神の怒り/Wrath of God
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全体除去の元祖にして基本と言えるカード。かつてハルマゲドン/Armageddonと双璧をなした、白のリセットボタンの代名詞的存在。
対象を取らず、色などの条件も問わず、さらには再生も許さないため、大部分の除去耐性を無視することができる究極的なクリーチャー除去呪文である。状況によっては単体に対して使うこともあるが、基本的には複数のクリーチャーを破壊してカード・アドバンテージに繋げていく。
欠点は、自分のクリーチャーも巻き添えにしてしまう点。そのため、クリーチャーをあまり使用しないタイプのコントロール・デッキでの活躍のほうが目立つ。特に低速コントロールでは、序盤から中盤を生き延びるための必須カードと言える。往年の青白系コントロールがビートダウンに対して強いと言われていたのは、このカードの存在のおかげと言っていいだろう。
時には白ウィニーに採用されることもある。これは戦場の状況が不利になってしまったとき、一度自分のクリーチャーごとリセットし、再び展開力勝負に持ち込むため。いつでも有効な作戦ではないが、例えばリベリオンなどの極めて展開力が高いデッキではよく使われる手である。
また、カードプールに応じて、アカデミーの学長/Academy Rectorなどの「巻き添えになっても損しない(あるいはむしろ積極的に巻き添えにしたい)カード」、冥界のスピリット/Nether Spiritなどの「巻き添えになっても困らないカード」、またミシュラランドのようなクリーチャー化パーマネントなどの「巻き添えにならないカード」と言った面々と組み合わせて使われることも多い。
- 通称ラスゴ。
- かつての全体除去の代表にして、基本セットの常連。当然に取引価格は高額であったが、「神の怒りとアダーカー荒原/Adarkar Wastesさえ買い揃えれば青白コントロールで一生遊べるんだから、むしろ安い買い物だ」とまで言われていた時代もあった。その当時の活躍ぶりと知名度が伺える。
- 対象やプロテクションに関するルール説明でよく登場する。直接破壊とダメージによる破壊の違いを説明するため、地震/Earthquakeとともに登場することも多い。
- ハルマゲドン、十字軍/Crusadeと共に、「白の三大レアカード」と言われた1枚。とはいえいずれも性質が異なるため、この3枚すべてを入れたデッキというのは少なかった。
- 余白が十分にあるにもかかわらず、ポータル版以外でフレイバー・テキストが存在しないのは、そのシンプルで強力な効果を強調するためである(参考:Design of the Times)。
- Ron SpencerによるイラストのFoilのテキストレスプロモーション・カードが、2006年10月のプレイヤー褒賞プログラムプロモとして配布された。
- "Wrath of God"は「神罰」の意味で定型句的に使われる言葉。「怒り」で「Wrath」というのは日本人には余り馴染みの無い単語であるが、「憤怒」と訳せるほど激烈な怒りであると考えた方がよいだろう。ダンテの「神曲」に登場する「7つの大罪」の内の1つも「Wrath(憤怒)」である。
関連カード
- 全体除去の元祖であるため、当然ながら亜種は数多い。再生を許す/許さない、破壊するクリーチャーに条件がある、加えてエンチャントやアーティファクトなども一緒に吹き飛ばす、などバリエーションも多彩である。リセットカードも参照のこと。
- 次元の混乱にて、黒の滅び/Damnationとしてタイムシフトした。
- 少し違うが、この能力を搭載したクリーチャーもいくつか存在する。獅子将マギータ/Mageta the Lion、荒廃の巨人/Desolation Giant、浄火明神/Myojin of Cleansing Fireなど。
- 後に、マナ・コストが同じで再生を許す審判の日/Day of Judgmentが登場した。基本セット2011に再録されるなど、全体除去の代表の座を引き継いだ形になっている。
参考
- 壁紙 (WotC、第8版)
- Wraths of God(Magic Arcana 2014年3月25日 Trick Jarrett著)
- リセットカード
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:第9版 - レア
- カード個別評価:第8版 - レア
- カード個別評価:第7版 - レア
- カード個別評価:第6版 - レア
- カード個別評価:第5版 - レア
- カード個別評価:第4版 - レア
- カード個別評価:リバイズド - レア
- カード個別評価:アンリミテッド - レア
- カード個別評価:ポータル - レア
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