ステッカー
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ステッカー/Stickerとは、
- マーカーの1種。オブジェクトの特性を変更したり、ルール・効果・能力などと相互作用する。当項目で解説する。
- Magic: The Gathering Arenaで使用可能な追加エモートの一種。キャラクターなどを表したスタンプである。
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解説
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Stiltstrider / 竹馬歩き (3)(緑)(緑)クリーチャー — サイ(Rhino)・パフォーマー(Performer)
到達
竹馬歩きが戦場に出たとき、あなたは(TK)(TK)を得、その後、あなたがオーナーであり土地でないパーマネント1つにステッカー1枚を貼ってもよい。
*
________ Goblin / ___ゴブリン (2)(赤)クリーチャー — ゴブリン(Goblin)・ゲスト(Guest)
このクリーチャーが戦場に出たとき、これに名前・ステッカー1枚を貼ってもよい。そのステッカーにある母音の種類数1つにつき(赤)を加える。(母音はA,E,I,O,U,Yである。)
2/2*
Unlawful Entry / 違法入場 (1)(青)インスタント
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受け飛行を得る。
あなたがクリーチャー1体にアート・ステッカーを貼るたび、あなたの墓地にあるこれをあなたの手札に戻してもよい。
シールを貼り付けることでカードの情報を追加・変更することができるメカニズム(ステッカー・シートの画像)。Unfinityで初登場した。
「ステッカーを貼る」効果により、ステッカー・シートから貼り付けることができる。名前やアートのステッカーは貼るためのコストは必要ないが、能力やパワー/タフネスのステッカーを貼るにはチケット・カウンター(TK)を消費する必要がある。
Unfinityでは全色にステッカーを貼る能力が存在する。同セットでは、名前の一部が______(ハイフン)になっており貼られた名前・ステッカーを参照するカード群が存在する。また、アート・ステッカーには帽子が書かれたものも存在し、イラスト中の帽子を参照するカード群との相互作用を生み出せる。
- 名前・ステッカーは一見すると非どんぐりフォーマットにおいてはUnfinityの名前参照カード以外では役に立たないように見えるが、レジェンド・ルールなどの同名カードを参照するルールや能力と相互作用するほか、真髄の針/Pithing Needleのような名前を選ぶ効果への対策となる。
- これらのカードはオラクルに存在する名前しか選べないため、ステッカーで変更された名前を改めて指定しなおすことも(変更後の名前と同名のカードが存在しない限り)不可能である。
- ステッカーの糊は付箋程度の弱い粘着力であり、繰り返し貼ったり剥がしたりできるように作られている。
- ただし、エッチング・フォイル仕様のカードに貼った場合、剥がす時にカード表面が傷む事例が確認されている[1]。心配ならばスリーブの上から貼り付けたり、後述のように代替手段を使うのも手である。
- Unfinityで登場したステッカー・シートは、いずれも名前3種+アート3種+能力2種+パワー/タフネス2種の構成となっている。
- ステッカー関連のキーワード能力としてステッカー・キッカーが存在する。
- 総合ルールではGathererでステッカー一覧を確認できるとされているが、2022年10月12日現在、Gathererではステッカー・シートが一切記載されていない。
- 領域を移動しても消えない継続的効果という点ではMagic: The Gathering Arenaの永久にに通ずる側面がある。なお、ステッカーが考案されたのはそちらよりも先である[2]。
- このメカニズムと無関係な余談ではあるが、開発部は不要カードにステッカーを貼りつけることで新カードのテストプレイをしている。プロキシ#カードのデザイン中も参照のこと。
ルール
2022年10月14日現在、Unfinity対応の総合ルール・リリースノートが和訳されていないため、英語版総合ルールおよびリリースノートを基にして記述しております。
ゲーム開始前
- 構築でステッカーを用いてゲームを行うプレイヤーは、ゲーム開始前にステッカー・シート最低10枚を公開しなくてはならず、それらは互いに異なる内容のものでなくてはならない。その後、その中から無作為に選ばれた3枚のステッカー・シートのみをゲーム中に利用できる。
- シールドでステッカーを用いてゲームを行うプレイヤーは、自身のカードプールにあるステッカー・シート最大3枚をゲーム前に公開する。こうして公開されたステッカー・シートのみをゲーム中に利用できる。
- Unfinityのブースター・ドラフトではステッカーはドラフトせず、自身が開封したブースター・パックから出現した3枚を使用する。
ステッカーを貼る/Put a sticker
