ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond
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アーティファクト
あなたの手札を捨てる,ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。起動はインスタントとしてのみ行う。
劣化版Black Lotusとして作られたアーティファクト。マナを出すには手札をすべて捨てる必要があるので、せっかくマナを出しても呪文に使えない、というデメリットを抱えている。
素直な使い方としては、(ドロー内容に期待して)自分のドロー呪文に対応して能力を起動したり、手札無しでも使用できるパーマネントの起動型能力の起動コストとしてこれのマナを使う、といった使い道が考えられるが、決して使いやすい効果では無く、登場したミラージュ当時では完全なカスレアの1つとして扱われていた。 しかしカード・プールが広がったことにより、このデメリットでも不十分という状況になっている。例えばヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainで新たにカードを引きなおしたり、ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willで墓地のカードをプレイしたりできる。これらと併用する事で、Black Lotus同然のカードとして使用することができる。これを最大限に活かしたのがロング・デックであり、ヴィンテージにおいて猛威を振るった。ビートダウンデッキでハルマゲドンや踏み荒らしなど勝負を決めかねないカードと組み合わせるのもあり。マナ基盤がなくてもコンボが成立するため使われる側としては厄介だろう。
他にも強力な利用方法はいくつかあり、主にエターナルで活躍している。
- 本来マナ能力はコスト支払い時にも起動できるのだが、この能力はインスタントが唱えられるときにしか起動できないため、呪文を唱えることを宣言してからコストを支払う時には起動できない。これは手札を捨てるというデメリットを軽減させないためだろう。
- 第6版登場当初(=スタック導入時)の一時期ではこの制限がなく、まさにBlack Lotusと同質のカードとなっていた。1999年8月に出されたエラッタでこの制限が追加され、現在に至る。
- この能力はマナ能力なので、起動と同時に解決される。ただ起動できるタイミングに制約がついているに過ぎない。
- これ自身を生け贄に捧げることと、手札をすべて捨てることのどちらを先に行ってもかまわない(CR:601.2g)。
- 通称は、頭文字をとってLED。
2004年1月1日より、Type1(現ヴィンテージ)で制限カードに、Type1.5で禁止カードに指定された。2004年9月20日よりType1.5から移行したレガシーでは禁止されていない。
他の利用方法
- 記憶の壺/Memory Jar、先細りの収益/Diminishing Returnsなどの7枚ドローで手札補充。(→メグリムジャー)
- フラッシュバックやマッドネスを活用する。1ターン目にワームの咆哮/Roar of the Wurmをフラッシュバックなんてことも。(→青緑マッドネス)
- 暴勇(特に冥府の教示者/Infernal Tutor)と組み合わせる。(→IGGy-POP)
- オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagersで無限マナ。(→サルベイジャーコンボ)
- 発掘デッキの加速手段に利用する。(→フリゴリッド)
- ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainやむかつき/Ad Nauseamで大量ドローしてリカバー。(→ロング・デック、アド・ストーム)
- ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willや不正利得/Ill-Gotten Gainsで再利用・回収。(→メグリムジャー、ロング・デック、IGGy-POP)
「手札を全て捨てる」という強烈なデメリットにもかかわらずこれだけ活躍するということは、マナ・アーティファクトの調整はそこまで難しいということを示していると言えよう。
- 以前はステップの終了時にはマナは失われなかったので、アップキープ・ステップに3マナ生み出し、次のドロー・ステップで引いたカードを唱えるテクニックも可能であった。基本セット2010発売に伴うルール改正で、ステップの終了時にもマナが失われるようになったため、現在ではこのテクニックは不可能である。
参考
- The Top 50 Artifacts of All Time 第20位 (WotC、文:Zvi Mowshowitz、英語)
- 再録禁止カード一覧(再録禁止カード)
- 0マナカード
- カード個別評価:ミラージュ - レア