破壊不能
提供:MTG Wiki
17行: | 17行: | ||
[[ダークスティール]]から登場した「~は破壊されない(is indestructible)」という能力をキーワード能力化したものである。これと同じ能力を持つ[[カード]]や、破壊されなくする[[効果]]をもたらすカードは、2013年7月の[[オラクル]]更新で破壊不能を持つ・与えるように変更された。 | [[ダークスティール]]から登場した「~は破壊されない(is indestructible)」という能力をキーワード能力化したものである。これと同じ能力を持つ[[カード]]や、破壊されなくする[[効果]]をもたらすカードは、2013年7月の[[オラクル]]更新で破壊不能を持つ・与えるように変更された。 | ||
− | 破壊不能を持つパーマネントは、[[破滅の刃/Doom Blade]] | + | 破壊不能を持つパーマネントは、[[破滅の刃/Doom Blade]]などのそのパーマネントを[[破壊]]する効果を無視し、「[[致死ダメージ]]を[[負う|負っ]]た[[タフネス]]が1以上である[[クリーチャー]]は破壊される」および「前回の状況起因処理のチェック以降に[[接死]]を持つ[[発生源]]からダメージを受けた、タフネスが正の値であるクリーチャーは破壊される」という状況起因処理も無視する。 |
破壊不能を持つパーマネントの代表例は[[ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus]]。[[ミラディン・ブロック]]および[[ミラディンの傷跡ブロック]]の破壊不能パーマネントの[[カード名]]に多く使われている「[[ダークスティール/Darksteel]]」は、[[ミラディン/Mirrodin|ミラディン]]世界に存在する、壊れることのない金属のこと。 | 破壊不能を持つパーマネントの代表例は[[ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus]]。[[ミラディン・ブロック]]および[[ミラディンの傷跡ブロック]]の破壊不能パーマネントの[[カード名]]に多く使われている「[[ダークスティール/Darksteel]]」は、[[ミラディン/Mirrodin|ミラディン]]世界に存在する、壊れることのない金属のこと。 | ||
27行: | 27行: | ||
===ルール=== | ===ルール=== | ||
*あくまでも破壊されることを無視するだけであり、[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ないわけではない。[[生け贄に捧げる]]ことはできるし、[[追放]]することで[[除去]]することはできるし、それが[[クリーチャー]]であればマイナス[[修整]]を与えタフネスを0以下に減少させれば状況起因処理で[[墓地に置く|墓地に置かれる]]。 | *あくまでも破壊されることを無視するだけであり、[[戦場を離れる|戦場を離れ]]ないわけではない。[[生け贄に捧げる]]ことはできるし、[[追放]]することで[[除去]]することはできるし、それが[[クリーチャー]]であればマイナス[[修整]]を与えタフネスを0以下に減少させれば状況起因処理で[[墓地に置く|墓地に置かれる]]。 | ||
− | *ダークスティールの巨像に10点の[[ダメージ]] | + | *ダークスティールの巨像に10点の[[ダメージ]]を[[与える|与えて]]からタフネスを1だけ減少させたとしても除去はできない。それは「10点のダメージを負ったタフネスが10のクリーチャー」である。 |
*破壊不能を持つパーマネントに[[再生]]の盾を張ることはできるが、[[置換効果|置換]]すべき[[イベント]]が発生しないので実際に再生することはない。 | *破壊不能を持つパーマネントに[[再生]]の盾を張ることはできるが、[[置換効果|置換]]すべき[[イベント]]が発生しないので実際に再生することはない。 | ||
− | * | + | *破壊不能を持つクリーチャーが致死ダメージを負った場合、致死ダメージに関する状況起因処理についてチェックされなくなる。ただし、ダメージが取り除かれるわけではないため、その後に破壊不能を失えば、次の状況起因処理のチェックが生じた時に破壊される。 |
==破壊不能が制定される前のルール== | ==破壊不能が制定される前のルール== | ||
破壊不能を最初から持つパーマネントは「~は破壊されない」の頃と同じ挙動だが、破壊不能を与える[[効果]]に関しては現在と異なる挙動をとる場合があった。 | 破壊不能を最初から持つパーマネントは「~は破壊されない」の頃と同じ挙動だが、破壊不能を与える[[効果]]に関しては現在と異なる挙動をとる場合があった。 | ||
