トップレア
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+ | カードの金銭的価値は需要と供給で決まるが、エキスパンション毎の評価の場合、その中のカードに([[レアリティ]]以外の)供給の格差は生じないので、単にそのエキスパンションの中で使用頻度が非常に高く多くの人が欲しがるレア[[カード]]と言い換えて良い。 | ||
− | + | 対義語として用いられるのは[[カスレア]]。しかし、カスレアがどうしようもなく[[カードパワー]]が低く弱いカード(金銭的価値が低いのはその結果)とされているのに対して、トップレアは純粋に金銭的価値で決まるので、厳密な意味での対義語ではない。後述のように、[[カードパワー]]が非常に高いカードであってもトップレアになれないケースは多々ある。 | |
+ | *基本的なことではあるが、[[挿す|1枚挿し]]で使われることの多いカードより、4枚投入されるカードの方が需要は高くなりやすい。また、[[レアリティ]]による供給の格差は生じるので、同じ需要ならレアより神話レアの方が金銭的価値は高くなる。 | ||
*[[ローテーション]]の変化等で[[環境]]が変わればトップレアも変わる。そして[[スタンダード]][[落ちる|落ち]]するや否や一気に価値が下がる。 | *[[ローテーション]]の変化等で[[環境]]が変わればトップレアも変わる。そして[[スタンダード]][[落ちる|落ち]]するや否や一気に価値が下がる。 | ||
**ただし、[[エターナル]]・[[モダン]]など別の[[フォーマット]]でも使用に値するもの、[[絵|イラスト]]などで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。 | **ただし、[[エターナル]]・[[モダン]]など別の[[フォーマット]]でも使用に値するもの、[[絵|イラスト]]などで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。 | ||
***あまり価値のなかった[[ヴェズーヴァ/Vesuva]]がモダンの導入によりトップレアとなり急騰した事例もある。 | ***あまり価値のなかった[[ヴェズーヴァ/Vesuva]]がモダンの導入によりトップレアとなり急騰した事例もある。 | ||
− | * | + | *前述のように基本的にはエキスパンション毎の相対的な評価であるが、それに加えある一定以上の価値が必要という絶対的評価も含まれる。たとえばそのエキスパンション全体のレアがあまりに弱い(とされる)場合、その中では比較的マシというだけでトップレアと呼ばれることはあまりない。 |
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− | * | + | ==トップレアになりやすいカード== |
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− | * | + | 単純に強力なカードは使われやすい傾向にある。特に登場前や登場直後の評価は、環境との関係での評価が難しいだけに、単にカードパワーが高いだけでトップレアとして扱われることは多々ある。 |
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− | + | とはいえ、実際に使ってみると環境と合わずに凋落することが多いのもこのカード群である。しかし凋落後も環境の変化で再びトップレアに復権したりする場合もある。 | |
− | * | + | *環境が合わないままスタンダード落ちした場合、「時代に恵まれなかった」などという評価がなされたりもする。 |
− | + | *当然逆のパターンもある。詳しくはカスレアの項を参照。 | |
+ | *実際のカードパワーは高くないが、登場前ないし登場直後に「カードパワーが非常に高い」と評価されてトップレアとして扱われるケースもよくある。この場合、実際に使ってみると思ったより使いづらい(カードパワーが低い)ことが判明して凋落することがほとんどである。 | ||
+ | ===無色のカード=== | ||
+ | [[アーティファクト]]や[[土地]]などの[[無色]]のカードは[[色]]に関係なく投入できる、つまり、多くの[[デッキ]]で使用されやすいということで、トップレアとなりやすい。 | ||
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+ | *逆に、[[色拘束]]の強いカードはカードパワーが高くともトップレアにはなりにくい。色拘束が強い時点で、採用できるデッキが限られるからである。 | ||
+ | ===マナ・コストの低いカード=== | ||
+ | [[マナ・コスト]]の高いカードはトップレアになりにくい、という方が正確かもしれない。マナコストが高い時点で、それを使用できるデッキがある程度限られる上、4枚投入もされにくいからである。 | ||
