Gleemax

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[[マジック]]史上最も[[重い]][[マナ・コスト]]を持つ[[カード]]。[[マナ・シンボル]]内の桁が多すぎて円形に収まっていない({{日本語画像|Gleemax|イラスト}})。
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[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]史上最も[[重い]][[マナ・コスト]]を持つ[[カード]]。[[マナ・シンボル]]内の桁が多すぎて円形に収まっていない({{Gatherer|id=73947}})。
  
ジョーク・[[エキスパンション]]らしく、破格の[[能力]]に破格の[[コスト]]。「すべての[[対象]]を選ぶ」という[[能力]]について説明すると以下のとおり。
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[[能力]]もかなりすさまじい。[[対戦相手]]からしてみれば、[[除去]]を使えば自分の[[クリーチャー]]が減り、[[火力]]を撃てば自分が[[ダメージ]]を受けることになり、とてもやっていられない。もっとも、そうと分かっていて自分が不利になるような[[対象]]をとれる[[呪文]]や[[能力]]を使う人はいないだろうから、実質的な[[効果]]は「対象をとる呪文や能力を使えなくする」という程度。実際のところ、呪文や能力の[[コントロール]]までは奪わないので、[[あなた]]に恩恵を与えるものも奪えないし、[[多人数戦]]でもない限りは[[対戦相手]]を対象とするものも回避できない。また、そもそも対象を必要としない動きにはまったく介入できず、例えば「クリーチャーを[[展開]]して[[全体強化]]して[[殴る]]」という単純なものすら一切止められない。意外と応用の幅は狭いカードである。
  
#[[プレイヤー]]Aがグリーマックスを[[コントロール]]している。
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というわけで、能力の内容よりその馬鹿げたマナ・コストのほうが話題になることが多い。従来は[[ドラコ/Draco]]の(16)が最高であったのが、まさに桁外れの数値まで大きくなったので、[[マナ総量]]を参照するカード全般が大幅に化ける。[[アンヒンジド]]に近い時代のものでいえば[[機械の行進/March of the Machines]]との[[コンボ]]、実績ある[[デッキ]]でいえば[[ドラコ爆発]]が面白くなりそうである。
#プレイヤーBが[[ショック/Shock]][[プレイ]]した。
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#通常そのショックの対象はプレイヤーBが選ぶのだが、グリーマックスをコントロールしているプレイヤーAが選ぶ。つまり、プレイヤーB自身や、プレイヤーBのコントロールしている[[クリーチャー]][[焼く]]ことができる。
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すなわち、[[対象]]をとる[[呪文]]や[[能力]]を相手が使いにくくしてしまう[[効果]]があるのだが、明らかに100万というコストに釣り合っていない。[[全体除去]]など対象を取らない効果の前には無力だし、[[多人数戦]]でもない限りは、「対象の[[対戦相手]]」にもほぼ効果がない。
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[[素出し]]はほぼ不可能だが、[[修繕/Tinker]]や[[実物提示教育/Show and Tell]]などを使って出してもつまらないだろう。[[無限マナ]][[無限コンボ|コンボ]][[Mox Lotus]]などで出した方が盛り上がる。
  
[[素出し]]はほぼ不可能だが、[[修繕/Tinker]]で出すのもつまらないだろう。[[無限マナ]][[コンボ]]などで出した方が盛り上がる。
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*[[土地]]カードが100万枚入った[[デッキ]]を用意しなくても、例えば次のような方法で、土地を100万個並べて「素出し」することが可能である。[[トークン]]が100万個必要になるという問題点はあるが。
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**土地を[[クリーチャー化]]して、[[キキジキアラーム]]でその[[コピー]]を100万個作る。
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**[[苗木]]を指定した[[奸謀/Conspiracy]]と、[[生命と枝/Life and Limb]]をコントロールしている状態で、何らかの方法で[[無限トークン]]を発生させる。
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**[[ドライアドの東屋/Dryad Arbor]]に[[追われる足跡/Followed Footsteps]]を[[エンチャント (キーワード能力)|エンチャント]]し、何らかの方法で[[無限ターン]]を得てコピーが100万個並ぶまで待つ([[ライブラリーアウト]]対策もお忘れなく)。
  