− | 「あなたがコントロールするパーマネントはこのターン破壊されない。」という[[インスタント]] | + | 「あなたがコントロールするパーマネントはこのターン破壊されない。」という[[インスタント]]の効果が適用された場合、以下の2点で現在と異なる。 |
#この「破壊されない」は'''能力でも特性でもなく単にルールを変更するだけ'''なので、この後にパーマネントが何らかの方法で能力を[[失う|失った]]としても「破壊されない」状態のままになっていた。 | #この「破壊されない」は'''能力でも特性でもなく単にルールを変更するだけ'''なので、この後にパーマネントが何らかの方法で能力を[[失う|失った]]としても「破壊されない」状態のままになっていた。 | ||
49行: | 49行: | ||
==破壊不能クリーチャーの対処法== | ==破壊不能クリーチャーの対処法== | ||
− | + | 以下には、特に破壊不能を持つクリーチャーを除去したり無力化したりする対処法の例を示す。 | |
*[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]などにより[[追放]]する。 | *[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]などにより[[追放]]する。 | ||
55行: | 55行: | ||
*[[悲劇的な過ち/Tragic Slip]]などによりタフネスを0以下にする。 | *[[悲劇的な過ち/Tragic Slip]]などによりタフネスを0以下にする。 | ||
*[[糾弾/Condemn]]などにより[[ライブラリー]]に[[戻す]]。 | *[[糾弾/Condemn]]などにより[[ライブラリー]]に[[戻す]]。 | ||
− | *[[平和な心/Pacifism]] | + | *[[平和な心/Pacifism]]などにより[[攻撃]]や[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]に制限を課す。 |
*[[残響する真実/Echoing Truth]]などにより[[バウンス]]する。 | *[[残響する真実/Echoing Truth]]などにより[[バウンス]]する。 | ||
*[[謙虚/Humility]]などにより能力を[[失う|失わせる]]。 | *[[謙虚/Humility]]などにより能力を[[失う|失わせる]]。 |
2014年1月19日 (日) 09:22時点における版
破壊不能/Indestructible | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.12 |
破壊不能(はかいふのう)/Indestructibleは、基本セット2014で制定されたキーワード能力。パーマネントが持つ常在型能力である。常磐木キーワードに分類される。
アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem)
トランプル、破壊不能
ダークスティールの巨像がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合、代わりにダークスティールの巨像を公開し、それをオーナーのライブラリーに加えて切り直す。
クリーチャー — サイ(Rhino) 兵士(Soldier)
不屈の随員を生け贄に捧げる:あなたがコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る。
3/3目次 |
定義
破壊不能/Indestructibleを持つパーマネントは破壊されない。そのようなパーマネントは致死ダメージによって破壊されず、それらは致死ダメージをチェックする状況起因処理を無視する。
解説
ダークスティールから登場した「~は破壊されない(is indestructible)」という能力をキーワード能力化したものである。これと同じ能力を持つカードや、破壊されなくする効果をもたらすカードは、2013年7月のオラクル更新で破壊不能を持つ・与えるように変更された。
破壊不能を持つパーマネントは、破滅の刃/Doom Bladeなどのそのパーマネントを破壊する効果を無視し、「致死ダメージを負ったタフネスが1以上であるクリーチャーは破壊される」および「前回の状況起因処理のチェック以降に接死を持つ発生源からダメージを受けた、タフネスが正の値であるクリーチャーは破壊される」という状況起因処理も無視する。
