名誉回復/Vindicate

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
(8人の利用者による、間の8版が非表示)
3行: 3行:
 
2[[色]]以上で構成された[[多色カード]]が多数存在する[[インベイジョン・ブロック]]中で、[[対抗色]]が露骨に強い[[アポカリプス]]の[[カード]]の1つ。
 
2[[色]]以上で構成された[[多色カード]]が多数存在する[[インベイジョン・ブロック]]中で、[[対抗色]]が露骨に強い[[アポカリプス]]の[[カード]]の1つ。
  
3[[マナ]]で[[砂漠の竜巻/Desert Twister]]が撃てるというのは、いくら対抗色でもやりすぎではないかというくらいに強い。[[土地破壊]]や[[ギミック]]破壊で[[パーミッション]]にも効果を発揮、邪魔な[[ブロッカー]]も排除できるので[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]への採用も考慮できる、強力な[[プレインズウォーカー]]も[[対象]]に取ることができる…と、およそどんなデッキを相手取ってもムダになる事がないという万能カード。
+
3[[マナ]]で[[砂漠の竜巻/Desert Twister]]が撃てるというのは、いくら対抗色でもやりすぎではないかというくらいに強力。[[土地破壊]]や[[ギミック]]破壊で[[パーミッション]]にも効果を発揮、邪魔な[[ブロッカー]]も排除できるので[[ビートダウンデッキ|ビートダウン]]への採用も考慮できる、強力な[[プレインズウォーカー]]も[[対象]]に取ることができる……と、およそどんなデッキを相手取っても[[腐る]]心配が少ないという万能カード。
  
あえて欠点を探せば、[[再生]]を許すので[[魂売り/Spiritmonger]]などには対応しきれない、[[多色]][[呪文]]なので[[プロテクション]]に多少引っかかりやすい、[[ソーサリー]]なので[[対応して|対応撃ち]]ができない、などといくつか見つけることはできる。しかしどれも[[プレイング]]で十分補える範囲であり、この破格の[[マナ・コスト]]と汎用性を思えば些細な欠点と言ってもいいぐらいである。
+
あえて欠点を探せば、[[再生]]を許すので[[魂売り/Spiritmonger]]などには対応しきれない、[[多色]][[呪文]]なので[[プロテクション]]に多少引っかかりやすい、[[ソーサリー]]なので[[対応して|対応撃ち]]ができない、などといくつか見つけることはできる。しかし同様の弱点は他の多くの呪文も抱えているものであり、この破格の[[マナ・コスト]]と汎用性を思えば些細な欠点と言ってもいい。
  
現在では[[モダン]]以下のフォーマットでのみ使用可能なカードであり、実用的な効率面で見ればより高性能な万能除去呪文が登場しているのも事実ではある。しかしデベロップの方針によって後発の軽量除去はほとんどが土地を対象に取れなくなっており、土地破壊を兼ねられるという点をどう見るかが採用基準と言えるか。
+
現在では[[モダン]]以下の[[フォーマット]]でのみ使用可能であるが、3マナソーサリーの単体除去は[[重い]]部類であり、実用的な効率面で見ればより高性能な万能除去呪文が登場している。一方、近年の軽量除去は基本的に土地を対象に取れなくなっているため、その点での優位性はある。
  
 
*[[解呪/Disenchant]]を擁する[[白]]と[[汚れ/Befoul]]のように[[クリーチャー]]と[[土地]]を[[破壊]]できる[[黒]]が合わさったカードと見ることができるだろう。
 
*[[解呪/Disenchant]]を擁する[[白]]と[[汚れ/Befoul]]のように[[クリーチャー]]と[[土地]]を[[破壊]]できる[[黒]]が合わさったカードと見ることができるだろう。
 
**解呪が[[帰化/Naturalize]]へと移行したためか、後に登場した似た[[効果]]を持つ[[呪文]]である[[大渦の脈動/Maelstrom Pulse]]は[[黒緑]]になっている。以降も[[白黒]]と黒緑の両方で亜種が登場しているため、黒緑の亜種についてはそちらのページを参照のこと。
 