*[[Mox Lotus]]経由で出しても面白いかもしれない。
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*「Gleemax」は、これと別の能力で[[アングルード2]]に入る予定だった。それの[[カード名]]を変え、能力そのままに通常のセットに入れたものが[[精神隷属器/Mindslaver]]である。下記[[Mark Rosewater|MaRo]]のコラムも参照。
*[[ドラコ爆発]]デッキの[[ドラコ/Draco]]をこれにして[[うつろう爆発/Erratic Explosion]]を撃ったら5万回は死ねるだろう。
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**もちろん[[点数で見たマナ・コスト]]を参照するカード全般は大幅に化けるおそれがある。[[アンヒンジド]]に近い時代のものでいえば[[機械の行進/March of the Machines]]などが代表。
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==ストーリー==
*「Gleemax」は、これと別の能力でアングルード2に入る予定だった。それの名前を変え、能力そのままに通常のセットに入れたものが[[精神隷属器/Mindslaver]]である。下記Markのコラムも参照。
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'''グリーマックス'''/'''Gleemax'''は、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|WotC]]の地下に安置されている、ガラスケースに収納された巨大な脳。WotC[[R&D|開発部]]を完全に支配しており、カードデザインはすべてこの脳の意思に従って決定される。
*「Gleemax」とは[[WotC]]の地下に眠っているとされる巨大な脳。開発部はこの脳の意思に従ってカードデザインを決定する(のでムチャクチャなカードが出来てもそれは開発部ではなくグリーマックス様のせい)という設定である。
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高度に発達した地球外文明からやってきたらしい。過剰なまでに合理主義で、「肉体などというものは、不恰好で情けない、不要なものである」と公言していることから、自ら脳だけの姿になったものと思われる。
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プレイヤーとしての腕も超一流で、開発部の人間を打ち負かし続けている。あまりに負け続けの開発部員たちを憐れんでグリーマックス様が作り出したのが[[アングルード]]らしい。
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*[[Knight of the Hokey Pokey|踊りを踊ったり]]、[[Mesa Chicken|物真似をしたり]]、[[Ow|言葉を発したり]]できないグリーマックス様には非常に不利になるカードや、[[6面ダイス]]などの運の要素が大きいカードが多く収録されており、ゲームの腕でグリーマックス様の足元にも及ばない憐れな開発部員たちにも勝利のチャンスを与えているのである。
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*ただしアングルードはあくまで開発部の連中にお情けでくれてやったもので、それの発売までは許可していなかった模様(下記記事参照)。
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だからもしムチャクチャなカードが登場したとしても、それは開発部の責任ではなくグリーマックスのせい、もとい、グリーマックス様の高度な知能によって生み出された凡人には理解できないカードなのである。
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==フレイバー・テキスト==
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*[[フレイバー・テキスト]]ではグリーマックス様に精神支配されている開発部の悲痛な叫びが聞こえる。
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{{フレイバーテキスト|Help us . . . R&D under mental domination of alien brain in jar . . . only chance . . . Gleemax's blatant disregard for flavor text . . . send help!}}
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{{フレイバーテキスト|助けて……開発部はビン入りの宇宙人の脳に精神支配されているんだ……わずかな望みは……グリーマックスが明らかにフレイバー・テキストに無関心なことだ……助けを!}}
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*[[プレミアム・カード]]版は、「YOU MUST OBEY. ALL ATTEMPTS TO RESIST ARE FUTILE. (服従せよ。いくら抵抗しても無駄だ。)」の文字がイラスト全面に敷き詰められている。([http://magiccards.info/uhaa/en/121.html プレミアム・カード画像])
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/as41 グリーマックス]([[WotC]]; by [[Adrian Sullivan]])
 
