幻影の像/Phantasmal Image

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[[クローン/Clone]]の亜種。2[[マナ]]と[[軽い]]が、[[コピー]]する際に[[イリュージョン]]の[[クリーチャー・タイプ]]が追加され、[[呪文]]や[[能力]]の[[対象]]になったときに[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げ]]られてしまう。
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[[クローン/Clone]]の亜種。2[[マナ]]と[[軽い]]が、[[コピー]]する際に[[イリュージョン]]の[[クリーチャー・タイプ]]だけでなく、[[呪文]]や[[能力]]の[[対象]]になったときに[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げ]]られる[[ペナルティ能力]]が追加されてしまう。
  
[[フィニッシャー]]級のクリーチャーをコピーする場合には[[ペナルティ能力]]による脆さが痛いところ。軽さを活かし、[[187クリーチャー]]や生け贄に捧げる[[能力]]を持つクリーチャーなどをコピーして、使い捨てのつもりで使ってしまってもよいだろう。どうせ2マナと割り切って考えれば、そこそこの[[中堅クリーチャー]]に化けただけでもそれほど[[コスト・パフォーマンス]]的に損はしていない。
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戦力となるクリーチャーをコピーする場合、ペナルティ能力による脆さが痛いところ。軽さを活かし、[[187クリーチャー]]や生け贄に捧げる[[能力]]を持つクリーチャーなどをコピーして、使い捨てのつもりで使ってしまってもよいだろう。どうせ2マナと割り切って考えれば、そこそこの[[中堅クリーチャー]]に化けただけでもそれほど[[コスト・パフォーマンス]]的に損はしていない。
  
[[スタンダード]]では、[[]]を用いるタイプの[[出産の殻]]においてよく採用されている。[[出産の殻/Birthing Pod]]で中盤以降に余った1[[マナ]][[マナ・クリーチャー]]を有効活用できる。また[[Caw-Blade]]でも、[[太陽のタイタン/Sun Titan]]とともにしばしば採用される。ただし、単体では役に立ちづらいことに加え、[[メタゲーム]]の有力位置に[[単体火力]]を擁する[[スライ#ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期|スライ]]が存在することから、枚数は1~2枚に抑えられることがほとんど。
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最軽量クラスのクローンとして、[[スタンダード]]で頻繁に見かけるカード。[[基本セット2012]]で共に登場した幻影[[サイクル]]の仲間たちと共に[[イリュージョン (デッキ)|イリュージョン・デッキ]]を成立させたほか、[[青白コントロール]]では[[太陽のタイタン/Sun Titan]][[回収]]する[[ギミック]]と共に用いられる。また[[青]]を用いるタイプの[[出産の殻]]でも[[マナ・クリーチャー]]から[[サーチ]]できる2マナ枠としてよく採用される。より高い[[マナ総量]]を持つクリーチャーをコピーすれば、[[出産の殻/Birthing Pod]]から一気に[[ファッティ]]に繋げられるため相性が良い。ただしいずれの場合も、単体では役に立ちづらいことに加え、[[メタゲーム]]の有力位置に[[単体火力]]を擁する[[スライ/スタンダード/ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期|スライ]]が存在することから、枚数は1~2枚に抑えられることがほとんど。
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[[ヴィンテージ]]や[[クラシック]]では[[サバイバル]]系のデッキで使用される。環境に強力な[[単体除去]]が多いことからデメリットが相対的に気にならず、[[追放]]除去に対してはメリットにもなりうる。汎用性の高い重要なオプションである。また、[[モダン]]や[[レガシー]]では[[ロード (俗称)|ロード]]を水増しできる利点を買われて[[マーフォーク (デッキ)|マーフォークデッキ]]や[[人間 (デッキ)|人間デッキ]]でもしばしば採用される。
  
 
==利用==
 
==利用==
[[伝説のクリーチャー]]をコピーすることで、[[対消滅]]させて除去することもできる。強力な伝説のクリーチャーが多い[[環境]]ならば、2[[マナ]]の[[除去]]として機能してくれる。[[大祖始/Progenitus]][[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]など、高い[[除去耐性]]を持つ伝説のクリーチャーを倒せるのは強みである。
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この能力は[[対象]]を取らないので、[[被覆]][[呪禁]][[プロテクション]]などを持つクリーチャーをコピーできる。それをコピーした場合、デメリットを帳消しにできるため、[[フィニッシャー]]として活用する際にはそれを狙いたい。また[[死亡]]しやすくなる点と、天敵である[[追放]]系除去や[[バウンス]]などの[[擬似除去]]を食らっても(それらの[[効果]]より、[[ペナルティ能力]]の[[生け贄に捧げる|生け贄]]が先に[[解決]]されるため)[[墓地]]に行けるようになる点から、[[PIG]]能力持ちとも相性がよい。
  