**解呪が[[帰化/Naturalize]]へと移行したためか、後に登場した似た[[効果]]を持つ[[呪文]]である[[大渦の脈動/Maelstrom Pulse]]は[[黒緑]]になっている。以降も[[白黒]]と黒緑の両方で亜種が登場しているため、黒緑の亜種についてはそちらのページを参照のこと。
 
*[[2007年]]・[[2013年]]と、2回も[[ジャッジ褒賞]]プロモカードに選ばれており、そのたびに新規[[絵|イラスト]]と新規[[フレイバー・テキスト]]が与えられている。[[エターナルマスターズ]]では{{Gatherer|id=414250|2013年版}}で[[再録]]された。
 
*[[2007年]]・[[2013年]]と、2回も[[ジャッジ褒賞]]プロモカードに選ばれており、そのたびに新規[[絵|イラスト]]と新規[[フレイバー・テキスト]]が与えられている。[[エターナルマスターズ]]では{{Gatherer|id=414250|2013年版}}で[[再録]]された。
*"Vindicate"は「名誉回復」と訳されているが、もう少し正しく言うのなら、「不当にかけられた容疑を不当であると立証すること」という、ちょっとわかりにくい意味である。カードっぽく訳すのであれば「潔白の証明」といったところか。
+
*"Vindicate"は「名誉回復」と訳されているが、もう少し正しく言うのなら、「不当にかけられた容疑を不当であると立証すること」という、ちょっとわかりにくい意味である。カードっぽく訳すのであれば「潔白の証明」といったところか。後の[[ファイレクシア:完全なる統一]]で登場した[[ファイレクシアの立証者/Phyrexian Vindicator]]はまさに本来の意味である"立証"と訳されている。こちらは対となる存在である[[ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliterator]]との音韻も踏まえた、適正かつ精妙な和訳だと言えるだろう。
  
 
==ストーリー==
 
==ストーリー==
30行: 30行:
 
:[[アモンケット/Amonkhet]]にて、[[オケチラ/Oketra]]と[[バントゥ/Bontu]]の二[[神 (アモンケット・ブロック)|神]]が協力し、[[イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir]]を滅ぼす場面が描かれている({{Gatherer|id=429889}})。
 
:[[アモンケット/Amonkhet]]にて、[[オケチラ/Oketra]]と[[バントゥ/Bontu]]の二[[神 (アモンケット・ブロック)|神]]が協力し、[[イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir]]を滅ぼす場面が描かれている({{Gatherer|id=429889}})。
  
;[[モダンホライゾン2]]([[拡張アート枠]]版)
+
;[[モダンホライゾン2]]([[ボーダーレス]]版)
 
: [[パワーストーン/Powerstone]]を制御できず、その魔力に呑み込まれ絶命する瞬間の[[レイディアント/Radiant]]が描かれている({{Gatherer|id=525457}})。
 
: [[パワーストーン/Powerstone]]を制御できず、その魔力に呑み込まれ絶命する瞬間の[[レイディアント/Radiant]]が描かれている({{Gatherer|id=525457}})。
 
{{フレイバーテキスト|「狂っているのは私だ!」|}}
 
{{フレイバーテキスト|「狂っているのは私だ!」|}}
37行: 37行:
 
===主な亜種===
 
===主な亜種===
 
パーマネント全般を除去する[[白黒]]のカード。ただし、土地だけは対象外となるものも含む。
 
パーマネント全般を除去する[[白黒]]のカード。ただし、土地だけは対象外となるものも含む。
*[[Ass Whuppin']] - [[銀枠]]。自分の視界から見える銀枠のパーマネントであれば、他人の[[ゲーム]]の中のパーマネントも破壊できる。([[アンヒンジド]])
+
*[[Ass Whuppin']] - [[アン・カード]]。自分の視界から見えるアン・カードのパーマネントであれば、他人の[[ゲーム]]の中のパーマネントも破壊できる。([[アンヒンジド]])
 