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+ | もっとも、[[原始のタイタン/Primeval Titan]]や[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]] のように、高いコストでもトップレアとなるカードは存在するので、絶対的な基準ではない。 | ||
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<!--ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilのほうが現在モダン・エターナルで目立っていてシングルカード価格も高いので保留。--> | <!--ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilのほうが現在モダン・エターナルで目立っていてシングルカード価格も高いので保留。--> | ||
+ | ==その他== | ||
+ | *あるエキスパンションにおいてレア全体のカードパワーが著しく低く、他方で[[アンコモン]]に強力なカードがある場合、レアに対する皮肉で、そのアンコモンが「トップレア」ないし「トップアンコモン」などと呼ばれる場合もある。 | ||
+ | **例として、[[鋸刃の矢/Serrated Arrows]]([[ホームランド]])や[[キマイラ像/Chimeric Idol]]([[プロフェシー]])、[[永遠の証人/Eternal Witness]]([[フィフス・ドーン]])など。 | ||
+ | **まれに、強力なエキスパンションであっても、露天鉱床/Strip Mine(アンティキティー)やForce of Will(アライアンス)のように強すぎたアンコモンが他のレアより知られる例もある。(アライアンスにはThawing Glaciers、Kjeldoran Outpost、Lake of the Deadといった、トーナメントレベルのレアが多数あった。) | ||
+ | *かつては[[取りきり]]の[[ドラフト]]を行う場合、トップレアの[[ピック]]に走る人が現れ[[ゲーム]]自体がつまらなくなる恐れがあった。 | ||
+ | **近年のトップレアは[[リミテッド]]でも圧倒的な強さを持つカードばかりで[[カット]]せずに見逃すのは危険すぎるため、あまり問題視されていない。しかし今度はカードパワーの差のせいでつまらなくなる恐れはあるが。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[シングルカード]] | *[[シングルカード]] | ||
*[[カスレア]] | *[[カスレア]] | ||
*[[用語集]] | *[[用語集]] |
2015年2月19日 (木) 13:55時点における版
トップレア(Top Rare)とは、そのエキスパンションの中で最も金銭的価値が高いとされるレアおよび神話レアのこと。多くの場合、スタンダードで使われる用語である。
目次 |
概要
カードの金銭的価値は需要と供給で決まるが、エキスパンション毎の評価の場合、その中のカードに(レアリティ以外の)供給の格差は生じないので、単にそのエキスパンションの中で使用頻度が非常に高く多くの人が欲しがるレアカードと言い換えて良い。
対義語として用いられるのはカスレア。しかし、カスレアがどうしようもなくカードパワーが低く弱いカード(金銭的価値が低いのはその結果)とされているのに対して、トップレアは純粋に金銭的価値で決まるので、厳密な意味での対義語ではない。後述のように、カードパワーが非常に高いカードであってもトップレアになれないケースは多々ある。
- 基本的なことではあるが、1枚挿しで使われることの多いカードより、4枚投入されるカードの方が需要は高くなりやすい。また、レアリティによる供給の格差は生じるので、同じ需要ならレアより神話レアの方が金銭的価値は高くなる。
- ローテーションの変化等で環境が変わればトップレアも変わる。そしてスタンダード落ちするや否や一気に価値が下がる。
- ただし、エターナル・モダンなど別のフォーマットでも使用に値するもの、イラストなどで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。
- あまり価値のなかったヴェズーヴァ/Vesuvaがモダンの導入によりトップレアとなり急騰した事例もある。
- ただし、エターナル・モダンなど別のフォーマットでも使用に値するもの、イラストなどで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。
- 前述のように基本的にはエキスパンション毎の相対的な評価であるが、それに加えある一定以上の価値が必要という絶対的評価も含まれる。たとえばそのエキスパンション全体のレアがあまりに弱い(とされる)場合、その中では比較的マシというだけでトップレアと呼ばれることはあまりない。