破壊不能を持つパーマネントの代表例はダークスティールの巨像/Darksteel Colossus。ミラディン・ブロックおよびミラディンの傷跡ブロックの破壊不能パーマネントのカード名に多く使われている「ダークスティール/Darksteel」は、ミラディン世界に存在する、壊れることのない金属のこと。
ダークスティールのプレビュー記事では、「破壊されないのはアーティファクトだけ」とされており、実際ミラディン・ブロックではアーティファクト以外で破壊不能を持つパーマネントや、アーティファクト以外に破壊不能を与えるカードは存在しなかった。その後、神河物語でアーティファクトでない破壊不能クリーチャーが登場し、それ以後も他のカード・タイプに破壊不能を付加するカードが登場している。
破壊不能はアーティファクトを除くと白に最も多く、次いで緑、黒の順。また、破壊されないサイクルとして明神と神がある。
ルール
- あくまでも破壊されることを無視するだけであり、戦場を離れないわけではない。生け贄に捧げることはできるし、追放することで除去することはできるし、それがクリーチャーであればマイナス修整を与えタフネスを0以下に減少させれば状況起因処理で墓地に置かれる。
- ダークスティールの巨像に10点のダメージを与えてからタフネスを1だけ減少させたとしても除去はできない。それは「10点のダメージを負ったタフネスが10のクリーチャー」である。
- 破壊不能を持つパーマネントに再生の盾を張ることはできるが、置換すべきイベントが発生しないので実際に再生することはない。
- 破壊不能を持つクリーチャーが致死ダメージを負った場合、致死ダメージに関する状況起因処理についてチェックされなくなる。ただし、ダメージが取り除かれるわけではないため、その後に破壊不能を失えば、次の状況起因処理のチェックが生じた時に破壊される。
破壊不能が制定される前のルール
破壊不能を最初から持つパーマネントは「~は破壊されない」の頃と同じ挙動だが、破壊不能を与える効果に関しては現在と異なる挙動をとる場合があった。
「あなたがコントロールするパーマネントはこのターン破壊されない。」というインスタントの効果が適用された場合、以下の2点で現在と異なる。
- この「破壊されない」は能力でも特性でもなく単にルールを変更するだけなので、この後にパーマネントが何らかの方法で能力を失ったとしても「破壊されない」状態のままになっていた。
- 特性を変更しない継続的効果であったため、このターン、後から戦場に出たクリーチャーも「破壊されない」状態になっていた。
- 現在は能力という特性を変更するため、後から戦場に出たクリーチャーは「破壊されない」状態にはならない。
変更の経緯
長らく「~は破壊されない」はキーワード能力になると予想されてきたが、その質問に対して、当時のR&Dは3,4単語程度で済むシンプルな表現なので、キーワード化する必要はない旨の回答を返していた。
この回答自身は今でも妥当であったが、実際には、多くのプレイヤーがこの性質をキーワード能力として解釈しており、R&Dのほとんどのメンバーですら同じように解釈していたようである。Mark Rosewaterの「人間の本能には勝てない」の言葉にならい、基本セット2014発売に伴う2013年7月13日の総合ルール更新で、キーワード能力に変更されることとなった。(→Magic 2014 Core Set Rules Preview(邦訳:『マジック基本セット2014』に伴うルール変更)参照)。
- ダークスティールのデベロップ段階でキーワード能力にすることも検討されていたが、「Gain Indestructible(破壊不能を得る)」の語感がすっきりせず、「~は破壊されない」のような言い回しにしたかったことから、キーワード能力にはされなかった(→Developing Indestructibility参照)
破壊不能クリーチャーの対処法
以下には、特に破壊不能を持つクリーチャーを除去したり無力化したりする対処法の例を示す。
- 剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどにより追放する。
- 悪魔の布告/Diabolic Edictなどにより生け贄に捧げさせる。
- 悲劇的な過ち/Tragic Slipなどによりタフネスを0以下にする。
- 糾弾/Condemnなどによりライブラリーに戻す。
- 平和な心/Pacifismなどにより攻撃やブロックに制限を課す。
- 残響する真実/Echoing Truthなどによりバウンスする。
- 謙虚/Humilityなどにより能力を失わせる。
- 精神の制御/Mind Controlなどによりコントロールを奪う。
- ギデオンの法の番人/Gideon's Lawkeeperなどによりタップさせる。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール