夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render
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伝説のプレインズウォーカー — アショク(Ashiok)
対戦相手がコントロールしている呪文や能力は、それのコントローラーにそのプレイヤーのライブラリーからカードを探させることができない。
[-1]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを4枚切削する。その後、各対戦相手の墓地を追放する。
青黒の混成カードとして登場した2枚目のアショク。常在型能力は対戦相手のサーチ禁止。忠誠度能力はライブラリー破壊+墓地追放。
- 常在型能力
- 対戦相手が自身のライブラリーを探すことを禁止する。
- サーチカードによるシルバーバレット戦術や、土地のサーチによるマナ加速などを妨害できる。しかしスタンダード向けカード・セットではシャッフルの代わりに濾過が多用されるようになっていることもあり(詳細は切り直すおよび濾過の項を参照)、制限できる効果がある程度限られてしまうのが残念。
- 一方、フェッチランドが多用されるモダン以下のフォーマットではデッキの回転を大きく制限することができ、一部のコンボデッキを機能不全に陥らせることもできる。
- 同種の効果を持つ精神固めの宝珠/Mindlock Orb等と比較して禁止する範囲が狭いため、自分の廃墟の地/Field of Ruinと組み合わせてアドバンテージを得るといった使い方はできない。詳しくは下記ルール参照。
- -1能力
- 4枚のライブラリー破壊に加えて墓地を追放する。
- 多くのライブラリー破壊能力では墓地を参照する効果(再活・宿根・脱出など)を強化してしまうおそれがあるが、この能力は後腐れ無くライブラリー破壊を行え、同時に墓地対策としても機能する点が嬉しい。また、対象に関係なく対戦相手の墓地のみを追放するため、能力の対象を自分にすることで墓地肥やしとしても利用できる。
登場時のスタンダードでは常在型能力で対策すべきカードが特になく、墓地追放によるイゼット・フェニックスや戦慄衆の指揮対策の役割が主に見込まれたが、こちらの墓地も使える戦慄衆の指揮/Command the Dreadhordeに対して万全とは言えず、弾けるドレイク/Crackling Drakeが何の影響も受けなかったりと穴も多い。基本セット2020後は、常在型能力によってスケープシフトや不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrimの土地サーチを無効化できることで、そちらを重視してサイドボードに採用されることが増えた。エルドレインの王権では寓話の小道/Fabled Passageが登場し、常在型能力が多くのデッキに多少ながら影響を与えられるようになった。
モダンにおいては墓地対策、トロン対策、スケープシフト対策など、様々な対策を同時に行うことができるカードとしてジャンドを中心にサイドボードに用意されることがある。しかし墓地対策にしろトロン対策にしろ3ターン目では遅いことがあるため、このカードだけに依存するのは危険。1回も能力を起動しなくても、丸焼き/Fryなどで対処されてしまう可能性もある。
一方でライブラリーアウトデッキでは、ライブラリーを削る能力だけでなく、その結果墓地を利用されてしまう危険性を消すことができる上に対戦相手の妨害もできるため、メインデッキから採用されることもある。
パイオニアではイクサラン:失われし洞窟参入後、アブザン探検対策としてラクドス・ミッドレンジなどのサイドボードに採用されることがある。常在型能力で召喚の調べ/Chord of Callingを、忠誠度能力で各種リアニメイトを防ぐことでコンボ成立を妨害できる。集合した中隊/Collected Companyを防げないので磐石ではない点は注意。
タイムレスではフェッチランド封じの他、死者の原野対策に採用されることがある。原始のタイタン/Primeval Titanの能力と自然の秩序/Natural Orderを封じ込められるため、大幅な減速が見込める。このフォーマットでは暗黒の儀式/Dark Ritualから1ターン目にも出せるのが大きな強みとなる。
リミテッドでは1人で対戦相手のライブラリーを最大で半壊させることが可能であるため、フィニッシャーになり得る。アンコモンなので複数枚確保することも現実的で、テフェリーの時間改変/Teferi's Time Twistや増殖など勝ち筋をライブラリー破壊に依存しない形で使用回数を増やせる手段も多い。