*[[絶望の天使/Angel of Despair]] - 7マナのクリーチャー。[[ETB]]で名誉回復が[[誘発]]する。([[ギルドパクト]])
 
*[[絶望の天使/Angel of Despair]] - 7マナのクリーチャー。[[ETB]]で名誉回復が[[誘発]]する。([[ギルドパクト]])
 
*[[壊死スリヴァー/Necrotic Sliver]] - 3マナと[[生け贄]]で名誉回復を撃つ[[能力]]を共有する[[スリヴァー]]。([[次元の混乱]])
 
*[[壊死スリヴァー/Necrotic Sliver]] - 3マナと[[生け贄]]で名誉回復を撃つ[[能力]]を共有する[[スリヴァー]]。([[次元の混乱]])
47行: 47行:
 
*[[苦渋の破棄/Anguished Unmaking]] - 3マナのインスタント。土地でないパーマネント1つを追放し、3点のライフを失う。([[イニストラードを覆う影]])
 
*[[苦渋の破棄/Anguished Unmaking]] - 3マナのインスタント。土地でないパーマネント1つを追放し、3点のライフを失う。([[イニストラードを覆う影]])
 
*[[マガーンの鏖殺者、ヴォーナ/Vona, Butcher of Magan]] - 5マナの伝説のクリーチャー。[[タップ能力]]でライフ7点を支払うと土地でないパーマネント1つを破壊。自ターン中のみ起動可。([[イクサラン]])
 
*[[マガーンの鏖殺者、ヴォーナ/Vona, Butcher of Magan]] - 5マナの伝説のクリーチャー。[[タップ能力]]でライフ7点を支払うと土地でないパーマネント1つを破壊。自ターン中のみ起動可。([[イクサラン]])
 +
*[[オルゾフの簒奪者、ケイヤ/Kaya, Orzhov Usurper]] - 3マナのプレインズウォーカー。-1能力で土地でないマナ総量1以下のパーマネント1つを追放。([[ラヴニカの献身]])
 
*[[灯の燼滅/Despark]] - 2マナのインスタント。[[マナ総量]]4以上のパーマネント1つを追放。([[灯争大戦]])
 
*[[灯の燼滅/Despark]] - 2マナのインスタント。[[マナ総量]]4以上のパーマネント1つを追放。([[灯争大戦]])
*[[ネスロイの神話/Mythos of Nethroi]] - 本来は黒単色3マナのインスタントで土地でないクリーチャーしか破壊できないが。[[白マナ]]と[[緑マナ]]を支払っていると土地でないパーマネント全般が対象になる[[向上呪文]]。([[イコリア:巨獣の棲処]])
+
*[[情け無用のケイヤ/Kaya the Inexorable]] - 5マナのプレインズウォーカー。-3能力で土地でないパーマネント1つを追放。([[カルドハイム]])
 +
*[[ネスロイの神話/Mythos of Nethroi]] - 通常は黒単色3マナのインスタントで土地でないクリーチャーしか破壊できないが、[[白マナ]]と[[緑マナ]]を支払っていると土地でないパーマネント全般が対象になる[[向上呪文]]。([[イコリア:巨獣の棲処]])
 +
*[[消失の詩句/Vanishing Verse]] - 2マナのインスタント。[[単色]]のパーマネント1つを追放。([[ストリクスヘイヴン:魔法学院]])
 
*[[忘却の儀式/Rite of Oblivion]] - 2マナのソーサリー。土地でないパーマネント1つを追放。ただし[[追加コスト]]としてこちらも土地でないパーマネントを生け贄にする。[[フラッシュバック]](2)(白)(黒)。([[イニストラード:真夜中の狩り]])
 
