封じ込める僧侶/Containment Priest
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クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
瞬速
トークンでないクリーチャーが、それが唱えられることなく戦場に出るなら、代わりにそれを追放する。
白に時折登場する、妨害能力を持ったウィニークリーチャー。トークンを除く全クリーチャーは、唱える以外の方法で戦場に出ることができなくなる。
数多くの「マナ・コスト踏み倒し手段」が横行するエターナル環境において、この能力は強烈の一言。クリーチャーの展開を霊気の薬瓶/AEther Vialや実物提示教育/Show and Tell、騙し討ち/Sneak Attack、各種リアニメイトなどに頼ったデッキに対しての強力なアンチカードとなるほか、不死や頑強、明滅などの強力なギミックさえも封殺できる。瞬速を持つ点がいやらしさに拍車をかけており、前述の様々なアクションに対応してこれを唱えるだけでよいという手軽さがある。
しかし必ずしも踏み倒しに対して万能ではない。まず全知/Omniscienceや続唱などの「コストは踏み倒すがきちんと唱える」タイプのカード群には手出しできない。また踏み倒しより先に戦場にいなければならない点も問題で、超高速の踏み倒しには間に合わない可能性があるし、除去耐性の類も持ち合わせていないため稲妻/Lightning Boltなどの軽量除去で排除されやすい。特に後者の欠点は大きく、踏み倒しに対応して召喚したところをさらに対応して除去される危険性は常に認識しておく必要がある。
また当然ながら、クリーチャーでないパーマネントがコストを踏み倒して出てきても何もしないし、踏み倒しを一切行わないデッキが相手の場合も意味がない。その際は実質灰毛皮の熊/Ashcoat Bear相当のカードでしかなく、腐りはしないが活躍が期待できる性能とは言えないだろう。プレイヤーのメタゲーム眼とプレイング手腕との両方が問われるカードである。
欠点こそあれ、エターナル環境においては特定デッキを投了に追い込みかねないほどの強烈なメタカードであり、シルバーバレット要員・サイドボード要員として優秀。統率者2014発売後最初のレガシー環境で開催されたグランプリニュージャージー14では、早速優勝デッキのサイドボードに投入されていた。その後も白系デッキでしばしばサイドボードに採用。ヴィンテージでは白単エルドラージのような、オースやティンカー、ドレッジ等の踏み倒し系デッキにに耐性の無いデッキにはメインから3~4枚投入されている。
能動的な使い方としては、ちらつき/Flicker系の「一度戦場から離して出し直す」効果を恒久的な除去に変えるシナジーがある。特に変位エルドラージ/Eldrazi Displacerとの組み合わせは繰り返し使えるクリーチャー除去として強力で、Death & Taxesや白単エルドラージにメインデッキから組み込まれた。
ルール
- カードを唱えた領域は問わない。手札に限らず、スカーブの殲滅者/Skaab Ruinatorや墓所這い/Gravecrawlerのように墓地から唱えられたり、霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffinや続唱のように追放領域から唱えられたり、氷河跨ぎのワーム/Panglacial Wurmのようにライブラリーから唱えられたりしても、この能力の影響を受けない。
- カードを唱えた手段も問わない。代替コストによってマナを支払うことなく戦場に出たとしても、唱えられているならばこの能力の影響を受けない。
- ドライアドの東屋/Dryad Arborは土地なので唱えることができない。あなたのメイン・フェイズにプレイした場合でも「唱えずに戦場に出た」ので追放される。
- 封じ込める僧侶の能力は、パーマネントが戦場に出ることを置換する置換効果であり、かつCR:614.12が定める例外「その効果がそのパーマネント自身にだけ影響を及ぼす場合」にも当てはまらない。ゆえに、封じ込める僧侶自身(およびそれと同時に戦場に出るクリーチャー)は、唱える以外の方法で戦場に出ても追放されない。
- 当然ながらクリーチャーでないパーマネントには適用されないが、クリーチャー化させる継続的効果が適用される場合は追放する。例えば、機械の行進/March of the Machinesが既に戦場にあるなら、クリーチャーでないアーティファクトが唱えられずに戦場に出る場合も追放する。