ルール
- 常在型能力
- 「呪文や能力のコントローラー」「探すことを行うプレイヤー」「探すライブラリーの持ち主」の3つが同一のプレイヤーで、かつあなたの対戦相手である場合のみ、探すことを禁止する。
- 対戦相手Aの呪文や能力が他のプレイヤーBにBのライブラリーを探させることはできる。
- あなたの呪文や能力が対戦相手AにAのライブラリーから探させることはできる。
- 「あなたのライブラリーから~を探し~その後あなたのライブラリーを切り直す。」と書かれた効果の場合、対戦相手はライブラリーからカードを探すことはできないが、自分のライブラリーは切り直す。
- 「あなたはあなたのライブラリーから~を探してもよい。そうしたなら~あなたのライブラリーを切り直す。」や「あなたは『あなたのライブラリーから~を探し~その後あなたのライブラリーを切り直す。』を選んでもよい。」と書かれた効果の場合、対戦相手はライブラリーからカードを探すことを選べないので、ライブラリーを切り直すこともできない。
- -1能力
- 対戦相手を対象に取って起動したなら、この能力で墓地に置いたカードも一緒に追放される。カードが墓地に置かれてから追放されるまでの間に、どのプレイヤーも行動することはできない。
- このため、ガイアの祝福/Gaea's Blessingや引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornへの対策となり得る。これによりそれらが切削されたなら、誘発してからスタックに乗るまでの間に追放されてしまうからである。また切削された中にそれらが含まれていない場合でも単純に戻すカードを減らすことができる。
関連カード
- 悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver
- 夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render
- 悪夢の詩神、アショク/Ashiok, Nightmare Muse
- 恐怖を彫る者、アショク/Ashiok, Sculptor of Fears
- 忌まわしき干渉者、アショク/Ashiok, Wicked Manipulator
サイクル
灯争大戦の混成プレインズウォーカーサイクル。常在型能力か誘発型能力と、マイナスの忠誠度能力を1つずつ持つ。いずれもアンコモン。2色の組み合わせそれぞれに1枚ずつ存在する。
- 支配の片腕、ドビン/Dovin, Hand of Control(白青)
- 死者の災厄、ケイヤ/Kaya, Bane of the Dead(白黒)
- 夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render(青黒)
- 崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer(青赤)
- 混沌の船長、アングラス/Angrath, Captain of Chaos(黒赤)
- 群集の威光、ヴラスカ/Vraska, Swarm's Eminence(黒緑)
- 暴君潰し、サムト/Samut, Tyrant Smasher(赤緑)
- 石の嵐、ナヒリ/Nahiri, Storm of Stone(赤白)
- 太陽の義士、ファートリ/Huatli, the Sun's Heart(緑白)
- ビヒモスを招く者、キオーラ/Kiora, Behemoth Beckoner(緑青)
開発秘話
このカードは混成プレインズウォーカーサイクルの青黒であり、両色の数少ない重複部分であるライブラリー破壊のマイナス能力だけを持つプレインズウォーカーとして作られた。キャラクターは必然的に、唯一の精神を弄ぶ青黒プレインズウォーカーであるアショクに決まった。
後にすべてのプレインズウォーカーは常在型能力か誘発型能力を持つことになった。このカードの能力を決めるのは難航したが、最終的に狭いもののライブラリーに関する能力が与えられた[1]。
ストーリー
アショク/Ashiokは、ラヴニカ/Ravnicaに呼び寄せられた正体不明のプレインズウォーカー/Planeswalker。
詳細はアショク/Ashiokを参照。
脚注
- ↑ War Games/大戦のゲーム(Making Magic 2019年4月22日 Mark Rosewater著)