チャネルボール
提供:MTG Wiki
(文章を各節にまとめて整理) |
|||
1行: | 1行: | ||
− | + | '''チャネルボール'''(''Channel Ball'')は、[[マジック]]のごく黎明期、[[4枚制限ルール]]が設けられる前に存在したとされる[[コンボ]][[デッキ]]である。 | |
− | [[ | + | == 概要 == |
− | + | 黎明期の[[マジック]]の混沌とした[[環境]]や[[4枚制限ルール]]の必要性を説明するためにしばしば引き合いに出され、同ルールを無視した場合の最強デッキの代名詞ともなっている。しかし実際にこの[[デッキ]]を使用した[[プレイヤー]]がいたかは定かでないため、「当時はこういうデッキが存在し得た」という意味で後に生まれた都市伝説である可能性もある。 | |
− | + | ||
− | + | 当然、この[[デッキ]]をそのまま使用できる公式の[[フォーマット]]は存在しない。仮に使えたとしても、[[Black Lotus]]を数十枚枚集めるためにはかなりの大金を[[支払う]]必要がある。 | |
− | + | ||
− | + | ||
− | + | == 解説 == | |
+ | 一般的に挙げられるデッキ構成は以下の通り。 | ||
− | + | {| | |
− | + | |- | |
− | + | !colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (60) | |
− | + | |- | |
− | + | !colspan="2" style="background-color:#eeddff"|呪文 (60) | |
− | + | |- | |
+ | |20||[[Black Lotus]] | ||
+ | |- | ||
+ | |20||[[チャネル/Channel]] | ||
+ | |- | ||
+ | |20||[[火の玉/Fireball]] | ||
+ | |} | ||
+ | |||
+ | 2枚の[[Black Lotus]]から(赤)(赤)(赤)(緑)(緑)(緑)を[[生み出す|生み出し]]、(緑)(緑)で[[チャネル/Channel]]を[[プレイ]]。[[ライフ]]を17点以上[[支払う|支払っ]]て[[チャネル/Channel]]から[[マナ]]を出し、残った[[色マナ]]と合わせてX=20以上の[[火の玉/Fireball]]をプレイする。 | ||
+ | |||
+ | [[ノーランド・マリガン]](⇒[[マリガン]])ルールの存在もこの[[デッキ]]にとって追い風であった。[[土地]]が1枚も入っていないため、100%その権利を得られたのである。 | ||
+ | |||
+ | 実際に[[トーナメント]]で使用された後期型のバージョンでは、[[マナ加速]]として[[オークの木こり/Orcish Lumberjack]]と[[ほくちの壁/Tinder Wall]]が用いられた。[[Black Lotus]]を用いた場合のように[[1ターンキル]]はできないが、それでも2[[ターン]]目には[[コンボ]]を決めることができた。 | ||
− | + | == 現行ルール下のチャネルボール == | |
− | + | 現行の[[4枚制限ルール]]の下では、当然[[1ターンキル]]が成功する確率は低下する。このルール下でも、すべてのパーツを4枚ずつ投入すれば一定の確率で成功するが、唯一これらすべての[[カード]]を使用することができる公式の[[フォーマット]]である[[ヴィンテージ]]では、[[Black Lotus]]と[[チャネル/Channel]]が[[制限カード]]に指定されているため、やはり[[カジュアルプレイ]]以外で1ターンキルが成功する確率は極めて低い。 | |
− | + | ||
− | + | ||
− | + | また、当時は先手であればほぼ確実に[[1ターンキル]]することができたが、現在では[[ピッチスペル]]([[Force of Will]]、[[誤った指図/Misdirection]]、[[撃退/Foil]]、[[魂の撃ち込み/Soul Spike]])などの手段により、[[火の玉/Fireball]]では失敗する可能性がある。 | |
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | == その他 == | |
− | [[ | + | すべて20枚ずつでも約85%の確率で[[1ターンキル]]できるが、理論的には[[Black Lotus]]30枚、[[チャネル/Channel]]15枚、[[火の玉/Fireball]]15枚の構成が最適とされる(⇒[http://blog.studiohff.net/2006/06/ruby_5.html 参考])。 |
− | + | また、現在までに登場している[[カード]]で[[4枚制限ルール]]を無視した[[デッキ]]を作る場合、[[うねる炎/Surging Flame]]と[[猿人の指導霊/Simian Spirit Guide]]を30枚ずつ投入したデッキが、チャネルボールに代わって最強候補と目されている。このデッキは[[インスタント・タイミング]]で動くことができるため、[[0ターンキル]]することも可能であり、[[打ち消す|打ち消さ]]れても次の[[うねる炎/Surging Flame]]を[[プレイ]]すればよいため、[[ピッチスペル]]にも耐性がある。 | |
