等時の王笏/Isochron Scepter
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[[手札]]から刻印する性質上、出てすぐ[[割る|割ら]]れると[[アドバンテージ]]を失うものの、割られなければ圧倒的有利な状況を作れる。 | [[手札]]から刻印する性質上、出てすぐ[[割る|割ら]]れると[[アドバンテージ]]を失うものの、割られなければ圧倒的有利な状況を作れる。 | ||
− | [[金属モックス/Chrome Mox]]などから極めて早い段階で[[ブーメラン/Boomerang]]を刻印すれば、毎[[ターン]][[土地]]を[[バウンス]] | + | [[金属モックス/Chrome Mox]]などから極めて早い段階で[[ブーメラン/Boomerang]]を刻印すれば、毎[[ターン]][[土地]]を[[バウンス]]して何もさせずに[[勝利]]できる。[[対抗呪文/Counterspell]]を刻印すれば、毎[[ターン]][[対戦相手]]の[[呪文]]を[[打ち消す|打ち消せる]]。[[オアリムの詠唱/Orim's Chant]]を刻印すれば、対戦相手の動きを大きく阻害することが可能。[[直観/Intuition]]で持ってきた[[蓄積した知識/Accumulated Knowledge]]を刻印すれば、毎ターン3枚以上の[[ハンド・アドバンテージ]]が稼げる。[[差し戻し/Remand]]など[[キャントリップ]]のついているカードならば、[[起動]]すればするほど手札が増えていく。 |
− | 決して対策不能なカードではないにしても、単純な[[カードパワー]]はかなり高い。[[エターナル]]や[[エクステンデッド]][[環境]] | + | 決して対策不能なカードではないにしても、単純な[[カードパワー]]はかなり高い。[[エターナル]]や[[エクステンデッド]][[環境]]でも(程度の差こそあれ)使われ続けている。[[環境]]に2[[マナ]]の優秀な[[インスタント]]がある限り、これからも活躍し続けるだろう。 |
− | [[スタンダード]]期の活躍についてだが、これを利用して組まれるようになったのは2005年3月20日における大量[[禁止カード|禁止]]の後。それ以前は、[[親和 (デッキ)|親和]]の大流行により[[アーティファクト]]が目の敵にされていた上、環境のスピードにもついていけなかった。刻印されていたのはもっぱら[[早霜/Early Frost]]と[[聖なる日/Holy Day]]。 | + | [[スタンダード]]期の活躍についてだが、これを利用して組まれるようになったのは2005年3月20日における大量[[禁止カード|禁止]]の後。それ以前は、[[親和 (デッキ)#ミラディン・ブロック期|親和]]の大流行により[[アーティファクト]]が目の敵にされていた上、環境のスピードにもついていけなかった。刻印されていたのはもっぱら[[早霜/Early Frost]]と[[聖なる日/Holy Day]]。 |
− | *2マナ以下のため[[否定の契約/Pact of Negation]]などの[[契約]][[サイクル]] | + | *2マナ以下のため[[否定の契約/Pact of Negation]]などの[[契約]][[サイクル]]を刻印できるが遅延のマナの[[支払う|支払い]]を踏み倒すことは出来ないので注意が必要である。 |
− | *[[ミラディン]]収録版(日本語版)には、[[ | + | *[[ミラディン]]収録版(日本語版)には、[[ルール文章]]の「取り除いてもよい」が「取りいてもよい」と「除」が欠落している[[誤植]]がある。 |
*日本語の読み方は「とうじのおうしゃく」。 | *日本語の読み方は「とうじのおうしゃく」。 | ||
*英語での正しい発音は「あいそくろんせぷたあ」に近いものとなる。 | *英語での正しい発音は「あいそくろんせぷたあ」に近いものとなる。 | ||
*[[From the Vault:Relics]]に{{Gatherer|id=212626|新規イラスト}}で収録された。 | *[[From the Vault:Relics]]に{{Gatherer|id=212626|新規イラスト}}で収録された。 | ||
