ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought

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==利用と実績==
 
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パッと見こそ派手だが、普通の戦闘要員としては頼りない。というのも、
 
パッと見こそ派手だが、普通の戦闘要員としては頼りない。というのも、
#これを[[戦場]]に出した前と後で[[パワー]]合計は結局変わらず、戦力増強にならない。そもそも合計[[パワー]]12もクリーチャーがいるなら、それらで[[殴る]]ほうが早く、あまり意味がない。
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#これを[[戦場に出す|戦場に出し]]た前と後で[[パワー]]合計は結局変わらず、戦力増強にならない。そもそも合計パワー12もクリーチャーがいるなら、それらで[[攻撃|殴る]]ほうが早く、あまり意味がない。
#[[トランプル]]こそあれ、[[回避能力]]も[[除去耐性]]もない。当時は[[白]][[デッキ]]なら当然のように[[解呪/Disenchant]]が入っていた時代であり、[[割る|割られる]]可能性が非常に高い。
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#[[除去耐性]]がない。当時は[[白]][[デッキ]]なら当然のように[[解呪/Disenchant]]が入っていた時代であり、[[割る|割られる]]可能性が非常に高い。
 
などの弱点のほうが目立つためである。[[ファッティ]]大好き[[Timmy, Johnny, and Spike|ティミー]]たちの心はくすぐったものの、見かけ倒しの[[カスレア]]的存在とされていた。
 
などの弱点のほうが目立つためである。[[ファッティ]]大好き[[Timmy, Johnny, and Spike|ティミー]]たちの心はくすぐったものの、見かけ倒しの[[カスレア]]的存在とされていた。
  
しかし、このペナルティ能力が[[追加コスト]]でもなければ[[置換効果]]でもなく、[[CIP]][[能力]]である点がポイント。「戦場に出す」だけなら(即[[墓地送り]]になるものの)1マナあればいつでもできるのである。登場当初はその性質を生かすカードには恵まれていなかったが、後々、その点を悪用した[[コンボデッキ]]が数多く開発されることになる。
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しかし、このペナルティ能力が[[追加コスト]]でもなければ[[置換効果]]でもなく、[[CIP]][[能力]]である点がポイント。「戦場に出す」だけならば(即[[墓地送り]]になるものの)生け贄に捧げるクリーチャーがいなくてもできてしまう。登場当初はその性質を生かすカードには恵まれていなかったが、後々、その点を悪用した[[コンボデッキ]]が数多く開発されることになる。
  
[[エクソダス]]で登場した[[伏魔殿/Pandemonium]]と組み合わせ、わずか1マナで12点[[火力]]を飛ばすコンボを軸にした[[パンデモノート]]という[[デッキ]]は、[[アジア太平洋選手権98]]で準優勝を果たすまでに至った。[[第6版]][[ルール]]施行後には、これが戦場に出た後、CIP能力の[[解決]]前に[[幻視の魔除け/Vision Charm]]などで[[フェイズ・アウト]]させてペナルティをやり過ごすことができるようになった。また、[[もみ消し/Stifle]]などの[[誘発型能力]]を[[打ち消す]]ことができるカードも登場。これらの方法でCIP能力を踏み倒すデッキは[[スタイフルノート]]と呼ばれている。
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[[エクソダス]]で登場した[[伏魔殿/Pandemonium]]と組み合わせ、わずか1マナで12点[[火力]][[飛ばす]]コンボを軸にした[[パンデモノート]]というデッキは、[[アジア太平洋選手権98]]で準優勝を果たすまでに至った。[[第6版]][[ルール]]施行後には、これが戦場に出た後、CIP能力の[[解決]]前に[[幻視の魔除け/Vision Charm]]などで[[フェイズ・アウト]]させてペナルティをやり過ごすことができるようになった。また、[[もみ消し/Stifle]]などの[[誘発型能力]]を[[打ち消す]]ことができるカードも登場。これらの方法でCIP能力を踏み倒すデッキは[[スタイフルノート]]と呼ばれている。
  
あまりの暴れぶりに、一時期は[[エラッタ]]によってペナルティ能力を置換効果に変更されていた。その間は上記のコンボは利用できなかったが、現在は当初のテキスト通り、CIP能力に戻っている([[#エラッタ]]参照)。
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あまりの暴れぶりに、一時期は[[エラッタ]]によってペナルティ能力を置換効果に変更されており、その間は上記のコンボは利用できなかった。現在は当初のテキスト通り、CIP能力に戻っている([[#エラッタ]]参照)。[[エターナル]]ではスタイフルノートコンボを組み込んだデッキがしばしば活躍している。
  
 
その他の利用法としては、[[強化]][[呪文]]や[[歩く火力]]などの一時的な[[パワー]]増大を生け贄にする、[[自然の反乱/Nature's Revolt]]でクリーチャー化した土地を生け贄にする、などが挙げられる。後者の方法で、[[ペンドレルリボルト]]において、相手が[[ロック]]から抜け出す前に決着をつける[[フィニッシャー]]となった実績がある。
 
その他の利用法としては、[[強化]][[呪文]]や[[歩く火力]]などの一時的な[[パワー]]増大を生け贄にする、[[自然の反乱/Nature's Revolt]]でクリーチャー化した土地を生け贄にする、などが挙げられる。後者の方法で、[[ペンドレルリボルト]]において、相手が[[ロック]]から抜け出す前に決着をつける[[フィニッシャー]]となった実績がある。