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/as41 グリーマックス]([[WotC]]; by [[Adrian Sullivan]])
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mr89 精神は素晴らしく無駄なもの―テンペスト発アングルード経由ミラディン行き]([[WotC]]; by [[Mark Rosewater]])
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*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mr89 精神は素晴らしく無駄なもの―テンペスト発アングルード経由ミラディン行き]/[https://web.archive.org/web/20030923081323/http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mr89 Internet Archive]([[WotC]]; by [[Mark Rosewater]])
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*[http://homepage3.nifty.com/iro-1/unglued.htm What Do You Mean No Monkeys?] ([[Duelist]] Vol.29に寄稿された、グリーマックス様(とその代弁者、[[Mark Rosewater]])へのインタビュー記事の邦訳)
 
*[[カード個別評価:アンヒンジド]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:アンヒンジド]] - [[レア]]

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Gleemax (1000000)
伝説のアーティファクト

あなたはすべての呪文や能力のすべての対象を選ぶ。


マジック史上最も重いマナ・コストを持つカードマナ・シンボル内の桁が多すぎて円形に収まっていない(イラスト)。

能力もかなりすさまじい。対戦相手からしてみれば、除去を使えば自分のクリーチャーが減り、火力を撃てば自分がダメージを受けることになり、とてもやっていられない。もっとも、そうと分かっていて自分が不利になるような対象をとれる呪文能力を使う人はいないだろうから、実質的な効果は「対象をとる呪文や能力を使えなくする」という程度。実際のところ、呪文や能力のコントロールまでは奪わないので、あなたに恩恵を与えるものも奪えないし、多人数戦でもない限りは対戦相手を対象とするものも回避できない。また、そもそも対象を必要としない動きにはまったく介入できず、例えば「クリーチャーを展開して全体強化して殴る」という単純なものすら一切止められない。意外と応用の幅は狭いカードである。

というわけで、能力の内容よりその馬鹿げたマナ・コストのほうが話題になることが多い。従来はドラコ/Dracoの(16)が最高であったのが、まさに桁外れの数値まで大きくなったので、マナ総量を参照するカード全般が大幅に化ける。アンヒンジドに近い時代のものでいえば機械の行進/March of the Machinesとのコンボ、実績あるデッキでいえばドラコ爆発が面白くなりそうである。

素出しはほぼ不可能だが、修繕/Tinker実物提示教育/Show and Tellなどを使って出してもつまらないだろう。無限マナコンボMox Lotusなどで出した方が盛り上がる。

[編集] ストーリー

グリーマックス/Gleemaxは、WotCの地下に安置されている、ガラスケースに収納された巨大な脳。WotC開発部を完全に支配しており、カードデザインはすべてこの脳の意思に従って決定される。

高度に発達した地球外文明からやってきたらしい。過剰なまでに合理主義で、「肉体などというものは、不恰好で情けない、不要なものである」と公言していることから、自ら脳だけの姿になったものと思われる。

プレイヤーとしての腕も超一流で、開発部の人間を打ち負かし続けている。あまりに負け続けの開発部員たちを憐れんでグリーマックス様が作り出したのがアングルードらしい。

  • 踊りを踊ったり物真似をしたり言葉を発したりできないグリーマックス様には非常に不利になるカードや、6面ダイスなどの運の要素が大きいカードが多く収録されており、ゲームの腕でグリーマックス様の足元にも及ばない憐れな開発部員たちにも勝利のチャンスを与えているのである。
  • ただしアングルードはあくまで開発部の連中にお情けでくれてやったもので、それの発売までは許可していなかった模様(下記記事参照)。

だからもしムチャクチャなカードが登場したとしても、それは開発部の責任ではなくグリーマックスのせい、もとい、グリーマックス様の高度な知能によって生み出された凡人には理解できないカードなのである。

[編集] フレイバー・テキスト

Help us . . . R&D under mental domination of alien brain in jar . . . only chance . . . Gleemax's blatant disregard for flavor text . . . send help!
助けて……開発部はビン入りの宇宙人の脳に精神支配されているんだ……わずかな望みは……グリーマックスが明らかにフレイバー・テキストに無関心なことだ……助けを!

[編集] 参考

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