ライフ
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+ | 通常、[[開始時のライフの総量]]は20点である。[[双頭巨人戦]]においては各チームが[[共用ライフ]]総量を持ち、その初期値は30点である。ただし、[[統率者戦]]や[[ヴァンガード戦]]などの[[カジュアル変種ルール]]・[[フォーマット]]や、[[英雄]]などの特殊なカードを用いた[[カジュアルプレイ|カジュアル]]なルールで[[ゲーム]]を行う場合には初期値が変化することもある。 | ||
− | + | ライフを得たり[[失う|失ったり]]する場合、その分だけライフ総量が変動する。 | |
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− | + | ライフ総量が0以下のプレイヤーは、[[状況起因処理]]によってゲームに[[敗北]]する(同時に各プレイヤーのライフ総量をチェックすることに注意)。逆に言えば、[[呪文]]や[[能力]]の[[解決]]中などの優先権が発生しない状況であれば、状況起因処理もチェックされないので、一旦ライフ総量が0以下になってもゲームに敗北しない。 | |
− | + | *例えば、[[焦熱の裁き/Fiery Justice]]でライフが5点以下の[[対戦相手]]を[[対象]]にし、そのプレイヤーに5点の[[ダメージ]]を与えるとともに5点[[回復]]もさせた場合、そのプレイヤーは解決中に1度ライフが0点以下になるが、解決後には元の値に戻っているため敗北しない。 | |
− | + | ライフ総量を特定の値にする[[効果]]([[清めの風/Blessed Wind]]、[[不死の標/Beacon of Immortality]]など)や他のプレイヤーとライフ総量を[[交換]]する効果([[Mirror Universe]]など)によってプレイヤーのライフ総量が変化する場合、プレイヤーはライフ総量をその値にするために必要な量のライフを得たり失ったりする。ライフの増減を置換する[[置換効果]]([[加護の反射/Boon Reflection]]など)はこれに影響する可能性があるし、ライフの増減によって[[誘発]]する[[誘発型能力]]([[カヴーの捕食者/Kavu Predator]]など)はこれによって誘発しうる。 | |
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− | + | プレイヤーがライフを得られないという効果([[絶望の荒野/Forsaken Wastes]]など)がはたらいている場合、プレイヤーは自分よりライフ総量の多いプレイヤーとライフ総量を交換することができず、交換効果は何もしない。また、そのプレイヤーにライフを得させることを含むコスト([[激励/Invigorate]]など)を支払うことができず、ライフを得ることを置換する効果(加護の反射など)は何もしない。 | |
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− | + | 「プレイヤーがライフを得る」というイベントを[[置換]]する[[常在型能力]]や、このイベントを[[誘発条件]]とする[[誘発型能力]]が存在する。これらは「いずれかの[[発生源]]がプレイヤーにライフを得させる」イベント1つごとに[[置換効果]]が適用され、あるいは[[能力]]が[[誘発]]する。 | |
− | * | + | *1体の絆魂を持つクリーチャーがクリーチャー2体以上に戦闘ダメージを[[割り振る|割り振っ]]た場合、ライフを得るイベントは1回しか発生しない。[[トランプル]]でプレイヤーにダメージを割り振る場合も同様。 |
− | * | + | *2体の絆魂を持つクリーチャーがそれぞれ[[戦闘ダメージ]]を与えたならば、ライフを得るイベントは2回発生し、それぞれに対して適用や誘発が起こる。 |
+ | *[[土地縛りの儀式/Landbind Ritual]]のような「何か1つに付きN点のライフを得る」[[効果]]では、ライフを得るイベントは1回しか発生しない。 | ||
+ | *プレイヤーが0点のライフを得た場合、ライフを得るイベントは発生せず、従ってこの種の能力は適用されず誘発しない。 | ||
− | ルールと関係ないところでは、[[ループ・ジャンクション]]の別名を「ライフ」と言う。 | + | ==その他== |
+ | *ライフ総量に上限および下限はない。ライフ総量が0以下になると通常は[[ゲーム]]に[[敗北]]するため意識しないが、0は下限ではなく、ライフ総量が負の値を取ることも起こりうる(→ [[白金の天使/Platinum Angel]])。 | ||
