増殖
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2023年3月28日 (火) 18:12時点における版
増殖(ぞうしょく)/Proliferateは、ミラディンの傷跡ブロックで登場し、統率者2016、灯争大戦、モダンホライゾン、モダンホライゾン2、ニューカペナの街角統率者デッキ、ファイレクシア:完全なる統一、ファイレクシア:完全なる統一統率者デッキで再登場したキーワード処理。
ソーサリー
増殖を行う。(望む数のパーマネントやプレイヤーを選び、その後すでにそこにあるカウンター1種類につき、そのカウンターをもう1個与える。)
カードを1枚引く。
定義
「増殖を行う/Proliferate」とは、パーマネントやプレイヤーのうちでカウンターを持つものを任意の数選び、それらのパーマネントやプレイヤーが既に持っているカウンターを各種類ごとに追加で1個ずつ置くことである。
双頭巨人戦では、毒カウンターはチームで共有されている。チームの複数のプレイヤーについてこれが選ばれた場合、それらのプレイヤーのうち1人だけに追加の毒カウンターが置かれる。増殖を行なったプレイヤーは、どのプレイヤーに置くのかを選ぶ。
解説
ミラディンの傷跡ブロックでは、ミラディン/Mirrodinの世界に侵食したファイレクシアの油/Phyrexian oilの広がりをイメージしたデザインになっており、-1/-1カウンターや感染による毒カウンターを増やすことができる。ミラディンの傷跡の時点では、増殖を持つのはファイレクシア陣営のカードのみであり、いずれも青かアーティファクトである。続くミラディン包囲戦ではそれらに加え黒や緑のファイレクシア陣営のカードに増殖を持つものが登場し、さらに新たなるファイレクシアでは赤にも増殖を持つファイレクシア陣営のカードが登場した。
モダンマスターズ2015では主要メカニズムの1つとして増殖を持つカードが多く再録された。また、統率者2016では緑白青黒の法務官の声、アトラクサ/Atraxa, Praetors' Voiceが増殖能力を持っている。
灯争大戦では特に背景設定に紐づけられたメカニズムでは無い。白と青と緑に割り当てられ、セットのテーマであるプレインズウォーカーや動員とシナジーを持つ。
ファイレクシア:完全なる統一では再びファイレクシア陣営の能力として採用され、毒カウンターに加え、油カウンターとのシナジーも形成している。白以外の4色に割り当てられているが、青と緑に特に多く、赤に少ない。増殖を2倍にする尋問のドミヌス、テクータル/Tekuthal, Inquiry Dominusや、増殖を行うことを誘発条件とする誘発型能力を持つカードが複数登場した。サプリメント・セットのファイレクシア:完全なる統一統率者デッキでは白のカードも登場している。
ルール
- 増殖を行うことそのものは対象を選ばない。あなたがどのパーマネントやプレイヤーの上にあるカウンターを増やすかは増殖を行う呪文か能力の解決時に選ぶ。
- 増殖を行う呪文か能力が他に対象を選ぶ効果を持っており、それが解決時にすべて不正な対象であったなら、その呪文や能力は立ち消え増殖も行われない。
- 複数個あっても通常は無意味だが、キーワード・カウンターも増殖する。無情な行動/Heartless Actのようなカードとの関係で問題になり得るため、きちんと数を記録しておかなければならない。
- 流し読みすると勘違いしてしまいがちだが、増殖は1体だけではなく、望む数のプレイヤーとパーマネントを選ぶことができる。
- 「望む数」には「0」も含まれるため、パーマネントやプレイヤーを一切選ばないことも適正である。
- 「あなたが増殖を行うたび」に誘発する能力は、あなたがどのパーマネントやプレイヤーにもカウンターを与えないことを選択しても誘発する。
- パーマネント以外のオブジェクトに置かれたカウンターは増やすことができない。例えば待機状態のカードやスタック上の稲妻の嵐/Lightning Stormなど。
- 伝染病エンジン/Contagion Engineなど、一度に複数回の増殖を行う効果が存在する。これらは1回目と2回目の増殖の間に優先権が発生せず、それぞれの増殖で選ぶパーマネントやプレイヤーを変えてもよい。
ルールの変遷