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*[[コスト]]支払い時の注意点 | *[[コスト]]支払い時の注意点 | ||
**呪文のコピーを唱えるにあたって、[[マナ・コスト]]を支払わない(厳密には支払うことはできない)。「マナ・コストを支払わずに唱える」か、何もしないかを選ぶ。 | **呪文のコピーを唱えるにあたって、[[マナ・コスト]]を支払わない(厳密には支払うことはできない)。「マナ・コストを支払わずに唱える」か、何もしないかを選ぶ。 | ||
− | **[[呪文]]のマナ・コストに[[X]] | + | **[[呪文]]のマナ・コストに[[X]]が含まれる場合、Xは0である。マナ・コストの支払いの手順が無いのでXの値を指定できず、そして指定されてないXの値は0として扱われる。 |
− | **呪文に[[追加コスト]] | + | **呪文に[[追加コスト]]がある場合、それは支払う。追加コストはマナ・コストではないので、「マナ・コストを支払わずに唱え」ても免除はされない。[[キッカー]]など、追加コストの支払いを選択できる場合、それを支払うことができる。 |
**これ自身が[[代替コスト]]なので、他の代替コストは使用できない。 | **これ自身が[[代替コスト]]なので、他の代替コストは使用できない。 | ||
*コピー[[能力]]が[[スタック]]に乗ってからこれが[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ても、刻印されたカードは参照可能である(→[[最後の情報]])。 | *コピー[[能力]]が[[スタック]]に乗ってからこれが[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ても、刻印されたカードは参照可能である(→[[最後の情報]])。 | ||
− | + | *[[分割カード]]は、どちらかの[[点数で見たマナ・コスト]]が2以下であるなら刻印できる。何らかの理由で、点数で見たマナ・コストが3以上のインスタント・カードが刻印されているなら、それもこの[[起動型能力]]により唱えられる。なぜなら、起動型能力は点数で見たマナ・コストを参照しないからである。 | |
− | *[[分割カード]]は、どちらかの[[点数で見たマナ・コスト]] | + | **例えば、[[分割カード]]の[[抵抗+救難/Stand+Deliver]]を刻印することができる。更に、2マナ以下ではない救難としてコピーを唱えることもできる。 |
− | **例えば、[[分割カード]]の[[抵抗+救難/Stand+Deliver]] | + | *[[ストリオン共鳴体/Strionic Resonator]]を利用して複数のインスタント・カードを追放している場合、それぞれのカードについて唱えることを選択してよい。すべて唱えることもできる。 |
*これのコピーは「唱え」られるので、それが秘儀呪文なら[[連繋]](秘儀)を持つカードを連繋できる。 | *これのコピーは「唱え」られるので、それが秘儀呪文なら[[連繋]](秘儀)を持つカードを連繋できる。 | ||
− | * | + | *コピーしたものはカードではないので、[[翻弄する魔道士/Meddling Mage]]で唱えることを禁止されない。 |
*呪文を唱えることが禁止されている場合、能力を起動してコピーを作ることはできるが、そのコピーを唱えることはできない。 | *呪文を唱えることが禁止されている場合、能力を起動してコピーを作ることはできるが、そのコピーを唱えることはできない。 | ||
*望むなら、能力の解決時に、コピーを作らなくてもよいし、作ったコピーを唱えないことにしてもよい(この場合、コピーは[[状況起因処理]]で消滅する)。 | *望むなら、能力の解決時に、コピーを作らなくてもよいし、作ったコピーを唱えないことにしてもよい(この場合、コピーは[[状況起因処理]]で消滅する)。 |
2013年7月15日 (月) 22:52時点における版
アーティファクト
刻印 ― 等時の王笏が戦場に出たとき、あなたはあなたの手札にあるマナ総量が2以下のインスタント・カードを1枚、追放してもよい。
