トップレア

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
1行: 1行:
'''トップレア'''(''Top Rare'')とは、その[[エキスパンション]]の中で最も価値が高いとされる[[レア]]および[[神話レア]]のこと。
+
'''トップレア'''(''Top Rare'')とは、その[[エキスパンション]]の中で最も金銭的価値が高いとされる[[レア]]および[[神話レア]]のこと。多くの場合、[[スタンダード]]で使われる用語である。
  
ようするに使用頻度が非常に高く多くの人が欲しがるレア[[カード]]のことなので、[[カードパワー]]の高いカードとイコールではない。[[色]]に関係なく投入できる、つまり、多くの[[デッキ]]で使用されやすいということで、[[アーティファクト]]や[[土地]]がなりやすい。また、[[挿す|1枚挿し]]で使われることの多いカードより、4枚投入されるカードの方がなりやすい。
+
==概要==
 +
カードの金銭的価値は需要と供給で決まるが、エキスパンション毎の評価の場合、その中のカードに([[レアリティ]]以外の)供給の格差は生じないので、単にそのエキスパンションの中で使用頻度が非常に高く多くの人が欲しがるレア[[カード]]と言い換えて良い。
  
対義語は[[カスレア]]
+
対義語として用いられるのは[[カスレア]]。しかし、カスレアがどうしようもなく[[カードパワー]]が低く弱いカード(金銭的価値が低いのはその結果)とされているのに対して、トップレアは純粋に金銭的価値で決まるので、厳密な意味での対義語ではない。後述のように、[[カードパワー]]が非常に高いカードであってもトップレアになれないケースは多々ある。
  
 +
*基本的なことではあるが、[[挿す|1枚挿し]]で使われることの多いカードより、4枚投入されるカードの方が需要は高くなりやすい。また、[[レアリティ]]による供給の格差は生じるので、同じ需要ならレアより神話レアの方が金銭的価値は高くなる。
 
*[[ローテーション]]の変化等で[[環境]]が変わればトップレアも変わる。そして[[スタンダード]][[落ちる|落ち]]するや否や一気に価値が下がる。
 
*[[ローテーション]]の変化等で[[環境]]が変わればトップレアも変わる。そして[[スタンダード]][[落ちる|落ち]]するや否や一気に価値が下がる。
 
**ただし、[[エターナル]]・[[モダン]]など別の[[フォーマット]]でも使用に値するもの、[[絵|イラスト]]などで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。
 
**ただし、[[エターナル]]・[[モダン]]など別の[[フォーマット]]でも使用に値するもの、[[絵|イラスト]]などで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。
 
***あまり価値のなかった[[ヴェズーヴァ/Vesuva]]がモダンの導入によりトップレアとなり急騰した事例もある。
 
***あまり価値のなかった[[ヴェズーヴァ/Vesuva]]がモダンの導入によりトップレアとなり急騰した事例もある。
*登場前ないし登場直後の評価は非常に高くトップレアとして扱われていたが、実際に使ってみると思ったより使いづらい、あるいは環境と合わずに凋落するというのはよくある話。
+
*前述のように基本的にはエキスパンション毎の相対的な評価であるが、それに加えある一定以上の価値が必要という絶対的評価も含まれる。たとえばそのエキスパンション全体のレアがあまりに弱い(とされる)場合、その中では比較的マシというだけでトップレアと呼ばれることはあまりない。
**特に環境との関係では[[カードパワー]]の高いカードに当てはまることが多く、凋落後も環境の変化で再びトップレアに復権したり、環境が合わないまま[[スタンダード]][[落ちる|落ち]]して「時代に恵まれなかった」などという評価がなされたりする。
+
 
**当然逆のパターンもある。詳しくは[[カスレア]]の項を参照。
+
==トップレアになりやすいカード==
*基本的にはエキスパンション毎の相対的な評価であるが、それに加えある一定以上の価値が必要という絶対的評価も含まれる。たとえばそのエキスパンション全体のレアがあまりに弱い(とされる)場合、その中では比較的マシというだけでトップレアと呼ばれることはあまりない。
+
===カードパワーの高いカード===
**上記の場合に加え、そのエキスパンションの[[アンコモン]]に強力なカードがある場合、レアに対する皮肉で、そのアンコモンが「トップレア」ないし「トップアンコモン」などと呼ばれる場合もある。
+
単純に強力なカードは使われやすい傾向にある。特に登場前や登場直後の評価は、環境との関係での評価が難しいだけに、単にカードパワーが高いだけでトップレアとして扱われることは多々ある。
***例として、[[鋸刃の矢/Serrated Arrows]][[ホームランド]])や[[キマイラ像/Chimeric Idol]][[プロフェシー]])、[[永遠の証人/Eternal Witness]]([[フィフス・ドーン]])など。
+
 
