虚空の選別者/Void Winnower

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2018年7月15日 (日) 09:58時点におけるブラー (トーク | 投稿記録)による版
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Void Winnower / 虚空の選別者 (9)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)

あなたの対戦相手はマナ総量が偶数の呪文を唱えられない。(0は偶数である。)
あなたの対戦相手はマナ総量が偶数のクリーチャーではブロックできない。

11/9

対戦相手呪文と、クリーチャーによるブロックに制限をかけるエルドラージ。制限をかけるために参照するのは、点数で見たマナ・コストが偶数かどうか。

点数で見たマナ・コストの「大きさ」を気にすることはあっても「偶数か奇数か」を気にして構築プレイングをすることは滅多にないため、相手のデッキや盤面によっては大いに有効である。単純に9マナで11/9というサイズも頼もしい。相手の攻撃を封じることはできないため、既に劣勢になっている盤面をひっくり返すことは難しいが、重いコントロールデッキが盤面をコントロールしきった後に出すフィニッシャーといった運用が考えられる。

スタンダードではエルドラージ・ランプにおいて、ミラーマッチへの対策としてサイドボードに採用されている。同デッキの主な勝ち筋である精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hungerの両方を封じ込められるためである。

ヴィンテージではオースで採用されることがある。

ルール

  • 点数で見たマナ・コストに関しては、当該ページを参照。
  • 注釈文にもある通り0は偶数であるため、点数で見たマナ・コストが0である呪文やクリーチャーは影響を受ける。
  • マナ・コストにXを含む場合、Xに選んだ数値によって点数で見たマナ・コストが変化する。Xを選んだ結果として奇数になるなら、対戦相手はその呪文を唱えてもよい。
    • 例えば果てしなきもの/Endless Oneは、X=5ならば奇数の呪文だが、X=6では偶数の呪文となる。
    • スタック以外の領域ではX=0として扱う。例えば果てしなきものは(唱えたときにXをいくつにしたかは関係なく)戦場では点数で見たマナ・コストは0として扱われる。
  • 分割カードは唱える方の半分の偶奇だけを見る。融合で唱える場合は両方の点数で見たマナ・コストの合計値を見る。
  • コスト軽減した場合でも、あるいは代替コスト追加コスト支払う場合でも、点数で見たマナ・コストは変化しない。
  • 整数でない数値は、偶数でも奇数でもない。
    • 黒枠ではありえないが、銀枠ありならばLittle Girlが該当する。偶数ではないため、この能力の影響を受けない。

開発秘話

戦乱のゼンディカー・ブロックデザインの初期には、エルドラージ/Eldraziの異常性を表す様々なメカニズムが検討された[1]。このカードはその中の一つ、「エルドラージは奇数(odd number、直訳すると「奇妙な数」)を好む」の名残である[2]

一方デベロップの観点からは、エルドラージ覚醒伝説のエルドラージ(引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornなど)が印刷可能なものとしては最強のクリーチャーであり、戦乱のゼンディカーでは単純にそれらよりも強力なエルドラージではなく、異なる方向性で魅力的なエルドラージを作る必要があった。このカードは対戦相手の動きを大きく制限する巨大クリーチャーだが、対抗する余地のあるカードであり、その条件を満たしていると言える[3]

また開発中はどちらの能力もすべてのプレイヤーに影響するものだったが、点数で見たマナ・コストが偶数(10)の絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hungerと共存できるようにするため、対戦相手だけに影響するよう変更された[3]

脚注

  1. Preparing for Battle, Part 2/戦乱に向けて その2Daily MTG、Making Magic、文:Mark Rosewater、訳:米村薫
  2. Battle for Zendikards, Part 2/ 戦乱のゼンディカード その2(同上)
  3. 3.0 3.1 M-Files, Part One/Mファイル『戦乱のゼンディカー』編・パート1(Daily MTG、Latest Developments、文:Sam Stoddard、訳:益山拓也

参考

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