ルールの下では、当然1ターンキルが成功する確率は低下する。このルール下でも、すべてのパーツを4枚ずつ投入すれば一定の確率で成功するが、唯一これらすべてのカードを使用することができる公式のフォーマットであるヴィンテージでは、Black Lotusとチャネル/Channelが制限カードに指定されているため、やはりカジュアルプレイ以外で1ターンキルが成功する確率は極めて低い。
また、当時は先手であればほぼ確実に1ターンキルすることができたが、現在ではピッチスペル(Force of Will、誤った指図/Misdirection、撃退/Foil、魂の撃ち込み/Soul Spike)などの手段により、火の玉/Fireballでは失敗する可能性がある。
その他
すべて20枚ずつでも約85%の確率で1ターンキルできるが、理論的にはBlack Lotus30枚、チャネル/Channel15枚、火の玉/Fireball15枚の構成が最適とされる(⇒参考)。
また、現在までに登場しているカードで4枚制限ルールを無視したデッキを作る場合、うねる炎/Surging Flameと猿人の指導霊/Simian Spirit Guideを30枚ずつ投入したデッキが、チャネルボールに代わって最強候補と目されている。このデッキはインスタント・タイミングで動くことができるため、0ターンキルすることも可能であり、打ち消されても次のうねる炎/Surging Flameをプレイすればよいため、ピッチスペルにも耐性がある。
サンプルレシピ
ヴィンテージ仕様のバージョン。基本的な動きはステロイドと同じであるが、青と黒のカードを加えることで柔軟性を増している。