+ | *自らのライフを使って何かをする[[カード]]はどの[[色]]にも存在するが、ほとんど全てが[[黒]]である(→ [[スーサイド]])。[[赤]]はどちらかというと「[[ダメージ]]の反動」であり、(結果として似たようなものではあるが)ちょっと違う。[[白]]や[[緑]]は逆にライフを得る[[効果]]を持つカードが多い。[[青]]はどちらも少ない。 | ||
+ | *ライフを半分にしたり、好きな値のライフを[[支払う|支払ったり]]する場合でも、[[数|非負整数]]値をとる(前者の場合は端数の切り捨て/切り上げが必ず明記される)。1/2や1.3になったりはしない。 | ||
+ | **ただし、[[アン・ゲーム]]では[[1/2|分数]]や[[パイ投げ/Just Desserts|無理数]]、[[無限#アン・ゲームにおける無限|∞]]の値を取ることができる。 | ||
+ | *[[ライフカウンター]]は[[対戦相手]]の分も用意・記録するのがベター。何度も確認を取る必要がなくなり、トラブル防止にも繋がる。 | ||
+ | **特に[[ルール適用度]]が競技以上のイベントにおいて、共有情報について誤った情報を(意図せずとも)伝えてしまうと意思疎通規定抵触行為によって[[警告]]をもらうことになる。 | ||
+ | *対戦相手が残りライフを確認してきた場合、往々にしてそのターンに決め技を使用する前兆といえるので注意が必要である。 | ||
+ | **この「ライフ確認」にまつわる逸話として、[[Terry Soh]]の行った[[ブラフ]]が有名。詳細は[[Terry Soh]]の項を参照。 | ||
+ | *ライフが残り少ない場合、より多くのカードが脅威となるため、行動が制限されることが多い。→ [[ライフ・アドバンテージ]] | ||
+ | *一般に初心者プレイヤーはライフの喪失を必要以上に恐れ、またライフの獲得を好む傾向にある。 | ||
+ | **[[開発部]]もこれを認識しており、初心者向け製品ではこの点を考慮したデザインのカード([[信仰の伝令/Herald of Faith]]など)、ないし[[構築済みデッキ]]が作られている<ref>[https://wpn.wizards.com/en/article/mark-heggen-rds-plan-make-new-magic-players Mark Heggen: R&D's Plan to Make New Magic Players]/[https://wpn.wizards.com/ja/article/mark-heggen-rds-plan-make-new-magic-players Mark Heggen: 新しいマジック・プレイヤーを生み出すための開発部の計画]([[ウィザーズ・プレイ・ネットワーク]] [[2019年]]6月26日 [[Mark Heggen]]著)</ref>。 | ||
+ | **もっとも、これはある程度やむをえないことである。黎明期のデザインですらそうだったのだから。→ [[Juzam Djinn]]、[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]など | ||
+ | *ルールと関係ないところでは、[[ループ・ジャンクション]]の別名を「ライフ」と言う。 | ||
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+ | ==脚注== | ||
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==参考== | ==参考== | ||
+ | *[[開始時のライフの総量]] | ||
+ | *[[共用ライフ]] | ||
*[[敗北条件]] | *[[敗北条件]] | ||
*[[リソース]] | *[[リソース]] | ||
*[[ルーリング]] | *[[ルーリング]] | ||
+ | *[[ライフカウンター]] | ||
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2022年12月21日 (水) 17:56時点における最新版
ライフ/Lifeは、点数で表される数値であり、プレイヤーの生命力を意味するものである。各プレイヤーはライフ総量/Total lifeで表される量のライフを持つ。
目次 |
[編集] ルール
通常、開始時のライフの総量は20点である。双頭巨人戦においては各チームが共用ライフ総量を持ち、その初期値は30点である。ただし、統率者戦やヴァンガード戦などのカジュアル変種ルール・フォーマットや、英雄などの特殊なカードを用いたカジュアルなルールでゲームを行う場合には初期値が変化することもある。
ライフを得たり失ったりする場合、その分だけライフ総量が変動する。