***まれに、強力なエキスパンションであっても、露天鉱床/Strip Mine(アンティキティー)やForce of Will(アライアンス)のように強すぎたアンコモンが他のレアより知られる例もある。(アライアンスにはThawing Glaciers、Kjeldoran Outpost、Lake of the Deadといった、トーナメントレベルのレアが多数あった。)
+
とはいえ、実際に使ってみると環境と合わずに凋落することが多いのもこのカード群である。しかし凋落後も環境の変化で再びトップレアに復権したりする場合もある。
*かつては[[取りきり]][[ドラフト]]を行う場合、トップレアの[[ピック]]に走る人が現れ[[ゲーム]]自体がつまらなくなる恐れがあった。
+
*環境が合わないままスタンダード落ちした場合、「時代に恵まれなかった」などという評価がなされたりもする。
**近年のトップレアは[[リミテッド]]でも圧倒的な強さを持つカードばかりで[[カット]]せずに見逃すのは危険すぎるため、あまり問題視されていない。しかし今度はカードパワーの差のせいでつまらなくなる恐れはあるが。
+
*当然逆のパターンもある。詳しくはカスレアの項を参照。
 +
*実際のカードパワーは高くないが、登場前ないし登場直後に「カードパワーが非常に高い」と評価されてトップレアとして扱われるケースもよくある。この場合、実際に使ってみると思ったより使いづらい(カードパワーが低い)ことが判明して凋落することがほとんどである。
 +
===無色のカード===
 +
[[アーティファクト]][[土地]]などの[[無色]]のカードは[[]]に関係なく投入できる、つまり、多くの[[デッキ]]で使用されやすいということで、トップレアとなりやすい。
 +
 
 +
*逆に、[[色拘束]]の強いカードはカードパワーが高くともトップレアにはなりにくい。色拘束が強い時点で、採用できるデッキが限られるからである。
 +
===マナ・コストの低いカード===
 +
[[マナ・コスト]]の高いカードはトップレアになりにくい、という方が正確かもしれない。マナコストが高い時点で、それを使用できるデッキがある程度限られる上、4枚投入もされにくいからである。
 +
 
 +
もっとも、[[原始のタイタン/Primeval Titan]][[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]] のように、高いコストでもトップレアとなるカードは存在するので、絶対的な基準ではない。
  
 
==有名なトップレア==
 
==有名なトップレア==
49行: 60行:
 
<!--ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilのほうが現在モダン・エターナルで目立っていてシングルカード価格も高いので保留。-->
 
<!--ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilのほうが現在モダン・エターナルで目立っていてシングルカード価格も高いので保留。-->
  
 +
==その他==
 +
*あるエキスパンションにおいてレア全体のカードパワーが著しく低く、他方で[[アンコモン]]に強力なカードがある場合、レアに対する皮肉で、そのアンコモンが「トップレア」ないし「トップアンコモン」などと呼ばれる場合もある。
 +
**例として、[[鋸刃の矢/Serrated Arrows]]([[ホームランド]])や[[キマイラ像/Chimeric Idol]]([[プロフェシー]])、[[永遠の証人/Eternal Witness]]([[フィフス・ドーン]])など。
 +
**まれに、強力なエキスパンションであっても、露天鉱床/Strip Mine(アンティキティー)やForce of Will(アライアンス)のように強すぎたアンコモンが他のレアより知られる例もある。(アライアンスにはThawing Glaciers、Kjeldoran Outpost、Lake of the Deadといった、トーナメントレベルのレアが多数あった。)
 +
*かつては[[取りきり]]の[[ドラフト]]を行う場合、トップレアの[[ピック]]に走る人が現れ[[ゲーム]]自体がつまらなくなる恐れがあった。
 +
**近年のトップレアは[[リミテッド]]でも圧倒的な強さを持つカードばかりで[[カット]]せずに見逃すのは危険すぎるため、あまり問題視されていない。しかし今度はカードパワーの差のせいでつまらなくなる恐れはあるが。
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[シングルカード]]
 