(2),(T):あなたは、その追放されたカードをコピーしてもよい。そうしたなら、あなたはそのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
刻印したカードを何回でもコピーし、唱えられるアーティファクト。
手札から刻印する性質上、出てすぐ割られるとアドバンテージを失うものの、割られなければ圧倒的有利な状況を作れる。
金属モックス/Chrome Moxなどから極めて早い段階でブーメラン/Boomerangを刻印すれば、毎ターン土地をバウンスして何もさせずに勝利できる。対抗呪文/Counterspellを刻印すれば、毎ターン対戦相手の呪文を打ち消せる。オアリムの詠唱/Orim's Chantを刻印すれば、対戦相手の動きを大きく阻害することが可能。直観/Intuitionで持ってきた蓄積した知識/Accumulated Knowledgeを刻印すれば、毎ターン3枚以上のハンド・アドバンテージが稼げる。差し戻し/Remandなどキャントリップのついているカードならば、起動すればするほど手札が増えていく。
決して対策不能なカードではないにしても、単純なカードパワーはかなり高い。エターナルやエクステンデッド環境でも(程度の差こそあれ)使われ続けている。環境に2マナの優秀なインスタントがある限り、これからも活躍し続けるだろう。
スタンダード期の活躍についてだが、これを利用して組まれるようになったのは2005年3月20日における大量禁止の後。それ以前は、親和の大流行によりアーティファクトが目の敵にされていた上、環境のスピードにもついていけなかった。刻印されていたのはもっぱら早霜/Early Frostと聖なる日/Holy Day。
- 2マナ以下のため否定の契約/Pact of Negationなどの契約サイクルを刻印できるが遅延のマナの支払いを踏み倒すことは出来ないので注意が必要である。
- ミラディン収録版(日本語版)には、ルール文章の「取り除いてもよい」が「取りいてもよい」と「除」が欠落している誤植がある。
- 日本語の読み方は「とうじのおうしゃく」。
- 英語での正しい発音は「あいそくろんせぷたあ」に近いものとなる。
- From the Vault:Relicsに新規イラストで収録された。
よく刻印されるカード
- 対抗呪文/Counterspell
- ブーメラン/Boomerang
- 蓄積した知識/Accumulated Knowledge
- 火+氷/Fire+Ice
- オアリムの詠唱/Orim's Chant
- Ancestral Recall
- Mana Drain
- 記憶の欠落/Memory Lapse
- 稲妻のらせん/Lightning Helix
- 根絶/Extirpate
代表的なデッキ
ルーリング
- コスト支払い時の注意点
- コピー能力がスタックに乗ってからこれが戦場を離れても、刻印されたカードは参照可能である(→最後の情報)。
- 分割カードは、どちらかの点数で見たマナ・コストが2以下であるなら刻印できる。何らかの理由で、点数で見たマナ・コストが3以上のインスタント・カードが刻印されているなら、それもこの起動型能力により唱えられる。なぜなら、起動型能力は点数で見たマナ・コストを参照しないからである。
- 例えば、分割カードの抵抗+救難/Stand+Deliverを刻印することができる。更に、2マナ以下ではない救難としてコピーを唱えることもできる。
- ストリオン共鳴体/Strionic Resonatorを利用して複数のインスタント・カードを追放している場合、それぞれのカードについて唱えることを選択してよい。すべて唱えることもできる。
- これのコピーは「唱え」られるので、それが秘儀呪文なら連繋(秘儀)を持つカードを連繋できる。
- コピーしたものはカードではないので、翻弄する魔道士/Meddling Mageで唱えることを禁止されない。
- 呪文を唱えることが禁止されている場合、能力を起動してコピーを作ることはできるが、そのコピーを唱えることはできない。
- 望むなら、能力の解決時に、コピーを作らなくてもよいし、作ったコピーを唱えないことにしてもよい(この場合、コピーは状況起因処理で消滅する)。
- コピーした呪文は当然打ち消し呪文で打ち消すことが可能。