ライフ総量が0以下のプレイヤーは、状況起因処理によってゲームに敗北する(同時に各プレイヤーのライフ総量をチェックすることに注意)。逆に言えば、呪文や能力の解決中などの優先権が発生しない状況であれば、状況起因処理もチェックされないので、一旦ライフ総量が0以下になってもゲームに敗北しない。
- 例えば、焦熱の裁き/Fiery Justiceでライフが5点以下の対戦相手を対象にし、そのプレイヤーに5点のダメージを与えるとともに5点回復もさせた場合、そのプレイヤーは解決中に1度ライフが0点以下になるが、解決後には元の値に戻っているため敗北しない。
ライフ総量を特定の値にする効果(清めの風/Blessed Wind、不死の標/Beacon of Immortalityなど)や他のプレイヤーとライフ総量を交換する効果(Mirror Universeなど)によってプレイヤーのライフ総量が変化する場合、プレイヤーはライフ総量をその値にするために必要な量のライフを得たり失ったりする。ライフの増減を置換する置換効果(加護の反射/Boon Reflectionなど)はこれに影響する可能性があるし、ライフの増減によって誘発する誘発型能力(カヴーの捕食者/Kavu Predatorなど)はこれによって誘発しうる。
コストや効果でプレイヤーが1点以上のライフを支払う場合、ライフ総量がその量以上でなくてはならない。0点のライフはライフ総量が0未満であっても支払うことができる。
プレイヤーがライフを得られないという効果(絶望の荒野/Forsaken Wastesなど)がはたらいている場合、プレイヤーは自分よりライフ総量の多いプレイヤーとライフ総量を交換することができず、交換効果は何もしない。また、そのプレイヤーにライフを得させることを含むコスト(激励/Invigorateなど)を支払うことができず、ライフを得ることを置換する効果(加護の反射など)は何もしない。
[編集] イベント
「プレイヤーがライフを得る」というイベントを置換する常在型能力や、このイベントを誘発条件とする誘発型能力が存在する。これらは「いずれかの発生源がプレイヤーにライフを得させる」イベント1つごとに置換効果が適用され、あるいは能力が誘発する。
- 1体の絆魂を持つクリーチャーがクリーチャー2体以上に戦闘ダメージを割り振った場合、ライフを得るイベントは1回しか発生しない。トランプルでプレイヤーにダメージを割り振る場合も同様。
- 2体の絆魂を持つクリーチャーがそれぞれ戦闘ダメージを与えたならば、ライフを得るイベントは2回発生し、それぞれに対して適用や誘発が起こる。
- 土地縛りの儀式/Landbind Ritualのような「何か1つに付きN点のライフを得る」効果では、ライフを得るイベントは1回しか発生しない。
- プレイヤーが0点のライフを得た場合、ライフを得るイベントは発生せず、従ってこの種の能力は適用されず誘発しない。
[編集] その他
- ライフ総量に上限および下限はない。ライフ総量が0以下になると通常はゲームに敗北するため意識しないが、0は下限ではなく、ライフ総量が負の値を取ることも起こりうる(→ 白金の天使/Platinum Angel)。
- 自らのライフを使って何かをするカードはどの色にも存在するが、ほとんど全てが黒である(→ スーサイド)。赤はどちらかというと「ダメージの反動」であり、(結果として似たようなものではあるが)ちょっと違う。白や緑は逆にライフを得る効果を持つカードが多い。青はどちらも少ない。
- ライフを半分にしたり、好きな値のライフを支払ったりする場合でも、非負整数値をとる(前者の場合は端数の切り捨て/切り上げが必ず明記される)。1/2や1.3になったりはしない。
- ライフカウンターは対戦相手の分も用意・記録するのがベター。何度も確認を取る必要がなくなり、トラブル防止にも繋がる。
- 対戦相手が残りライフを確認してきた場合、往々にしてそのターンに決め技を使用する前兆といえるので注意が必要である。
- ライフが残り少ない場合、より多くのカードが脅威となるため、行動が制限されることが多い。→ ライフ・アドバンテージ
- 一般に初心者プレイヤーはライフの喪失を必要以上に恐れ、またライフの獲得を好む傾向にある。
- 開発部もこれを認識しており、初心者向け製品ではこの点を考慮したデザインのカード(信仰の伝令/Herald of Faithなど)、ないし構築済みデッキが作られている[1]。
- もっとも、これはある程度やむをえないことである。黎明期のデザインですらそうだったのだから。→ Juzam Djinn、剣を鍬に/Swords to Plowsharesなど
- ルールと関係ないところでは、ループ・ジャンクションの別名を「ライフ」と言う。
[編集] 脚注