*[[シングルカード]]
 
*[[カスレア]]
 
*[[カスレア]]
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]

2015年2月19日 (木) 13:55時点における版

トップレア(Top Rare)とは、そのエキスパンションの中で最も金銭的価値が高いとされるレアおよび神話レアのこと。多くの場合、スタンダードで使われる用語である。

目次

概要

カードの金銭的価値は需要と供給で決まるが、エキスパンション毎の評価の場合、その中のカードに(レアリティ以外の)供給の格差は生じないので、単にそのエキスパンションの中で使用頻度が非常に高く多くの人が欲しがるレアカードと言い換えて良い。

対義語として用いられるのはカスレア。しかし、カスレアがどうしようもなくカードパワーが低く弱いカード(金銭的価値が低いのはその結果)とされているのに対して、トップレアは純粋に金銭的価値で決まるので、厳密な意味での対義語ではない。後述のように、カードパワーが非常に高いカードであってもトップレアになれないケースは多々ある。

  • 基本的なことではあるが、1枚挿しで使われることの多いカードより、4枚投入されるカードの方が需要は高くなりやすい。また、レアリティによる供給の格差は生じるので、同じ需要ならレアより神話レアの方が金銭的価値は高くなる。
  • ローテーションの変化等で環境が変わればトップレアも変わる。そしてスタンダード落ちするや否や一気に価値が下がる。
  • 前述のように基本的にはエキスパンション毎の相対的な評価であるが、それに加えある一定以上の価値が必要という絶対的評価も含まれる。たとえばそのエキスパンション全体のレアがあまりに弱い(とされる)場合、その中では比較的マシというだけでトップレアと呼ばれることはあまりない。

トップレアになりやすいカード

カードパワーの高いカード

単純に強力なカードは使われやすい傾向にある。特に登場前や登場直後の評価は、環境との関係での評価が難しいだけに、単にカードパワーが高いだけでトップレアとして扱われることは多々ある。

とはいえ、実際に使ってみると環境と合わずに凋落することが多いのもこのカード群である。しかし凋落後も環境の変化で再びトップレアに復権したりする場合もある。

  • 環境が合わないままスタンダード落ちした場合、「時代に恵まれなかった」などという評価がなされたりもする。
  • 当然逆のパターンもある。詳しくはカスレアの項を参照。
  • 実際のカードパワーは高くないが、登場前ないし登場直後に「カードパワーが非常に高い」と評価されてトップレアとして扱われるケースもよくある。この場合、実際に使ってみると思ったより使いづらい(カードパワーが低い)ことが判明して凋落することがほとんどである。

無色のカード

アーティファクト土地などの無色のカードはに関係なく投入できる、つまり、多くのデッキで使用されやすいということで、トップレアとなりやすい。

  • 逆に、色拘束の強いカードはカードパワーが高くともトップレアにはなりにくい。色拘束が強い時点で、採用できるデッキが限られるからである。

マナ・コストの低いカード

マナ・コストの高いカードはトップレアになりにくい、という方が正確かもしれない。マナコストが高い時点で、それを使用できるデッキがある程度限られる上、4枚投入もされにくいからである。

もっとも、原始のタイタン/Primeval Titan引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn のように、高いコストでもトップレアとなるカードは存在するので、絶対的な基準ではない。

有名なトップレア

その他

  • あるエキスパンションにおいてレア全体のカードパワーが著しく低く、他方でアンコモンに強力なカードがある場合、レアに対する皮肉で、そのアンコモンが「トップレア」ないし「トップアンコモン」などと呼ばれる場合もある。
  • かつては取りきりドラフトを行う場合、トップレアのピックに走る人が現れゲーム自体がつまらなくなる恐れがあった。
    • 近年のトップレアはリミテッドでも圧倒的な強さを持つカードばかりでカットせずに見逃すのは危険すぎるため、あまり問題視されていない。しかし今度はカードパワーの差のせいでつまらなくなる恐れはあるが。

参考

QR Code.gif