トップレアになりやすいカード
カードパワーの高いカード
単純に強力なカードは使われやすい傾向にある。特に登場前や登場直後の評価は、環境との関係での評価が難しいだけに、単にカードパワーが高いだけでトップレアとして扱われることは多々ある。
とはいえ、実際に使ってみると環境と合わずに凋落することが多いのもこのカード群である。しかし凋落後も環境の変化で再びトップレアに復権したりする場合もある。
- 環境が合わないままスタンダード落ちした場合、「時代に恵まれなかった」などという評価がなされたりもする。
- 当然逆のパターンもある。詳しくはカスレアの項を参照。
- 実際のカードパワーは高くないが、登場前ないし登場直後に「カードパワーが非常に高い」と評価されてトップレアとして扱われるケースもよくある。この場合、実際に使ってみると思ったより使いづらい(カードパワーが低い)ことが判明して凋落することがほとんどである。
無色のカード
アーティファクトや土地などの無色のカードは色に関係なく投入できる、つまり、多くのデッキで使用されやすいということで、トップレアとなりやすい。
- 逆に、色拘束の強いカードはカードパワーが高くともトップレアにはなりにくい。色拘束が強い時点で、採用できるデッキが限られるからである。
マナ・コストの低いカード
マナ・コストの高いカードはトップレアになりにくい、という方が正確かもしれない。マナコストが高い時点で、それを使用できるデッキがある程度限られる上、4枚投入もされにくいからである。
もっとも、原始のタイタン/Primeval Titanや引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn のように、高いコストでもトップレアとなるカードは存在するので、絶対的な基準ではない。
有名なトップレア
- Black Lotus - アンリミテッド・アルファ・ベータ
- デュアルランド(全10種) - リバイズド
- ネクロポーテンス/Necropotence - アイスエイジ
- 呪われた巻物/Cursed Scroll - テンペスト
- リシャーダの港/Rishadan Port - メルカディアン・マスクス
- ウルザの激怒/Urza's Rage - インベイジョン
- 破滅的な行為/Pernicious Deed - アポカリプス
- 激動/Upheaval - オデッセイ
- フェッチランド(友好色5種) - オンスロート
- 電結の荒廃者/Arcbound Ravager - ダークスティール
- 梅澤の十手/Umezawa's Jitte - 神河謀叛
- ショックランド(全10種) - ラヴニカ・ブロック
- 闇の腹心/Dark Confidant - ラヴニカ:ギルドの都
- ヴェズーヴァ/Vesuva - 時のらせん
- タルモゴイフ/Tarmogoyf - 未来予知
- フェッチランド(対抗色5種) - ゼンディカー
- 精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor - ワールドウェイク
- 引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn - エルドラージ覚醒
- 原始のタイタン/Primeval Titan - 基本セット2011
- 忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned - アヴァシンの帰還
- ボロスの反攻者/Boros Reckoner - ギルド門侵犯
- 復活の声/Voice of Resurgence - ドラゴンの迷路
- 変わり谷/Mutavault - 基本セット2014
- ダク・フェイデン/Dack Fayden - コンスピラシー
その他
- あるエキスパンションにおいてレア全体のカードパワーが著しく低く、他方でアンコモンに強力なカードがある場合、レアに対する皮肉で、そのアンコモンが「トップレア」ないし「トップアンコモン」などと呼ばれる場合もある。
- 例として、鋸刃の矢/Serrated Arrows(ホームランド)やキマイラ像/Chimeric Idol(プロフェシー)、永遠の証人/Eternal Witness(フィフス・ドーン)など。
- まれに、強力なエキスパンションであっても、露天鉱床/Strip Mine(アンティキティー)やForce of Will(アライアンス)のように強すぎたアンコモンが他のレアより知られる例もある。(アライアンスにはThawing Glaciers、Kjeldoran Outpost、Lake of the Deadといった、トーナメントレベルのレアが多数あった。)
- かつては取りきりのドラフトを行う場合、トップレアのピックに走る人が現れゲーム自体がつまらなくなる恐れがあった。