- ↑ Mark Heggen: R&D's Plan to Make New Magic Players/Mark Heggen: 新しいマジック・プレイヤーを生み出すための開発部の計画(ウィザーズ・プレイ・ネットワーク 2019年6月26日 Mark Heggen著)
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 1 ゲームの考え方
- 119 ライフ
- 119.1 各プレイヤーの初期ライフ総量は20点である。変種ルールの中にはこれと異なる初期ライフ総量を定めるものもある。
- 119.1a 双頭巨人戦では、各チームの初期ライフ総量は30点である。rule 810〔「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。
- 119.1b ヴァンガード戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は20点にそのヴァンガード・カードのライフ補正子を加えた値である。rule 902〔ヴァンガード戦〕参照。
- 119.1c 統率者戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は40点である。rule 903〔統率者戦〕参照。
- 119.1d 2人ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は30点である。rule 903.12〔ブロール 選択ルール〕参照。
- 119.1e アーチエネミー戦では、魔王の初期ライフ総量は40点である。rule 904〔アーチエネミー戦〕参照。
- 119.2 プレイヤーが受けたダメージは、通常、そのプレイヤーのライフをその量だけ失わせる。rule 120.3 参照。
- 119.3 効果がプレイヤーにライフを得させたり失わせたりする場合、そのプレイヤーのライフの総量はそれだけ変動する。
- 119.4 コストや効果がプレイヤーに1点以上の量のライフを支払うことを認める場合、そのプレイヤーはライフの総量がその値以上の場合に限って支払うことができる。ライフを支払った場合、その支払った分だけライフの総量が減少する、つまり、プレイヤーはその支払った分のライフを失う。
- 119.5 効果がプレイヤーのライフの総量を特定の値にする場合、そのプレイヤーはライフの総量をその値にするために必要な量のライフを得たり失ったりする。
- 119.6 プレイヤーのライフの総量が0以下になった場合、そのプレイヤーは状況起因処理としてゲームに負ける。rule 704 参照。
- 119.7 効果によってプレイヤーがライフを得られない場合、そのプレイヤーは自分よりもライフの総量が多いプレイヤーとライフの総量を交換することはできない。その場合、交換は発生しない。同様に、効果によってライフを再配分する場合、そのプレイヤーのライフの総量が多くなるような新しいライフの総量を受け取ることはできない。加えて、そのプレイヤーにライフを得させることを含むコストは支払うことができず、そのプレイヤーがライフを得るイベントを置換する置換効果は何もしない。
- 119.8 効果によってプレイヤーがライフを失わない場合、そのプレイヤーは自分よりもライフの総量が少ないプレイヤーとライフの総量を交換することはできない。その場合、交換は発生しない。同様に、効果によってライフを再配分する場合、そのプレイヤーのライフの総量が少なくなるような新しいライフの総量を受け取ることはできない。加えて、そのプレイヤーにライフを支払わせることを含むコストは支払うことができない。
- 119.9 「[[[プレイヤー]]]がライフを得るたび……/Whenever [a player] gains life, ...」という誘発型能力は、「いずれかの発生源が[[[プレイヤー]]]にライフを得させるたび……/Whenever a source causes [a player] to gain life, ...」として扱う。プレイヤーが0点のライフを得た場合、ライフを得るイベントは発生せず、従ってこの種の能力は誘発しない。
- 119.10 「[[[プレイヤー]]]がライフを得るなら、……/If [a player] would gain life, ...」という置換効果は、「発生源が[[[プレイヤー]]]にライフを得させるなら、……/If a source would cause [a player] to gain life, ...」として扱う。プレイヤーが0点のライフを得る場合、ライフを得るイベントは発生せず、この種の効果は適用されない。
- 119.1 各プレイヤーの初期ライフ総量は20点である。変種ルールの中にはこれと異なる初期ライフ総量を定めるものもある。
- 119 ライフ