深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths
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伝説のクリーチャー — デーモン(Demon) クラーケン(Kraken)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに、マナ総量が偶数のカードのみが入っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、ソーサリーとして(3)を支払うことでゲームの外部からそれをあなたの手札に加えてもよい。)
深海の破滅、ジャイルーダが戦場に出たとき、各プレイヤーはそれぞれカードを4枚切削する。その切削されたカードの中から、マナ総量が偶数のクリーチャー・カード1枚をあなたのコントロール下で戦場に出す。
青黒混成の伝説のデーモン・クラーケン。デッキのカードのマナ総量がすべて偶数なら相棒にできる。
サイクル中最も重い6マナであり、マナカーブの概念に真っ向から逆らう相棒の条件も軽視できるものではない。しかしながら2マナのマナ加速要員を多用するランプ系のデッキであれば、無理なく相棒条件を満たしつつ、(当時のルールでは)このカードを4ターン目に唱えることも可能だった。6/6のサイズを持ち、ETB能力により高確率でクリーチャー1体を追加できるため、唱えられれば強力と言える。
特にメインデッキに入れた2枚目以降のジャイルーダか、コピー能力や明滅能力を持つクリーチャーを当てればETB能力を再び使うことができ、これらのクリーチャーを大量に採用することでチェイン・コンボが可能となる。灯の分身/Spark Doubleや騙り者、逆嶋/Sakashima the Impostorならレジェンド・ルールを回避することもできる。
2枚目以降のジャイルーダと永遠の大釜/The Cauldron of Eternityの2番目の効果で、ライブラリーが4枚以下ならレジェンド・ルールを逆手にとった無限ライブラリー破壊が可能となる。
登場直後より、様々なフォーマットでこれを相棒に据えたコンボデッキが開発されており、ジャイルーダ・コンボと総称される。特にレガシーでは、ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamondなどのマナ加速を駆使して1ターンキルすることも可能だった。しかし他の相棒カードと同じく、相棒自体のルールが変更されたため大幅な弱体化を余儀なくされた。
- 相棒にしたデッキは虚空の選別者/Void Winnowerに滅法弱くなる。ほぼロック状態であり、唱えられるものはX呪文や奇数+奇数の分割カードなどに限られる。
- もっとも「出されれば」の話でもある。ジャイルーダを使うデッキは非常に早いコンボデッキである場合がほとんどであり、虚空の選別者を出される前に勝負を決めるのはかなり現実的。
- 2020年4月19日から23日まで、Magic Online上で使用停止措置が取られた。これは虚空の力線/Leyline of the Voidなどのカードと正常に相互作用しないバグが存在したためであり、カードパワーや環境支配を理由に禁止カードに指定されたわけではない[1][2]。
- 一見すると、青単色で唱えられるカードとしては色の役割から外れた能力に見えるかもしれないが、色の協議会の解釈としては、これは単なるリアニメイトではなく「mill onto the battlefield(戦場に出るよう切削する)」という新しい効果であるため、青黒混成の能力として適当とのこと[3]。
ルール
相棒の条件
- マナ・コストにXが含まれる場合、それは0として扱う。
- マナ総量が0のカードは、マナ総量が偶数である。
- 分割カードは、そのマナ・コストの両方を合わせたマナ総量を持つ。例えば孵化+不和/Incubation+Incongruityのマナ総量は4であり、デッキに入れることができる。
- 当事者カードは、クリーチャーの側のマナ総量のみを参照する。
- 両面カードは、第1面のマナ総量のみを参照する。
戦場に出たときの能力
- 置換効果によりライブラリーから墓地に移動するカードが代わりに追放領域など公開領域に移動した場合、それらのカードの中からも戦場に戻すカードを選ぶことができる(CR:701.13c)。
- このためたとえば対戦相手が虚空の力線/Leyline of the Voidをコントロールしており墓掘りの檻/Grafdigger's Cageが出ていたりすると追放領域から出ることになり檻をすり抜けることができてしまう。
- 切削されたカードの中からマナ総量が偶数であるクリーチャー・カードを戦場に出すことは強制であり、切削されたカードの中に条件に合うものがあるなら必ず選ばなければならない。
- 通常これが問題になることはないが、例えばあなたが光明の繁殖蛾/Luminous Broodmothをコントロールしており、かつ厳粛/Solemnityが戦場に出ているか対戦相手が空想の元型/Archetype of Imaginationや巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス/Vorinclex, Monstrous Raiderをコントロールしているなどの状態で、2枚目のジャイルーダ自身などの既に自分がコントロールしているものと同じ飛行を持たない伝説のクリーチャー・カードが切削され他に選べるカードがない場合、前述のいずれかのパーマネントを処理できる手段をお互いに持っていない場合、選択肢のない無限ループに陥ってしまう。
関連カード
サイクル
イコリア:巨獣の棲処の相棒クリーチャーサイクル。混成カードの伝説のクリーチャーで、それぞれ異なる条件の相棒能力を持つ。稀少度はレア。
- 空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomad(白青)
- 夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den(白黒)
- 深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths(青黒)
- 呪文追い、ルーツリー/Lutri, the Spellchaser(青赤)
- 獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercer(黒赤)
- 集めるもの、ウモーリ/Umori, the Collector(黒緑)
- 湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring(赤緑)
- 黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker(赤白)
- 孤児護り、カヒーラ/Kaheera, the Orphanguard(緑白)
- 巨智、ケルーガ/Keruga, the Macrosage(緑青)
ストーリー
ジャイルーダ/Gyrudaはイコリア/Ikoriaに棲む、悪魔的なクラーケンの怪物(イラスト)。
物資補給のため港町に立ち寄ったビビアン/Vivienは、船乗りたちが交易船を喰らうクラーケンについて話しているのを聞いた。彼女は調査のための船を出してもらおうとしたが、話に乗ってくれる船長は見つけられなかった[4]。
- 産卵するクラーケン/Spawning Krakenのフレイバー・テキストではルーカ/Lukkaがジャイルーダより巨大なクラーケンに驚愕している。
ゴジラシリーズ・カード
ゴジラシリーズ・カード版は鎌爪の未来怪獣、ガイガン/Gigan, Cyberclaw Terror(イラスト)。
- ガイガンは『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)において初登場した怪獣。イラストは『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)でのデザインを基にしている。どちらも地球侵略のために宇宙人が作成したサイボーグ怪獣である点は共通している。
脚注
- ↑ Magic OnlineのTwitter(2020年4月19日)
- ↑ Magic OnlineのTwitter(2020年4月23日)
- ↑ Blogatog(2020年4月23日 Mark Rosewaterのブログ)
- ↑ The Ikoria: Lair of Behemoths Story on Cards(Feature 2020年4月3日 Wizards of the Coast著)