- 効果がプレイヤーにステッカーを(オブジェクト)に貼る/put a sticker on an (object)ことを指示している場合、利用可能なステッカーの中から、現在どのオブジェクトにも貼られていない1枚を貼りつける。
- 単に「ステッカーを貼る」とのみ表記されている場合、(コストさえ支払えるならば)貼るステッカーの種類に制限はない。「名前・ステッカーを貼る」のように種類が指定されている場合はその種のステッカーしか貼ることができない。
- プレイヤーは自身がオーナーであるオブジェクトにしかステッカーを貼ることができない。そうでないオブジェクトに貼ろうとする場合、その部分は無視される。
- チケット・シンボルに数字が書かれたステッカーを貼る場合、その数字の分だけチケット・カウンターを支払わなければならない。支払えなければそのステッカーは貼れない。
- 既にオブジェクトに貼られたステッカーを別のオブジェクトに移動させる場合、そのチケット・コストを再度支払う必要はない。
貼られたステッカーの扱い
- ステッカーはオブジェクトでもトークンでもカウンターでもない。
- ステッカーによるオブジェクトの変更はコピー可能な値ではない。
- オブジェクトに1つ以上のステッカーが貼られている場合、それはステッカーが貼られている/stickeredオブジェクトとなる。
- ステッカーは、それが貼られたオブジェクトが別の公開領域へ移動してもステッカーを保持し続ける(CR:400.7に対する例外処理)。非公開領域に移動した場合は保持されず、元のシートに戻る。
- ステッカーが貼られた1枚以上のカードが変容し合同パーマネントとなる場合、合同したパーマネントはそれらすべてのステッカーを保持している。
- 元のステッカーのタイムスタンプは保持したままである。
- ステッカーが貼られたオブジェクトが合体カードの構成要素となる場合、合体後のパーマネントにステッカーが貼られた状態になる。
- 合同または合体したパーマネントが戦場から他の公開領域へ移動する場合、その構成要素のうちオーナーが選んだ1つだけがステッカーを保持する。
- ステッカーの物理的位置は(非どんぐりの範疇では)機能に影響しない。
名前・ステッカー/Name Sticker
- 名前・ステッカーが貼られたオブジェクトは、英語名にそのステッカーに書かれた単語が追加される。これは文章変更効果である。
- 名前・ステッカーに関連するルールと効果において、オブジェクトの「単語」とは、他の非空白文字から1つ以上の空白で区切られた非空白文字の塊のことである。
- ハイフンや句読点を含む単語は1単語として扱われる。例えば、核の占い師、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Core Augurの"Jin-Gitaxias,"部分は1単語である。"Jin"と"Gitaxias"、あるいは"Gitaxias"と","の間に名前を追加することはできない。
- ___ゴブリン/________ Goblinのように、______(ハイフン)で示されている空白行は単語として扱われない。
- 名前・ステッカーがオブジェクトに貼られたとき、そのオブジェクトのコントローラーはステッカーの単語を名前のどの位置に追加するかを選択・発表する。
- 例:仔熊/Bear Cubに"Dark"の名前・ステッカーを貼る場合、コントローラーは変更後の名前を"Dark Bear Cub"か"Bear Dark Cub"か"Bear Cub Dark”から選び、その後それを発表する。
- 元のオブジェクトに名前がない場合(_____)、追加された単語が名前となる。
- 大文字と小文字は同じ文字として扱われる。
- 効果が母音の種類数/unique vowelsを参照している場合、一度の処理で同じ母音を二度数えることはない。
- アン・ゲームでないゲームで英語版以外のカードに名前・ステッカーを貼る場合、英語名を基にどの位置に名前を追加するか決定する。
- アン・ゲームでは実際のカードに印刷された名前を基に単語の追加位置を決め、英語名ではなくカード印刷された名前にステッカーの名前が追加される。
名前・ステッカーと他の名前変更要因の相互作用
- 名前・ステッカーにより変更された名前は、他の効果やパーマネントの位相(表向き/裏向き)などにより変更されることがある。
- 1つ以上の名前・ステッカーが貼られたオブジェクトの名前は、そのオブジェクトのコピー可能な値からはじめ、各ステッカーと他の文章変更効果をタイムスタンプ順に適用する。
- それぞれの名前・ステッカーの位置は、貼られたオブジェクトで何単語目の前後にあったかを記憶する。
- オブジェクトが別の名前になった際、名前・ステッカーの貼られた位置より単語数が少ないオブジェクト名となったなら、名前・ステッカーで追加される単語は変更後の名前の最後尾に付く。
- オブジェクトに貼られた名前・ステッカーの位置とタイムスタンプの順序は、それが別の公開領域へ移動しても保持される(CR:400.7に対する例外処理)。
- 例1:追放領域にある願いのフェイ/Fae of Wishesに"Mana"の名前・ステッカーが貼られ名前が"Fae of Mana Wishes"となっている。これを何らかの手段で追放領域から出来事の成就/Grantedとして唱えた場合、その出来事の名前は"Granted Mana"になる。解決後、再び追放された願いのフェイは元のステッカーの位置を記憶しているため、名前が"Fae of Mana Wishes"に戻る。