*[[忘却の儀式/Rite of Oblivion]] - 2マナのソーサリー。土地でないパーマネント1つを追放。ただし[[追加コスト]]としてこちらも土地でないパーマネントを生け贄にする。[[フラッシュバック]](2)(白)(黒)。([[イニストラード:真夜中の狩り]])
*[[虚空裂き/Void Rend]] - (白)(青)(黒)のインスタント。土地でないパーマネント1つを破壊。[[打ち消し|打ち消され]]ない。([[ニューカペナの街角]])
+
*[[虚空裂き/Void Rend]] - (白)(青)(黒)のインスタント。土地でないパーマネント1つを破壊。[[打ち消されない]]。([[ニューカペナの街角]])
 +
*[[軍勢を灰に/Legions to Ashes]] - 3マナのソーサリー。対戦相手がコントロールしていて土地でないパーマネント1つを追放。そのプレイヤーがコントロールしていてそれと同じ名前を持つすべてのトークンも追放する。([[兄弟戦争]])
  
 
==参考==
 
==参考==
59行: 63行:
 
*[[カード個別評価:エターナルマスターズ]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:エターナルマスターズ]] - [[レア]]
 
*[[Amonkhet Invocations]]
 
*[[Amonkhet Invocations]]
 +
*[[マジック30周年記念プロモ]]
 
__NOTOC__
 
__NOTOC__

2024年3月31日 (日) 13:36時点における最新版


Vindicate / 名誉回復 (1)(白)(黒)
ソーサリー

パーマネント1つを対象とし、それを破壊する。


2以上で構成された多色カードが多数存在するインベイジョン・ブロック中で、対抗色が露骨に強いアポカリプスカードの1つ。

3マナ砂漠の竜巻/Desert Twisterが撃てるというのは、いくら対抗色でもやりすぎではないかというくらいに強力。土地破壊ギミック破壊でパーミッションにも効果を発揮、邪魔なブロッカーも排除できるのでビートダウンへの採用も考慮できる、強力なプレインズウォーカー対象に取ることができる……と、およそどんなデッキを相手取っても腐る心配が少ないという万能カード。

あえて欠点を探せば、再生を許すので魂売り/Spiritmongerなどには対応しきれない、多色呪文なのでプロテクションに多少引っかかりやすい、ソーサリーなので対応撃ちができない、などといくつか見つけることはできる。しかし同様の弱点は他の多くの呪文も抱えているものであり、この破格のマナ・コストと汎用性を思えば些細な欠点と言ってもいい。

現在ではモダン以下のフォーマットでのみ使用可能であるが、3マナソーサリーの単体除去は重い部類であり、実用的な効率面で見ればより高性能な万能除去呪文が登場している。一方、近年の軽量除去は基本的に土地を対象に取れなくなっているため、その点での優位性はある。

[編集] ストーリー

アポカリプス
ファイレクシア/Phyrexiaによる侵略戦争時代のドミナリア/Dominariaジェラード・キャパシェン/Gerrard Capashenが一度はヨーグモス/Yawgmothにかかり、その失敗により失った名誉(?)を取り戻すためにレガシー/Legacyを起動。ラースの被覆/Rathi Overlayによってアーボーグ/Urborgに転移してきた要塞/Strongholdに逃げ込もうとしたヨーグモスを、命と引き換えに滅ぼした。イラストはその一幕を表現している。フレイバー・テキストは、その際にジェラードが遺した別れの言葉である。
わたしを悼むようなことはしないでくれ。これがわたしの運命なのだから。
ジェラード
ジャッジ褒賞2013年版)
人間/Humanを塵に変えるソリン・マルコフ/Sorin Markovが描かれている(イラスト)。
「文明そのものが勃興し、そして滅び去るのを何度も見てきた。お前たち定命の者など塵に過ぎない。」
ソリン・マルコフ
Amonkhet Invocations
アモンケット/Amonkhetにて、オケチラ/Oketraバントゥ/Bontuの二が協力し、イフニルの魔神/Archfiend of Ifnirを滅ぼす場面が描かれている(イラスト)。
モダンホライゾン2ボーダーレス版)
パワーストーン/Powerstoneを制御できず、その魔力に呑み込まれ絶命する瞬間のレイディアント/Radiantが描かれている(イラスト)。
「狂っているのは私だ!」

[編集] 関連カード

[編集] 主な亜種

パーマネント全般を除去する白黒のカード。ただし、土地だけは対象外となるものも含む。

[編集] 参考

QR Code.gif