2012年6月7日 (木) 17:55時点における版


12/12でトランプルを持つ非常に巨大なアーティファクト・クリーチャーマナ・コストは1マナと非常に軽いが、戦場に出た際に相当数のクリーチャー生け贄に捧げなければならないペナルティ能力があるので、普通の手段では使いにくい。大抵はコンボで利用される。(→#利用と実績#主な活用手段・デッキ参照)

利用と実績

パッと見こそ派手だが、普通の戦闘要員としては頼りない。というのも、

  1. これを戦場に出した前と後でパワー合計は結局変わらず、戦力増強にならない。そもそも合計パワー12もクリーチャーがいるなら、それらで殴るほうが早く、あまり意味がない。
  2. 除去耐性がない。当時はデッキなら当然のように解呪/Disenchantが入っていた時代であり、割られる可能性が非常に高い。

などの弱点のほうが目立つためである。ファッティ大好きティミーたちの心はくすぐったものの、見かけ倒しのカスレア的存在とされていた。

しかし、このペナルティ能力が追加コストでもなければ置換効果でもなく、CIP能力である点がポイント。「戦場に出す」だけならば(即墓地送りになるものの)生け贄に捧げるクリーチャーがいなくてもできてしまう。登場当初はその性質を生かすカードには恵まれていなかったが、後々、その点を悪用したコンボデッキが数多く開発されることになる。

エクソダスで登場した伏魔殿/Pandemoniumと組み合わせ、わずか1マナで12点火力飛ばすコンボを軸にしたパンデモノートというデッキは、アジア太平洋選手権98で準優勝を果たすまでに至った。第6版ルール施行後には、これが戦場に出た後、CIP能力の解決前に幻視の魔除け/Vision Charmなどでフェイズ・アウトさせてペナルティをやり過ごすことができるようになった。また、もみ消し/Stifleなどの誘発型能力打ち消すことができるカードも登場。これらの方法でCIP能力を踏み倒すデッキはスタイフルノートと呼ばれている。

あまりの暴れぶりに、一時期はエラッタによってペナルティ能力を置換効果に変更されており、その間は上記のコンボは利用できなかった。現在は当初のテキスト通り、CIP能力に戻っている(#エラッタ参照)。エターナルではスタイフルノートコンボを組み込んだデッキがしばしば活躍している。

その他の利用法としては、強化呪文歩く火力などの一時的なパワー増大を生け贄にする、自然の反乱/Nature's Revoltでクリーチャー化した土地を生け贄にする、などが挙げられる。後者の方法で、ペンドレルリボルトにおいて、相手がロックから抜け出す前に決着をつけるフィニッシャーとなった実績がある。

主な活用手段・デッキ

エラッタ

前述のように、パンデモノートのコンボがあまりにも簡単に決まってしまうことから1999年7月にエラッタが適用され、戦場に出る前に生け贄に捧げるようになった。その時のルール文章は以下の通り。


旧オラクル

ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought (1)
アーティファクト クリーチャー

トランプル
ファイレクシアン・ドレッドノートが場に出るとき、代わりにパワーの合計が12以上になるような、任意の数のクリーチャーを生け贄に捧げる。生け贄に捧げた場合、ファイレクシアン・ドレッドノートを場に出す。生け贄に捧げなかった場合、ファイレクシアン・ドレッドノートをそのオーナーの墓地に置く。

12/12


このテキストであっても、Illusionary Maskを使って戦場に出す場合はクリーチャーを生け贄に捧げる必要が無い。そのため、レガシーでIllusionary Maskは禁止カードに指定され、ヴィンテージにおいては、このシナジーを前提として使用され続けていた実績がある(→マスク・ドレッド)。

その後、2007年7月のオラクル更新により、元々のテキストに戻った。これによりパンデモノートコンボが再び可能になった。

イラスト

イラストではほとんど判別がつかないが、ファイレクシアン・ドレッドノートに立ち向かう人物が右下に描かれている。これがどれだけでかいのかがよく分かる(→拡大されたイラスト)。

Duelist誌13号の記事によると、ファイレクシア風の外見が好みだというピート・ヴェンタースは、「ファイレクシアの化け物はねじくれた非人間的な美的感覚の産物で、それはH.R.ギーガーの生化学的作風を思わせるものだが、錆付いた歯車やギア、ピストンのおかげでスチームパンクの雰囲気も漂わせている。だからファイレクシア生物は奇怪な部分の集合体だ。」とした上で、ドレッドノートは大半を普通とあべこべの向きに描くようにしたと語る。また、右下隅の人物は巨大感を示すために加えたもので、その正体はプレインズウォーカー/Planeswalkerテイザー/Taysirである。彼はドレッドノートを近寄らせまいとしている。

ストーリー

ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnoughtは途轍もなく巨大でムカデのように長いファイレクシア/Phyrexiaの機械生物(イラスト)。上述の通り、カードイラストの右下隅の人物はプレインズウォーカー/Planeswalkerテイザー/Taysirである。

4205AR、ファイレクシアに攻め込んだテイザーらナイン・タイタンズは第二球層においてこのドレッドノートに遭遇している。また、同第二球層でクリスティナ/Kristinaを襲ったthe thousand-legged giant millipede(千本足の巨大ヤスデ)の描写はドレッドノートによく似ている。

登場作品

参考

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