灯争大戦でルールが変更されるまでは、選んだパーマネントやプレイヤーが複数の種類のカウンターを持っている場合、増やせるのはそのうちの1種類のみであった。例えば、毒カウンターとエネルギー・カウンターを持つプレイヤーを選んだ場合、毒カウンターのみを増やすことが可能だった。
その他
- ユーザーからの人気が高い一方で、あらゆる種類のカウンターに影響することから調整が難しく、幾度も再録を試みられながら断念されているメカニズムである。ストーム値は5[1]。
- カラデシュではエネルギー・カウンターや+1/+1カウンター(製造)との相互作用を期待して再録することが検討されたが、+1/+1カウンターとの相性が良すぎる一方でエネルギーとの相性があまり良くなく、セットを曲げる結果になったため取り除かれた[2]。
- 続く霊気紛争でも再録が検討されたが上手く行かず、代わりに航空船の略取者/Skyship Plundererなど少数のカードで増殖に似た能力が使われることになった[3]。
- ラヴニカの献身では+1/+1カウンターを多用するシミック連合/The Simic Combineのメカニズムとして再録が検討されたが、シミック内でのシナジーや暴動など他ギルドのメカニズムとのシナジーが強すぎ、バランスを取るのが難しかったためボツになった[4][5]。
- 灯争大戦では、これまでの問題を振り返ったうえで問題が無いと判断され、ようやく本流のセットへの再録が実現した[5][6]。
- その後の神河:輝ける世界では、ファイレクシアン・プレインズウォーカーを表現するため完成化した賢者、タミヨウ/Tamiyo, Compleated Sageの忠誠度能力にのみ採用する案があったが、単独ではファイレクシアらしさを表現するのに不十分であったためファイレクシア・マナに置き換えられた[7]。
- 上記の通り全色に存在するメカニズムではあるが、色の評議会としてはカラーパイの観点から赤の色の役割にはふさわしくないとしている[8]。
- 増殖を2回行う効果のテンプレートは、灯争大戦までは「増殖を行い、その後再び(もう一度)増殖を行う/proliferate, then proliferate again」であったが、ファイレクシア:完全なる統一では「増殖を2回行う/proliferate twice」に変更となっている。
脚注
- ↑ Storm Scale: Mirrodin and Scars of Mirrodin Blocks/ストーム値:『ミラディン』『ミラディンの傷跡』ブロック(Making Magic 2018年6月11日 Mark Rosewater著)
- ↑ "Do You Feel Lucky, Aetherpunk?" Part 1/「賭けてみるか、エーテルパンク?」 その1(Making Magic 2016年9月26日 Mark Rosewater著)
- ↑ Aether Way, Part 3/霊気の道 その3(Making Magic 2017年1月30日 Mark Rosewater著)
- ↑ Building Allegiances, Part 1/献身の作り方 その1(Making Magic 2019年1月2日 Mark Rosewater著)
- ↑ 5.0 5.1 Waging War of the Spark, Part 2/『灯争大戦』の遂行 その2(Making Magic 2019年4月8日 Mark Rosewater著)
- ↑ 忍耐(Making Magic 2019年9月2日)
- ↑ Elements of Neon/『輝ける』要素(Making Magic 2022年1月21日 Mark Rosewater著)
- ↑ Phyrexia: All Will Be One Direction, Part 2/『ファイレクシア:完全なる統一』方的な話 その2(Making Magic 2023年1月23日 Mark Rosewater著)
参考
- 「増殖(Proliferate)」で英語オラクル検索
- Proliferate Crazy Nights/狂える夜よ増殖せよ(Making Magic 2010年10月4日 Mark Rosewater著)
- キーワード処理
- ルーリング
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール