等時の王笏/Isochron Scepter

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Isochron Scepter / 等時の王笏 (2)
アーティファクト

刻印 ― 等時の王笏が戦場に出たとき、あなたはあなたの手札にあるマナ総量が2以下のインスタント・カードを1枚、追放してもよい。
(2),(T):あなたは、その追放されたカードをコピーしてもよい。そうしたなら、あなたはそのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。


刻印したカードを何回でもコピーし、唱えられるアーティファクト

手札から刻印する性質上、出てすぐ割られるとアドバンテージを失うものの、割られなければ圧倒的有利な状況を作れる。

金属モックス/Chrome Moxなどから極めて早い段階でブーメラン/Boomerangを刻印すれば、毎ターン土地バウンスして何もさせずに勝利できる。対抗呪文/Counterspellを刻印すれば、毎ターン対戦相手呪文打ち消せる。オアリムの詠唱/Orim's Chantを刻印すれば、対戦相手の動きを大きく阻害することが可能。直観/Intuitionで持ってきた蓄積した知識/Accumulated Knowledgeを刻印すれば、毎ターン3枚以上のハンド・アドバンテージが稼げる。差し戻し/Remandなどキャントリップのついているカードならば、起動すればするほど手札が増えていく。

決して対策不能なカードではないにしても、単純なカードパワーはかなり高い。エターナルエクステンデッド環境でも(程度の差こそあれ)使われ続けている。環境に2マナの優秀なインスタントがある限り、これからも活躍し続けるだろう。

スタンダード期の活躍についてだが、これを利用して組まれるようになったのは2005年3月20日における大量禁止の後。それ以前は、親和の大流行によりアーティファクトが目の敵にされていた上、環境のスピードにもついていけなかった。刻印されていたのはもっぱら早霜/Early Frost聖なる日/Holy Day

  • いくら2マナ以下だからといって、否定の契約/Pact of Negationなどの契約サイクルを刻印するとマナ支払いに追われる羽目になる(何回も使えるが)。
  • 日本語版は、テキストの「取り除いてもよい」が「取りいてもよい」と「除」が欠落している誤植がある。
  • 日本語の読み方は「とうじのおうしゃく」。
  • 英語での正しい発音は「あいそくろんせぷたあ」に近いものとなる。

よく刻印されるカード

代表的なデッキ

ルーリング

  • コスト支払い時の注意点
    • 呪文のコピーを唱えるにあたって、マナ・コストを支払わない(厳密には支払うことはできない)。「マナ・コストを支払わずに唱える」か、何もしないかを選ぶ。
    • 呪文のマナ・コストにXが含まれる場合、Xは0である。マナ・コストの支払いの手順が無いのでXの値を指定できず、そして指定されてないXの値は0として扱われる。
    • 呪文に追加コストがある場合、それは支払う。追加コストマナ・コストではないので、「マナ・コストを支払わずに唱え」ても免除はされない。キッカーなど、追加コストの支払いを選択できる場合、それを支払うことができる。
    • これ自身が代替コストなので、他の代替コストは使用できない。
  • コピー能力スタックに乗ってからこれが戦場を離れても、刻印されたカードは参照可能である(→最後の情報)。
  • 何らかの方法で複数のインスタント・カードが刻印されている場合、どれをコピーするか選ぶのは能力の解決時である。
  • 分割カードは、どちらかの点数で見たマナ・コストが2以下であるなら刻印できる。何らかの理由で、点数で見たマナ・コストが3以上のインスタント・カードが刻印されているなら、それもこの起動型能力により唱えられる。なぜなら、起動型能力は点数で見たマナ・コストを参照しないからである。
  • これのコピーは「唱え」られるので、それが秘儀呪文なら連繋(秘儀)を持つカードを連繋できる。
  • コピーしたものはカードではないので、翻弄する魔道士/Meddling Mageで唱えることを禁止されない。
  • 呪文を唱えることが禁止されている場合、能力を起動してコピーを作ることはできるが、そのコピーを唱えることはできない。
  • 望むなら、能力の解決時に、コピーを作らなくてもよいし、作ったコピーを唱えないことにしてもよい(この場合、コピーは状況起因処理で消滅する)。
  • コピーした呪文は当然打ち消し呪文で打ち消すことが可能。

参考

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