+ | == サンプルレシピ == | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **2000年 インビテーショナル 出場([ | + | **2000年 インビテーショナル 出場([http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=INVITATIONAL9900/welcome 参考]) |
**使用者:[[Trevor Blackwell]] | **使用者:[[Trevor Blackwell]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[Type1]](現[[ヴィンテージ]] | + | **[[Type1]](現[[ヴィンテージ]])(~[[ネメシス]]) |
{| class="wikitable" | {| class="wikitable" | ||
|- | |- | ||
− | |||
|- | |- | ||
|colspan="2"|''[[メインデッキ]] (64)''|| | |colspan="2"|''[[メインデッキ]] (64)''|| | ||
144行: | 147行: | ||
|} | |} | ||
− | + | [[ヴィンテージ]]仕様のバージョン。基本的な動きは[[ステロイド]]と同じであるが、[[青]]と[[黒]]の[[カード]]を加えることで柔軟性を増している。 | |
− | [[青]]と[[黒]] | + | |
− | + | ||
− | ==参考== | + | == 参考 == |
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− |
2008年3月9日 (日) 17:20時点における版
チャネルボール(Channel Ball)は、マジックのごく黎明期、4枚制限ルールが設けられる前に存在したとされるコンボデッキである。
目次 |
概要
黎明期のマジックの混沌とした環境や4枚制限ルールの必要性を説明するためにしばしば引き合いに出され、同ルールを無視した場合の最強デッキの代名詞ともなっている。しかし実際にこのデッキを使用したプレイヤーがいたかは定かでないため、「当時はこういうデッキが存在し得た」という意味で後に生まれた都市伝説である可能性もある。
当然、このデッキをそのまま使用できる公式のフォーマットは存在しない。仮に使えたとしても、Black Lotusを数十枚枚集めるためにはかなりの大金を支払う必要がある。
解説
一般的に挙げられるデッキ構成は以下の通り。
メインデッキ (60) | |
---|---|
呪文 (60) | |
20 | Black Lotus |
20 | チャネル/Channel |
20 | 火の玉/Fireball |
2枚のBlack Lotusから(赤)(赤)(赤)(緑)(緑)(緑)を生み出し、(緑)(緑)でチャネル/Channelをプレイ。ライフを17点以上支払ってチャネル/Channelからマナを出し、残った色マナと合わせてX=20以上の火の玉/Fireballをプレイする。
ノーランド・マリガン(⇒マリガン)ルールの存在もこのデッキにとって追い風であった。土地が1枚も入っていないため、100%その権利を得られたのである。
実際にトーナメントで使用された後期型のバージョンでは、マナ加速としてオークの木こり/Orcish Lumberjackとほくちの壁/Tinder Wallが用いられた。Black Lotusを用いた場合のように1ターンキルはできないが、それでも2ターン目にはコンボを決めることができた。
現行ルール下のチャネルボール
現行の4枚制限ルールの下では、当然1ターンキルが成功する確率は低下する。このルール下でも、すべてのパーツを4枚ずつ投入すれば一定の確率で成功するが、唯一これらすべてのカードを使用することができる公式のフォーマットであるヴィンテージでは、Black Lotusとチャネル/Channelが制限カードに指定されているため、やはりカジュアルプレイ以外で1ターンキルが成功する確率は極めて低い。
また、当時は先手であればほぼ確実に1ターンキルすることができたが、現在ではピッチスペル(Force of Will、誤った指図/Misdirection、撃退/Foil、魂の撃ち込み/Soul Spike)などの手段により、火の玉/Fireballでは失敗する可能性がある。
その他
すべて20枚ずつでも約85%の確率で1ターンキルできるが、理論的にはBlack Lotus30枚、チャネル/Channel15枚、火の玉/Fireball15枚の構成が最適とされる(⇒参考)。
また、現在までに登場しているカードで4枚制限ルールを無視したデッキを作る場合、うねる炎/Surging Flameと猿人の指導霊/Simian Spirit Guideを30枚ずつ投入したデッキが、チャネルボールに代わって最強候補と目されている。このデッキはインスタント・タイミングで動くことができるため、0ターンキルすることも可能であり、打ち消されても次のうねる炎/Surging Flameをプレイすればよいため、ピッチスペルにも耐性がある。
サンプルレシピ
ヴィンテージ仕様のバージョン。基本的な動きはステロイドと同じであるが、青と黒のカードを加えることで柔軟性を増している。