荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave
提供:MTG Wiki
伝説のプレインズウォーカー — キオーラ(Kiora)
[+1]:対戦相手がコントロールするパーマネント1つを対象とする。あなたの次のターンまで、それに与えられるすべてのダメージとそれが与えるすべてのダメージを軽減する。
[-1]:カードを1枚引く。このターン、あなたは追加で土地を1つプレイしてもよい。
[-5]:あなたは「あなたの終了ステップの開始時に、青の9/9のクラーケン(Kraken)・クリーチャー・トークンを1体生成する。」を持つ紋章を得る。
神々の軍勢で登場した緑青のプレインズウォーカー。忠誠度能力はダメージの軽減、ドロー&土地の追加のプレイ、トークンの生成。
- +1能力
- 光の心/Heart of Lightに似たダメージの軽減。
- 主な役割はアタッカーの無力化であり、特に少数のフィニッシャーに頼ったデッキに対して有効。燃え立つ大地/Burning Earthなどのダメージを与える能力を持つパーマネントを対策することもできる。反面、数を並べるデッキにはあまり効果的でなく、速攻持ちや呪禁持ちにも弱い。
- -1能力
- 探検/Explore。
- 最低でも1ドローにはなるが、手札に十分な土地がなければマナ加速としては機能せず、やや不安定。クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphixとの相性はよい。
- -5能力
- 巨大なクラーケン・トークンを毎ターン生成する紋章を得る。
- 1体だけでもフィニッシャー級であり、除去やチャンプブロックで凌がれてもいずれは数で押し切れる。撃てば勝利に直結する強力な奥義と言える。
自衛の+1能力を使いつつ素早く強力な紋章を得ることができるのが強み。ただし、初期忠誠度・プラス能力の上昇値ともに低く、3点火力などで容易に落とされてしまうのは難点。登場時のスタンダードでは役割の似た思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thoughtが存在していたが、ドローに加えてフィニッシャーとしての役割も兼ねる点が評価され緑白青コントロールなどに採用された。ラヴニカへの回帰ブロックがローテーション落ちした後はスゥルタイコントロールで活躍している。
- 2013年12月25日に情報公開され[1]、神々の軍勢のカードでは最も早いプレビューカードとなった。
- 葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」を彷彿とさせる波のイラストが印象的。
- これはイラストを手掛けたScott M. Fischer氏のリスペクトによるものである(参考)。
- デュエルデッキ:エルズペスvsキオーラに新規イラストで収録された。
[編集] ルール
- +1能力
- クリーチャーでもプレインズウォーカーでもバトルでもないパーマネントにダメージを与えることはできないが(CR:120.1a)、この能力の対象に取ることはできる。妨害したいパーマネントがないが忠誠度を上げたい場合は、適当な土地などを対象にして起動すればよい。
- 「あなたの次のターンまで」とは「あなたの次のターンが始まるまで」を意味する。
- 能力の解決後、キオーラが戦場を離れても、あなたの次のターンが始まるまではダメージの軽減は適用される。
- 「対戦相手がコントロールする」というのは対象に関する制限である。能力の解決前にそのパーマネントのコントローラーが対戦相手でなくなった場合は対象不適正で立ち消えるが、能力の解決後にコントローラーが変わっても、ダメージを軽減する効果は引き続き適用される。
- -1能力
[編集] 開発秘話
初期のバージョンにおける小プラス、小マイナス、大マイナス能力はそれぞれ忌まわしい回収/Grisly Salvage、エルフの笛吹き/Elvish Piper、孤島の聖域/Island Sanctuaryに似た能力だったが、獣の統率者、ガラク/Garruk, Caller of Beastsに似すぎているなどの理由から大きな変更が加えられることとなった。
プラス能力は自身を守れる能力がよいとされ、プロパガンダ/Propaganda系の攻撃制限能力や復讐のアジャニ/Ajani Vengeantの+1能力が検討された結果、最終的に光の心に似たダメージ軽減能力となった。このような能力は主に白の役割だが、青にはかつてガス化/Gaseous Formがあり、緑にも濃霧/Fog系のカードがあるため、問題ないとされた。
小マイナス能力は探検となった。「海の怪物を召喚する」能力は小マイナスから大マイナスに移され、飛行を持たない青のクリーチャーをライブラリーから戦場に出す能力となった。しかしこれはキオーラを使うために他のカードもデッキに入れなければならないというニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneと同じ問題を抱えていたため、トークンを生み出す能力に変更された。
デベロップの最終段階においては、「プラス能力を使うだけで嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragonなどの射程から逃れてしまうのは強すぎる」という判断から初期忠誠度は3以下が望ましいとされ、さらに「探検を(初期状態から連続で)3回使えると強すぎ、1回しか使えないと不十分である」という判断から、初期忠誠度は2に、小マイナス能力のコストは-1に設定された[2]。
[編集] 関連カード
- 荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave
- 深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths
- ビヒモスを招く者、キオーラ/Kiora, Behemoth Beckoner
- 深海の君主、キオーラ/Kiora, Sovereign of the Deep
- 上げ潮、キオーラ/Kiora, the Rising Tide
[編集] ストーリー
キオーラ/Kioraは、海の巨大クリーチャーを崇拝するマーフォーク/Merfolkのプレインズウォーカー/Planeswalker。故郷ゼンディカー/Zendikarを蹂躙するエルドラージ/Eldraziを倒すことのできる海の力を求め、テーロス/Therosの地を訪れた。
詳細はキオーラ/Kioraを参照。
[編集] 脚注
- ↑ Crashing through Winter(Internet Archive)/荒ぶる冬への突入(Daily MTG - Feature Article 2013年12月25日 Wizards of the Coast著)
- ↑ Developing a Planeswalker(Internet Archive)/プレインズウォーカーをデベロップする(Latest Developments 2014年1月10日 Sam Stoddard著)