変幻の秘術師/Protean Thaumaturge
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クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
星座 ― エンチャントが1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、他のクリーチャー1体を対象とする。あなたは「変幻の秘術師は、この能力を持つことを除き、それのコピーになる。」を選んでもよい。
1/1不定の多相の戦士/Unstable Shapeshifterの系譜に連なる、戦場に出た後でコピーになるクリーチャー。誘発条件や軽さは背教のドッペルゲンガー/Renegade Doppelgangerに類似しているが、永続かつコピー能力を維持する点では以前のテーロスにおける形態の職工/Artisan of Formsとも共通項が見られる。それらに比べ、誘発条件とコピー先を同時に満たしてくれるクリーチャー・エンチャントが存在する点で格段に扱いやすくなっている。
青単色で実用的なクリーチャー・エンチャントは波破りの海馬/Wavebreak Hippocampなど僅かだが、他の色にも目を向ければ夢忍びのマンティコア/Dreamstalker Manticore等で単純に打点を向上させる以外にも、イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Groveでマナ加速を更に強化したり、悪夢の番人/Nightmare Shepherdで除去に備えたり、鍛冶で鍛えられしアナックス/Anax, Hardened in the Forgeでレジェンド・ルールを逆手に取った横並べ手段にしたりと、活用法は多岐にわたる。もちろん通常のエンチャントとクリーチャーを併用してもよく、同じ星座能力持ちの太陽の恵みの執政官/Archon of Sun's Graceやセテッサの勇者/Setessan Championもコピー先としては相性が良い。更に瞬速持ちのエンチャントによって戦場で一番強いクリーチャーに奇襲的に変化させる芸当も可能で、登場時点のスタンダードにおいては唯一「対戦相手のクリーチャーをコピーできる」カードであることも利点となるだろう。戦場に出た時点では1/1の貧弱なクリーチャーに過ぎないため、どうしても脆さを抱える点には要注意。
リミテッドでは初期段階の脆さもある程度ごまかしが効くので、エンチャントの枚数さえ確保していればこちらや対戦相手のボムにも化けられる強力なレアとなりうる。構築では悠長さが目につくものの、エンチャントと星座能力持ちを中核としたデッキや、クリーチャー・エンチャントを中心としたデッキに採用の余地はあるだろう。
ルール
- クリーチャー・エンチャントがあなたのコントロール下で戦場に出た場合、変幻の秘術師の星座能力はそれを対象にできる。
- コピー可能な値のみをコピーする。コピー元がタップ状態か(位相)、攻撃やブロックしているか、オーラや装備品がついているか、カウンターが置かれているか、その他コピー効果でないパワー/タフネスの変更などはコピーされない。
- 逆に変幻の秘術師の上記の状態は、コピーになる前と変わらず保持される。
- 新たに戦場に出るわけではないので、コピー元の「戦場に出る際、~~する」、「~~の状態で戦場に出る」や「~~として戦場に出る」という常在型能力、「(自身のカード名)が戦場に出たとき」という誘発型能力は機能しない。
- 「(自身のカード名)が死亡したとき」「(自身のカード名)が戦場を離れたとき」という誘発型能力を持つクリーチャーをコピーした変幻の秘術師が死亡したとき、それらの誘発型能力は誘発する(CR:603.10a)。領域変更誘発も参照。
- 「変幻の秘術師は、この能力を持つことを除き、それのコピーになる。」を持つことはコピー効果の一部なので、コピー可能な値となる。