- 例2:背くもの/It That Betraysに"Eldrazi"の名前・ステッカーを貼り名前を"It That Betrays Eldrazi"とした後、それが道の探求者/Seeker of the Wayのコピーとなった場合、名前・ステッカーの位置が3語目の次にあるという情報が保持されるため、名前は"Seeker of the Eldrazi Way"となる。
- 例3:名前・ステッカーを貼られたクリーチャーに後から証人保護/Witness Protectionをエンチャントした場合、タイムスタンプ順で最も新しい証人保護により、そのクリーチャーの名前は「れっきとした実業家/Legitimate Businessperson」になる。
能力・ステッカー/Ability Sticker
- 能力・ステッカーを貼られたパーマネントや戦場以外の領域にあるカードは、そのステッカーに印刷された能力を得る。
- 効果が能力・ステッカーの能力を参照する場合、それが貼られたオブジェクトが何らかの効果により能力を失っていてもステッカーに印刷された能力を参照できる。
パワー/タフネス・ステッカー/Power and Toughness Sticker
- パワー/タフネス・ステッカーが貼られた戦場に存在するクリーチャーや機体、ならびに戦場外に存在するそれらのカードの基本のパワー/タフネスは、そのステッカーに印刷された値になる。
- 複数枚のパワー/タフネス・ステッカーが貼られている場合はタイムスタンプ順に基づきパワー/タフネスが決定される。複数の値を持つわけではない。
- 基本のパワー/タフネスに*の表記があり特性定義能力でそれが決定されるクリーチャーにパワー/タフネスステッカーを貼った場合、基本のパワー/タフネスが上書きされるため、ステッカーが貼られている間はその特性定義能力が意味をなさなくなる。
- ステッカーのパワーやタフネスを参照する効果は、パワー/タフネス・ステッカーのみを参照できる。
- クリーチャーでないパーマネントにパワー/タフネス・ステッカーを貼った場合、それがクリーチャーになった時にステッカーに貼られた値が基本のパワー/タフネスとなる。
- 覚醒のようにクリーチャー化の際にパワー/タフネスを上書きする効果においては、上書きされた値が優先される。
アート・ステッカー/Art Sticker
- アート・ステッカーは他の呪文や能力に参照される形以外ではゲームに影響を及ぼさない。
ステッカー一覧
Unfinityでは全48種類のステッカー・シートが収録されている。詳細は以下の公式記事を参照。
- The Tokens and Stickers of Unfinity/『Unfinity』のトークンとステッカー(Card Preview 2022年9月27日 Adam Styborski著)
開発秘話
このメカニズムの原点はボードゲームの一ジャンルである「レガシー」(ゲーム道具にシールを貼ったり破壊したりするため、一度しか遊べないもの)、それのマジック版というアイデアにある。ただし、実際にUnfinityの先行デザインが始まると「レガシー」的な性質ではなく、そのゲーム中に一時的な変更を加えるものに方針変更された。
プレイテストでは4種のステッカーのどれでも制限なく貼ることができたが、直接的にゲームに影響を及ぼす「能力」および「パワー/タフネス」ばかりが使われ、シナジーありきの「名前」や「アート」はほとんど使われなかった。これを解消するためにカードごとに使用できるステッカーの種類を制限したが、特定タイプのステッカーを用いるカードしか使用しなかった場合ステッカー・シートの一部が未使用のままになるという問題が浮上した。加えて、各能力・各パワー/タフネスがそれぞれ等価のためバランス調整がしづらいことも懸念点であった。
次に、ステッカーごとに貼るためのマナ・コストを設定したが、貼るためのカードにマナを使うとステッカーに割く分が残りにくいという問題があった。最終的に、マナではなくチケット・カウンターをコストとして使用することとなった[2]。
脚注
- ↑ WARNING: DO NOT put stickers on foil etches cards, it will damage the card!(Reddit - r/magicTCG 2022年10月8日)
- ↑ 2.0 2.1 2.2 Making Space, Part 1/宇宙を作る その1(Making Magic 2022年9月20日 Mark Rosewater著)
- ↑ Back in November we said that the draft boosters…(Blogatog 2022年7月24日 Mark Rosewater著)
参考
- Unfinity Mechanics/『Unfinity』のメカニズム(Daily MTG 2022年9月20日 Matt Tabak著)
- Unfinity Release Notes(Daily MTG 2022年10月7日)
- ルーリング
- マーカー