[[被覆]][[呪禁]]を持つクリーチャーをコピーするとデメリットを無視できるので、フィニッシャーとするならばそこを狙いたい(幻影の像のコピー能力は対象を取らないので、被覆や呪禁を持つクリーチャーに化けることができる)。また[[PIG]]能力持ちとも相性がよく、[[死亡]]しやすくなって能力[[誘発]]の機会が増やせるうえ、天敵である[[追放]]系除去を食らっても(追放されるより先に、対象になったことで生け贄に捧げられるため)[[墓地]]に行けるようになる。
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イリュージョンのクリーチャー・タイプが残ることを活かし、[[非実在の王/Lord of the Unreal]]とセットで使うのも効果的。その際、非実在の王に化けてしまうのも有効。コピー元と違い自身も強化されるため、たった2マナで4/4の呪禁持ちになるうえ、他のイリュージョンであるクリーチャーも[[強化]]できる。あるいは、同じペナルティ能力を持つ[[幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon]]に化けてしまえば、ペナルティ能力追加の意味がないので少しお得である。
  
イリュージョンのクリーチャー・タイプが残ることを活かし、[[非実在の王/Lord of the Unreal]]とセットで使うと効果的。その際、非実在の王に化けてしまうのも有効。コピー元と違い自身も強化されるため、たった2マナで4/4の呪禁持ちになるうえ、他のイリュージョンであるクリーチャーも[[強化]]できる。あるいは、同じペナルティ能力を持つ[[幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon]]に化けてしまえば、ペナルティ能力追加の意味がないので少しお得である。
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*[[基本セット2014]]の[[レジェンド・ルール]]改定より前は、[[伝説のクリーチャー]]を[[対消滅]]させる目的で使うこともできた。特に[[大祖始/Progenitus]]や[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]や[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]など、高い[[除去耐性]]を持つ強力な伝説のクリーチャーを倒せるのは強みであった。これらは[[クローン/Clone]]系統全般に共通の特徴/用途であるが、幻影の像は2マナと軽く、その場で対消滅するならデメリットも無意味となるため、特に有用性が高かった。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
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*コピーした場合、イリュージョンのクリーチャー・タイプと生け贄に捧げる能力は、[[コピー可能な値]]に追加される。したがってこれを他のカードがコピーした場合、その影響もコピーされる。
 
*コピーした場合、イリュージョンのクリーチャー・タイプと生け贄に捧げる能力は、[[コピー可能な値]]に追加される。したがってこれを他のカードがコピーした場合、その影響もコピーされる。
 
*[[クリーチャー化]]している非クリーチャー・[[パーマネント]]をコピーした場合、生け贄に捧げる能力は追加されるがイリュージョンの[[サブタイプ]]は追加されない。その後クリーチャー化してもイリュージョンではない。({{CR|205.3d}})
 
*[[クリーチャー化]]している非クリーチャー・[[パーマネント]]をコピーした場合、生け贄に捧げる能力は追加されるがイリュージョンの[[サブタイプ]]は追加されない。その後クリーチャー化してもイリュージョンではない。({{CR|205.3d}})
 
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**この際、クリーチャーの[[パーマネント・タイプ]]を持っていなくても、呪文や能力の対象になったときに自身を生け贄に捧げる能力が誘発する。誘発の条件である「このクリーチャー」はクリーチャーではなくオブジェクト自身を指す。({{CR|700.7}})
 
==関連カード==
 
==関連カード==
 
===サイクル===
 
===サイクル===
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==参考==
 
==参考==
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/li/149 Illusions of Grandeur]([[WotC]]、文:[[Steve Sadin]])
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*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/limited-information/illusions-grandeur-2011-06-27 Illusions of Grandeur] (Limited Infomation 2011年6月27日 文:[[Steve Sadin]]
 
*[[コピーカード]]
 
*[[コピーカード]]
 
