破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager
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2023年5月7日 (日) 18:12時点における最新版
伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) ドラゴン(Dragon)
飛行
破滅の龍、ニコル・ボーラスが戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれカード1枚を捨てる。
(4)(青)(黒)(赤):破滅の龍、ニコル・ボーラスを追放し、その後、これを変身させた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。起動はソーサリーとしてのみ行う。
Nicol Bolas, the Arisen / 覚醒の龍、ニコル・ボーラス
〔青/黒/赤〕 伝説のプレインズウォーカー — ボーラス(Bolas)
[+2]:カードを2枚引く。
[-3]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。覚醒の龍、ニコル・ボーラスはそれに10点のダメージを与える。
[-4]:墓地からクリーチャーかプレインズウォーカーであるカード1枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。
[-12]:プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーのライブラリーの一番下以外のカードをすべて追放する。
青黒赤の伝説のエルダー・ドラゴン。基本セット2019唯一の両面カードであり、クリーチャーとしては2枚目、プレインズウォーカーとしては4枚目となるニコル・ボーラス/Nicol Bolas。
- クリーチャー時
- 4/4飛行のサイズに加え、手札破壊のETB能力を内蔵している。
- 本体もそれなりのマナレシオであり、戦場に出た時点でカード・アドバンテージを得ることができるのは優秀。とはいえ4マナで対戦相手に選択権のある手札破壊はタイミング的にも微妙なラインであり、対応して手札を使い切られたり、余った土地など不要カード、フラッシュバック系のカードなどを捨てられる可能性は高い。あくまで本領は変身後と考えるべきだが、変身前の性能としては十分なもの。第一面だけで押し切ることもけして不可能ではない。だから
- 当然、変身を防ぐため早急に除去されることが多いので、手札に複数枚抱えてしまっても出し直す形で使えることが多く、そうなればジリ貧になるのは手札破壊されている相手の方なので好都合。明滅系の効果を使い複数枚ハンデスさせるのも悪くはない。
- 変身能力は起動コストが7マナと重く、タイミングもソーサリー・タイミングに限られているため、ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigyのように除去を回避しながら変身させたり、ブロック後に能力を起動したりするような小技は使えない。変身後は非常に強力であるため、7マナとそれなりの防御手段が使えるようになり次第変身させてしまいたい。赤が得意とする衝動的マナ加速やパワーストーントークン生成を活用するのも手。
- プレインズウォーカー時
- +2能力
- 予言/Divination。3色のうち青の能力。
- カード・アドバンテージを得つつ忠誠度を上げていく、変身後の中核となる能力。ドローエンジンとしての効果はもちろん忠誠度の上昇値も高く、マイナス能力への繋ぎとしても優秀。腐る場面もほとんどない。
- -3能力
- 対クリーチャー/プレインズウォーカーの10点火力。3色のうち赤の能力。
- 与えるダメージが非常に大きく、破壊不能などの除去耐性がない限りほぼ確定除去として機能する。初期忠誠度・プラス能力の忠誠度上昇値とも高いため、連発することも可能。横並べには効果が薄いが、ミッドレンジやコントロール相手には高いボードコントロール力を発揮できる。
- -4能力
- クリーチャー/プレインズウォーカーのリアニメイト。3色のうち黒の能力。
- 釣るカード次第では、一気に形勢を傾けることもできる。ある程度使うタイミングを選ぶが、上記2つの能力の汎用性が高いためその点は問題にならないだろう。相手の墓地からも奪えるため、自分で倒したカードを自分でリアニメイトすることも可能。繰り返し手札に戻るクリーチャーへの対処にもなる。
- -12能力
- ライブラリー破壊をおこなう奥義。
- 何もなければ、相手の2ターン後には勝利が確定する。この能力を使用する頃にはプラス能力を複数回使っており、戦況のコントロールはほぼ完了しているはずなので、撃てば勝ちと考えて差し支えないが今引きで負ける可能性は残るため最後まで油断してはいけない。
第2面は変身するコストまで考えるとかなりの重さになるが、それに見合うだけの決定力を持つ強力なフィニッシャー。第1面もなかなかのコスト・パフォーマンスではあるが、3色ということを考えると変身するところまで視野に入れられるデッキで始めて真価を発揮するカードといえる。
- セットに1枚だけ両面カードがあるのはこれが初めてである[1]。
- 日本語カード名の訳に、珍しく"ドラゴン"ではなく"龍"があてられている。過去のカードでは黄道の龍/Zodiac Dragon、龍の牙、辰正/Tatsumasa, the Dragon's Fang、龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeakerなど、アジアをモチーフとしたカードセットのみだった。
- 推測するならば、エルダー・ドラゴンたちは精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragonと起源を同じくする存在だからだろうか。後の龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-Godも同じ理由だと考えられる。
[編集] 開発秘話
基本セット2019をニコル・ボーラスを中心としたものにすることが決まった時点で、マジック・オリジンのクリーチャー/プレインズウォーカーのサイクル(アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akrosなど)と同様の、両面カードのボーラスを作ることが決まった。この決定はリード・デザイナーであるEthan Fleischerによって行われた。
スタンダードで王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaohと共存することから、かぶらないように4~5マナにすることが決まった。第1面はニコル・ボーラス/Nicol Bolasにならって手札破壊能力が持たされることになった。当初は継続的にカードを捨てさせて相手の手札がなくなったときに変身していたが、変身させたくないときは変身しなくて済むよう、手札破壊は戦場に出たときの能力に、変身は普通の起動型能力に変更された。変身能力には変身以外にも追加の効果がついていたが、クリーチャー奪取、クリーチャー破壊、ライブラリー破壊などが試され、最終的には削除された。セットの焦点となるカードであるため、プレインズウォーカーの面には4つの忠誠度能力を持たせることになった[1][2]。
[編集] 関連カード
- ニコル・ボーラス/Nicol Bolas
- プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalker
- 王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh
- 欺瞞の主、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Deceiver
- 破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager - 覚醒の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Arisen
- 龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-God
[編集] サイクル
基本セット2019の、伝説のエルダー・ドラゴンのサイクル。いずれも弧3色の神話レア。
- 策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist (緑白青)
- 変遷の龍、クロミウム/Chromium, the Mutable (白青黒)
- 破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager - 覚醒の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Arisen (青黒赤)
- 暴虐の龍、アスマディ/Vaevictis Asmadi, the Dire (黒赤緑)
- 殲滅の龍、パラディア=モルス/Palladia-Mors, the Ruiner (赤緑白)
- 暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants
- 工匠の達人、テゼレット/Tezzeret, Artifice Master
- 死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Death
- 火の血脈、サルカン/Sarkhan, Fireblood
- ビビアン・リード/Vivien Reid
各色1枚ずつの他、多色両面カードの覚醒の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Arisenが存在している。
[編集] ストーリー
ニコル・ボーラス/Nicol Bolasはドミナリア/Dominariaに誕生したエルダー・ドラゴン/Elder Dragonの1体。男性。基本セット2019のMagic Storyでは彼のオリジンが語られた。詳細はニコル・ボーラス/Nicol Bolasを参照。
[編集] 参考
- ↑ 1.0 1.1 In the Cards, Part 2/カードの中で その2(Making Magic 2018年7月2日 Mark Rosewater著)
- ↑ M-FILES: M19 EDITION – RED, GREEN, GOLD, AND ARTIFACTS/Mファイル『基本セット2019』編・赤緑・多色・アーティファクト(Play Design -プレイ・デザイン- 2018年7月20日 Dan Musser著)