*[[カード個別評価:基本セット2012]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:基本セット2012]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:モダンマスターズ2017]] - [[レア]]
 
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2021年5月4日 (火) 23:57時点における最新版


Phantasmal Image / 幻影の像 (1)(青)
クリーチャー — イリュージョン(Illusion)

あなたは幻影の像を、それがそれの他のタイプに加えてイリュージョン(Illusion)であり、「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、これを生け贄に捧げる。」を持つことを除き、戦場に出ているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出してもよい。

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クローン/Cloneの亜種。2マナ軽いが、コピーする際にイリュージョンクリーチャー・タイプだけでなく、呪文能力対象になったときに生け贄に捧げられるペナルティ能力が追加されてしまう。

戦力となるクリーチャーをコピーする場合、ペナルティ能力による脆さが痛いところ。軽さを活かし、187クリーチャーや生け贄に捧げる能力を持つクリーチャーなどをコピーして、使い捨てのつもりで使ってしまってもよいだろう。どうせ2マナと割り切って考えれば、そこそこの中堅クリーチャーに化けただけでもそれほどコスト・パフォーマンス的に損はしていない。

最軽量クラスのクローンとして、スタンダードで頻繁に見かけるカード。基本セット2012で共に登場した幻影サイクルの仲間たちと共にイリュージョン・デッキを成立させたほか、青白コントロールでは太陽のタイタン/Sun Titan回収するギミックと共に用いられる。またを用いるタイプの出産の殻でもマナ・クリーチャーからサーチできる2マナ枠としてよく採用される。より高いマナ総量を持つクリーチャーをコピーすれば、出産の殻/Birthing Podから一気にファッティに繋げられるため相性が良い。ただしいずれの場合も、単体では役に立ちづらいことに加え、メタゲームの有力位置に単体火力を擁するスライが存在することから、枚数は1~2枚に抑えられることがほとんど。

ヴィンテージクラシックではサバイバル系のデッキで使用される。環境に強力な単体除去が多いことからデメリットが相対的に気にならず、追放除去に対してはメリットにもなりうる。汎用性の高い重要なオプションである。また、モダンレガシーではロードを水増しできる利点を買われてマーフォークデッキ人間デッキでもしばしば採用される。

[編集] 利用

この能力は対象を取らないので、被覆呪禁プロテクションなどを持つクリーチャーをコピーできる。それをコピーした場合、デメリットを帳消しにできるため、フィニッシャーとして活用する際にはそれを狙いたい。また死亡しやすくなる点と、天敵である追放系除去やバウンスなどの擬似除去を食らっても(それらの効果より、ペナルティ能力生け贄が先に解決されるため)墓地に行けるようになる点から、PIG能力持ちとも相性がよい。

イリュージョンのクリーチャー・タイプが残ることを活かし、非実在の王/Lord of the Unrealとセットで使うのも効果的。その際、非実在の王に化けてしまうのも有効。コピー元と違い自身も強化されるため、たった2マナで4/4の呪禁持ちになるうえ、他のイリュージョンであるクリーチャーも強化できる。あるいは、同じペナルティ能力を持つ幻影のドラゴン/Phantasmal Dragonに化けてしまえば、ペナルティ能力追加の意味がないので少しお得である。

[編集] ルール

  • コピーするクリーチャーをいつ選ぶかなど基本的なルールは、クローン/Cloneのルールを参照。
  • コピーしないことを選んだ場合、生け贄に捧げる能力は持たない。
  • コピーした場合、イリュージョンのクリーチャー・タイプと生け贄に捧げる能力は、コピー可能な値に追加される。したがってこれを他のカードがコピーした場合、その影響もコピーされる。
  • クリーチャー化している非クリーチャー・パーマネントをコピーした場合、生け贄に捧げる能力は追加されるがイリュージョンのサブタイプは追加されない。その後クリーチャー化してもイリュージョンではない。(CR:205.3d)
    • この際、クリーチャーのパーマネント・タイプを持っていなくても、呪文や能力の対象になったときに自身を生け贄に捧げる能力が誘発する。誘発の条件である「このクリーチャー」はクリーチャーではなくオブジェクト自身を指す。(CR:700.7)

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

基本セット2012の幻影クリーチャーサイクルコモンアンコモンレアに一枚ずつ存在し、いずれも「呪文能力対象になったとき、それを生け贄に捧げるペナルティ能力を持つ。

[編集] 参考

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